競馬は今週から舞台を中山競馬場と阪神競馬場に移動。2月最後の日曜日の28日は、阪神競馬場で高松宮記念の前哨戦・阪急杯が、そして中山競馬場では中山記念が行われました。昨年のクラシック2冠馬・ドゥラメンテが、骨折からついに復帰。9ヶ月ぶりの実戦で勝利なるか?
中山記念の前に、阪神メイン・阪急杯(GⅢ・芝1400m 18頭立て)から。スプリンターとマイラーが激突するこのレース、2014年のNHKマイルカップ覇者⑬ミッキーアイル、昨年の桜花賞馬⑨レッツゴードンキ、2014年マイルCS覇者⑩ダノンシャーク、昨年の勝ち馬①ダイワマッジョーレ、重賞初Vを目指す③ブラヴィッシモと⑪オメガヴェンデッタ、橋口弘次郎厩舎所属の⑤ミッキーラブソング、④ヒルノデイバロー、⑱ケントオー、⑥ティーハーフなどが参戦しました。
スタートでダイワマッジョーレと⑰タガノブルグが出遅れる。好スタートを切ったミッキーアイルが早々とハナに立ち、レッツゴードンキが2番手を確保。ブラヴィッシモが3番手、⑫サカジロロイヤルが外側で並ぶ。5番手に⑧マイネルアウラート、6番手グループには内側②ルルーシュ、真ん中ミッキーラブソング、オメガヴェンデッタが外につける。中団では⑦サドンストーム・⑭ゼロス・⑯マイネルエテルネルが9番手集団を形成する。⑮エールブリーズ12番手、13番手④ヒルノデイバロー、出遅れたダイワマッジョーレは14番手、15番手ダノンシャーク、ケントオーが16番手からポジションを上げる。後方はティーハーフ、タガノブルグが追いかける。
内回り3,4コーナー中間点を過ぎ、アイルががっちりと先頭をキープし、ドンキが2番手追走。ブラヴィッシモとヴェンデッタは3番手グループ、ラブソングは中団馬群の中。4コーナーから最後の直線コースに入り、ミッキーアイルが逃げ粘り、レッツゴードンキまだ2番手、ブラヴィッシモとオメガヴェンデッタが共にやってくる。さらに外からミッキーラブソングとダノンシャークも上がってきたが、ミッキーアイルがそのまま先頭でゴールイン!影を踏ませぬ快走で、久しぶりの重賞制覇です!
高松宮記念を占う阪急杯は、単勝1番人気のミッキーアイルが逃げ切り勝ち。スタートで上手く飛び出すと、直線での後続の追撃を抑え、最後まで先頭の座を守りきりました。2着争いは接戦となりましたが、オメガヴェンデッタが2着を確保、ブラヴィッシモが3着に入りました。橋口厩舎所属のミッキーラブソングは4着同着、レッツゴードンキは6着、ダノンシャークは7着。昨年の勝ち馬・ダイワマッジョーレは14着に終わりました。
勝ったミッキーアイルは、一昨年のスワンステークス以来約1年4ヶ月ぶりの勝利で、重賞5勝目。昨年はこのレースで2着の後、高松宮記念で3着。その後はスプリンターズステークス4着、香港スプリント7着と奮いませんでした。2016年の初戦となった今回、主戦の浜中俊騎手が落馬負傷のため、松山弘平騎手に乗り替わりましたが、代打の松山騎手がアイルを復活に導いてくれました。この勝利で高松宮記念の優先出走権も獲得。宮記念では香港のエアロヴェロシティに雪辱を目指します。
中山メイン・第90回中山記念(GⅡ・芝1800m 11頭立て)は、⑨ドゥラメンテ(2015年)、⑥イスラボニータ(2014年)、③ロゴタイプ(2013年)の過去3年の皐月賞馬が揃い踏み。さらには②リアルスティール、⑩アンビシャス、ジャパンカップ2着⑦ラストインパクト、⑤フルーキーなども参戦。
注目のスタートはややバラつきがあり、イスラボニータが少し立ち遅れ、アンビシャスも後方から。ドゥラメンテもまずまず。スタンド前での先行争いで、④マイネルラクリマと⑪カオスモスの2頭が前を行く。ロゴタイプとドゥラメンテは4,5番手から、リアルスティールは中団、アンビシャスは後方で1コーナーを回った。
1・2コーナーから向正面に入り、カオスモスが先頭、ラストインパクトが2番手を奪い、マイネルラクリマ3番手、ロゴタイプ4番手。5番手の位置にドゥラメンテ、そのすぐ後ろの6番手にリアルスティールが追走する。リアスティの外側の7番手にイスラボニータがいて、8番手フルーキー。後方グループは、9番手⑧レッドレイヴン、10番手アンビシャス、①サトノギャラントがしんがり。
3コーナーを回り、カオスモスが先頭、ラスイン2番手、ロゴが3番手、そして5番手にいたドゥラメンテが馬なりの状態で先頭集団に加わり、先頭に躍り出る勢いだ。最後の直線コースのところで、ラストインパクトが前に出るが、ゴール残り200mのところでドゥラメンテが抜け出した!後続からリアルスティールとアンビシャスが追い込んできたが、ドゥラメンテが押し切ってゴールイン!これが2冠馬の実力だ!ドゥラメンテが復帰戦をを勝利で飾りました!
やっぱりドゥラメンテは強い!日本ダービー以来、9ヶ月ぶりのレースとなった中山記念を見事に快勝しました。道中は5番手を追走し、4コーナー辺りで外に膨れかけそうになりましたが、ミルコ・デムーロ騎手が何とか抑え、力強い末脚で集団から抜け出しました。休み明けも何のそのといった快勝劇でしたね~。2着のアンビシャスは大外から飛んできたけど、クビ差届かず。2番人気のリアルスティールは3着。中山記念は4歳勢3頭が上位を独占しました。2013年の皐月賞馬・ロゴタイプは7着、3番人気だったイスラボニータは9着。ボニータの大敗は意外でしたね。
ドゥラメンテはこれで重賞3連勝、通算成績も7戦5勝としました。鞍上のミルコ・デムーロ騎手は、前日のアーリントンカップに続いての重賞勝ち。2週間前の京都記念から重賞競走5連勝と絶好調です。来週の皐月賞トライアル・弥生賞では、リオンディーズに騎乗予定。ミルコの勢いは止まりそうにありません。また、このレースに勝ったことでJRA通算500勝を達成しております。
骨折での休養明けでも快勝したドゥラメンテは、3月にドバイ遠征のプランを立てており、関係者の話では「ドバイシーマクラシックを使う」というコメントがありました。ただ、出走するかどうかは今週中に決めるとのことです。今年は国内だけでなく、海外GⅠ制覇を期待したいですね。
来週からは桜花賞と皐月賞のトライアル競走がスタートします。3月5日は阪神競馬場で桜花賞トライアルのチューリップ賞があり、阪神ジュベナイルフィリーズ2着のウインファビラス、3着のブランボヌール、エルフィンステークスを勝ったレッドアヴァンセ、2戦2勝のシンハライト、シンザン記念2着のジュエラー、デンコウアンジュなどが登録。
6日は中山競馬場で弥生賞が行われます。昨年の朝日杯FSを勝ったリオンディーズ、2着だったエアスピネルが共に参戦し、若駒ステークスを勝ったマカヒキ、札幌2歳ステークスを制したアドマイヤエイカンなどが出走を予定しています。桜花賞・皐月賞の切符を手にするのはどの馬か?