1月18日は、中山競馬場で3歳馬の重賞レース・京成杯、京都競馬場では今年最初のGⅡレース・日経新春杯が行われました。牡馬クラシック開幕戦・皐月賞、春の古馬GⅠ戦線に名乗りを上げるのはどの馬だ?
中山メイン・第55回京成杯(GⅢ・芝2000m)は、3歳牡馬17頭が出走。ハービンジャー産駒の⑰ベルーフと①クラージュシチー、デビュー2連勝中の⑧タケルラムセス、⑬ソールインパクトと⑦ブラックバゴ、⑨マイネルシュバリエの「ホープフルステークス組」、メンバー唯一の3勝馬⑮コスモナインボール、エリカ賞でベルーフの2着だった⑤クルーガーなどが参戦しました。
ほぼ揃ったスタートで始まったこのレース、好ダッシュを見せた③オトコギイッポンが男らしく先手を奪い、2番手グループでクルーガーが不利を受けて後退。クラージュシチー、ソールインパクト、ブラックバゴ、ベルーフの上位人気勢は中団の位置でスタンド前を通過した。
1コーナーで縦長となり、向正面に出て、オトコギイッポンが先頭、2番手に⑫バルビエール、②ブライトバローズが単独3番手追走。4,5番手で④ダノンリバティとコスモナインボールが並走。クラージュシチー・クルーガー・⑯ザイディックメアの3頭が6番手集団を形成。中団グループにはマイネルシュバリエ・ブラッグバゴ・タケルラムセスの3頭が並び、その後ろの12,13番手辺りにベルーフとソールインパクトがいる。後方は⑥イーデンホール14番手。ナスノセイカンが15番手から徐々に押し上げ、16番手に⑩フォワードカフェ、最後方⑪ディアコンチェルトという展開。
先頭をひた走るオトコギは前半1000mを61秒9で通過。これはスローペース。3コーナーのところでナインボールとシュバリエが先頭集団に追いつき、クラージュ4番手。ザイディックとセイカンが大外に持ち出す。ブラバゴとソールとベルーフはまだ中団より後ろ。4コーナーから最後の直線に差し掛かり、オトコギイッポンが逃げ粘り、2番手からコスモナインボールが迫る。クラージュシチーが内を突き、真ん中からリバティが上がってきた。ラスト100m辺りでクルーガーとソールインパクト馬群を割って突っ込み、ブラックバゴも脚を伸ばし、さらに大外からベルーフもやってきて、最後は4頭並ぶような感じでゴールイン!これは大激戦だ!外にいたブラバゴとベルーフの2頭が1着争い、内側のソールとクルーガーは3着争い。
皐月賞と同じ舞台・中山2000mで争われた京成杯は、4頭一団の大接戦の末、単勝3番人気のベルーフが1着、1番人気に推されたブラックバゴがハナ差の2着。3着争いはクルーガ-が入り、ソールインパクトは4着でした。2番人気のクラージュシチーは8着、タケルラムセスは9着という結果でした。
重賞初挑戦で見事に勝利したベルーフは、前走のエリカ賞に続いての連勝で通算3勝目。池江泰寿厩舎に所属し、父・ハービンジャー、母・レクレドールという血統。ハービンジャー産駒はこれがJRA重賞初勝利となりました。3コーナーあたりまで中団より後ろの位置に控え、直線では大外から力強い末脚を見せて他馬をごぼう抜き。上がり3ハロンは最速タイの34.8秒でした。今年重賞初勝利の川田将雅騎手も、「楽な位置でないからまとめて差し切ったから、力があるんだと思った」とベルーフの能力を絶賛。その川田騎手、ホープフルSを勝ったシャイニングレイにも乗っています。皐月賞ではどっちを選ぶんでしょうね?
