週刊朝日2012年歴史・時代小説“第1位”、第3回山田風太郎賞『光圀伝』冲方丁(角川書店/刊)
「天地明察」冲方丁氏の歴史大河小説を、にわか水戸者として一気に読破、堪能しました。泰平の世を駆け抜けた熱き“虎”水戸光圀。その鮮烈な人生を尋常ならざる熱量で活写した、魂ふるわす冲方丁氏渾身の一代記です。
水戸徳川家の次男として生まれたにもかかわらず長兄ではなく世子(世継)として育てられ、父:頼房に厳しき試練を与えられた幼少期。宮本武蔵とも交流し、血気盛んな傾奇者として暴れん坊が、やがて学問・詩歌の世界に没頭、天真爛漫な泰姫へ魅了される青年期。水戸藩主となり、徳川幕府・将軍を支えつつ、領主として飢饉や大火などから家臣・領民を救い、数々の困難を乗り越えていく熱き虎。その人生を貫くものは“義”でした。この男、自らの“義”のために生き、“義”を貫き人の命を絶つ。この世に歴史が必要なのはなぜかと問い、「大日本史」編纂事業に乗り出すのも“義”。「光圀」の“大義”とは。
なぜ「あの男」を自らの手で殺すことになったのか・・・。
長編大作ながら、読み進む者の興味をくすぐり、一気に一代記を読ませるエンターテイメント小説に脱帽。TVドラマの黄門さまのイメージをひっくり返す新しき「水戸光圀」の人物像は“戦国武将”か。泰平の世に“義”を全うする男の人生に感服。
この『光圀伝』が、近い将来映画化や大河ドラマ化されたらと思うと楽しみで胸高鳴ります。
〔出版社公式webより〕
「天地明察」冲方丁氏の歴史大河小説を、にわか水戸者として一気に読破、堪能しました。泰平の世を駆け抜けた熱き“虎”水戸光圀。その鮮烈な人生を尋常ならざる熱量で活写した、魂ふるわす冲方丁氏渾身の一代記です。
水戸徳川家の次男として生まれたにもかかわらず長兄ではなく世子(世継)として育てられ、父:頼房に厳しき試練を与えられた幼少期。宮本武蔵とも交流し、血気盛んな傾奇者として暴れん坊が、やがて学問・詩歌の世界に没頭、天真爛漫な泰姫へ魅了される青年期。水戸藩主となり、徳川幕府・将軍を支えつつ、領主として飢饉や大火などから家臣・領民を救い、数々の困難を乗り越えていく熱き虎。その人生を貫くものは“義”でした。この男、自らの“義”のために生き、“義”を貫き人の命を絶つ。この世に歴史が必要なのはなぜかと問い、「大日本史」編纂事業に乗り出すのも“義”。「光圀」の“大義”とは。
なぜ「あの男」を自らの手で殺すことになったのか・・・。
長編大作ながら、読み進む者の興味をくすぐり、一気に一代記を読ませるエンターテイメント小説に脱帽。TVドラマの黄門さまのイメージをひっくり返す新しき「水戸光圀」の人物像は“戦国武将”か。泰平の世に“義”を全うする男の人生に感服。
この『光圀伝』が、近い将来映画化や大河ドラマ化されたらと思うと楽しみで胸高鳴ります。
〔出版社公式webより〕