「松聲閣」は、1階に「菊」「朝顔」の和室が2つと、「花菖蒲」「芍薬」の洋室2つの、合計4部屋があり、こちらを利用するには事前の申込(抽選)が必要。私たちが使用した「芍薬」は最大24名までの利用が可能で、机・椅子など真新しかった。2階の2つの和室からなる展望所は誰でも自由に利用できる。その2階から眺める庭園の眺めは素晴らしい。Wi-Fiも完備され、1階の休憩室「椿」では抹茶と和菓子が500円で用意されている。(写真:展望所からの眺め)
(2階の和室) 私たち一行13名は2階から庭園の景観を楽しみ、記念撮影をして階下に降りて来た。1階玄関には肥後菊が飾られ、熊本のゆるキャラ熊もんも飾られていて、会員の中にはこの熊もんの大ファンがいて大喜び。
松聲閣を後にして、全員で新江戸川公園内を散策した。ここは細川家下屋敷の庭園の跡地をそのまま公園にした池泉回遊式庭園で、目白台台地が神田川に落ち込む斜面地の起伏を活かし、実に変化に富んだ景観を生み出している。晴天のこの日、皆思い思いに散策を楽しんだ。新江戸川公園の名称は「文京区立肥後細川庭園」と変更されるらしい。
(肥後菊)
台地に上ると永青文庫。公園と永青文庫は裏門で繋がっていて、公園の外へ出ることなく永青文庫へと通じていた。どちらも細川藩のものであった故に出来ること。永青文庫にはまだ1本の紅葉が残っていて、青空を背景に紅の鮮やかな色合い見せてくれた。
ここで野間文庫へ行くグループと芭蕉庵へ行くグループとに別れた。私は芭蕉庵へ。
芭蕉は2度目の江戸入りの後、3年間この地に住んだ。旧主筋の藤堂家が神田上水の改修工事を行っていて、芭蕉はこの工事に携わったと言われている。後に芭蕉を慕う人々は「龍隠庵」を建てたが、これが現在の芭蕉庵につながり、現在のものは第2次大戦後の建築。池の周りを散策すると「古池や蛙飛び込む水の音」の句碑が建てられていて、耳を澄ますと微かに水音が聞こえて来た。
(芭蕉庵内部に飾られていた、昔の神田川の絵)
今日の二葉(北野天満宮御土居の紅葉)