日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

平昌五輪メダリストは帰国後も忙しい!

2018年02月27日 | Sports

25日に閉幕した平昌五輪。史上最多13個のメダルを獲得した日本選手団は、帰国しても多忙を極めています。27日は解団式、帰国報告会、メダリストのテレビ出演や会見もありました。



午前9時過ぎに日本選手団解団式が行われ、今大会のメダリスト全員に五輪特別賞が授与された後、旗手を務めた葛西紀明選手が団旗が返還されました。

午前10時30分ごろからは六本木ヒルズ内で帰国報告会。選手団主将で女子500m金メダリストの小平奈緒選手が「平昌五輪では温かいご声援ありがとうございました。長野五輪を超えるメダル獲得数と入賞者は、日本代表選手全員が全力を尽くして戦い抜いた結果だと思う」と挨拶。
・女子スキージャンプ銅メダルの高梨沙羅選手は、「最後の最後でとても楽しめて飛べた。自分の思い出に残る試合となった。目標の金メダルに届かず悔しい思いもあるが、次の4年後に向けて頑張っていきたい」
・スノーボード男子ハーフパイプの平野歩夢選手 「今回の五輪は2回連続でメダルが取れたので、今までやってきてよかった。」
・男子モーグル銅メダル原大智選手 「初めての表彰台が五輪だったので、メダルの色関係なくうれしかった。」


姉妹で5つのメダルを獲得した高木姉妹。金銀銅コンプリートの妹・美帆選手は「楽しかったという一言でいうには、つらいことも多かったと思うけど、皆さんの笑顔を見られたし、自分でも出し切ったと思うので、幸せな大会になった」。パシュートとマススタートの2冠に輝いた姉の菜那選手は、マススタートのラスト1周で前に出たシーンについて「抜く前は『行くぞ』と思って待っていたので、前に出られてよかった。いつ出ようか考えながら自分も待って待ってよかった。」と振り返っていました。


フィギュアスケートで66年ぶりの連覇を連覇を果たした羽生結弦選手は、ファンの大歓声を受けながら登場。「五輪とはどういうものなのか」という質問には、「人生そのもの。スケート人生だけではなく、これからの人生も全てを懸けた結果が金メダルだと思う」と述べました。
午後1時過ぎに外国特派員協会、午後3時前には日本記者クラブの記者会見に出席。外国特派員の会見では「4回転半、5回転に挑戦したい」と話していましたが、日本記者クラブのときは「この50年間は4回転半が主流になることはないだろう」という持論を述べました。4回転半や5回転を飛ぶにはかなりの跳躍力と高さが必要になるし、ケガする危険性も非常に大きいでしょう。


カーリング女子チームは帰国報告会でも笑顔全開。いまや流行語となっている「そだねー」の件について、藤澤五月選手は「本当になまっていると思っていなかった」と告白。司会を務めた松岡修造さんが「一人ずつ『そだねー』と言ってくれないか?」というリクエストに、本橋麻里さんと吉田知那美&夕梨花姉妹、鈴木夕湖選手が「そだねー」と言ったのに対し、藤沢選手は「そーだねー!」。突然の無茶ぶりにも笑顔で応えてくれました。
報告会終了後、カーリング女子チームは、TBSの「ひるおび!」、フジテレビの「グッディ!」とお昼のワイドショー番組に連続出演。その夜に北海道に移動し、女満別空港で待ち受けた地元の人たちの声援にメンバー全員が感涙。10時過ぎには北見市で凱旋セレモニーが行われ、吉田知那美選手が「この町にいても夢はかなわないと思っていましたが、今は常呂町にいなかったら叶わなかったと思っています」と涙ながらに語りました。
この五輪で大活躍だったLS北見は今後、「日本混合ダブルス選手権」で、男子代表の軽井沢クラブの選手とコンビを結成。吉田夕梨花&両角友佑ペア、吉田知那美&清水徹郎ペア、藤澤五月&山口剛史ペアの3組が推薦枠で出場。優勝すれば世界選手権に出場できます。3位決定戦の瞬間最高視聴率が42.3%を記録したり、北見銘菓の「赤いサイロ」というチーズケーキが完売になったり、カーリング教室の申し込みが殺到するなど、「カーリングブーム」が来ていますね。

五輪は終わったけど、次の戦いに挑む選手もいて、高梨選手はヨーロッパ遠征に向けて出国し、小平選手は3月3日と4日に中国で行われる「世界スプリントスピードスケート選手権」に出場し、世界記録更新に挑みます。「世界スプリント」は500mと1000mを2本ずつ走り、得点の合計で順位を争います。小平選手は昨年の大会で総合優勝を果たし、今年は連覇がかかっています。平昌五輪フィーバーはまだまだ続きそうです。






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平昌五輪閉幕!さあ次は2020年東京五輪だ!

2018年02月26日 | Sports

韓国・平昌で行われた2018年冬季オリンピックもついに最終日。25日はフィギュアスケートのエキシビション、夜は閉会式が行われ、17日間の熱戦に終止符が打たれました。24日はスピードスケート女子マススタートで高木菜那選手が金メダルを獲得し、女子カーリングも3位決定戦でイギリスに競り勝ち銅メダル。日本は今大会、金メダル4個、銀メダル5個、銅メダル4個。冬季五輪史上最多の13個のメダルを獲得しました。



快進撃が続いた女子スピードスケートは、小平奈緒選手が500mで日本女子選手として初の金メダルを獲得すると、1000mで銀メダル。500mではライバルのイ・サンファ選手(韓国)と抱き合う場面が称賛されました。長い間女子短距離界を引っ張ってきた同士ですが、普段はとても仲が良く、メダル授与式直前には2人のほほえましい会話が公開されました。
日本では長年「五輪主将は金メダルを獲得できない」というジンクスがあり、ソチ主将・葛西紀明選手、リオ主将・吉田沙保里選手もジンクスには勝てませんでしたが、小平選手は破ってみせました。閉会式では旗手を務めると、IOCバッハ会長やトンガの「上半身裸男」ピタ・タウファトファ選手らとの記念写真に参加しました。
そして、高木美帆&菜那姉妹の活躍ぶりも目立ちました。妹の美帆選手は1500mで銀メダル、1000mで銅メダルを獲得すると、姉妹で出場したチームパシュートでオランダを破り金メダル。1大会で「金銀銅コンプリート」を達成。姉の菜那選手は、5000mで最下位に終わりましたが、新種目のマススタートで初代女王に輝きました。姉妹が不仲になった時期もありましたが、平昌で2人合わせて5個のメダルを獲得しました。

フィギュアスケートでは、羽生結弦選手が66年ぶりの五輪連覇の快挙、宇野昌磨選手も銀メダルを獲得し、日本勢が金銀独占。羽生選手の復活劇に日本中が感動しました。ロシア勢が圧倒した女子は、宮原知子選手が自己ベストを更新すれば、17歳の坂本花織選手も健闘しました。

カーリングは女子代表(ロコソラーレ北見)が銅メダルを獲得すれば、20年ぶりの出場となった男子は準決勝まであと一歩でした。女子チームは試合以外でも話題を集め、試合中によく発していた「そだねー」が流行語になったり、「おやつタイム」にも注目が集まりました。スキップを務めた藤沢五月選手などが常に笑顔と前向きな姿勢でプレーを続けていたから、メダルを獲得できたと思います。

カーリングとスピードスケート以外でも女子選手が活躍。女子アイスホッケーの「スマイルジャパン」は、予選リーグ3戦目の韓国&北朝鮮合同チーム戦で初勝利を挙げると、順位決定戦のスウェーデン戦では延長の末に劇的勝利。これまで2度出場して一度も勝てなかった日本代表が、平昌で2勝を挙げることができました。
スキージャンプの高梨沙羅選手は、2度目の五輪で念願のメダル獲得。2本ともK点を越える会心のジャンプでした。スノーボードのビッグエアでは、日本勢3人が決勝に進み、16歳の岩渕麗楽選手が4位入賞。藤森由香選手は7位、鬼塚雅選手も8位に入りました。

この五輪では、大きな怪我を克服、骨折を抱えながらメダルを獲得した選手が相次ぎました。スノーボードハーフパイプで金メダルを獲得したショーン・ホワイト選手は顔に62針の大怪我を負い、銀メダルの平野歩夢選手は左ひざ靭帯と肝臓を損傷。HP決勝ではダブルコーク1440の大技をお互いに成功させました。ショーンと平野選手のバトルは五輪史に残る名勝負といえるでしょう。
フィギュアの羽生選手も右足首のケガを乗り越えたり、宮原選手も股関節の疲労骨折から見事に復活。ノルディック複合の渡部暁斗選手は肋骨が折れた状態で五輪に臨み、個人ノーマルヒルで銀メダル。「骨折しなかったら勝てた」といった言い訳はしなかったのは凄い。




日本のメダル第1号だった男子モーグルの原大智選手が銅メダルを獲得して以降、銀や銅が続いたので「金メダルゼロで終わるのか」と不安になりましたが、羽生選手と小平選手が国民の期待にしっかり応え、その後も金メダルが2個、銅メダル1個追加。時五輪で金メダルを2個以上も獲得したのは長野以来だし、今まで以上のメダルラッシュに沸きましたね。これだけの成績を残したので、2年後の東京五輪に大きく弾みがついたことでしょう。
平昌五輪日本選手団は26日に帰国し、27日に解団式を行います。一部報道では羽生結弦選手と小平奈緒選手に国民栄誉賞を検討しているそうです。つい先日将棋の羽生善治永世七冠、囲碁の井山裕太氏に国民栄誉賞を授与したばかりなのに…。それに、現役中に賞を貰った後、成績が落ちたケースも多いですし…。
今大会メダルを獲得した選手の皆さん、本当におめでとうございます。そして「お疲れさまでした」。



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ウインブライト中山巧者ぶりを発揮!ダイアナヘイローが福島調教師に捧げる重賞勝ち!

