9月最後の日曜日の27日は、中京競馬場で菊花賞トライアルの第68回神戸新聞杯(GⅡ・芝2200m 18頭立て)が行われました。ここまでデビューから5戦無敗、皐月賞と日本ダービーの2冠を制した②コントレイルが、史上8頭目の牡馬クラシック3冠制覇に向けて始動。秋初戦の一戦を勝利で飾り、無敗を伸ばせるのか?
コントレイル以外では、ダービー3着⑱ヴェルトライゼンデ、京都新聞杯を勝った⑪ディープボンド、京都2歳ステークス覇者⑰マイラプソディ、プリンシパルステークスを勝った③ビターエンダー、ラジオNIKKEI賞2着⑩パンサラッサ、2戦2勝①グランデマーレなどが参戦しました。
スタートは18頭綺麗に出揃い、コントレイルも好スタートを見せた。正面スタンド前の先行争いで、グランデマーレ、ビターエンダーが前に出るが、パンサラッサがハナに立つ。ディープボンドは3番手集団の一角、コントレイルは内ラチ沿いを避けて9番手あたりにつける。ヴェルトライゼンデは中団より後ろ。マイラプソディは後方4番手、レクセランス後方2番手、⑥マンオブスピリットが最後方でゴール板を通過した。
1,2コーナーを過ぎて向正面に入るところで、パンサラッサが先頭、グランデマーレ2番手、ディープボンドが3番手に上がり、ビターエンダー4番手、外側5番手に⑦エンデュミオン、6番手⑭ディープキング、その後ろの7番手のところにコントレイルがいる。中団勢は内から⑧イロゴトシ・⑯シンボ・⑬ターキッシュパレスと3頭が並ぶ。11番手集団には⑮ファルコニア・⑤ロバートソンキー・レクセランスの3頭。ヴェルトライゼンデは14番手につけ、15番手⑫メイショウボサツ、16番手⑨アイアンバローズ、マイラプソディが17番手から進出開始、マンオブスピリットが最後方。
3コーナーを回って18頭が一団となり、パンサがゆったりとした流れで先行し、グランデが2番手、ボンドが3番手。ビタエンが内側4番手、外側からファルコ上昇。マイラプは中団の外側、コントレは中団馬群の中。ヴェルトラは後方に下がる。
4コーナーを過ぎて直線に差し掛かり、パンサラッサが逃げ粘りを図るが、外からディープボンドが並びかける。しかし、坂の上りでコントレイルが馬群を割ってやってきて、ボンドとパンサをかわして先頭に浮上。残り200mで完全に抜け出す!2番手争いはロバートソンキーとディープボンド、大外からヴェルトライゼンデが追い込んで来る。それでもコントレイルが持ったままで先頭ゴールイン!コントレイルこれで6連勝!無敗三冠がさらに近づきました!
14年ぶりの中京開催となった神戸新聞杯は、コントレイルが2冠馬の貫禄を見せつけました。スタートから中団に控えると、ラストの直線では持ったままの状態で抜け出し、最後は流しながらのフィニッシュ。まるで菊花賞の予行演習を見ているかのようでした。いやぁ、ただただ強いとしか言えませんなぁ。
2着争いの方は、大外から突っ込んだヴェルトライゼンデが2着。ダービー3着の意地は見せましたね。3着には14番人気の伏兵・ロバートソンキーが入り、菊花賞の優先出走権を獲得しました。ソンキーは父の母がエアグルーヴ、母系の曽祖父がシンボリルドルフの血が入っています。血統マニアにはたまらない一頭といえるでしょう。
2番人気のグランデマーレは、久々の分が影響して17着と大敗。直線でズルズルと下がって最下位でゴールしたマイラプソディは鼻出血を発症したとのこと。
コントレイルはデビューから通算6戦6勝。重賞も今回で5連勝を達成。この日の単勝の最終オッズは「1.1倍」と「絶対勝ってください」と言わんばかりの数字でした。もしここで負けたら大ショックが残るところでしたが、しっかり勝ってくれました。秋初戦で完勝したので、クラシック三冠制覇はもう決定的ではないでしょうか。
昭和はシンボリルドルフが、平成はディープインパクトが「無敗三冠」を達成。そして2020年、コントレイルが「令和初の三冠馬」になろうとしています。菊花賞も圧倒的な強さで勝って、コロナで苦しむ日本に勇気と希望を与えてほしい!