2024年春のGⅠシリーズの開幕戦・第54回高松宮記念(GⅠ・芝1200m 18頭立て)が24日、中京競馬場で行われました。昨年のJRA賞最優秀スプリンター⑭ママコチャ、昨年のNHKマイルカップ覇者⑨シャンパンカラーのGⅠ馬2頭に加え、重賞2連勝中の⑤トウシンマカオ、シルクロードステークスを勝った⑥ルガル、阪急杯を勝った⑯ウインマーベル、昨年このレースで2着③ナムラクレア、おととしの2着馬⑫ロータスランド、これがラストラン⑪メイケイエール、京都牝馬ステークスを制した⑧ソーダズリング、父子3代スプリントGⅠ制覇を目指す①ビッグシーザー、さらに香港から⑩ビクターザウィナーが参戦しました。
単勝の人気は、1番人気がルガル(3.7倍)、2番人気ナムラクレア(5.4倍)、3番人気ママコチャ(8.0倍)、4番人気トウシンマカオ(8.4倍)、マッドクールとビクターザウィナーが共に9.6倍で並び、10倍以下が6頭の混戦模様でした。
スタートしてすぐにビクターザウィナーが先手を奪い、マッドクールが2番手、3番手に⑬ウインカーネリアン、ルガルが4番手追走。5番手グループにはビッグシーザー・トウシンマカオ・ママコチャ・⑦テイエムスパーダの4頭が固まり、外側9番手メイケイエール、内側10番手ナムラクレア、11番手ソーダズリング、その後ろの12番手⑱シュヴァルツカイザーがいて、13番手に⑯ウインマーベル、14番手⑫ロータスランド。後方勢は15番手⑭ディヴィーナ、16番手シャンパンカラー、17番手⑰マテンロウオリオン、最後方に④モズメイメイ。
3,4コーナー中間のところで、ビクターザがレースを引っ張り、カーネリアン2番手、マッド3番手、ママコチャが4番手。ルガル5番手、エール外に持ち出し、マカオ7番手、クレアは中団馬群の内側。
4コーナーを過ぎてラストの直線に差し掛かり、ビクターザウィナーが先頭で粘りを見せ、マッドクールが最内を走り、外からウインカーネリアンがビクターザに並びかける。さらに後続からナムラクレアが追い上げて来た。残り200mで先頭はマッドに変わり、ビクターザが2番手で頑張る。残り100mでクレアが2番手まで上がって来ると、一完歩ずつマッドとの差を詰め、最後はマッドクールとナムラクレアがほぼ並んでゴール!内のマッドクールが凌いだか、それとも外のナムラクレアが届いたか?そして、ビクターザウィナーは3番手で入線。
【高松宮記念 全着順】
1着②マッドクール
2着③ナムラクレア
3着⑩ビクターザウィナー
4着⑬ウインカーネリアン
5着⑫ロータスランド
6着⑤トウシンマカオ
7着①ビッグシーザー
8着⑭ママコチャ
9着⑪メイケイエール
10着⑥ルガル
11着⑮ディヴィーナ
12着⑯ウインマーベル
13着⑱シュバルツカイザー
14着⑧ソーダズリング
15着④モズメイメイ
16着⑰マテンロウオリオン
17着⑨シャンパンカラー
18着⑦テイエムスパーダ
【払戻金】
単勝 ② 960円
複勝 ② 300円 ③ 180円 ⑩ 340円
枠連 1⃣-2⃣ 1,620円
馬連 ②-③ 2,110円
馬単 ②-③ 4,920円
ワイド ②-③ 760円 ②-⑩ 1,900円 ③-⑩ 1,190円
3連複 ②-③-⑩ 10,020円
3連単 ②-③-⑩ 58,740円
春のスプリント王を決める戦いは、ラストの直線で先に抜け出したマッドクールと、猛追するナムラクレアが並んでゴールしましたが、マッドクールがアタマ差で退けて優勝しました。ナムラクレアは10番手から追い上げるもあと一歩届かず。昨年に続いての悔しい2着に終わりました。昨年のスプリンターズSでも3着と、GⅠで惜しいレースが続くナムラクレア。GⅠ勝利を掴むのはいつになるのでしょうか?香港から参戦してきたビクターザウィナーは、初めての海外遠征&左回り初体験でしたが、3着と健闘しました。
スプリントGⅠ秋春連覇を狙ったママコチャは8着、1番人気のルガルは10着に沈みました。ルガルと同世代の4歳勢は、5着以内には1頭も入らず、ビッグアーサーの7着が最高で、ソーダズリング14着、モズメイメイ15着、シャンパンカラー17着。「最弱4歳世代」はスプリント戦線でもダメですねぇ。
優勝したマッドクールは、これが重賞初制覇。鞍上の坂井瑠星騎手と池添学調教師は高松宮記念初勝利。坂井騎手は土曜日の毎日杯でもメイショウタバルに騎乗して勝っており、2日連続の重賞制覇となりました。馬主のサンデーレーシングはこの勝利で前人未到のJRAのGⅠ競走完全制覇を達成。さらにダークエンジェル産駒は、JRAの重賞初勝利を挙げています。
マッドクールは2022年5月の未勝利戦で初勝利を挙げてから3連勝でオープン入り。昇級初戦のシルクロードステークスで3着の後、CBC賞で9着。昨年秋のスプリンターズステークスでは、内側から末脚を伸ばすもハナ差の2着惜敗。それから約半年後の今回、スプリンターズの雪辱を見事に果たしました。ナムラクレアが来て、ゴール前で並ばれたときは「またか」と思ったけど、無事勝てて良かったですね。マッドとクレアの戦いは、秋の中山、さらには香港まで続くことでしょう・・・。
来週は土曜深夜にメイダン競馬場で「ドバイワールドカップデー」が開催。「ドバイターフ」には有馬記念で復活勝利を挙げたドウデュース、「ドバイシーマクラシック」では三冠牝馬のリバティアイランドが参戦。メインの「ドバイワールドカップ」はウシュバテソーロが連覇に挑めば、デルマソトガケも出走します。昨年のドバイはイクイノックスがシーマクラシックを圧勝し、ウシュバがワールドカップを制覇。今年もまたドバイに日本馬旋風が吹き荒れるのか!?
日曜日は阪神競馬場で大阪杯が行われ、ダービー馬・タスティエーラと皐月賞馬・ソールオリエンスが再び激突。4歳世代の他にも、ジオグリフ、スタニングローズ、ローシャムパーク、プラダリア、ハーパー、ベラジオオペラなどが出走を予定しております。ドバイも大阪杯も見逃せない!