2018年02月25日 | 競馬

今週から中山競馬と阪神競馬の春開催が開幕。阪神競馬場では高松宮記念に向けてのステップレース・阪急杯、中山競馬場では伝統の重賞・中山記念が行われました。このレースにはペルシアンナイト、ヴィブロス、アエロリットのGⅠ馬3頭が参戦してきましたが…。



阪神メイン・第62回阪急杯(GⅢ・芝1400m 18頭立て)は、昨年の最優秀短距離馬⑥レッドファルクス、阪神カップ4着⑰モズアスコット、今月限りで引退する福島信晴調教師に勝利をプレゼントしたい⑬ダイアナヘイロー、②シュウジ、⑮カラクレナイ、ダートGⅠ馬⑭モーニン、⑫ディバインコード、⑯アポロノシンザンなどが参戦しました。
スタートで⑤コスモドームと⑧ヒルノデイバローが少し出遅れ。先行争いで①ニシノラッシュがハナに立つが、外からダイアナヘイローが先頭を奪う。3番手に⑯アポロノシンザン、4番手⑦ムーンクレスト、内側5番手にシュウジ、6番手⑨マイネルバールマン。その後ろの7番手グループは、コスモドーム・④ペイシャフェリシタ・ディバインコード・カラクレナイと固まっている。11番手に③ミッキーラブソング、12番手ヒルノデイバロー。外側13番手にモズハツコイ、その隣にレッドファルクス、15番手⑩ユキノアイオロス。後方は16番手モーニン、17番手⑱タイムトリップ、⑪コロマンデルがポツンとしんがり。
内回り3,4コーナー中間を過ぎ、ダイアナが先頭、アポシンが2番手、バールマン単独3番手に進出。ディバインとシュウジが6,7番手、カラクレナイとハツコイが中団につけ、ファルクスはまだ後方2番手にいる。
4コーナーを回り、最後の直線コースに差し掛かり、ダイアナヘイローがまだ先頭、2番手争いからはアポロノシンザン,ニシノラッシュ,マイネルバールマンが追い上げる。モズハツコイとレットファルクスはまだ来ない。ゴール残り100mを切り、粘るダイアナにラッシュが接近し、ファルクス、ハツコイがゴール前突っ込んできたが、ダイアナヘイローが粘って先着!福島厩舎有終の美を飾りました!

阪急杯はゴール前大激戦となり、逃げるダイアナヘイローに、2番手から来たニシノラッシュ、さらにはモズハツコイとレッドファルクスの人気上位2頭が強襲しましたが、ダイアナヘイローが粘り切って優勝しました。1番人気のモズハツコイは首差の2着、2番人気のレッドファルクスは3着。58キロの斤量を背負いながらも、上がり3ハロン33.4秒はメンバー最速を記録。3番人気のカラクレナイは15着に沈みました。
勝ったダイアナヘイローは、昨年の北九州記念以来となる勝ち星を挙げ、重賞2勝目をマーク。北九州記念のあと、スプリンターズステークスで15着、前走のシルクロードステークスで16着と大敗。2戦連続2ケタ着順ということで、この日の単勝オッズで7番人気となりましたが、武豊騎手の好騎乗で逃げ切り勝ちを収めました。最高の形で福島調教師に引退の花道を飾れましたね。今後は大根田裕之厩舎に移籍が決定。転厩先でGⅠ制覇目指して頑張ってほしい。





中山メイン・第92回中山記念(GⅡ・芝1800m 10頭立て)は、ドバイターフ連覇を狙う③ヴィブロス、マイルCSを勝った④ペルシアンナイト、NHKマイルカップ覇者⑩アエロリットのほかに、中山金杯2着⑤ウインブライト、昨年2着②サクラアンプルール、⑧マルターズアポジー、2連勝中の⑥マイネルハニー、小島太厩舎所属の⑦ディサイファなどが出走しました。
スタートでマイネルハニーが立ち遅れ。ペルシアンナイトは後方から。好スタートを決めたマルターズアポジーが前に出ると、アエロリットが2番手。ディサイファは3番手、ウインブライト5番手、ヴィブロス6番手、ペルシアンナイトは最後方で正面スタンド前を通過。
1,2コーナーを通過して向正面に入るところで、マルターズアポジーとアエロリットの2頭が後続に大差を拡げる。ディサイファは3番手、4番手にウインブライト、5番手サクラアンプルール、外側6番手マイネルハニー。後方グループは、7番手ヴィブロス、8番手①マイネルサージュ、9番手⑨ショウナンバッハ、ペルシアンナイトはまだ最後方。
3コーナーを回り、先頭で逃げるアポジーは前半1000mを59秒1で通過。アエロは2番手をキープ。ウインブラが早くも動き始め、後方待機のヴィブロスとペルシアンも進出開始。ペルシアンは4コーナーで大外に回した。
最後の直線に入り、マルターズアポジーがまだ逃げる逃げる。2番手からウインブライトがやってきて、アエロリットも内で頑張る。ペルシアンナイトとヴィブロスは伸びてこない?ゴール残り100mでウインブラがアポジーを捕らえ、アンプルールも外から来ている。ゴール前でウインブライトが抜け出して1着ゴールイン!2着争いはアエロリットとマルターズアポジーが並び、ペルシアンナイトは5番手まで…。

春のGⅠ戦線に向けて重要な一戦は、2番人気のウインブライトがゴール前差し切って優勝。2着には5番人気のアエロリット、3着に6番人気のマルターズアポジー。アエロとアポジーは序盤から果敢に飛ばし、直線でも脚が止まらず。開幕週らしく先行馬に有利な展開でしたなあ。1番人気だったペルシアンナイトは直線追い込むも5着、3番人気のヴィブロスは8着。昨年はこのレース5着の後、ドバイターフで優勝。今年は掲示板を外したので、連覇に黄信号かも。引退レースのディサイファは6着。小島太調教師も今回がラスト重賞でした…。
ウインブライトは昨年のスプリングステークス、福島記念に次いで重賞3勝目。鞍上の松岡正海騎手は今年の重賞初勝利です。道中は4番手をガッチリキープ、3コーナーでスパートをかけると、逃げるマルターズアポジーをゴール前でかわし切りました。ウインブラは中山1800mで3戦3勝。福島記念で勝ち、中山金杯で好走しているから、小回りコースの相性いいですね。次走は大阪杯を予定しているみたいですが、本番は馬券圏内に入れるか難しいなあ。香港ならワンチャンあると思うけど。




来週は3歳クラシックのトライアルレースが東西で行われます。3月3日は阪神競馬場で桜花賞トライアルのチューリップ賞があり、2歳女王のラッキーライラック、リリーノーブル、マウレアの阪神JF組の他に、今年1月の新馬戦を勝ったサラキア、シグナライズ、エルフィンステークス3着・レッドランディーニなどが登録。
4日の皐月賞TR・弥生賞は、無敗の2歳王者ダノンプレミアム、東スポ杯2歳ステークスで圧勝したワグネリアン、2戦2勝のオブセッションの3頭が顔を合わせます。それに、ホープフルステークス2着のジャンダルム、同レース4着サンリヴァル、リビーリングも登録。他馬の動向次第では5~6頭立てになるのでは…。







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高木菜那がマススタート初代女王!パシュートに続き2個目の金メダル!

