江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

不思議な感覚

2012-04-03 18:37:36 | 日記
人間は、一体いくつの感覚を持っているのだろうか。
よく五感と言われる。
また第六感といわれるのもある。
人によっては30以上あるという人も居るらしい。
ところが受精卵から分裂して胎児が形成されていく過程で、
それらの感覚は1つの細胞から生まれ、だから一つだと言う人もいるそうだ。
そこまではなんとか付いていける話。

ところが世の中には、音を聞くと色が見える人、アルファベットを見ると
印刷された色の上に別の色が見えている人、言葉を聞くと味を感じる人など、
不思議な感覚を持っている人がいるそうだ。
それを「共感覚」という。
中には自分の回りに幾つかの帯状の空間を感じていて、
例えば意味不明の言葉をランダムにいくつも並べても、
その帯を使って記憶し、いつまでも忘れない、という能力を持った人もいるらしい。
そんな話を聞くと、ダスティン・ホフマンの「レインマン」も
こんな感覚の持ち主なのかなと思ったが、私の読んでいるこの本には、
そのことに触れていない。

「カエルの声はなぜ青いのか?」(ジェイミー・ウォード著 青土社刊)

60年代後半、サイケデリックという芸術活動(と言って良いかな?)が
一世風靡した事があったけれど、
著者にすれば、それは薬物の力を借りて共感覚を持とうとした、
ということになるらしい。

この本を読み終えても、共感覚とはどんなものか
頭でわかっても、皮膚感覚で想像することはできなかった。
私には持ち合わせていないということだ。
著者によると、共感覚の持ち主は結構いるそうだが、私の回りにいるのかどうか。
日本の場合、人と違っているとすぐ差別につながるので
なかなか表に出せないということはあるかもしれない。

この研究は、まだ始まって20年ほどしか経っていない。
どうやら人類が昔から持っている感覚ということではなさそうだ。
進化論から見ると、人類の未来に対して必要な感覚、ということになるが、
なにに対して必要なのかは、わからないと言う。

まこと人類とは不思議なもので、興味が尽きない。
もしかするとこの文章を呼んでいる人の中には、
特別な能力を持ち合わせながら無自覚、という人もいるかもしれない。
コメント
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