A Day in The Life

主に映画、ゲーム、同人誌の感想などをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、ここはいいトシしたおっさんのブログ。

コミティア127戦利品レビューその1

2019-06-10 23:40:33 | 同人誌感想

 まあ6月中には終わるよね多分……。

・惚れた弱みと惚れられた強み(teaminazuma)
 東方本ではシュールギャグと謎生物で笑わせてくれる本サークルですが、オリジナル作品ではまた違った作風を見せてくれます。
 さて今回の本ですが、なんかもう絶叫しながら読まずにはいられませんでした。あ、甘酸っぺええええええ!!!(昏倒)
 血糖値が急上昇、糖尿病になるかと思いました。あっもうダメ、全コマ正気で見られないこんなの……。
 あと歩くんはあまりにもド鬼畜すぎやしませんか……。
 でもまあちとせちゃんのリアクションがいちいち激しいので、いぢめたくなる気持ちも十分わかります。
 というかこの子、なんか全発言と全行動で墓穴掘ってる気がする。
 本サークルさんのオリジナルは割と直球の青春者って感じで読んでて楽しいですね。

 今日はここまで。
 

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どっちかはっきりしてほしい

2019-06-09 23:03:16 | それさえも平穏な日々

 なんのことかと言うと気温の話ですよ。
 夜は熱くて寝づらいので毛布1枚に切り替えたら朝は寒いし、夜が冷えてきたので掛け布団出したら今度は朝暑いし……。
 こういう気温の変動が激しいと体調崩しやすくなるしメンタルの日内変動も大きくなるしでたーいへん。
 そそて昨日の日記の通り、この時期から年末にかけてイベントが連続するので忙しくなるのでここで隊長を崩すことは死を意味します。
 体調管理にも気をつけねば。
 体の方ももちろんですが、メンタルのメンテナンスもちゃんとやらないとなあ。
 落ち込んだり悩んだりすることも一時的な波によるものだっていう認識を持ってるだけでもだいぶ違うしな。

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久々に羽を伸ばせたか?

2019-06-08 23:24:20 | それさえも平穏な日々

 今日はカウンセリングも兼ねて久しぶりに梅田に行ってきました。
 本当なら最近話題沸騰中の「プロメア」も見に行きたかったんですが、レイトショーまで満席になってたので残念。
 梅田から帰ってきた後はマンガ読んだりゲームしたりしてゆっくりしてました。
 最近は仕事仕事でなかなか気が休まらなかったので、久しぶりに休めた感じです。
 まあこれからまた夏コミ原稿で悲鳴を上げることになるんですけどねアハハウフフ。
 できたら週1とかではなく、1日の中にもう少しリラックスできる時間を取り入れたいなあ……。

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はあなんとか一段落した……。

2019-06-07 23:13:30 | それさえも平穏な日々

 ようやく大きな案件が一つ終わりました。しかしながら次の案件はすでに決まっているのでさっさと進めねば。
 それにコミケにも受かったので夏コミ原稿も書いていかねば。
 夏コミ新刊はいちおう前回の後編を予定してますが、資料をじぇんじぇん読み込めてないので予定が変更になる可能性は大いにあるので注意が必要だ!
 最近原稿力(げんこうちから)が落ちてきているので、ちびちびでもいいから進めていかんとな……。

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やればできるもんだな……

2019-06-06 23:20:12 | それさえも平穏な日々

 ライティングについてはけっこうヘロヘロになってた感じではあるんですが、依頼型案件を待つだけじゃなくタスク型案件もうまいこと間を埋めるようにやっていってます。
 3000字とかでも結構体力を消耗するんですが、調べるフェイズに時間を取られさえしなければわりとスラスラ書けるんだよな。
 「やる気はやれば出てくる」と言いますが、いざやってみれば作業は進むんですよね。
 今までは上手いこと案件がないとどんどんやる気が無くなっていって作業ができなくなっていくことが多かったんですが、一定の作業を継続してやっていけばやる気は保持できる感じなのかなあ……。
 あとは上手いこと効率化していって、創作に振り向けられる時間を増やしていきたいところ。