2018年02月24日 | Sports

日本のメダルラッシュに沸いた平昌オリンピックももうすぐ閉幕。大会16日目の24日は、スピードスケートのマススタートが行われました。今大会から正式種目となった「マススタート」は、400mのリンクを16周滑り、4周ごとの順位でポイントが加算。4・8・12周では、1位に5点、2位に5点、3位に1点獲得。ただし、ゴールの時は1位に60点、2位に40点、3位に20点が与えられます。快進撃を続けている日本女子チームは、団体パシュートの金メダルに貢献した高木菜那選手と佐藤綾乃選手が出場しました。



準決勝は各組12人が出場し、上位8人が決勝に進出。第1組に登場した高木菜那は、最初の1周目を5番手で通過。同組のライバルであるキム・ボルム(韓国)は最後方追走。3周目に最初の鐘が鳴ったところで、菜那が仕掛けると、後続の選手も一気にスピードを上げたが、菜那が4周目を先頭で通過して5点を獲得。これは大きい。2回目の中間スプリントでは、スハウテン(オランダ)に5点、キムボルム(韓国)3点、マンガネロ(米国)1点。3回目の中間スプリントでは、ロロブリジダ(イタリア)5点、郭丹(中国)3点、キムボルムはここでも1点を積み上げ、合計4点。ロロブリジダはすでに3点を挙げており、12周を終えて8点獲得。
残り1周となったところで、マンガネロが先頭、郭丹2番手、3番手にマリナ・ズエワ(ベラルーシ)。菜那は真ん中の位置。最後のスプリントで郭丹とロロブリジダが並んでゴール、3番手のモリソンが20点を獲得。5点を獲得している高木菜那は9番目でゴール。
第1組を終え、ロロブリジダが最後に60点を獲得し、合計68点で首位。郭丹が43点で2位。モリソンが21点で3位。高木菜那とスハウテンが5点で並んだが、先着したスハウテンが4位、高木は5位で決勝進出決定。中間スプリントでポイントを獲得したキムボルムとマンガネロも決勝に進み、マリナズエワが8分54秒38で8位通過。9位のデンマークのエレナミュラー・リガスは、わずか0.01秒差で涙を呑みました。


第2組には佐藤綾乃が登場。高木菜那に続いて決勝に進みたいところ。序盤から集団の真ん中を滑走すると、3周目を終えたところで6番手を追走。最初の中間スプリントで、トップのベルフスマ(米国)に5点、李丹(中国)3点、ブロンディン(カナダ)が1点を獲得。佐藤は6番手で通過してポイントを獲得ならず。残り10周で佐藤が3番手に上がり、2度目の中間スプリントでブロンディンの背後につくが、第2カーブを曲がり終えたところでブロンディンが転倒。佐藤とファンデルバイデン(オランダ)も巻き込まれて転倒。ブロンディンとファンデルバイデンはレースに復帰、佐藤は立ち上がったものの戦線離脱。
レースはこの後、3回目の中間スプリントでベットローネ(イタリア)が5点、ポーランドのズロトコフスカが3点を獲得するも直後に転倒。パクジウ(韓国)が3番手で1点獲得。大荒れの展開となった第2組、残り1周の鐘が鳴ったところで、ファンデルバイデン先頭、2番手にズドラハロバ(チェコ)、李丹3番手、高得点が欲しいパクジウは4番手。ラストの直線でスドラハロバがファンデルバイデンの内側に入り先頭でゴールして60点獲得。転倒から挽回したファンデルバイデンが40点獲得で2位、3位には李丹が入った。以下、ペピシュタイン(ドイツ)、ベルフスマ、ベットローネ、アルサル(エストニア)、ズロトコフスカが決勝に進出。パクジウは4番手でゴールするも、最後のスプリントで無得点に終わり予選落ち…。



マススタート初代女王の座をかけて争われる決勝。1周目のポジション争いで、高木菜那は集団の真ん中につける。2周目に入ったところでアルサルが最後方から一気にスピードを上げて先頭に立ち、後続に大差を拡げる。アルサルは大逃げを打って、中間スプリントのポイントを荒稼ぎする作戦のようだ。4周目を終えて、先頭のアルサルが5点、2番手の李丹3点、3番手のロロブリジダが1点獲得。菜那は残り10周時点でまだ集団の真ん中の位置。
8周目を終え、一人旅のアルサルが5点を追加して10点。転倒して周回遅れにならなければ入賞は確実。2番手の李丹はまた3点、ズロトコフスカが1点GET。菜那は残り6周で6番手。まだ力は温存している。
3回目の中間スプリントで、首位のアルサルがさらに5点積み上げて合計15点。マリナズエワが2番手で通過して3点獲得、3番手争いはズトラハロバが制して1点獲得。
終盤に差し掛かり、独走のアルサルと2番手グループとの差が周回毎に縮まる。残り3周のところで、2番手マンガネロ、3番手スハウテン、高木菜那4番手、キムボルムがその後ろの5番手。そして残り2周半で後ろのグループがアルサルを抜き去る。残り2周、先頭グループは7人縦一列。残り1周を目前にしてスハウテンが前に出ると、菜那とボルムもしっかりついて行く。ベルフスマとマンガネロの米国勢は脱落。第1カーブを曲がり終えてもスハウテン先頭、菜那がピタリと2番手、キムボルム3番手。ロロブリジダと李丹は後退。4コーナー手前でスハウテンが外に膨れ上がると、高木菜那が内側から差して先頭浮上!後ろからキムボルムが追い込んでくるが、高木菜那が先頭でゴールイン!高木菜那が最後のスプリント勝負を制して金メダル!!



スピードスケート 女子マススタート 結果
金メダル:高木菜那(日本)   60点 8分32秒87
銀メダル:キム・ボルム(韓国) 40点
銅メダル:イレーネ・スハウテン(オランダ) 20点
4位:サスキア・アルサル(エストニア) 15点



スピードスケート最終日に、またまた快挙達成です!女子マススタートで高木菜那選手が見事金メダルを獲得!団体パシュートに続き、2個目の金メダルです。1大会で複数の金メダルを獲得したのは、スキージャンプの船木和喜さん(長野五輪個人ラージヒル&団体に次いで史上2人目となります。中間スプリントでは3回とも得点できませんでしたが、残り2周半で3番手、ラスト1周で2番手に上がり、第2カーブの出口でスハウテン選手を逆転し、最後は後続を振り切り1着。競馬か競輪でいえば、番手マークからのイン強襲といったところでしょうか。
銀メダルを取ったキムボルム選手は、終始高木菜那選手をマークし続けましたが、最後の追い上げも届かず。レース後にはスタンドに向かって深々と頭を下げていました。土下座っぽく見えましたが、「クンジョル」といって、韓国では最上級のお辞儀だそうです。キムボルム選手は「パシュート置き去り事件」で大きな批判を浴びていましたが、メダルを獲得したんだから許してやってもいいんじゃないかって思います。
この五輪でマススタートを初めて見ましたが、大逃げを打っていた選手が失速したり、選手同士の駆け引き、残り3周を迎えてからのペースアップ、最終周回の激しい攻防が見られたし、それに日本の選手が優勝したから、本当に見応えがありました。競馬&競輪好きにはたまらんスポーツだと思います。

スピードスケートは全ての種目が終了し、日本は金メダル3個、銀メダル2個、銅メダル1個の合計6個を獲得。小平奈緒選手は500mで金メダル、高木美帆選手は金・銀・銅を1個ずつ。お姉さんは金メダル2個。高木姉妹で5個のメダルを獲ったのは凄いです。女子チームの大躍進が目立ったけど、男子も入賞者が続出。小田卓朗選手は1000mと1500mで5位入賞。男子500mでは山中大地選手が5位、加藤条治選手が6位。男子パシュートも5位になりました。次こそは男子にメダルを…。




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女子フィギュアはロシア勢のワンツー!宮原知子と坂本花織も大健闘!

2018年02月23日 | Sports

大詰めを迎えている平昌冬季オリンピック。23日はフィギュアスケートの女子個人フリースケーティングが行われました。2日前のショートプログラムでは、15歳のアリーナ・ザギトワがSP世界最高得点の82.92点を叩き出して首位、エフゲーニャ・メドベージェワが81.61点で2位。金メダル争いは個人資格のロシア人選手に絞られた。 カナダのケイトリン・オズモンドが3位、日本の宮原知子が4位、坂本花織選手が5位。上位5人はみんな自己ベスト記録を更新。後半のフリー演技、表彰台の行方はどうなった?



