日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

ダノンデサイルが皐月賞除外からダービー制覇!56歳の横山典弘は最年長ダービージョッキー!

2024年05月26日 | 競馬

年に一度の競馬の祭典・第91回日本ダービー(東京優駿 GⅠ・芝2400m)が26日、東京競馬場で行われました。⑯メイショウタバル出走取消で17頭立てで争われた今年のダービーは、史上8頭目の無敗2冠を狙う皐月賞馬⑮ジャスティンミラノ、17年ぶりの牝馬制覇に挑む②レガレイラ、⑥コスモキュランダ、⑧アーバンシック、⑬シンエンペラーなどの皐月賞組に加え、別路線組からは無敗のキズナ産駒⑫シックスペンス、青葉賞馬でキタサンブラックの弟⑪シュガークン、プリンシパルステークスを勝った⑨ダノンエアズロック、京都新聞杯優勝③ジューンテイク、前走はNHKマイルカップ⑭ゴンバデカーブースなどが参戦しました。



単勝の人気は、ジャスティンミラノが1番人気(2.2倍)、2番人気レガレイラ(4.5倍)、シックスペンスとアーバンシックが3番人気タイ(8.3倍)。その後はダノンエアズロック、コスモキュランダ、シンエンペラー、シュガークン、⑤ダノンデサイルと続きました。

正面スタンド前のスタートで、ジャスティンミラノはまずまずの飛び出し。最初の位置取りで、シュガークンとダノンデサイルが先手を主張するが、⑱エコロヴァルツが先手を奪いに行く。シックスペンス4番手、外からジャスティンミラノが5番手に上がってきた。ダノンエアズロックとシンエンペラーは中団より前、レガレイラは10番手、アーバンシック15番手、コスモキュランダ16番手で1コーナーを回る。
1,2コーナー中間地点~向正面に入るところで、エコロヴァルツが単独先頭、2番手にシュガークン、ダノンデサイル内側3番手、ジャスティンミラノは4番手を追走。5番手シックスペンス、6番手ゴンバデカーブース、7番手ジューンテイク、8番手シンエンペラー、9番手ダノンエアズロック、10番手⑩サンライズジパング、11番手⑰ショウナンラプンタ、コスモキュランダが外から早めに仕掛ける。レガレイラは13番手に下がり、14番手アーバンシック。後方では15番手①サンライズアース、16番手④ビザンチンドリーム、最後方に⑦ミスタージーティー。
17頭が一塊の状態で3コーナーを回り、先頭争いはエコヴァル・シュガーの2頭に、後方にいたアースも加わり、3頭が並ぶ。その後ろのグループにはキュランダ・ミラノ・デサイルの3頭が並んでいる。中団より前の位置にはペンスとゴンバデ、シンエンは中団馬群、エアズロック中団の内側、アーバン後方4番手、レガは後方3番手。
4コーナーから最後の直線に差し掛かり、エコロヴァルツがまた盛り返したかと思いきや、シュガークンがわずかに前に出る。ダノンデサイルが最内に入り、ジャスティンミラノまだ4番手。外からはサンライズアース、コスモキュランダも追い込む。ダノンエアズロック、シックスペンス、レガレイラはまだ来ない。残り300mでデサイル・エコヴァル・シュガー・ミラノの4頭が横に並ぶと、残り200mでデサイルが抜け出す。ミラノが2番手に上がるが、デサイルが止まらない。後続からシンエンペラーが脚を伸ばしてやって来たが、ダノンデサイルが先頭でゴールイン!ジャスティンミラノ2着、シンエンペラーが3着となりました。



【日本ダービー 全着順】
1着⑤ダノンデサイル
2着⑮ジャスティンミラノ
3着⑬シンエンペラー 
4着①サンライズアース
5着②レガレイラ 
6着⑥コスモキュランダ
7着⑪シュガークン 
8着⑱エコロヴァルツ 
9着⑫シックスペンス
10着③ジューンテイク
11着⑧アーバンシック
12着⑩サンライズジパング
13着⑭ゴンバデカーブース
14着⑨ダノンエアズロック
15着⑰ショウナンラプンタ
16着⑦ミスタージーティー
17着④ビザンチンドリーム
取消⑯メイショウタバル