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あー疲れた……

2019-06-05 23:33:55 | それさえも平穏な日々

 ライティングの仕事はでいちばん心配なのは案件が尽きないかどうかという話なんですけど、案件がどんどん来るのもなかなか大変なものでして。
 特に1日で終わらない分量のものはスケジューリングが難しいし、タスク型案件はいいのを見つけたら速攻で確保しないとすぐなくなってしまうのでどんどんやっていく必要があります。
 というわけで今日はほぼ1日ずーっと書いてました。
 と言うか実際には、作業の効率がどんどん下がって1日潰れたと言ったほうが正しいですかね……。
 タスク型案件は制限時間があるのでそれまでにやらないといけないんですが、文字数が多く制限時間が長いとどうしてもダレてしまいがち。
 タスク型案件は集中力が保てる夕方くらいまでやって、それ以降は依頼型案件に切り替えるようにしたほうがいいかなあ……。

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第16回博麗神社例大祭戦利品レビュー・その11

2019-06-04 19:05:38 | 同人誌感想


 暑い……。

・すおーずこーひー総集編モノクロ2(すおーずこーひー)
 早くも8冊目の総集編となる本作。今回は8編のモノクロマンガが収録されています。
 それでは収録作品ごとに感想を。
・お花摘みリグルとお花好き幽香
 リグル最大の危機! 徐々に逃げ場をなくしつつ覚悟を決めるリグルの悲壮感がヒシヒシと伝わってきます。胃が引き締まる音。
 事なきを得てよかったですがこれってちょっと延命しただけのような気も……。
・えすれあふらん
 ガチャは悪い文明!
 ここのめーふらはたいへんほほえましい。
 おぜう様はこれだけ集めるのにどれだけ貢いだんだろう……。そして咲夜さんはさすがというほかない。紅魔館でいちばんリアルラックありそうだよな咲夜さん。
・せいぬえスカウター
 わたくし脳内不憫であってほしい東方キャラ第一位に輝いておりましたぬえちゃんの牙城が、本作によってついに崩されてしまいました。
 なんでこんなにかわいそうなのが似合うんだろう正邪って……。
 あと「お寺の檀家さん農家多いからあまり悪く言うのやめて」とかぬえちゃんいい子だな……。
・こあフラぎゅーっと
 人間としての形を保てなくなるほど癒やされました……。
 このカップリングは結構意外だったんですがいいですね。
・ひふうまん
 秘封の二人がひたすらいちゃつくお話。
 この男子高校生みたいなくっだらないやりとりが最高に好き
 この段階ではメリーは比較的常識的キャラに見えるんですが……。
・ズレているマエリベリーさん
 「直」は早いんだぜッ!とプロシュート兄貴ばりのダイレクトアタックを敢行するメリーさん。
 なんというか、だんだんと本性を表してきた感じですね……。
 発言がいちいち怖いんですけどこの人……。
 そしてあとがきで爆笑。嫌でも実際メリーはガチだと思います。
・夜の曇の日の秘封の倶楽部
 秘封の二人には大スペクタクルも似合いますが、こういう日常も似合います。
 メリーの「へい蓮子」に即座に合わせてくる蓮子のシーンが、ふたりの付き合いの長さと深さを感じさせてくれて俺によし。
・霊夢のはつこい
 こういう過去エピソードも好き。
 霊夢の初恋の相手が、実は鏡に映った男の子の服を着ていた自分自身だったというのは、霊夢が巫女であることを加味して考えるとなんとも象徴的。
 また、霊夢と魔理沙の出会いのきっかけを作ったのが紫さまだったというのもいいですね。
・幽香のおうち
 おむかえゆうかりん。
 幽香はこういう空回りするところも好き。
・カバー裏
 8時間連続ちゅっちゅでも私は一向に構わんッッッ

 今日はここまで。

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ニーアオートマタ、魚図鑑以外コンプ完了!

2019-06-03 23:14:18 | ゲームな話

 完全コンプリートを目指してプレイ中のニーアオートマタですが、ようやく魚図鑑以外の全データをコンプリートしました!
 最後に残ったのは個体データのラスト1つ、砂漠地帯に出る中型飛行体強化型の武装違いが残ってました。
 どうも操作キャラによって出現率が違う、あるいは特定の武装のものしか出現しないらしく、9Sで延々粘ってて全然出なかったんですが、A2でやってみた途端1発で出ました。まあこんなもんだよね……。
 そのほか、エンディングやウェポンストーリーなどは100%。こっちは特には苦労しなかった感じ。
 さて、最後に残ったのは魚図鑑です。結局こういうリアルラックが絡むものが最後に残るんですよね。
 現在達成率は70%。さしあたっては攻略情報は見ずにやってみようと思います。まあ激レア魚とかいるんでしょうねえ。
 そしてもう一つが闘技場。賭博闘技場と仮面の試練はそれぞれ6弾までクリアして、現在EXに挑戦可能な状態です。
 ハッキング闘技場の方は、どうも1度リモート操作したことがある機体しか使えないようなので、まずは使える機体を増やすところからかなー……。
 これで2回目のプレイとなりますが、まだまだやり込めそうです。

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塚口サンサン劇場「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」見てきました!!