最終グループは、宮原、コストナー(イタリア)、坂本、ザギトワ、オズモンド、メドベージェワの順番で滑走。

最終グループの1人目に登場した宮原知子、SPに続いてフリーでもノーミスの演技で表彰台を掴みとれるか?曲は「蝶々夫人」。
冒頭の3回転ループを綺麗に決めてくると、3回転ルッツ&3回転トーループのコンビネーション、3回転フリップもしっかり着地。フライングキャメルスピン、左右のスピン技で技術点を稼ぎ、伸びやかで優雅なステップシークエンスで観客を魅了させる。後半に入り、3回転ルッツ→ダブルトーループ→ダブルループの3連続ジャンプを成功。さらにはダブルアクセル&3回転トーループのコンビ、3回転サルコウも丁寧に着地。終盤はコレオシークエンス、ダブルアクセル、、レイバックスピンと繋いでフィニッシュ。その直後に渾身のガッツポーズ!
全てのジャンプを成功させ、フリーでもミスなしで演じ切った宮原。フリーの得点は146.44点(技術点75.20点、演技構成点71.24点)。フリーでも自己ベストを更新し、総合でも222.38点の高得点を記録しました。


続いて登場したのは、ソチ五輪銅メダリストのカロリナ・コストナー。31歳の大ベテランですが、大人のスケーティングで勝負します。
最初の3回転ルッツは高さがあったが、その次の3回転フリップで着地にバランスを崩し、コンビネーションに持ち込めず。3回転ループ、フライングキャメルスピン、足換えコンビネーションスピンのあと、3回転トーループは何とか着地。ダブルアクセル→シングル→3回転サルコウもギリギリクリア。ダブルアクセル、3回転サルコウ&ダブルトーループも成功。ラストはコレオシークエンス、ステップシークエンス、足換えシットスピン。
前半のミスはあったものの、後半は挽回できたコストナー。得点も139.29点(技術点63.64点、演技構成点75.65点)、合計212.44点。連戦の疲れを感じさせず、ベテランの円熟味を出し切った。


3人目はSP5位の坂本花織。全日本選手権2位、四大陸選手権優勝と勢いに乗る日本の新星。4年後の北京五輪に向けて、最高の演技を見せたいところ。
パントマイムのようなかわいらしい振付でスタートした坂本は、ステップで一気に加速してから、3回転フリップ&3回転トーループのコンビネーションを成功。これで勢いをづけた坂本、3回転サルコウも決めると、キレのあるステップシークエンスも見せる。後半はマリオネットからのフライングシットスピンを出したあと、高さのある3回転ルッツ、3回転&2回転のコンビネーション、ダブルアクセル→3回転トーループ→ダブルトーループの3連続ジャンプを次々と決めてくる。しかし、3回転ループで着地が乱れてしまう。それでも次のダブルアクセルはしっかりと着地を決め、ラストは回転力のあるフライング足換えコンビネーションでフィニッシュ。
ミスはあったものの、笑顔で演じ切った坂本花織。フリーの得点は136.53点(技術点68.42点、演技構成点68.11点)、合計209.71点。コストナーの得点よりは下回ったが、初めての五輪で入賞を決めました。


ここからはSP上位3選手が続々と登場。4人目は首位のザギトワ。フリーでも圧巻のパフォーマンスで金メダルを確実なものにできるでしょうか?
使用曲「ドン・キホーテ」のオープニングからノビノビとした動きを見せ、コレオシークエンス、レイバックイナバウアー、フライングキャメルスピン、ステップシークエンスと前半はステップ技中心。ジャンプをたくさん用意している後半、まず最初にコンビネーションを試みたが、トリプルルッツで着地がブレて単独のジャンプに。次のダブルアクセル&3回転トーループのコンビはしっかりと着地。3回転フリップ→ダブルトーループ→ダブルループの3連続では、3回転の高さが目だつ。レイバックスピンの後の3回転ルッツを決めると、3回転ループのコンビネーションに持ち込んできた。3回転サルコウは両手を上げ、3回転フリップもバンザイ。最後はダブルアクセル、スピン技で終了。ザキトワの完璧な演技に場内から大歓声&スタンディングオベーション!
フリーでも圧巻の演技を見せたザギトワの得点は、156.65点(技術点81.62点、演技構成点75.03点)。これは宮原を上回った!合計239.57点で暫定トップに浮上。この時点でザキトワのメダルは確定!


5人目はSP2位のオズモンド。団体戦金メダルに続き、個人でもメダル獲得を狙います。使用曲「ブラックスワン」と同じく、黒い衣装を着用です。
冒頭の3回転フリップ&3回転トーループのコンビネーションは流れるような跳躍。続くダブルアクセル&3回転トーループも丁寧なジャンプ。ただ、3つ目の3回転ルッツは着地が乱れてしまう。フライング足換えコンビネーション、レイバックスピンを見せた後、3回転ループ、3回転フリップ、3回転サルコウ→ダブルトーループ→ダブルループの3連続、ダブルアクセルと後半4つのジャンプを全て成功させる。終盤はステップシークエンス、コレオシークエンス、足換えコンビネーションスピンで終了。
力強いステップと安定したジャンプを披露したオズモンドの得点は152.15点(技術点76.50点、演技構成点75.65点)。総合得点でも
231.02点をマーク。宮原を抜いて暫定2位、宮原は3位に後退。

最終演技者はメドベージェワ。世界選手権2連覇中の女王が、大トリで逆転金メダルとなるか?
「アンナ・カレーニナ」の笑い声の効果音で驚きの表情を見せたメドベージェワ。3回転フリップ&3回転トーループのコンビネーション、3回転ルッツで片手を上げながらジャンプ。フライング足換えコンビネーションも全く乱れず、ステップシークエンスも滑らかな動き。後半最初の3回転フリップ、3回転ループ、3連続2回転ジャンプ、3回転サルコウ&3回転トーループも確実に決める。この後、ダブルアクセル、コレオシークエンス、2つのスピン技で締め括った。演技が終わった瞬間、メドベージェワが思わず涙。
右足骨折から間に合い、フリー最終演技者としての重圧を乗り越えたメドベージェワ。逆転金メダルには約158点が必要だが、気になる得点は156.65点(技術点79.18点、演技構成点77.47点)。ザキトワと同じ点数!総合でも238.26点とザキトワに及ばず…。


フィギュアスケート 女子個人 最終結果 
金メダル:アリーナ・ザギトワ(OAR)
(ショート:82.92点、フリー:156.65点、合計239.57点)
銀メダル:エフゲーニャ・メドベージェワ(OAR)
(ショート:81.61点、フリー:156.65点、合計238.26点)
銅メダル:ケイトリン・オズモンド(カナダ)
(ショート:78.87点、フリー:152.15点、合計231.02点)
4位:宮原知子(日本)
(ショート:75.94点、 フリー:146.44点、合計222.38点)
6位:坂本花織(日本)
(ショート:73.18点、フリー:136.53点、合計209.71点)



フィギュアスケート女子個人は、15歳のザギトワ選手が金メダル、メドベージェワ選手が銀メダルを獲得し、ロシア勢が1,2フィニッシュ。銅メダルはカナダのオズモンド選手。日本の宮原選手は4位入賞、坂本選手は6位入賞。日本勢のメダル獲得はなりませんでしたが、自分自身の持てる力は出し切れたのではないかと思います。
男子では日本勢が金銀を独占しましたが、女子はロシア勢が強かったですねえ。ザギトワ選手は昨年の世界ジュニア選手権で本田真凛選手を抑えて優勝。その実績を引っ提げて今季シニアデビューを果たし、いきなりグランプリファイナルで優勝すると、五輪ではSP世界最高得点、トータルでも自己ベストを更新しての金メダル獲得です。前半はステップ中心、後半はジャンプ技を多用して見事な逃げ切り。ただ、「後半にジャンプを入れすぎ」の批判の声が殺到したため、国際スケート連盟は「後半のジャンプを制限する」といったルールを提案しているとのことです。
メドベージェワ選手も高い表現力と安定した演技を見せたけど、惜しくも銀メダル。五輪前に右足を骨折してGPファイナルを欠場。ロシアのドーピング問題などもありましたが、試練を乗り越えてのメダルです。ザギトワ選手とメドベージェワ選手は共通点がいくつかあり、モスクワのクラブチーム「サンボ70」に所属し、コーチも一緒(エテリ・トゥトベリゼ。愛称は鉄の女)、しかも日本が大好きで、個人戦が始まる前は新潟で合宿を行いました。シーズンオフには来日するだろうねえ。
宮原選手は本当に惜しかったですね。ショートとフリーで大きなミスも無く、自己ベスト記録を更新。演技後のインタビューでは「やれることは全て出来た」と納得の表情でした。1年前は左股関節の疲労骨折に苦しんでいただけに、よくここまで復活できたなって思います。来月の世界フィギュアではメダル獲得を目指して頑張ってほしいです。
坂本選手も初めての五輪で頑張りました。団体戦では持ち前の力を出せませんでしたが、個人戦では明るい笑顔が見られました。今季大ブレイクを果たした坂本選手、この経験を糧に更なる活躍と成長を願っています。


フィギュアスケートは全ての競技が終了し、25日はメダリストや上位選手が参加するエキシビションが行われます。日本からは羽生結弦選手と宇野昌磨選手、宮原知子選手の3人が出場。男子個人で2連覇の羽生選手は大トリで登場です!




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強敵オランダを撃破!スピードスケート女子パシュートで日本が金メダル!

2018年02月21日 | Sports

平昌五輪もいよいよ大詰め。大会13日目の21日は、スピードスケートの男女団体パシュートが行われました。日本女子チームはこの種目でW杯3連勝中、しかも世界新記録を3度も更新。今大会でも金メダル最有力候補に挙げられています。2日前の準々決勝では、オランダが五輪新で首位通過、日本は2位、カナダが3位、アメリカが4位で準決勝に進出しました。ライバルのオランダを破って初の金メダル、そして日本勢今大会11個目のメダル獲得となるか?