【払戻金】
単勝 ⑤ 4,660円
複勝 ⑤ 700円 ⑮ 120円  ⑬ 380円
枠連 3⃣-7⃣ 820円
馬連 ⑤-⑮ 6,860円
馬単 ⑤-⑮ 21,490円
ワイド ⑤-⑮ 1,380円  ⑤-⑬ 8,000円  ⑬-⑮ 660円
3連複 ⑤-⑬-⑮ 21,250円
3連単 ⑤-⑮-⑬ 229,910円



2021年に生まれたサラブレッド7906頭の頂点を決める一戦は、9番人気の伏兵・ダノンデサイルが最内から突き抜けて優勝しました。皐月賞に続いての2冠を狙ったジャスティンミラノは2着に敗れ、史上8頭目の無敗2冠制覇ならず。祖父・ディープインパクト、父・キズナに続く父子3代でのダービー制覇の偉業もかかっていましたが、それも幻に消えました。3着には後方から追い込んだシンエンペラーが入りました。紅一点の2番人気・レガレイラは5着、3番人気タイのシックスペンスは9着、アーバンシックも11着という結果に終わりました。
優勝したダノンデサイルは、今年1月の京成杯に次ぐ重賞2勝目。鞍上の横山典弘騎手は、2014年のワンアンドオンリー以来となるダービー3勝目。56歳3カ月での勝利はダービー最年長記録であると同時に、JRAのGⅠレース最年長勝利記録を更新しました。2つの記録を破られた武豊騎手、まだまだ引退できなそうです。
デサイルを管理する安田翔伍調教師は、開業7年目でJRAGⅠ初制覇。初GⅠタイトルがダービーなんで持ってるな!お父さんは今年調教師を引退した安田隆行氏で、騎手時代の1991年にトウカイテイオーでダービーを制しました。馬主のダノックスもダービー初勝利、エピファネイア産駒もダービー初勝利。2013年ダービーでは一度は先頭に立ったものの、ゴール前でキズナに差されて2着惜敗。あれから11年後にリベンジを成し遂げました。

ダノンデサイルは2走前の京成杯でアーバンシックを破り重賞初制覇。その勢いで皐月賞に向かうも、右前脚跛行を発症して無念の競走除外。この日のダービーでは単勝オッズで9番人気とまずまず、道中は3,4番手あたりを追走。最後の直線で最内を突いて抜け出し、追いかけるジャスティンミラノを2馬身差をつけての勝利を手にしました。皐月賞競走除外からダービーを勝つとは思ってもみなかったです。「ダービーは最も運のある馬が勝つ」という格言の通りでした。 
ジャスティンミラノは好位を追走し、直線で先頭に並んだ時は行けると思ったんですが、デサイルに突き放されて2着。戸崎圭太騎手は先週のオークスに続いての2着となりました。スタートで少し遅れたこと、序盤で折り合いを欠いたのが原因だったのか?無敗での2冠も期待されながら、皐月で競走除外だった馬に勝たれるのはショックでしょう。秋は菊花賞ではなく、天皇賞に向かいそうな気がします。











  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第91回日本ダービー枠順発表!勝つのは無敗のキズナ産駒か、紅一点レガレイラか?

2024年05月24日 | 競馬
5月26日に東京競馬場で行われる第91回日本ダービー(GⅠ・芝2400m)の枠順が23日に発表されました。2021年生まれのサラブレッド7906頭の頂点を決める一戦には、無敗の皐月賞馬・ジャスティンミラノ、ウオッカ以来となる牝馬のダービー制覇を狙うレガレイラ、皐月2着コスモキュランダ、青葉賞を勝ったシュガークン、スプリングステークスから直行のシックスペンス、京都新聞杯を制したジューンテイク、プリンシパルステークスを勝ったダノンエアズロック、さらにはシンエンペラー、アーバンシック、コンバテカーブースなどが参戦します。ファンが気になる枠順はこうなりました。