2019-06-02 23:02:04 | 映画感想

 前作に当たる「キングコング: 髑髏島の巨神」のラストで人類史上最大のズルいヒキをブチ食らって「こんなん次まで待てるかああああ!!!!11!!」(でも待つ)と悶え転がったあの日から幾星霜。
 ついに公開されました「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」。
 もうポスターからトレーラームービーから気合が入りまくってるのがビンビン伝わってきて、期待に全身をパンパンに膨らませておりました。
 また、前回のゴジラ(2014)の不満点のつとして挙げられていた人間ドラマ云々に関しても、最低限に抑えられているという報を聞いて、まあ期待値はうなぎのぼりでした。
 そして、どうせ見るなら天が震え地が揺れる塚口サンサン劇場のウーハーで見ようということで、今日行ってきました。
 ちなみに劇場前のポスターはこんな感じ。

 さて、感想に移ります。
 まだ公開から間がないので、一応ネタバレ反転ということで。

 ↓以下、ネタバレゾーン開始↓

 まず、多くの人が前回からの改善点として期待してたであろう怪獣プロレスマシマシ度合いについてですが、これはもう完璧と言っていいレベルにまで増量されてたんじゃないですかね。
 前回では「ゴジラが出てくるまでが長い」「ゴジラの本格的な戦闘シーンが短い」という不満点が挙げられており、僕自身もそう感じていました。
 対して今回ですが、今回は言われていたような「ゴジラ焦らし」はナシ! もういきなり怪獣大バトルから始まります。
 前置きの部分は最低限にして、いきなりバトルに突っ込むその意気やよし!
 でも、バトル一辺倒ではなく、ちゃんと起伏のあるバトルで楽しめました。
 人間ドラマに関しては、むしろ「怪獣バトルのための舞台装置」っていうところまで抑えており、まあそのせいで若干強引だったりほぼ全員狂人に見えたりもしますがこまけえこたあいいんだよ!!の精神で見ましょう。むしろ怪獣映画とはそういうもんです。
 つうかもう今回の人間側はいろいろ戦ってはいるものの、基本的に「マジかよおい……」って感じでポカーンとするのがメインの役目というか、BASTARDでいうところの「もーダメぢゃー!!!」とか言って泣き叫びながら転げ回る大臣ズのポジションなんです。誰がわかるんだろうかこの例え。
 あるいは「衛府の七忍」の中馬大蔵言うところの「指くわえて見惚れうのが礼儀ごつ!」ですよ。誰がわかるんだろうかこの例え。
 でもいいんです。神に等しい怪獣たちの大バトルの足元で人間がやるべきことといえば、畏れ畏まることだけなのです。
 さらには今回、前作ではできなかった「ゴジラ映画に必須の要素」が2つあります。
 まずひとつは、前作ではなかった見せ場のBGMがおなじみの「ゴジラのテーマ」そして「モスラのテーマ」を盛り込んだものになっているという点。
 これのもたらすアドバンテージをドラゴンボールに例えるとヤムチャがフリーザ様(最終形態)になった感じですかね。
 これについてはもはや、「前作でそれができなかった」っていう不満点がタメとして効いていて、もう叫びそうになりましたね。
 「あのテーマ」に合わせて咆哮するゴジラを見てアガらない日本人などこの宇宙に存在せん!!!
 わたくし今作のゴジラが最初にあのBGMとともにあの咆哮を上げたシーンで、もはや老中・影成と化して「か 完璧!」ってなってましたからね。誰がわかるんだろうかこの例え。
 そしてもう一つがその咆哮。これも、54年版ゴジラのそれに限りなく近いものとなっているのです。(調べてみたら、「そのもの」ではないようです)
 あの咆哮こそ、放射能火炎、「ゴジラのテーマ」に続く3つ目の「ゴジラの顔」とも呼べるアイコンなので、もうこれで「ゴジラ映画」としての条件は十分に果たしていると言えるでしょう。
 ゴジラ自身についてのデザインも、背びれが54年版を踏襲したものになっているのがより「ゴジラ映画」……さらにいうなら「初代ゴジラへのリスペクト」を感じさせてくれました。
 また、個人的に非常に気に入っていた、「ゴジラが放射能火炎を吐く際、背びれが順番に光っていく」というギミックが今回も採用されてて俺によし。
 そして今回、さらなる「ゴジラのギミック」として、なんとバーニングゴジラ形態に!!
 しばしば作品の感想として、わざとらしい感動ポイントを配置していることに対して「『ほら、これが見たかったんだろ?』ってやられると萎える」というのがありますよね。
 わたくし自身もそれについては完全同意なんですが、本作ではドハティ監督の「ほら、これが見たかったんだろ?」ラッシュに対しては「そうでしゅううううッッッ!!!! こりぇがみたかったのおおおほおおおッッッ!!!」とか言ってみさくら語で絶頂するほかないんですよ。
 わたくし恥ずかしながら劇場で7回は昇天してましたからね? なにが「ね?」なのかは知らん。