準決勝第1試合、準々決勝首位通過のオランダとアメリカが対戦。オランダ(赤:ロッテ・ファンビーク、黄:イレイン・ブスト、青:アントワネット・デヨング)は1周目にブストが先頭、デヨングが最後方。入りの200mを18秒65、400mを32秒65で通過し、米国に1.09秒の差をつける。その後も米国に対し、2周目で2.42秒差、3周目で4秒以上のリードを拡げる。オランダは終始アメリカを圧倒、最後は流すような感じでゴール。3分0秒41のタイムで決勝に進出。アメリカは3分07秒28で3位決定戦へ。

準決勝第2試合は、日本VSカナダ。このレースで勝てば銀メダル以上が確定する日本は、高木美帆&菜那姉妹、菊池彩花の3人が登場。まず初めに高木美帆が隊列を引っ張り、1周目を32秒81で通過すると、2周目を終えた時点でカナダに1秒以上の差を拡げる。後半に入っても日本は一糸乱れない滑りを見せ、先頭選手の入れ替えもスムーズに進む。残り1周半で高木美が隊列の先頭になり、最後はスピードを抑えてゴール。2分58秒94と3分を切る好タイムで決勝に進み、メダル確定。敗れたカナダは3分01秒82でゴール。
この結果、3位決定戦はアメリカVSカナダの北米対決、決勝戦は日本VSオランダとなりました。


3位決定戦と決勝の前に順位決定戦が行われ、女子の7・8位決定戦では、地元の韓国チームが登場。韓国は準々決勝でチームメイトを置き去りにしたことで、国内中が大騒ぎとなりました。この日もキム・ボルム、パク・ジウ、ノ・ソンヨンの3人が出場しましたが、ポーランドに1周目から1秒以上も遅れると、2周目で3.26秒遅れ。結局最後まで意地を見せられずポーランドに完敗。ポーランドは3分03秒11で7位、韓国は3分07秒30で8位に終わりました。

銅メダルをかけて戦う3位決定戦、カナダはブロンディン,モリソン,ワイデマンの3人、アメリカはベルグスマ,ボウ,マンガネロの3人が登場。最初の200mでカナダのモリソンが躓いて、アメリカから約0.9秒遅れる。前半からリードするアメリカは、ベルグスマとボウの2人が快走を見せ、前半の1200mの時点でカナダに3秒35差のリード。しかし、後半に入ってカナダが巻き返し、徐々にアメリカとの差を縮め、残り1周で2秒32、残り200mで1.5秒差まで接近。ゴール前でアメリカのマンガネロとボウが接触し、その隙にカナダが差を詰めたが、アメリカが先着!アメリカが辛くも逃げ切り、2分59秒26で銅メダルを確保。カナダは0.44秒差で4位。


いよいよ迎えた決勝戦。悲願の金メダルに挑む女子日本チーム、強敵オランダを倒すことができるのか?日本は高木姉妹と佐藤綾乃が出場。オランダの方はレーンストラ、ブスト、デヨングの3選手。スタートは両チームともに良い飛び出し。日本は早くも隊列が出来上がり、高木美帆が先頭!まず最初の200mは日本が18秒08、オランダ18秒18と日本がリード。400mでは日本がオランダに0.16秒差。600mを過ぎたところで先頭は佐藤に後退。オランダもレーンストラが先頭を走り、残り3周半でオランダがリードを奪う。
日本は残り2周半でオランダに0.47秒差まで離されるが、高木菜那が必死に盛り返し、残り1周半で0.05秒差に迫る。そして残り1周となったところで日本が再逆転!最後の1周、日本は美帆-佐藤-菜那の隊列でラストスパート。ラスト半周でオランダに1秒以上のリードを作ると、そのままオランダを突き放してゴールイン!日本女子がオランダ撃破!2分53秒89の五輪新記録で金メダル!



スピードスケート女子パシュート 結果
金メダル:日本   2分53秒89(五輪新記録)
銀メダル:オランダ 2分55秒48
銅メダル:アメリカ 2分59秒26


平昌五輪で大躍進中のスピードスケート女子代表がまたしても快挙を成し遂げました!女子のチームパシュートで金メダルを獲得しました。2010年のバンクーバー五輪では僅差の銀メダルでしたが、今回は日本勢の夢を阻み続けてきたオランダを倒しての優勝です。中盤で一旦はリードされましたが、残り400mで逆転。ラスト1周は渾身のラストスパートで1.5秒の大差をつけました。先行されたときは「オランダ強いな」って思ったんですけど、逆転した瞬間から興奮し出し、最後は本当に「行け!そのまま!」って叫んじゃいました。こんなところで競馬好きなところが出ちゃうんだなぁ。
日本の女子チームは、女子500mの小平奈緒選手に続いての金メダル。チームを引っ張ってきた高木美帆選手は、1500mで銀メダル、1000mで銅メダル、パシュートで金メダルを獲ったので、「金・銀・銅フルコンプリート」を達成。冬季大会では日本人初ですが、女性選手としても史上初です。姉の菜那さんもリードされている場面で粘り強いところをみせてくれたし、佐藤選手もスタートがしっかり決まって良かったし、右足親指骨折からよく乗り越えてきたなあって思います。
金メダルを獲った高木姉妹と佐藤選手の3人は、24日のマススタートに出場。マススタートは今大会から採用される新種目で、高木菜那選手は昨年の世界距離別選手権で2位に入り、佐藤選手は今季のW杯で1勝しています。マスでもメダルを獲得できるかどうかはわかりませんが、頑張ってほしいなと思います。

日本は今大会、金メダル3個、銀メダル5個、銅メダル3個、合計11個のメダルを獲得。1998年の長野五輪大会の10個を上回り、冬季五輪史上最多のメダル数となりました。最終日までにメダルがまた増えるのかどうか楽しみです。





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500mの女王・小平奈緒、日本女子スピードスケート史上初の金メダル!

2018年02月19日 | Sports

羽生結弦選手が金メダル、宇野昌磨選手が銀メダルを獲得した男子フィギュアスケートの余韻がまだ残っている平昌五輪も後半戦へ。18日はスピードスケートの女子500mが行われました。500mで国内外24連勝中の小平奈緒選手、この種目で2連覇している韓国のヒロイン・李相花(イ・サンファ)、1000mを制したヨリン・テルモルス(オランダ)、W杯で3度表彰台に上がっている郷亜里砂、昨シーズン種目別3位の神谷衣理那などが出場しました。500mは今大会から一発勝負。「世界最速の女」に輝くのは誰だ?



第4組に1000m金メダリストのテルモルスが登場。力強いスタートダッシュから、カヤ・ジョメク(ポーランド)を先行し、最初の100mを10秒50で通過。最初のカーブで差を拡げると、そのまま相手を圧倒してフィニッシュ。力の差を見せつけ、37秒53のタイムをマーク。第10組終了時点まで暫定トップをキープします。

第11組に日本の神谷が登場。相手はブリタニー・ボウ(米国)。INスタートの神谷は、少し出遅れ気味。100mでボウが10秒45、神谷10秒60
。何とか盛り返したい神谷だが、バックストレートから第2カーブのところでボウが神谷を引き離し、37秒530のタイムでフィニッシュ。僅差でテルモルス(37秒539)を上回り、暫定首位に躍り出る。神谷は伸びきれず38秒255に終わった。

第14組、いよいよ日本のエース・小平奈緒が出陣。同走相手はカロリナ・エルバノバ(チェコ)。金メダルを獲るためには、エルバノバに先着し、ボウのタイムを上回ること。両者ともに好スタートを決め、100mの通過タイムは小平10秒26、エルバノバ10秒30。共にボウのタイムより早い。1,2コーナーを回ってバックストレートのところで、小平がエルバノバとの差を拡げる。アウトレーンに入っても小平がリード。ラスト100mでも小平のスピードは落ちず、そのまま先着!小平奈緒のタイムは36秒94の五輪新記録!ガッツポーズも出て、この時点で暫定トップ!エルバノバも37秒34で暫定2位。両者ともに快走を披露しました

小平の激走のあとは、イ・サンファVS郷亜里砂。メダル候補の両者、イサンファは小平のタイムを破り、郷はイサンファに食らいつけるか?
スタートは揃って飛び出し、ホームストレートでの攻防は両者互角だが、100m通過タイムでイサンファ10秒20、郷は10秒37。バックストレートで郷亜里砂が前を行き、イサンファが追走。3コーナーでイサンファが前に出て、小平のタイムを上回る勢い!しかし、3,4コーナー中間でイサンファがバランスを崩し、4コーナーで膨らみ気味。最後の直線でラストスパートをかけるが、イサンファの記録は37秒33。小平より少し遅れた…。あとからゴールした郷亜里砂は37秒67。

最終組を残した時点で、首位は小平奈緒、2位イ・サンファ、3位はエルバノバ。最終組に登場したバネッサ・ヘルツォーク(オーストリア)とアンジェリーナ・ゴリコワ(OAR=ロシア)は、上位3人のタイムを上回ることができず。小平の金メダルが確定しました!