【第91回日本ダービー 枠順】
1-1 サンライズアース(池添謙一)
1-2 レガレイラ(C.ルメール)
2-3 ジューンテイク(岩田望来)
2-4 ビザンチンドリーム(西村淳也)
3-5 ダノンデサイル(横山典弘)
3-6 コスモキュランダ(M.デムーロ)
4-7 ミスタージーティー(藤岡佑介)
4-8 アーバンシック(横山武史)
5-9 ダノンエアズロック(J.モレイラ)
5-10 サンライズジパング(菅原明良)
6-11 シュガークン(武豊)
6-12 シックスペンス(川田将雅)
7-13 シンエンペラー(坂井瑠星)
7-14 ゴンバデカーブース(松山弘平)
7-15 ジャスティンミラノ(戸崎圭太)
8-16 メイショウタバル(浜中俊)
8-17 ショウナンラプンタ(鮫島克駿)
8-18 エコロヴァルツ(岩田康誠)


コントレイル以来の無敗2冠を目指すジャスティンミラノは7枠15番、紅一点のレガレイラは1枠2番、川田騎手との新コンビで挑むシックスペンスは6枠12番、キタサンブラックの弟でドゥラメンテ産駒のシュガークンは6枠11番に入りました。


今年の日本ダービーは、ジャスティンミラノとシックスペンスのキズナ産駒2頭が参戦。ともにデビューから3戦3勝ですが、ジャスミラは東京コースで2戦2勝なのに対し、ペンスはデビューからずっと中山を走っていて、東京は初めて。枠順に至っては、ジャスティンミラノは4戦連続で7枠。「ラッキーカラー」のオレンジ帽を引き当て、無敗2冠へ視界は良好か。一方のシックスペンスが入った12番枠は、キャロットファームにとって縁起のいい数字。2017年のレイデオロ、昨年のタスティエーラも12番枠で勝利しております。もしかして3度目あるか?

有力候補の1頭であるレガレイラは、絶好枠の2番枠。前走の皐月賞では6着に敗れましたが、今回はルメール騎手が戻って雪辱を狙います。ルメール騎手と木村哲也調教師のコンビといえば、先日のオークスでチェルヴィニアで勝利。2週続けて木村厩舎の牝馬のGⅠを勝つ可能性もありそう。
「ルメール&キムテツペア」がダービーに挑むのは3年連続で、おととしはイクイノックスで2着、昨年はスキルヴィングがゴール入線後に心不全を発症して死亡しました。スキルヴィングが入った1枠2番枠が、今年同じ厩舎のレガレイラが入ったのは運命を感じます。木村厩舎の3度目の正直&ウオッカ以来の偉業も見たいですが、不吉な予感もする・・・。


他に気になる馬は、ダービー最後の優先出走権を手にしたダノンエアズロックは、ここまで4戦3勝ですが、3勝全て東京コース。モレイラ騎手のマジックで番狂わせを起こせるか?コスモキュランダは2走前の弥生賞を勝ち、前走の皐月賞で2着。これはタスティエーラと全く同じ。ダービー当日で人気薄になったら怖い存在になるでしょう。


毎年数々のドラマが生まれる日本ダービーですが、昨年は90回目のメモリアルレースなのに、スタートでドゥラエレーデが落馬、勝ちタイムもオークスより遅い平凡なタイム、ゴール後にはスキルヴィングが倒れて死んだりと、後味の悪すぎるレースでした。勝ったタスティエーラもその後の成績が振るわないよなぁ。今年こそは全ての競馬ファンが熱く感動するレースが見たいですね。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

母の無念から8年、チェルヴィニアがオークス制覇!ルメールも復活のGⅠ勝利!