 いやでも見てるほうがこのザマなら撮ってる方はもっとアレだったんじゃないですかねドハティ監督。もう撮影中にビクンビクンしまくりだったんじゃないの?
 もちろんゴジラ以外の怪獣についても非常に魅力的です。
 本作ではゴジラをはじめ、地球上に現れた怪獣を、前回の「MUTO」ではなく「Titan」と総称しています。すなわち「巨神」ですよ。
 そのため今作に登場するゴジラ、モスラ、キングギドラ、ラドンは、誰もがただ巨大な怪物としてではなく、「巨いなる神」として描かれています。え? ラドン? ラドンはまあ……ああいう役柄なんですよ。アンギラス的な。
 まずギドラ。
 直近で登場したアニゴジの方では、ギドラはとてつもない強大な怪獣というよりは、「とてつもない怪獣の姿をしたなにか」という、設定通りの「雲を掴むようなあやふやでとらえどころのない存在」として描かれていました。そのため、怪獣というよりはどちらかと言うと「災害」や「現象」に近い存在として描かれていた印象です。
 対して本作のギドラは、言わば「実在感のある、地に足の着いた存在」「とんでもなく強大だがあくまで『生物』」という印象。
 故にゴジラとのバトルも、文字通りの肉体と肉体がぶつかり合う肉弾戦をこれでもかと見せつけてくれました。
 あとですね、ギドラはご存知の通り首が3つあるんですが、なんだかこのギドラは人格が独立してるっぽくて左首が不憫可愛い。
 よもやギドラ相手に萌えを感じる日が来ようとはこの海のリハクの目をもってしても見抜けなんだわ。
 今回のギドラはハリケーンとともに移動し、暗雲の中から姿を表すわけですが、稲光にともなってその影が雲の中に一瞬だけシルエットが映るという演出は完全にGダラにおけるG.T.のそれでありわたくしいやおうなく絶頂をキメるのでありました。
 また今回のギドラは、敗れた後もラストシーンにおいて強大なインパクトを残してくれましたっていうかそれ完全にメカキングギドラ登場フラグですよね!? というかこらだったらもうフラグじゃなくて確定サインだろ!
 まあギドラは首もがれるのとメカに改造されるのが仕事みたいなところありますからね。
 そしてモスラ。
 本作の怪獣の中では一番話が通じそうなポジションで、「怪獣の女王」と呼ばれているようにまさに本作のヒロインと言えるでしょう。
 どうせなら繭を作ってそこから羽化するところをはっきり見せてほしかったとか、幼虫形態で暴れるところも見たかったと思ってしまいますが、羽化シーンのあのほとんど歌舞伎の見得同然のシーンはまさに「荘厳」の一言。
 あと冒頭の目覚めのシーンも好き。
 モスラはこれまでの作品だとヒーラーというか後衛魔法使い系のポジションが多い印象でしたが、今回はラドンとの大怪獣空中戦をたっぷり楽しませてくれました。
 さらに過去作オマージュのビーム受け止めからの仲間を回復もしっかり抑えてて、モスラというキャラクターの役割をしっかり押さえてた感じです。
 次にラドン。
 火山の溶岩の中から出現するというのがもう最高に怪獣してて最高。
 そしてひとっ飛びするだけで眼下の街はソニックブームで大崩壊というあのシーンは、前回のハワイにゴジラが出現しただけで空港が津波で壊滅するというあのシーンを思い出させました。
 特に明確に攻撃をくらわなくても、移動されるだけで人類はああなるっていうまさに格差を見せつけるシーンでした。
 さらにラプター編隊との空中バトルも、人間の通常兵器なんか歯牙にもかけない存在っていうのが強調されててよかったし、アルゴとの空中チェイスも素晴らしかった。
 ……その割にはモスラを追い詰めたと思ったらあっさり反撃されてるし、最終的に生き残ってた割にはゴジラに服従してるしというなんとも言えない情けなさがチャームポイントですかね。
 そして忘れてはいけないのが芹沢博士えええええええ!!!!! アンタ……アンタ漢だよ!!!! まさに理想の死に様だったよ!!!!1!1!!
 前作において、渡辺謙演じる芹沢博士は、ポジションは非常に重要なキャラだったものの、アクションの方はそれほど具体的なことをしてなかったという印象だったんですよね。そのため、魅力的なキャラとポジションではあるものの、「いるだけ」って感じでした。まあいるだけであの存在感なわけですが。
 しかし、今回の芹沢博士は具体的、そして超重要なアクションを行います。
 それこそが、「自分の命と引き換えに、核弾頭をもってゴジラを復活させること」。
 もうこれだけで、芹沢博士がゴジラを復活させるっていうこのひとつのアクションだけでドラマなんです。
 言うまでもなく、初代ゴジラにおいて、芹沢博士が自分の命と引き換えに、オキシジェン・デストロイヤーをもってゴジラを葬ったシーンに対応してるんですよここは。
 前作では、仮にも「芹沢博士」の名を持つキャラクターが、ゴジラに対して直接的にはなんのアクションも起こさなかったというのが最大の不満点だったんですが、全部許しましたね。(ちょろい)
 だってこんなことやられたらもう……ねえ?
 ちなみに見たのは字幕版だったんですが、ここのセリフだけ、日本語で英語字幕だったんですよ。
