おてんきぷらぷら

ホームタウンは三鷹。気ままな旅・街散策にFC東京。

バンテアイ・スレイ

2015年01月18日 | travel abroad
1月10日~14日、カンボジア・アンコール遺跡を巡る一人旅に出かけました。
アンコール・ワットから北に約20km『バンテアイ・スレイ』は、10世紀後半、ラジェンドラバルマン2世~ジャヤヴァルマン5世の時代にヤジュニャヴァラーハによって建てられたヒンドゥー教の小さな寺院。赤色砂岩と紅土を主材料とし、その優美な外観から近代になって“女の砦”と称されるようになったとのこと。東塔門から67mほど参道が続き、境内は3重の周壁に囲まれ、第一周壁は東西95m×南北110m、その内側を環濠が取り巻く。中央部は高さ1mの基壇上に3つの祠堂が立ち、その南北に一対の経蔵が立つ。バンテアイ・スレイを有名にしているのが、アンコール遺跡の中でも群を抜いた細密なレリーフだ。塔門の破風、祠堂や経蔵の壁、柱など建物すべての表面にレリーフがびっしりと刻まれている。その完成度は高くアートギャラリーよろしく見とれてしまうほど。とりわけ、中央神殿の祠に刻まれた美しいデヴァター(女神像)の微笑みは“東洋のモナリザ”と称されている。現地ガイドのヨンさんによれば、北塔東側壁の正面左のデヴァターが“東洋のモナリザ”との説明であったのだが、旅行ガイドブックによると北塔西側壁のデヴァターがそうであると記されている。どちらのデヴァターが“東洋のモナリザ”なのか、ガイドのヨンさんに嘘はないと思いつつも迷うところですが、いずれにしてもその美しさは秀逸で、クメール件pの至宝であることに間違いなく鑑賞するに心弾みます。

















































アンコール・トム(南大門・バプーオン・象のテラス・ピミアナカス・ライ王のテラス)

2015年01月17日 | travel abroad
1月10日~14日、カンボジア・アンコール遺跡を巡る一人旅に出かけました。
“大きな都城”を意味する『アンコール・トム』は、正式名を「ヤショダラプラ」という。城壁と環濠に守られた巨大な宗教都市で、現在残る遺跡は12世紀から13世紀初めにかけてジャヤヴァリマン7世が造り上げたもの。1辺3km、周囲12km、幅130mの環濠で囲まれている。環濠の内側を8mの頑丈な城壁が囲み、その東西南北の中央に4つの城門、王宮正面まで通じる「勝利の門」がある。城壁内の中央には、観世音菩薩の四面仏尊顔を祭るバイヨンがあり、その北側には王族たちの住まいであった王宮をはじめ、ピミアナカス、バプーオンなどの遺跡がある。また、ジャヤヴァルマン7世の治世に新設された象のテラス、ライ王のテラスが当時の面影を残している。象のテラスに立つと王になった気分で、面前の広場に多くの民衆が王を称える様がイメージされます。アンコール・ワット同様、アンコール・トムは、宗教的宇宙観をもとに構成されており、バイヨンは須弥山を、城壁はヒマラヤの霊峰を、環濠は大海原を模しているのだそう。王朝の栄華を知るこの地は、時を超えて訪れる者の心を振るわせる何かがあるのだ。



南大門










バプーオン








象のテラス












ピミアナカス











ライ王のテラス










アンコール・トム(バイヨン寺院)