2024年05月19日 | 競馬

3歳牝馬クラシックの第2戦・第85回オークス(優駿牝馬 GⅠ・芝2400m 18頭立て)が19日、東京競馬場で行われました。2年連続で2冠牝馬が誕生しているこのレース、今年は桜花賞を制した⑦ステレンボッシュが2冠に挑みました。さらには桜花賞3着⑭ライトバック、チューリップ賞覇者⑬スウィープフィート、阪神JF2着⑫チェルヴィニア、クイーンカップ覇者②クイーンズウォークの前走桜花賞組に加え、フローラステークス優勝の⑩アドマイヤベル、3連勝でスイートピーステークスを制した⑤コガネノソラ、フラワーカップ優勝①ミアネーロ、忘れな草賞を勝った⑰タガノエルピーダといった別路線組も参戦してきました。


単勝の人気は、 1番人気がステレンボッシュ(2.3倍)、2番人気チェルヴィニア(4.6倍)、3番人気ライトバック(7.9倍)。4番人気以降はスウィープフィート、クイーンズウォーク、タガノエルピーダ、コガネノソラ、アドマイヤベルと続きました。


正面スタンド前でのスタートで、クイーンズウォークが絶好の飛び出しを見せるが、最初の先行争いで⑯ショウナンマヌエラとタガノエルピーダが先手を主張。クイーンズウォークも先行策を取る。ステレンボッシュとチェルヴィニアとライトバックは中団につけ、スウィープフィートは最後方でゴール板を通過した。
1コーナーを過ぎたところで、ショウナンマヌエラと⑪ヴィントシュティレの2頭が飛ばす。向正面に入って、タガノエルピーダと⑱ランスオブクイーンが3,4番手で並ぶ。5番手クイーンズウォーク、6番手⑨ラヴァンダ、7番手アドマイヤベル、8番手⑮サフィラ。中団グループには9番手ミアネーロ、10番手ステレンボッシュ、11番手にチェルヴィニア。内側12番手から④パレハ、13番手コガネノソラ。後方グループはライトバック、⑧ホーエリート、③エセルフリーダ、⑥サンセットビューと続き、スウィープフィートが最後方という展開。
3コーナーを通過し、今度はヴィントがマヌエラを引き離して単独先頭。マヌエラ2番手、ランクイが3番手、エルピーダ4番手、ウォーク5番手。3,4コーナー中間時点でボッシュとチェルが中団馬群、ライト後方4番手、しんがりにいたフィートが外から進出開始。
4コーナーを回るところで18頭が一団となり、最後の直線に入って、先頭がランスオブクイーンに変わる。タガノエルピーダが内に入り、外からクイーンズウォークが迫る。最内からはミアネーロも上がり、ステレンボッシュもやって来る。外からはチェルヴィニア、大外スウィープフィートも追い込んできている。残り200mで、粘るランクイにウォークが並ぶが、ボッシュが内から抜け出そうとする。さらに外からチェルも強襲。5番手からライトバックも上がって来るが厳しいか?残り100mでステレンボッシュが先頭だが、外からチェルヴィニアが並ぶと、ゴール前で差し切ってゴールイン!チェルヴィニアがステレンボッシュの2冠を阻止!そして3着争いはライトバック・クイーンズウォーク・ランスオブクイーンの3頭が並びました。




【オークス 全着順】
1着⑫チェルヴィニア 
2着⑦ステレンボッシュ
3着⑭ライトバック 
4着②クイーンズウォーク
5着⑱ランスオブクイーン
6着⑬スウィープフィート
7着⑥サンセットビュー 
8着③エセルフリーダ 
9着⑩アドマイヤベル 
10着⑧ホーエリート 
11着⑨ラヴァンダ 
12着⑤コガネノソラ
13着⑮サフィラ 
14着①ミアネーロ
15着③パレハ 
16着⑰タガノエルピーダ
17着⑯ショウナンマヌエラ
18着⑪ヴィントシュティレ

【払戻金】
単勝 ⑫ 460円
複勝 ⑫ 140円  ⑦ 110円  ⑭ 190円
枠連 4⃣-6⃣ 640円
馬連 ⑦-⑫ 590円
馬単 ⑫-⑦ 1,300円
ワイド ⑦-⑫ 260円  ⑫-⑭ 760円  ⑦-⑭ 380円
3連複 ⑦-⑫-⑭ 1,690円
3連単 ⑫-⑦-⑭ 8,060円