 そのセリフが……「さらば、友よ(Goodbye.My Old friend)」……!
 この「Old」のひと単語にいかに多くの思いが込められていることか……!!
 ここは正直泣きそうになりましたわ。
 一応本作には怪獣バトルの理由付けの部分を支える家族の物語があるにはあるんですが、なんかもうこのへんになるとそんなんどうでも良くなってきてました。多分ドハティ監督もそんな感じだったんじゃないの?
 今作のキーとなる怪獣をコントロールできる装置「オルカ」を開発した女性科学者・エマの娘であるマディが、目の前で孵化したモスラに微笑みながら手を伸ばすシーンが冒頭にありますが、謎の勢力の襲撃もあって彼女はモスラには触れることはできず、平成ガメラにおけるガメラと浅葱のように怪獣と心を通わせることもありません。
 無垢な少女が異形の怪物と触れ合って心を通わせるというのはお約束で王道なわけですが、本作ではその役割は無垢な少女ではなく、かつて広島型原爆で父を亡くした被爆2世である芹沢博士に委ねられる形となっています。
 極めて象徴的ですよね。
 あの世界で、人の身でありながら神たるゴジラに直接手を触れ、「友」と呼べるのは彼一人なのでしょう。
 その役目を、日本人である渡辺謙に委ねたのもドハティ監督の意図を感じます。
 人ならぬ神性を持つ怪物であるゴジラが、人類によって作り出された神をも恐れぬ兵器である核兵器をもって、人たる芹沢博士によって蘇る。
 そしてその直後、復活したゴジラが天に向かって放つ放射能火炎、あれはまさに、神がたった一人のただの男のために送った弔砲だったのではないでしょうか。
 ここについても、前作の不満点を改善しつつファイヤーミラーのごとく1万倍にして跳ね返してきたドハティ監督にはひれ伏すしかない感じです。
 ただ本作、芹沢博士周りでひとつ大きな不満点がありまして。
 アメリカ政府がゴジラとギドラを両者とも一気に殲滅するために新兵器を投入するシーンがあるんですが、その新兵器がなんとあのオキシジェン・デストロイヤー!
 もう最高にアガるわけですが、しかし、実際には本作でのオキシジェン・デストロイヤーは、「大威力の兵器」ってだけになってた点が非常に、非常に残念。
 まあ見終わった後だと、上記の芹沢博士とゴジラのドラマに加えてオキシジェン・デストロイヤーのエピソードも絡めるとなると、上映時間は3時間超えになること間違いなしなので完全版作ってくださいではなく、まあ無理だよね、というのはわかります。
 わかるんですが……ゴジラ映画においてオキシジェン・デストロイヤーを「ただの威力の大きな兵器」として使うのは、核兵器を「ただの威力の大きな爆弾」として使うのと同じ、「ゴジラ映画では絶対にやってはいけないこと」のひとつだったんじゃないですかね。
 正直なところ、オキシジェン・デストロイヤーの名前が出た瞬間のテンションとの落差で、このシーンはかなり冷めてしまいました。ここは落としちゃいけないとこだろ……。
 最高のゴジラ映画だっただけに、ここだけが非常に残念なポイントでした。
 そしてラストバトルからのスタッフロールのあのBGMでもう目から放射能火炎が。
 前回でどういう事情で伊福部BGMがおおっぴらに使えなかったのかは知りませんが、今回のBGMはどれも最高でした。
 BGMと言えばなんか今回のBGMって芸能山城組っぽくなかったですか? ソイヤソイヤ言ってるし般若心経混じってるし。
 そしてスタッフロール、キャスト欄にゴジラ、モスラ、ギドラ、ラドンもクレジットされているばかりか、そのキャストが「HIMSELF」「HERSELF」となっててお前はスペースチャンネル5かよ!!!
 目どころか全身の毛穴から涙が吹き出そうになりましたわ!!
 これについてはいろんな解釈があるでしょうが、僕はドハティ監督にとって、ゴジラを始めとする怪獣は「架空のキャラクター」ではなく、しっかとこの世に存在する「人物」であるのだなあ……と感じました。彼の中では、「自分の作品の中に登場させた」ではなく、それこそ「偉大なる神に人間の世界に降りてきて頂いた」といった感じなのではないでしょうか。
 そう、この作品は単なる怪獣作品などではなくある種の宗教儀式というか神楽だったんだよ!!!(ぐるぐる目)
 そう考えると怪獣たちのキメ場がことごとく宗教画チックだったことにも説明がつくってもんですよ! そりゃあ人間なんぞおとなしく隅っこの方に引っ込んでるほかないわな!
 または、あの怪獣たちのキメ方はもう完全に歌舞伎の世界だった気もします。
 さらにはスタッフロールの最後に、初代ゴジラスーツアクターの中島春雄氏の写真が……!
 って感動してるところにタイトルドーン!! YES!! このタイミングよ……惚れ惚れするわ……完全に「わかってる」タイミングでもう若干引くレベルだわ……。ベストタイミングのタイトルインでした。
 とうぜんというかなんというか、上映後には拍手が起こってましたわ。そりゃあこんなもん見せられたら拍手するしかないわ。

