国内最強馬決定戦・第43回ジャパンカップ(GⅠ・芝2400m 18頭立て)が26日、東京競馬場で行われました。今年のJCは、世界ランキング1位②イクイノックスと、史上7頭目の牝馬三冠を達成した①リバティアイランドの2頭の対決が実現。さらにはGⅠ3勝の③タイトルホルダー、2022年ダービー馬⑤ドウデュース、2冠牝馬⑰スターズオンアース、昨年の優勝馬⑨ヴェラアズール、サウジカップを制した⑧パンサラッサの国内外のGⅠ馬に加え、フランスから⑦イレジン、地方・兵庫所属の⑫チェスナットコートと⑬クリノメガミエースも参戦。そして、ホーリー・ドイル(英国)、マリー・ヴェロン(フランス)、藤田菜七子の女性ジョッキー3人の競演も実現しました。
単勝オッズは、イクイノックスが1.3倍の圧倒的1番人気。2番人気リバティアイランドで3.7倍。3番人気以降はドウデュース、タイトルホルダー、スターズオンアース、⑩ダノンベルーガ、パンサラッサと続きました。
スタートは18頭目だった出遅れはなし。スタンド前の先行争いで、タイトルホルダーとパンサラッサの2頭が前に出ると、パンサラッサがハナを奪う。タイトルホルダーは2番手に控え、イクイノックスは3番手から。スターズオンアースが4番手につけ、リバティアイランドは5,6番手。ダノンベルーガとドウデュースは中団、ヴェラアズールは後方5番手でスタンド前を通過した。
1コーナーを回るところで、パンサラッサが後続を引き離して大逃げを打つ。タイトルホルダー2番手、イクイノックス3番手、少し離れた4番手にリバティアイランド、外側5番手スターズオンアース、6番手にドウデュース追走。7番手に⑭ディープボンド、8番手⑮ショウナンバシット、9番手④スタッドリー、10番手イレジン。11,12番手のところにダノンベルーガとクリノメガミエースが並走し、13番手ヴェラアズール、14番手⑥フォワードアゲン、15番手⑪トラストケンシン、16番手チェスナットコート、17番手⑯インプレス、最後方に⑱ウインエアフォルクという体型。
3コーナーを過ぎて、パンサが逃げまくり、タイホ2番手、イクイノ3番手、スターズとリバティが4,5番手、6番手グループにドウデュとボンド、ヴェラとダノベルは中団馬群。
先頭のパンサラッサは早くも最後の直線コースに入り、まだ大差のリードを保っている。残り400mでイクイノックスが動き出し、タイトルホルダーをかわして2番手に浮上。リバティアイランド、スターズオンアースも前を追い、ドウデュースも大外から猛追。残り200mでイクイノが逃げるパンサを捕まえて先頭に浮上!リバティも2番手に上がるが、イクイノとの差が拡がる。スターズも3番手、ドウデュも4番手に浮上するも時すでに遅し。最後はイクイノックスが流し気味にゴールイン!横綱相撲でジャパンカップも圧勝したイクイノックス、これでGⅠ6連勝!
【全着順】
1着②イクイノックス
2着①リバティアイランド
3着⑰スターズオンアース
4着⑤ドウデュース
5着③タイトルホルダー
6着⑩ダノンベルーガ
7着⑨ヴェラアズール
8着④スタッドリー
9着⑦イレジン
10着⑭ディープボンド
11着⑮ショウナンバシット
12着⑧パンサラッサ
13着⑯インプレス
14着⑥フォワードアゲン
15着⑱ウインエアフォルク
16着⑪トラストケンシン
17着⑫チェスナットコート
18着⑬クリノメガミエース
【払戻金】
単勝 ② 130円
複勝 ② 110円 ① 110円 ⑰ 210円
枠連 1⃣-1⃣ 180円
馬連 ①-② 180円
馬単 ②-① 260円
ワイド ①-② 130円 ②-⑰ 310円 ①-⑰ 440円
3連複 ①-②-⑰ 600円
3連単 ②-①-⑰ 1,130円
世界ランク1位VS三冠牝馬の頂上決戦は、イクイノックスがリバティアイランドを捻じ伏せ、4馬身差の完勝という結果に終わりました。リバティアイランドは序盤からイクイノを見続け、向正面では気合い入りすぎたのか掛かり気味でしたが、2着に持ち込みました。54キロの軽斤量ならイクイノに勝てるんじゃないかと思いましたが・・・。3着にはスターズオンアースが入り、ドウデュースが4着、タイトルホルダーが5着と人気上位馬が独占しました。
前回の覇者・ヴェラアズールは7着。ライアン・ムーア騎手の代役を務めたドイル騎手は、女性騎手の中で最先着でした。大逃げで場内を湧かせたパンサラッサは、最後に力尽き12着。これがラストランでしたが、レースを盛り上げてくれました。唯一の外国馬・イレジンは9着。日本人女性騎手として初めてJCに参戦した藤田騎手騎乗のウインエアフォルクは15着でした。
イクイノックスは昨年の天皇賞(秋)から芝GⅠ6連勝を達成。テイエムオペラオー、ロードカナロアに次いで3頭目となります。鞍上のクリストフ・ルメール騎手は、ジャパンカップ4勝目をマーク。父・キタサンブラックは2016年のこのレースを勝っており、史上6組目のJC親子制覇を果たしております。
イクイノックスはこの勝利で1着賞金5億円を獲得。総獲得賞金額が22億1544万6100円となり、史上初となる「20億円ホース」が誕生。同時にドバイシーマクラシック優勝馬に与えられる200万ドル(日本円で約3億円)の報奨金も手にしました。1レースで8億も稼ぎましたな。でも、パンサラッサはサウジアラビアで13億円、ウシュバテソーロはドバイで9億円以上も稼いだんだよな・・・。
世界ランキング1位はやっぱり強かったですねぇ。前走の秋天で同世代のダービー馬にリベンジしたし、今回は三冠牝馬を寄せ付けなかったから、もう日本にライバルはいないかもしれません。「ロンジンワールドベストレースホースランキング」の年間1位は決定的だけど、レーティング130以上つけてほしいところ。暮れの大一番「有馬記念」で秋古馬三冠制覇&GⅠ7連勝が期待されているけど、そのまま引退→種牡馬入りの可能性もありそうな気がします。個人的には、もうイクイノが今後使いそうなレースも限られちゃってるし、キタサンブラックの血を残すためにも、元気なうちに種牡馬入りした方がいいと思っています。