3歳牝馬の頂点を決める一戦は、2番人気のチェルヴィニアが、先に抜け出したステレンボッシュをゴール前で差し切って優勝しました。ステレンボッシュは1/2馬身差の2着に敗れ、3年連続牝馬2冠誕生とはなりませんでした。3着争いの方は、ライトバックが先着し、4着クイーンズウォーク、ランスオブクイーンが5着という結果でした。
勝ったチェルヴィニアは、美浦・木村哲也厩舎に所属し、父はハービンジャー、母はチェッキーノ。昨年10月のアルテミス以来の重賞2勝目で、通算でも5戦3勝。鞍上のクリストフ・ルメール騎手は、2年ぶり4度目のオークス制覇。今年3月のドバイターフで落馬して鎖骨と肋骨を骨折、さらには肺に穴が空くという重傷を負い、春GⅠシーズンは絶望かと思われましたが、5月5日に復帰。復帰3週目で今年のGⅠ初勝利をマークして復活を果たしました。
チェルヴィニアは前走の桜花賞では13着と大敗。5カ月の休み明け、初めての右回りと輸送、さらにはルメール騎手からムルサバエフ騎手に乗り替わりと敗因が明らかでした。オークスでは左回りとルメール騎手が戻って来たことで、前走13着からの巻き返しに成功しました。やっぱり相性って大事ですね。
あと、チェルのお母さんのチェッキーノは、2016年のオークスで優勝馬のシンハライトにクビ差の2着に敗れており、その無念を娘が晴らしたというのもストーリー性がありますね。ちなみに、チェッキーノに乗っていたのは戸崎圭太騎手で、8年後にその娘に負けてまたも2着・・・。歴史は繰り返されるのである。借りは日本ダービーで返せるといいんですが。







  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

34年ぶりの東京ドーム決戦!「怪物」井上尚弥が「悪童」ルイス・ネリを粉砕!

2024年05月07日 | Sports

ゴールデンウィーク最終日の5月6日、ボクシングの4団体(WBA・WBC・WBO・IBF)統一スーパーバンタム級タイトルマッチ「井上尚弥VSルイス・ネリ」が東京ドームで行われました。井上選手は昨年6月に4階級制覇を果たすと、12月のマーロン・タパレス戦にも勝利し、バンタム級に続いて4団体統一を果たしました。今回の尚弥VSネリ戦の舞台は東京ドーム。1990年のマイク・タイソンVSジェームス・ダグラス戦以来、34年ぶりのボクシング興行だそうです。
対戦相手のルイス・ネリ選手は、2017年に当時WBCバンタム級王座を12回も防衛した山中慎介選手を破って王座を奪取するも、試合後に薬物陽性反応が出る。再戦となった2018年3月には体重超過で王座を剝奪され、その後に日本国内での無期限活動停止処分を受けましたが、それが6年ぶりに解除されることに。「日本の怪物」VS「メキシコの悪童」のドーム決戦は、第1ラウンドから波乱の展開となりました。