スピードスケート 女子500m 最終結果
金メダル:小平奈緒(日本) 36秒94(五輪新記録)
銀メダル:イ・サンファ(韓国) 37秒33
銅メダル:カロリナ・エルバノバ(チェコ) 37秒34
8位:郷亜里砂(日本) 37秒67
13位:神谷衣理那(日本) 38秒255



前日の羽生選手に続き、またしても日本人金メダリストが生まれました!小平奈緒選手が女子500mで見事金メダルを獲得!日本の女子スピードスケートで初の金メダリストとなりました!3連覇を目指したイ・サンファ選手は、終盤にバランスを崩したのが響いて銀メダル。ゴール後には険しい表情を見せると、競技終了後には涙を流していましたが、小平選手と抱き合って健闘を讃え合いました。普段はライバルでありながら、親友同士。国境を越えた友情がそこにはありました。エルバノバ選手がイサンファから0.01秒遅れで銅メダル。1000m覇者のテルモルス選手は6位、日本の郷選手は8位入賞、神谷選手は13位でした。

小平選手はバンクーバー五輪の女子パシュートで銀メダル獲得に貢献しましたが、ソチ五輪ではメダルなし。その後にオランダに渡って2年間の留学生活を送りました。その成果として、2015年の世界距離別選手権500mで3位、2017年には世界距離別とスプリント選手権で総合優勝。W杯での種目別優勝を2度も達成し、1000mで世界記録。30代を迎えてから急激に強くなりましたね。
今大会は日本選手団の主将に任命されたんですが、2種目を終えて1500mで6位入賞、1000mでは途中でバランスを崩すところがあって銀メダルに終わっていました。500mで勝てるかどうか不安でしたが、36秒台の好タイムを出し、2位に0.4秒近い大差をつけての圧勝。「主将は金メダルを取れない」というジンクスを打ち破りました。3種目でメダルを2個も獲得したから、選手団主将としての責務はしっかり果たしたと思います。
これで500mの連勝記録を25に伸ばした小平選手、今後は3月にカルガリーで行われる国際大会で500mの世界記録に挑戦する予定。現在の世界記録はイ・サンファ選手の36秒36。小平選手の自己ベストは36秒53。低地の江陵で36秒台を出したから、カルガリーで世界新記録を打ち出せるかもしれない。小平選手、金メダル獲得おめでとうございます。









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豪脚再び炸裂!ノンコノユメが念願の中央GⅠ初勝利!

2018年02月18日 | 競馬

2018年最初のJRA・GⅠ競走、第35回フェブラリーステークス(GⅠ・ダート1600m 16頭立て)が18日、東京競馬場で行われました。昨年の優勝馬⑭ゴールドドリーム、東海ステークスを勝った⑩テイエムジンソク、根岸ステークスで復活勝利を挙げた⑫ノンコノユメ、今月限りで勇退する目野哲也調教師にGⅠをプレゼントしたい②ケイティブレイブ、ドイツ人騎手・ミナリク騎手が騎乗する⑤サウンドトゥルー、メンバー唯一の4歳馬⑯サンライズノヴァ、JBCレディスクラシック覇者⑦ララベル(大井)、JBCスプリント覇者①ニシケンモノノフ、④アウォーディー、⑬レッツゴードンキ、⑮ベストウォーリア、⑪ロンドンタウンなどが参戦しました。


単勝の人気は、1番人気ゴールドドリーム(2.1倍)、2番人気テイエムジンソク(3.7倍)、3番人気サンライズノヴァ(7.1倍)。4番人気以降はノンコノユメ、ケイティブレイブ、⑥インカンテーション、アウォーディー、ベストウォーリアと続きました。

芝コースでのスタートで、テイエムジンソクとサンライズノヴァが良い飛び出しを見せ、ゴールドドリームとノンコノユメとサウンドトゥルーは後方から。ダートに入ったところで、ニシケンモノノフが先手を奪い、ケイティブレイブが2番手、3番手③ノボバカラ、その外側4番手にテイエムジンソクがつける。5番手のララベルまでが先団を形成する。離れた6番手にベストウォーリア、7番手インカンテーション、内側8番手にロンドンタウン。サンライズノヴァは中団の9番手、その後ろの10番手グループには、アウォーディー・⑧メイショウスミトモ・レッツゴードンキ・ゴールドドリームの4頭が並んでいる。14番手サウンドトゥルー、15番手ノンコノユメ、最後方に⑨キングズガード。
3コーナーを回り、モノノフが先頭、ケイブレが2番手、ジンソクが3番手と好位置につけている。ウォーリア6番手、インカン7番手、三ノヴァ,ゴルドリの人気勢、アウォーディー,ドンキは中団追走。ノンコは外に持ち出している。
4コーナーから最後の直線コースに入り、ケイティブレイブがわずかに先頭だが、ニシケンモノノフも内側で食い下がる。テイエムジンソクはまだ3番手。外側からゴールドドリームとインカンテーションが上がってきている。ゴール残り200mで、ゴールドドリームが先頭に立つが、レッツゴードンキが最内から追い上げ、一番外からノンコノユメが襲い掛かる。ラスト100mで、先頭争いはインカン・ゴルドリ・ノンコの3頭に絞られるが、ゴール前でノンコノユメが抜け出してゴールイン!ゴールドドリームが2着、インカンテーション3着。ノンコノユメがついに中央GⅠ初勝利です!


フェブラリーステークス 全着順&払戻金
1着⑫ノンコノユメ    1分36秒0
2着⑭ゴールドドリーム   クビ
3着⑥インカンテーション  クビ
4着⑯サンライズノヴァ   3馬身
5着⑬レッツゴードンキ   1/2馬身
6着⑨キングズガード
7着⑧メイショウスミトモ
8着⑤サウンドトゥルー
9着④アウォーディー
10着⑮ベストウォーリア
11着②ケイティブレイブ
12着⑩テイエムジンソク
13着③ノボバカラ
14着⑪ロンドンタウン
15着⑦ララベル
16着①ニシケンモノノフ


単勝 ⑫ 1,070円
複勝 ⑫ 280円  ⑭ 130円  ⑥ 350円
枠連 6⃣-7⃣  870円
馬連 ⑫-⑭ 1,140円
馬単 ⑫-⑭ 3,530円
ワイド ⑫-⑭ 520円  ⑥-⑫ 2,620円  ⑥-⑭ 720円
3連複 ⑥-⑫-⑭ 6,540円
3連単 ⑫-⑭-⑥ 41,560円


GⅠ勝利経験馬が10頭も出走した今年のフェブラリーステークスは、単勝4番人気のノンコノユメが差し切り勝ち。2連覇を目指したゴールドドリームは、ゴール前でかわされてクビ差の2着。3着だったインカンテーションも本当に惜しい競馬。インカンは2年前のレースで2着と好走していました。3番人気のサンライズノヴァは4着、目野厩舎最後のGⅠ挑戦だったケイティブレイブは11着、2番人気のテイエムジンソクは12着大敗。ケイブレとジンソクは先行勝負でしたが、直線で沈みました。上位は中団~後方待機、前にいた馬はみんな潰れましたなあ。大井から参戦し、これがラストランだったララベルはブービーの15着でした。
優勝したノンコノユメは、前走の根岸ステークスに続いての重賞連勝。2015年のジャパンダートダービー以来2年7か月ぶりのGⅠ勝利で、中央GⅠは初制覇。鞍上の内田博幸騎手はフェブラリーステークスは2勝目です。2014年のヴィクトリアマイルを勝った後、9月に落馬した時に左腕を骨折。その影響もあってGⅠでの成績が奮わない時期が3年半以上も続きましたが、久しぶりのGⅠ勝ちを果たしました。人馬揃って見事な復活劇です。ノンコノユメを管理する加藤征弘調教師もJRA・GⅠ初勝利となりました。
ノンコノユメはフェブラリーステークスに2度挑戦し、2016年は1番人気で2着、昨年は7着に敗れました。3度目の参戦となった今年、道中は後方2番手あたりを走り続け、最後の直線で大外から一気に追い込み、ラスト100mで先を行くゴールドドリームを捕らえて勝利。前走の根岸Sの再現を見るかのような豪脚。内田騎手もムーア騎手に負けないくらいの剛腕ぶりでした。



来週からは中山と阪神の春開催が開幕。2月25日は中山記念と阪急杯が行われます。
中山記念のほうは、出走予定だったエアスピネルが骨膜炎で回避。ドバイターフ連覇を目指すヴィブロス、NHKマイルカップを勝ったアエロリット、マイルチャンピオンシップを制したペルシアンナイト、重賞3勝のマルターズアポジー、2連勝中のマイネルハニー、中山金杯2着ウインブライト、昨年は2着と波乱を起こしたサクラアンプルールなどが登録。
阪急杯の方は、スプリンターズステークス連覇のレッドファルクス、モズアスコット、ダイアナヘイロー、シュウジ、カラクレナイ、ペイシャフェリシタなどが登録しています。







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日本男子フィギュアが金銀独占!羽生結弦66年ぶりの五輪連覇!宇野昌磨も銀メダル!