京都メイン・日経新春杯(GⅡ・芝2400m 18頭立て)は、昨年の勝ち馬⑨サトノノブレス、⑥アドマイヤフライと、これがラストラン?⑤フーラブライドの「前回上位3頭」が揃って参戦。他にも⑱トウシンモンステラ、⑦タマモベストプレイ、②ハギノハイブリッド、③ホーカーテンペスト、⑭ダコールなどが出走しました。
スタート直前、⑰ムーンリットレイクがゲート内で座りかけたが、なんとか上手く飛び出した。先行争いで、⑯メイショウサミットが前に出て、ムーンリットレイクが2番手につけ、アドマイヤフライトとタマモベストプレイが3,4番手で並ぶ。サトノノブレスとハギノハイブリッドは中団、ホーカーテンペストは中団より後ろ、トウシンモンステラは後方2番手で1コーナーを回った。
1・2コーナー~向正面で、メイショウサミットが先頭、ムーンリットレイク2番手、タマモベストプレイ3番手、アドマイヤフライト4番手。5,6番手に⑪ビービートレイターとフーラブライド、7番手に④アドマイヤデウス、8番手ハイブリッドは掛かり気味か?外の9番手に⑩コウエイオトメ。中団の10番手に①ゼンノルジェロ、その外側にサトノノブレスがつける。12番手にダコール、13,14番手に⑬ヴィクトリースターとホーカー、後方はモンステラ、⑧メイショウカンパク、⑮コスモロビン、⑫アクションスターと続く。
縦長の展開のまま外回り3コーナーに差し掛かり、サミットが依然として先頭。ムーンリット、ベストプレイ、トレイターが並びかける。後ろからはアドフラ、フーラもいて、ノブレスは外に持ち出した。4コーナーから直線コースに入り、今度はビービートレイターが先頭に立ち、タマモベストプレイ、アドマイヤフライト、さらに内からアドマイヤデウスが迫る。外からはフーラブライドとコウエイオトメの牝馬2頭。大外のサトノノブレスは伸びてこない。残り200mを切り、デウスが先頭、フーラが2番手に上がるも、デウスが先頭ゴールイン!アドマイヤデウス重賞初制覇!
長距離のハンデ重賞・日経新春杯は、単勝6番人気のアドマイヤデウスが優勝。中団辺りでレースを進め、直線で最内を突き、ラスト200mで抜け出し、フーラブライドの追撃を抑えて1着になりました。2着には10番人気・フーラブライド、3着には7番人気・アドマイヤフライトが入り、3連単「④-⑤-⑥」で200,130円の高配当。2番人気・タマモベストプレイは7着、3番人気のトウシンモンステラは8着、1番人気で連覇を狙ったサトノノブレスは直線で伸びを欠いて11着。トップハンデ58.0Kgの斤量が堪えましたね。終わってみれば人気上位3頭は総崩れでした。
アドマイヤデウスは昨年の若葉ステークス以来の勝利で通算3勝目。重賞は3度目の挑戦で初勝利です。皐月賞で9着、日本ダービーで7着のあと、左前脚の骨折で半年以上も休養。7ヶ月ぶりのレースとなった今回、実績馬を抑えて復活の勝利を挙げました。休み明けで結果を出したのは本当にすごい。出られるかどうかわからないけど、春の天皇賞でも期待できそうですね。
来週・25日は、中山競馬場でアメリカジョッキーズクラブカップ(AJCC)、中京競馬場ではダート重賞・東海ステークスが行われます。AJCCにはGⅠ5勝のゴールドシップが登場。有馬記念から中3週での参戦となります。他にも毎日王冠を勝ったエアソミュール、ディサイファ、オーシャンブルー、フェイムゲーム、ダークシャドウ、ショウナンラグーンなどが出走を予定しております。
東海ステークスには、昨年GⅠ3勝を挙げたコパノリッキーが、武豊騎手との新コンビで出走します。リッキー以外にもチャンピオンズカップ2着のナムラビクター、昨年の覇者・ニホンピロアワーズ、インカンテーション、イッシンドウタイ、ランウェイワルツが登録しています。