第1ラウンド、開始20秒近くに尚弥が右フックを見せると、ネリも右ジャブから左フックを狙うが、尚弥が避ける。お互い様子を見ながら迎えた1分49秒辺りで、尚弥が左アッパーを放つと、すぐさまネリが左フックを返して尚弥が倒れる!井上尚弥がまさかの初ダウンを喫してしまう!ネリはダウンを奪った勢いで尚弥をコーナーに追い詰めるが、尚弥はステップとガードで猛攻をしのぐと、アッパーで反撃。それでも最初のラウンドはネリが優勢。
第2ラウンド、序盤から両者がジャブとボディブローを打ち合い、1分30秒過ぎに尚弥の右ボディが次々と入る。残り1分を切り、ネリが前に出るところを尚弥がカウンターの左フックを当ててネリがダウン!井上尚弥がダウンを奪い返した!
第3ラウンド、開始早々に尚弥がボディから連打を見せ、ネリがキャンバスに手を突くもスリップの判定。ネリも強引にパンチを振るも尚弥が上手く避けきると、右のジャブも尚弥が左手でブロック。その後も尚弥のパンチが的確に当たり、このラウンドは尚弥優勢。
4ラウンドも尚弥が先に仕掛け、右ストレートと左ボディをヒットさせる。ネリも必死に前に出るが、尚弥が顎に手を当てて「打って来い」と挑発してから右ストレート&左ボディ。さらにもう1発左ボディを当てた後、ノーガードを見せる。これは尚弥のペースだ。残り1分を切って左右のボディでダメージを与え、バックステップでネリのパンチを防いで終了。
第5ラウンド、両者がフックを出し合うと、尚弥の右の連打でネリが少しぐらつく。1分過ぎには尚弥の右ストレートが決まれば、ネリも荒々しく攻めに出る。半分過ぎに前に出すぎたネリが尚弥とバッティング。レフェリーがネリに注意を与えると、場内からは大ブーイングが起きる。ネリもの凄く焦っている。残り40秒、ネリがプレッシャーをかけるところを、尚弥の左フックが炸裂!井上尚弥この日2度目のダウンを奪う!ネリが立ち上がった後、両者が激しく打ち合い、尚弥は右ストレートを出し続けた。
迎えた第6ラウンド、ネリが積極的に手を出すが、尚弥は堅いガードで受けきってから両手を挙げて挑発。その直後に左フックから右ストレートでネリの顎が上がる。そして1分17秒、尚弥の右ストレートが完璧に決まり、モロに喰らったネリは崩れ落ちてレフェリーストップ!第6ラウンド1分22秒、3度のダウンを奪った井上尚弥がルイス・ネリにTKO勝ち!



34年ぶりとなる東京ドームでのボクシング世界タイトルマッチは、井上尚弥選手がいきなりダウンを喫する波乱の幕開けとなりましたが、第2ラウンドに尚弥選手がダウンを奪い返し、その後はボディ攻撃で相手のスタミナを削ると、ダウンを2度追加してネリ選手を圧倒。メキシコの悪童を退治した井上選手が、4団体のベルトを守り抜きました。(WBCとWBOは2度目、IBFとWBAは初防衛)
最初のダウンの時は「タイソンの悲劇再来か」と思ったけど、すぐに挽回して、最後は右ストレートで沈めてみせたので、強すぎるし凄すぎます。なんでこの試合が地上波の生中継で見られないんだろうか?これで井上尚弥選手は27戦27勝(24KO)、自身も8試合連続KO勝利を果たしました。ダウンを奪われても逆転でKO勝ちしたことは、ボクサーとしてさらに成長したんじゃないかと思います。リング誌の「パウンド・フォー・パウンド」ランキングで1位に返り咲くといいですね。
敗れたネリ選手は、井上尚弥選手から初めてダウンを奪ったこと、何度パンチを浴びながらも前に出続けたのが印象に残りました。前日計量でリミットから500gアンダーでパスしたり、会場に一番乗りしたという辺りは本気度を感じました。6年前のネリとは全然違ったし、敗れても株を上げたことは間違いありません。
一部報道によると、井上尚弥選手は次戦、9月ごろにサム・グッドマン選手(豪州)と対戦予定らしい。9月だと間隔が短いから、10月以降になるんじゃないか?サム・グッドマン選手はWBOとIBFのランキングで共に1位、18戦全勝だそうです。フルトン選手やタパレス選手に比べると格下感はあるかもなぁ。次の試合も井上選手らしい豪快なKO劇を見せてくれることでしょう。