2018年02月17日 | Sports

「2018平昌冬季オリンピック」大会9日目の17日は、フィギュアスケートの男子個人のフリースケーティングが行われました。前日のショートプログラムでは、羽生結弦選手が首位、ハビエル・フェルナンデス選手が2位、宇野昌磨選手が3位。4位の金博洋選手までが100点オーバーというハイレベルな戦いになりました。迎えた2日目のフリー、羽生選手の金メダル、日本勢のW表彰台はなったのか?



メダル候補の1人と言われながらも、SPでミスを連発して17位に沈んだネイサン・チェン(米国)。このフリーでは4回転ジャンプに6回も挑戦します。
まず最初に4回転ルッツを綺麗に成功させると、4回転フリップ&ダブルトーループのコンビネーションも決める。しかし、2回目の4回転フリップは手を着いてしまい失敗。足換えキャメルスピン→ステップシークエンスの後、4回転トーループ&トリプルトーループのコンビ、さらには単独4回転トーループも決めてきた。4回転ジャンプを4回も決めたネイサンはさらに攻め続け、4回転サルコウを成功!まだまだ飛びまくるネイサン、トリプルアクセル、3回転ループ→シングルループ→トリプルサルコウの3連続ジャンプも完璧。終盤はスピン技で技術点を稼いでフィニッシュ!
フリーで意地を見せたネイサン・チェン、五輪史上初めて4回転ジャンプを5回も成功させた。フリーの得点は215.08点(技術点127.64点、演技構成点87.44点)のハイスコア!SPとの合計で297.35点。それにしてもSPのミスが悔やまれる。


第3グループを終えてネイサン・チェンが暫定トップ。第4グループは羽生、宇野、フェルナンデス、金博洋、パトリック・チャンの上位陣が登場。メダル争いの行方はどうなる!?

20番目に登場した金博洋(中国)。SP3位の宇野とは0.85差。300点台を出して上位陣にプレッシャーをかけたいところだ。
スターウォーズの曲に乗せて演技を始めた金博洋、最初の4回転ルッツを着氷させ、2つ目は4回転サルコウ。トリプルアクセル→シングルループ+トリプルサルコウの3連続が決まると、スタンドから拍手が上がる。途中面白い演技を入れた後、コンビネーションに挑んだが、最初の4回転トーループで転倒。だが、その次の4回転トーループのあとにダブルトーループを追加して、先ほどのミスを挽回。その後、トリプルアクセル、連続3回転ジャンプ、トリプルフリップを成功させる。最後は足換えシットスピン、ステップシークエンス、コンビネーションスピンで演技終了。ガッツポーズを見せた金博洋、フリーの得点は194.45点(技術点109.69点、演技構成点85.76点、減点1.00点)。合計297.77点と300点台にあと一歩届かず。

21番目はパトリック・チャン(カナダ)。前回のソチ五輪銀メダリストですが、今季限りでの引退を表明。最後の五輪となる平昌では、団体戦で金メダルを獲得。個人戦ではSP6位と出遅れ。ベテランとしての意地を見せられるか?
冒頭に4回転トーループ&ダブルトーループを決めるが、2回目の4回転トーループは3回転になってしまう。トリプルアクセル→シングルループ→ダブルサルコウの3連続ジャンプ、コレオステップ、トリプルルッツ&ダブルトーループのコンビネーションと続く。トリプルアクセルは手を着くと、トリプルループも2回転。終盤のトリプルフリップとダブルアクセルは綺麗に着氷。美しい演技を見せたパトリックだったが、ジャンプのミスが響いて173.42点(技術点81.56点、演技構成点91.86点)。


ここからはSP上位3人による争い。
22番目は、SP首位の羽生結弦。連覇を懸けた運命のフリーの演目は、映画「陰陽師」より「SEIMEI」。
最初に挑んだ4回転サルコウは綺麗に着地。力強いターンからの4回転トウループで余裕を見せると、3つ目のトリプルフリップもピッタリ。フライング足換えコンビネーションスピンの後のステップシークエンスでは、手拍子が上がる。これで勢いづいた羽生は、後半の4回転サルコウ&トリプルトーループのコンビネーションを決めるが、次の4回転トーループは着地が乱れる。それでも羽生はトリプルアクセル→1回転→トリプルサルコウの3連続でミスを帳消し。最後のジャンプ・トリプルルッツでバランスを崩したが、なんとか耐え抜く。終盤はフライングからの足換えシットスピン、コレオシークエンス、レイバックイナバウアー、コンビネーションスピンで観客を魅了させてフィニッシュ!
魂の演技を見せた羽生結弦!一本指を突き上げ、雄叫びを上げた!そして、スタンドから花束とプーさんのぬいぐるみが投げ込まれた。注目のフリーの得点は、206.17点(技術点109.55点、演技構成点96.62点)。ネイサンチェンの点数には及ばなかったが、SPとの合計では317.85点!300点台に乗せ、2人残した時点で暫定1位に浮上!同時にメダルも確定だ!

29番目はSP2位のハビエル・フェルナンデス。男子フィギュア屈指のエンターテイナーが、「ラマンチャの男」で逆転を狙う。
ギターのイントロと共に、軽快なステップでスタート。最初の4回転トーループをしっかり着地。次のコンビネーションでは、4回転サルコウ&2回転トーループ。難易度下げたか?さらに攻めるフェルナンデス、トリプルアクセル&トリプルトーループの連続3回転が決まり、ブライアン・オーサーコーチも大喜び!コレオステップシークエンスとスピンも躍動感抜群だ!
後半は一転してゆったりした演技。だが、4回転サルコウが2回転になる。これは痛いジャンプ。それでも3回転ループ、トリプルアクセル、3連続ジャンプ、3回転ルッツは着実に決めてみせる。ラストは華麗なステップとスピンで締めた。勝負をかけたフリーは、197.66点(技術点101.52点、演技構成点96.14点)。4回転のミスが響いた。総合でも305.24点で、羽生を上回れず。これで羽生の銀メダル以上は決まり。

最終30番目、宇野昌磨が登場。2006年トリノ五輪金メダリスト・荒川静香が使用した「トゥーランドット」より「誰も寝てはならぬ」で、300点台&メダル獲得へ。
まず初めに4回転フリップを試みるが、いきなり転倒してしまう。メダルへ向けて早くも暗雲立ち込めるが、その次の4回転フリップは成功。3回転ループ、フライングキャメルスピン、コンビネーションスピン、ステップシークエンスと繋いて、後半のジャンプ5連発へ。トリプルアクセルを着氷すると、4回転トーループ&2回転トーループのコンビネーション、4回転トーループも成功!さらにはトリプルアクセル→シングル→トリプルフリップの3連続、3回転サルコウ&3回転サルコウのコンビも決まった!ラストは宇野の代名詞・クリムキンイーグル(両膝を曲げながら状態を反らす)まで出してきた。宇野昌磨、初めての五輪、しかも男子フィギュアの大トリを堂々と務めた!演技終了後、安堵の笑みを浮かべ、観客に挨拶しました。
ジャンプ技連発で技術点は羽生越え。気になる宇野昌磨の得点は、202.73点(技術点111.01点、演技構成点92.72点、減点1.00点)。総合得点では306.90点で、フェルナンデスを抜いて2位!羽生結弦が金メダル、宇野昌磨は銀メダル!