 さて、晴れてネタバレ解禁ということで鑑賞後にtwitterにて感想を漁ってるんですが、どうもというかやはりというか、1回では拾いきれないネタや仕込みがあるようなので、今度は吹替版見てみますかね。
 
↑ネタバレゾーン終了↑

 は~疲れた……。気がついたら5時間くらいぶっ通して書いてたぞこれ……。
  

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第16回博麗神社例大祭戦利品レビュー・その10

2019-06-01 23:42:48 | 同人誌感想

 暑いのか寒いのかまったくわからん……。

・平成令和モノノケダンス 幻想ロマンスホリディ(小豆粥)
 毎回昔見てた旅番組を見てるような気分で読ませてもらってます幻想ロマンスホリディシリーズ。
 今回はの舞台は岩手県平泉。摩多羅隠岐奈の元ネタである摩多羅神が祀られている毛越寺があるんだそうな。
 天空璋での登場からとみに出番の多いおっきーこと隱岐奈ですが、また独特のキャラ付けだなーと感じます。
 なんというか性別がわからないというか性別がない感じに描かれてる気がする。紫さまと一緒にいる時は割と男性的な立場とふるまいといった感じですが、女性的にも見える。
 見た目年齢もそうですね。秘封の二人が毛越寺を訪れた時は役柄に応じるように老人に見えますが、後半のシーンではたちまち美丈夫に見えてきました。
 もちろん特に画のタッチなどは変えていないのにです。
 この辺もまあ、すごく「カミサマ」してるなあと感じます。
 そして本作は、平成から令和に移り変わるこのタイミングでしか出せなかった本だと思います。
 最高の呼吸で抜き放った一刀がもっとも斬れるように、まさにベストタイミングで出せた一作と言えるでしょう。
 そして本サークルの作品でしばしば見られる、いわゆる「第4の壁」の壊し、これがまた効くんですよ。
 言わば、「読者参加型幻想郷」とでも言いましょうか。
 そして藍さま、まさかのヅカファンだったのか……。

 今日はここまで。

 

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