この日の東京ドーム興行は、井上尚弥選手の他にも世界タイトルマッチが3試合行われました。
「WBA世界フライ級タイトルマッチ」ユーリ阿久井政悟VS桑原拓の一戦は、王者の阿久井選手が3-0の判定勝ちを収め、初防衛に成功。
「WBA世界バンタム級タイトルマッチ」井上拓真VS石田匠の試合は、第1ラウンドに石田選手がダウンを奪いながらも、拓真選手が盛り返し、12ラウンド戦った末、拓真選手の判定勝ち。井上拓真選手は2度目の王座防衛。井上兄弟は揃って1ラウンドに倒されながらも勝ちましたね。
「WBO世界バンタム級タイトルマッチ」は、デビューから8戦全てKO勝利の武居由樹選手が、王者のジェイソン・モロニーを判定で破り新王者に輝きました。武居選手はK-1からプロボクシングに転向し、わずか9戦目でK-1とボクシングの世界王者になる偉業を達成。さらに日本のジム所属する男子選手として史上100人目の世界王者誕生です。
これでバンタム級の世界王者は、WBCが中谷潤人選手、WBAが井上拓真選手、WBOが武居選手、さらに先日のIBF王座戦でエマヌエル・ロドリゲスを破った西田凌佑選手と世界主要4団体で日本人が独占。こりゃぁ凄い時代になりましたね。そのうち2人が大橋ジム所属ですよ。日本人同士の統一戦も見てみたいところですが、西田選手は減量苦でIBF王座の返上して階級を上げることも考えているとのことですが、スーパーバンタム級には「モンスター」がいるので・・・。バンタム級には他にも那須川天心選手、堤聖也選手といった期待の日本人ボクサーも世界ランク入りしており、バンタム級ウォーズはますます面白くなりそうです。











  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジャンタルマンタルが2歳王者の意地見せた!マイル戦は3戦3勝!

2024年05月05日 | 競馬

5月5日のこどもの日は、東京競馬場で3歳マイル王決定戦・第29回NHKマイルカップ(GⅠ・芝1600m 18頭立て)が行われました。今年のマイルカップは、昨年の最優秀2歳牡馬⑯ジャンタルマンタルと、最優秀2歳牝馬⑭アスコリピチェーノのGⅠ馬2頭が参戦。クラシック1冠目では共に涙を吞んだ2頭が、府中マイルで雪辱なるか?他にもアーリントンカップを勝った③ディスペランツァ、シンザン記念覇者②ノーブルロジャー、ファルコンステークス優勝①ダノンマッキンリー、喉鳴り手術明けの⑫ゴンバデカーブース、ニュージーランドトロフィー2着⑤ボンドガール、東京スポーツ杯2歳ステークス覇者⑬シュトラウス、福永祐一厩舎GⅠ初挑戦⑧チャンネルトンネルなどが参戦しました。


単勝の上位人気は、アスコリピチェーノとジャンタルマンタルが2.9倍で並び、共に1番人気。3番人気ボンドガール(9.2倍)、4番人気ゴンバデカーブース(9.7倍)までが一桁台。その後は⑱アルセナール、ディスペランツァ、ノーブルロジャー、ダノンマッキンリー、シュトラウスと続きました。


スタートで、ジャンタルマンタルが絶好のスタートを決めたのに対し、アルセナールが後手を踏んでしまう。先行争いで⑮マスクオールウィン、ボンドガール、⑨キャプテンシーの3頭が先手を主張し、ボンドガールが先手を奪う。4番手④イフェイオン、外側5番手ジャンタルマンタル、アスコリピチェーノが6番手につける。7,8番手に⑥ロジリオンと⑧エンヤラヴフェイス、9番手ノーブルロジャー、10番手チャンネルトンネル、11番手ゴンバデカーブース。12番手ダノンマッキンリー、13,14番手の位置にディスペランツァと⑩ウォーターリヒト。後方勢は⑪アレンジャーと⑰ユキノロイヤルが15,16番手に控え、17番手アルセナール、シュトラウスが最後方。
3,4コーナー中間で、キャプテンシーが先頭に立ち、オールウィン2番手、ジャンタルが3番手に上がり、ボンドが4番手に下がる。アスコリは5番手にいる。ゴンバデは中団、ディスペランツァとマッキンリーとロジャーは中団より後ろ、アルセナールは後方2番手のまま。
4コーナーを回って最後の直線に差し掛かり、キャプテンシーとマスクオールウィンの2頭が並び、外からジャンタルマンタルが前の2頭に接近。アスコリピチェーノはジャンタルの内側に入り、ボンドガールが最内を突く。残り400mのところで、アスコリが強引に内に入ろうとしたら、キャプテンシーとボンドが不利を受ける。その間にジャンタルが先頭に躍り出る。残り200mでロジリオンが2番手に上がり、外からゴンバデカーブース、さらにイフェイオンが追い上げる、アスコリも最内から追い上る。しかし、ジャンタルマンタルが後続を退け先頭でゴール!アスコリピチェーノは最後に2番手に浮上しました。