フィギュアスケート男子個人 総合順位
金メダル:羽生結弦(日本) 317.85点(SP:111.68、FS:206.17)
銀メダル:宇野昌磨(日本) 306.90点(SP:104.17、FS:202.73)
銅メダル:ハビエル・フェルナンデス(スペイン) 305.24点(SP:107.58、FS:197.66)
4位:金博洋(中国) 297.77点(SP:103.32、FS:194.45)
5位:ネイサン・チェン(米国) 297.35点(SP:82.27、FS:215.08)
18位:田中刑事(日本) 244.83点(SP:80.05、FS:164.78)



日本のメダルラッシュに沸いている平昌五輪で、初めて金メダリストが出ました!フィギュアスケート男子で、羽生結弦選手が金メダルを獲得!サンモリッツ大会とオスロ大会で優勝したディック・バトン氏以来、史上2人目となる五輪連覇の偉業を成し遂げました!五輪初出場の宇野昌磨選手も、フリーでフェルナンデス選手を逆転して銀メダル獲得。日本のフィギュアスケート史上初となる五輪ダブル表彰台です。五輪で日本人の選手が金銀を独占するという滅多に見られないものが見られました。フィギュア界いや、日本のウィンタースポーツ界において歴史的な1日になったと思います。
羽生選手はフリーの得点はネイサン・チェン選手に負けていましたが、前半のショートプログラムの111点台のリードを守り切っての金メダル。この日のフリーでも最初のジャンプで成功し、ステップにもパワフルに感じました。金メダルが決まった瞬間は涙を浮かべる場面もありました。
ソチ五輪から4年間は決して順風満帆ではありませんでした。2014年11月のグランプリシリーズ中国大会の公式練習中に中国人選手と激突し、頭部と口から流血。同時に左太ももの肉離れを発症。その1か月後には尿膜管遺残症という病気で入院。2016年には左足甲の靭帯を損傷。昨年11月はNHK杯の練習中に右足首を負傷しました。色んなケガを経験しながらも、その度に復活してきた羽生選手、今回も大ケガを乗り越えての金メダル&五輪連覇。本当に「不死鳥」いや「超人」の名に相応しいです。日本中を大いに感動を与えてくれたから、国民栄誉賞をあげてほしいです。
宇野昌磨選手も課題だったフリーで快心の演技。最初の4回転で転倒したから、この後もミスを連発するのではないかと思われましたが、後半の5つのジャンプで挽回。技術点では羽生選手を上回っていました。5歳の時に浅田真央さんに勧められてフィギュアを始め、その後にジュニア世界王者、全日本選手権で2連覇するまでに成長を遂げました。平昌での銀メダルは通過点の一つ、この先は世界選手権やグランプリファイナルで優勝し、2022年の北京で金メダル獲得を目指してほしい!

この日は羽生選手が金メダル、宇野選手が銀メダルを獲得したことで、日本のメダル獲得数は金:1個、銀:5個、銅:3個の合計9個。海外開催では最多の数字で、1998年の長野五輪の10個にあと1個と迫りました。18日はスピードスケートの女子500mに小平奈緒選手が出場。1000mでは銀メダルに終わりましたが、得意の500mで悲願の金メダル獲得なるでしょうか。










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強い羽生結弦が帰ってきた!111点台でSP首位!宇野昌磨も表彰台圏内!

2018年02月16日 | Sports

熱戦が続いている平昌オリンピックも開幕から1週間が経ちました。16日はフィギュアスケート男子個人のショートプログラムが行われました。右足首負傷からの復活を目指す羽生結弦選手、全日本選手権を優勝した宇野昌磨選手、日本の3番手・田中刑事選手をはじめ、昨年のグランプリファイナルを制したネイサン・チェン(米国)、スペインのハビエル・フェルナンデス、ミハイル・コリヤダ(OAR)、金博洋(中国)などが出場。日本全国いや全世界が注目した羽生結弦の復帰戦はどうなった?




66年ぶりの五輪連覇に挑む羽生は25番滑走。リンクインすると場内から大歓声!ショパンの「バラード第1番ト短調」のBGMに乗せて演技が始まり、最初にトライした4回転サルコウが決まった瞬間、大声援が沸き起こる!フライングキャメルスピン→足変えシットスピンのあと、トリプルアクセルを確実に決める。さらには4回転トウループ&3回転トウループのコンビネーションも成功!最後はコンビネーションスピンで観客を魅了させてフィニッシュ!見事ノーミスで滑り切った!スタンディングオベーションと共に、プーさんのぬいぐるみが舞っている!
復帰初戦のショートプログラムで復活を印象付けた羽生結弦。キスアンドクライで安堵の笑みを浮かべた。気になる得点は、111.68点(技術点63.18点、演技構成点48.50点)!100点オーバーで暫定トップ!

羽生の次に登場したネイサン・チェン。団体戦ではジャンプでの失敗が続いたが、個人戦で巻き返しなるか。
まず初めに4回転ルッツにトライするが、尻餅をついてしまう。フライングシットスピン→足変えキャメルスピンでつないだ後、2つ目の4回転トーループは着地で乱れ、コンビネーションには持ち込めず。さらにはトリプルアクセルでもミス。ステップとコンビネーションスピンで挽回するも、演技終了後の表情は冴えず。得点も82.27点(技術点41.39点、演技構成点41.88点、減点1.00点)に終わった。

28番滑走の宇野昌磨は、先週の団体男子SPで出場メンバー唯一の100点越え。フィギュア王国・愛知初の金メダルへ、個人戦でもSP100点台を狙います。
最初の大技「4回転フリップ」を綺麗に決めてみせると、フライングキャメルスピン、ステップシークエンスの後、4回転トーループ&トリプルトーループのコンビネーションを成功。トリプルアクセルは着地が危ない所があったが、何とか堪えた。終盤は足変えシットスピン、コンビネーションで着実に点数を稼いで演技終了。宇野昌磨もノーミスで観客を沸かせてみせた。安定感のある演技で、得点は104.17点(技術点58.13点、演技構成点46.04点)。団体戦に続いての100点越えを叩き出した!

29番目のフェルナンデスは、3度目の五輪で初のメダル獲得へ。羽生と宇野にプレッシャーを与えられるか?
「チャップリンメドレー」ということで、チャップリンのような細かいステップでスタートすると、最初の4回転トーループを決めると、トリプルトーループへと繋いだ。コンビネーション成功で流れに乗ったフェルナンデス、優雅なステップから4回転サルコウを着氷。ブライアン・オーサーコーチもガッツポーズ。フライングアップライトスピンのあと、観客の手拍子に乗せて軽快なステップ。最後のトリプルアクセルも完璧に決めた。後半は足変えシットスピン→ステップシークエンスで見せ場を作ってフィニッシュ。
チャップリンに成りきったフェルナンデス、エンターテイナーぶりを発揮して107.58点(技術点59.79点、演技構成点47.79点)。宇野の得点を上回り、暫定2位に躍り出た。

男子SP最後の滑走者は金博洋。100点オーバーを叩き出した羽生、宇野、フェルナンデスに続けるか?
最初に高さのある4回転ルッツを着氷、さらにはトリプルトーループ。3つ目の4回転トーループもしっかりと着地。後半に入ると金博洋の演技に力強さが増す。トリプルアクセルのあと、足変えのシットスピン、コンビネーションスピン、ステップシークエンスを見せた。高いジャンプとアクション映画の格闘シーンを彷彿とさせるようなステップを披露した金博洋。103.32点(技術点60.27点、演技構成点43.05点)を記録し、自己ベストを塗り替えた。


男子ショートプログラム 成績
1位:羽生結弦 111.68点
2位:ハビエル・フェルナンデス 107.58点
3位:宇野昌磨 104.17点
4位:金博洋 103.32点
5位:ドミトリー・アリエフ 98.98点
6位:パトリック・チャン(カナダ) 90.01点
17位:ネイサン・チェン 82.27点
20位:田中刑事 80.05点


男子ショートプログラムは、上位4人が100点以上を記録するハイレベルな戦いとなりました。そんな中、羽生結弦選手が自己ベストに迫る111.68点を記録して1位。フェルナンデス選手が2位、宇野昌磨選手も3位につけ、金博洋選手が4位。日本勢のライバルとみなされていたパトリック・チャン選手は6位、コリヤダ選手も8位、ネイサン・チェン選手は、団体戦に続き個人戦でもジャンプを全て失敗して17位。メダル争いから脱落するどころか、入賞すら危うい。田中刑事選手は4回転の失敗が響き20位。フリーで巻き返して意地を見せたい。
羽生選手本当にすごい演技を見せてくれました!昨年11月のNHK杯公式練習で右足首の靭帯を損傷し、その後のグランプリファイナルと全日本選手権を欠場。ケガの報道があったときは、五輪連覇どころか本番間に合うのか本当に心配でした。しかし、この日の演技はパーフェクトな内容。4回転ジャンプを2度も成功させ、コンビネーションジャンプが決まった直後にガッツポーズまで出ました。ケガ明けでぶっつけ本番にもかかわらず、圧巻の演技で日本中に感動を与えました。スノーボードの平野歩夢選手とショーン・ホワイト選手のように、大ケガした後、大舞台に力を発揮するって素晴らしいです。フリー演技でも羽生ワールド全開で演じ切ってほしいです!
SP3位の宇野選手も100点オーバー。1週間前は手を着いた4回転ルッツは、着地を完璧に決めてきました。その後のジャンプやスピンも安定感がありましたなあ。宇野選手は今季、SPでの100点台が6回。(団体戦&ロンバルディア杯含む)課題のフリーでミスが無ければ、羽生選手とのダブル表彰台も夢じゃないかも。

SPを終えて、羽生選手とフェルナンデス選手との差は4.1点差。宇野選手とフェルナンデスで3.41点差、宇野と金博洋で0.85差ですから、フリーの結果次第で順位が逆転するのではないでしょうか。SP首位の羽生選手もウカウカできない。
17日はフリースケーティングが行われ、金博洋が20番滑走、羽生選手22番、フェルナンデス選手が23番、宇野選手が最終24番目に滑走します。1つのミスも許されないフリー演技、頂点に立つのは果たして誰なのか?




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