2015年01月16日 | travel abroad
1月10日~14日、カンボジア・アンコール遺跡を巡る一人旅に出かけました。
アンコール・ワットに次いで人気を誇るのが、「アンコール・トム」の中心に位置する『バイヨン』。岩山のように迫りくる巨大寺院の存在感は圧涛I。バイヨンは2重の回廊をもち、外側の第一回廊の大きさは東西160m、南北140m。内側の第二回廊は東西80m、南北70m。中心には中央祠堂が立ち、それを取り囲むように16の四面仏塔が林立するテラスがある。バイヨンといえば、観世音菩薩を彫ったとされる四面仏塔だ。4つの尊顔は四方に仏の威力を伝えるためとされるが、別説ではヒンドゥー神ブラフマーの4つの徳を表しているとも云われている。中でも京唄子似の観世音菩薩は大人気のャgスャbト。ジャヤヴァルマン7世の寺院建設への情熱とライ病に冒され弱っていく王の苦悩を題材にして書かれた三島由紀夫の戯曲「癩王のテラス」の中で、王が観音像に向かって救いを求める場面は印象的だが、三島由紀夫も魅了された観世音菩薩の四面仏塔。「クメールの微笑み」は一見の価値あるものだ。無限の慈悲に包まれた聖なるラビリンス、それこそが『バイヨン』であろう。



バイヨン寺院






東門






第一回廊












第二回廊










上部テラス・中央祠堂








観世音菩薩






アンコール・ワット(夕陽&日の出)

2015年01月15日 | travel abroad
1月10日~14日、カンボジア・アンコール遺跡を巡る一人旅に出かけました。
1月11日、この旅のメイン、アンコール遺跡群の頂点に君臨するアンコール・ワットの半日観光を終えるとまさに夕陽が沈む時間帯にしばし環堀から臨むカンボジアの夕陽を堪能。
また、翌12日はまだ日が昇らない早朝5時にホテルを出発し、アンコール・ワットから昇る日の出を拝むことができました。
日の出、日の入りを待つ、静寂の自分だけの時間に物思いふけり、カンビジアに何故かいる自分の存在を意識したりして、日本を離れこの地での夕陽も日の出も感慨深いものでした。












































【参考】アンコール・ワット平面図


 

アンコール・ワット

2015年01月14日 | travel abroad
1月10日~14日、カンボジア・アンコール遺跡を巡る一人旅に出かけました。
この旅のメイン、アンコール遺跡群の頂点に君臨するアンコール・ワットを半日観光。アンコール遺跡群の中で、最大の規模と見事な建築様式を魅せるアンコール・ワット。ヒンドゥー教における宇宙観を地上に再現した遺跡。アンコールはサンスクリット語で「町・都」を、ワットは「寺院」を表す。12世紀前半、スールヤヴァルマン2世は「私は神と一体になる」と言ってこの地上に神の楽園を完成させました。東西1,500m、南北1,300m、幅約200mの堀で囲まれ、中央祠堂は世界の中心・神々が住む須弥山を、周囲の回廊・尖塔はヒマラヤ連邦、環濠は無限の大洋を象徴しています。中央祠堂にはヴィシュヌ神が降臨し、王と神が一体化する聖なる場所で、三重の回廊を進むごとに天に近づいてゆくと考えられていました。
実際に目の当たりにするアンコール・ワットは、その規模の大きさ、クメール建築の美しさ、シンメトリーな造り緻密さを実感し感動。そして建物壁面を埋め尽くすレリーフ、とりわけ第一回廊の全長1,500mに及ぶインド古代抒情詩の「ラーマーヤナ」と「マハーバラータ」などの戦闘シーン、また「天国と地獄」や大蛇ヴァースキの胴体を引っ張り合いながら海をかき回す「乳海攪拌」など興味深く見入ってしまうものばかりで、いくら時間があっても足りません。うまく写真撮影ができないのが残念でした。
神を祭った神殿は数あれど、ここまで神に近づきたいとの思いが伝わる寺院は初めて。いにしえの人々の豊かな感性にただ感嘆するのみだ。



環堀と西参道



中央西塔門と左右は象門



中央西塔門



ナーガ像(豊穣を象徴する蛇神ナーガの頭部)



象門内側から臨むアンコールワット(手前は経蔵)



経蔵



聖池から臨むアンコールワット





大塔門





第一回廊







第二回廊







第三回廊と中央祠堂









十字回廊と沐浴池





1632年肥州武士:森本右近太夫一房の落書き(アンコールワットは祇園精舎と信じていた)



第一回廊から臨む中央西塔門方面