マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

第4章 上級ステップ(7)

2009年07月11日 | 数独

(2)候補数を消去する
 ⑫「Simple Chain」の成立を考える
 図1は、複数の候補数の配置を考察したが、「XY-wing」も「Remote  Pairs」も「浜田ロジック」も成立せず、万策尽きたかに感じられる局面です。しかしここからも数多くの検討「手筋」があります。まず「Simple  Chain」です。基本的考え方は「Remote  Pairs」と同じです。「Remote  Pairs」がペア数の連鎖を考えましたが、「Simple  Chain」はそれと同等の思考方法です。ペア数でなくとも、同一ユニット内に候補数が2個ならば、一方の候補数が成立すれば、もう一方の候補数は不成立、と言う理屈を使い連鎖を作ります。図1を見てください。


             図1
 図1は局面の進展が不可能と思われる場面です。「Simple  Chain」考察の方法として、オセロ石を用います。例えばe3に黒石を置いてみます。e3と同一のユニット(この場合はⅣブロック)には3の候補数はe3以外にはd2しかありません。e3=3ならば、d2≠3、逆にe3≠3ならばd2=3というように、3という候補数を仲立ちにして、e3とd2は相反する事象のマスです(確率論の言葉を使い、排反事象と呼ぶ事にします)そこでd2には黒石では無く、排反事象を強調し、白石を置きます。d2が白石なら、d2と排反事象のi2は黒石(2列内で排反事象)、i2と排反事象のi6は白石(i行内で排反事象)、という風にオセロ石を置いていきます。図2を参照してください。


             図2
 e3-d2-i2-i6の連鎖として、黒石ー白石ー黒石ー白石の連鎖が完成しています。
 連鎖の最初に黒石を置きましたが、白石を置いた場合は
 白石ー黒石ー白石ー黒石となりますが、どちらの場合も連鎖の両端での石の色が違うと言う事実です。この場合も「Remote  Pairs」成立の要件と同じで、偶数個の連鎖なので、連鎖の両端で石の色が異なります。図3を見てください。


             図3
 とすると、連鎖の両端(e3とi6)を見る事が出来るマスe6(水色印マス)から、それこそ二つのマスを見た場合、何が言えるでしょうか?e6=3が成立したら困るのです。矛盾が生じるのです。e6からe3とi6を見た場合、どちらかの3が見えますから、e6=3はあり得ません。言い換えればe6から3が消去出来ます。この一連の理論が手筋「Simple  Chain」です。
 「Remote  Pairs」の理論と本質的に同じです。こちらはペア数の連鎖ではなく、ユニット内の候補数2個のものを繋いで連鎖を作るわけです。理屈は同じでも戦略は困難さを増しています。1から9まで全ての数で、ユニット内の候補数が2個という条件で連鎖を作って見る必要があるわけです。


             図4
 e6から3を消去し、オセロ石を元に戻し図4となりました。


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