【NHKマイルカップ 全着順】
1着⑯ジャンタルマンタル 
2着⑭アスコリピチェーノ 
3着⑥ロジリオン 
4着⑫ゴンバデカーブース 
5着④イフェイオン 
6着⑦チャンネルトンネル 
7着③ディスペランツァ 
8着⑩ウォーターリヒト 
9着⑱アルセナール 
10着⑧エンヤラヴフェイス
11着⑰ユキノロイヤル 
12着②ノーブルロジャー
13着①ダノンマッキンリー
14着⑪アレンジャー 
15着⑮マスクオールウィン
16着⑬シュトラウス 
17着⑤ボンドガール 
18着⑨キャプテンシー

【払戻金】
単勝 ⑯ 290円
複勝 ⑯ 130円  ⑭ 120円  ⑥ 410円
枠連 7⃣-8⃣ 310円
馬連 ⑭-⑯ 360円
馬単 ⑯-⑭ 700円
ワイド ⑭-⑯ 200円  ⑥-⑯ 1,100円  ⑥-⑭ 970円
3連複 ⑥-⑭-⑯ 2,540円
3連単 ⑯-⑭-⑥ 8,520円


東京競馬場の5週連続GⅠの開幕戦は、1番人気タイのジャンタルマンタルが残り300mで抜け出すと、そのまま突き放して快勝。2歳王者の意地を見せ、3歳マイル王の座に就きました。もう1頭のGⅠ馬・アスコリビチェーノが最後に内から伸びて2着に入りましたが、最内に入る際、キャプテンシーとボンドガールの2頭が煽られました。この影響でボンドガール17着、キャプテンシーは最下位でゴール。レース後に審議になったときは、もしかしたらアスコリが降着になり、復帰したばかりのルメール騎手が騎乗停止になるかと思いましたよ。
3着には10番人気のロジリオンが入線。この馬は東京1400mで2戦2勝、今回も上位に入ったから、府中との相性が良いんでしょう。4着のゴンバデカーブースは、昨年10月のサウジアラビアロイヤルカップで勝ち、12月のホープフルステークスで出走取消、この日が約7カ月ぶりの実戦でしたが、休み明けにしては良い走りをしたと思います。叩き2走目となるだろう日本ダービーはどうなるのか?

優勝したジャンタルマンタルは、朝日杯フューチュリティステークス以来となるGⅠ2勝目。重賞勝ちも通算3勝目。鞍上の川田将雅騎手は今年のGⅠ初勝利で、マイルカップ2勝目。高野友和調教師はこのレース初勝利となりました。
ジャンタルマンタルはデビューから3連勝で朝日杯FSを勝ち、最優秀2歳牡馬に選出。今年に入ってからは共同通信杯でジャスティンミラノに敗れて2着のあと、皐月賞では一旦は先頭に立ち、後続との差を拡げたものの、残り100mで失速し、ゴール前でジャスティンミラノやコスモキュランダにかわされて3着に敗れました。それから中2週で挑んだこのマイルカップ、ここ2戦の鬱憤を晴らすかのような走りで圧勝。2歳女王のアスコリピチェーノに2馬身半の差をつけました。これでマイル戦は3戦3勝。左回りも輸送も克服できました。
今回のレース内容を見て、改めて世代トップクラスだとわかったし、マイルでは国内で一番強いんじゃないか?安田記念はさすがに使わないと思うので、秋はマイルCSと香港マイルが目標となるでしょう。今の国内のマイル界は主役になれる馬が不在なので、ジャンタルには「マイル界の絶対王者」になってもらいたいところです。






  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする