日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

これがドバイを制した末脚だ!ウシュバテソーロ東京大賞典2連覇!

2023年12月29日 | 競馬

2023年のダート競馬の総決算・第69回東京大賞典(GⅠ・ダート2000m)が29日、東京・大井競馬場で行われました。今年3月のドバイワールドカップを制し、アメリカダート競馬の最後方・ブリーダーズカップクラシックも走った⑤ウシュバテソーロが連覇に挑戦すれば、今年の南関東クラシック3冠馬⑧ミックファイア(大井)、JBCクラシック覇者①キングズソード、さらに2022年3歳ダート王者②ノットゥルノ、昨年のホープフルステークス優勝③ドゥラエレーデ、チャンピオンズカップ2着⑨ウィルソンテソーロなど少数精鋭9頭が参戦しました。


注目のスタートで、ミックファイアがやや出遅れ。ウシュバテソーロもまずまず。スタンド前の先行争いで、ウィルソンテソーロが先手を取り、ドゥラエレーデが2番手。⑦グロリアムンディ3番手、ノットゥルノ4番手。ミックファイアは5番手に控え、キングズソード6番手。ウシュバテソーロは後方2番手で1コーナーを回る。
2コーナーから向正面のところで、ウィルソンテソーロが先頭で引っ張り、ドゥラエレーデ2番手、3番手ノットゥルノ、4番手グロリアムンディ。ミックファイアは5番手を追走し、その後ろにキングズソード、ウシュバテソーロ7番手につける。後方は③テンカハル8番手、④マンガン(大井)がしんがり。
外回り3コーナーを過ぎて、残り600mでもウィルソンが逃げ、エレーデが2番手は変わらず。ノットゥルノとムンディが3,4番手、ミック外側5番手、キンソー内側6番手、7番手のウシュバは4コーナーで大外に持ち出した。
いよいよ勝負は最後の直線。先頭をひた走るウィルソンテソーロが少し差を拡げ、ドゥラエレーデも頑張っている。一番外からウシュバテソーロが追い込み、ノットゥルノやグロリアムンディ、キングズソードをまとめてかわす。ミックファイアは前の争いについて行けない。残り200mを切ってもウィルソンが粘り続けるが、3番手からウシュバがやって来る!残り100mでウシュバがエレーデをかわすと、ゴール前でついにウィルソンをかわして先頭でゴールイン!ウシュバテソーロが東京大賞典2連覇!そしてウィルソンテソーロが2着、ドゥラエレーデも最後脚を伸ばすも3着まで。



【東京大賞典 全着順】
1着⑦ウシュバテソーロ
2着⑨ウィルソンテソーロ
3着⑥ドゥラエレーデ 
4着②ノットゥルノ 
5着①キングズソード 
6着⑦グロリアムンディ
7着③テンカハル
8着⑧ミックファイア
9着④マンガン

【払戻金】
単勝 ⑤ 170円
複勝 ⑤ 110円  ⑨ 300円  ⑥ 240円
枠連  5⃣-8⃣ 480円
枠単  5⃣-8⃣ 750円
馬連 ⑤-⑨ 1,010円
馬単 ⑤-⑨ 1,310円
ワイド ⑤-⑨ 370円  ⑤-⑥ 390円  ⑥-⑨ 1,110円
3連複 ⑤-⑥-⑨ 2,460円
3連単 ⑤-⑨-⑥ 6,950円


2023年最後のGⅠレースは、1番人気のウシュバテソーロが大外から一気に追い上げると、ゴール手前でウィルソンテソーロを差し切り優勝。昨年に続いての連覇を達成しました。昨年は横山和生騎手を乗せて勝利し、今年は川田将雅騎手で連覇。川田騎手は東京大賞典初勝利です。
ウィルソンテソーロは前走のチャンピオンズカップの時は後方待機策でしたが、この日は逃げを打って2着に粘りました。原優介騎手の強気の騎乗にもあっぱれです。ウシュバとウィルソンのテソーロコンビが1,2フィニッシュを果たし、オーナーの了徳寺健二さんも笑いが止まらないでしょうなぁ。
3着のドゥラエレーデはムルサバエフ騎手との相性もそうだけど、ダート適正が高いですね。来年はきっとダートのGⅠを勝ちそうな気がします。2番人気のキングズソードは5着に終わり、JBCクラシックとの連勝はならず。3番人気のミックファイアは8着に敗れ、デビューからの連勝がストップ。スタートでのミスが響いたし、今年の秋に入れたばかりという白砂の馬場が合わなかったのもあります。無敗での大賞典制覇に期待していたんですが、JRA古馬勢の壁は厚かったですね・・・。
ウシュバテソーロは今年のダートGⅠ3勝目。今年は川崎記念、ドバイワールドカップを制し、秋初戦の日本テレビ盃まで6連勝を達成。BCクラシックでは5着に終わり、2度目の海外GⅠ制覇は叶わず。BC挑戦から約55日後の今回、ドバイで見せた力強い末脚が再び爆発。海外のGⅠを勝った馬は、精神力と加速力が違いますね。
来年の春は中東遠征を行い、サウジカップからのドバイW杯連覇を目指します。中東の大レースでレモンポップとの直接対決が見られるでしょうか?





2歳中距離チャンピオンは牝馬のレガレイラ!最優秀2歳牝馬はどうなるの!?

2023年12月29日 | 競馬

武豊&ドウデュースの復活Vに沸いた有馬記念から4日経った28日は、中山競馬場で2歳馬の中距離王者決定戦・第40回ホープフルステークス(GⅠ・芝2000m)が行われました。18頭立てのところ、①ゴンバデカーブース(感冒)と⑰サンライズアース(左前挫跖)が出走取消で16頭で争われた今回は、2020年凱旋門賞馬ソットサスの弟⑥シンエンペラー、スワーヴリチャード産駒の牝馬⑬レガレイラ、⑪ショウナンラプンタ、グランプリジョッキー武豊騎乗⑯センチュリボンド、②ヴェロキラプトル、さらには3人の女性ジョッキーが競演し、ドイル騎手は④アドミラルシップ、藤田菜七子騎手は③アンモシエラ、今村聖奈騎手は⑭ホルトバージに騎乗しました。



スタートでレガレイラが少し遅れ、⑱ミスタージーティーも外に寄れた。スタンド前での先行争いで、⑮ウインマクシマム、⑤サンライズジパング、アンモシエラ、ヴェロキラプトルの4頭が前を行くが、ヴェロキラプトルとアンモシエラの2頭が抜ける。シンエンペラー4番手、ショウナンラプンタとセンチュリボンドは中団馬群、レガレイラは後方3番手でゴール板を通過。
1コーナーから2コーナーに向かうところで、ヴェロキラプトルが先頭、アンモシエラ外側2番手、ショウナンラプンタが3番手まで押し上げる。シンエンペラー4番手に控え、サンライズジパング5番手。6番手集団には内側⑨タリフライン、真ん中⑧インザモーメント、外側ウインマクシマム。中団グループには⑩シリウスコルト、⑫ディスペランツァ、センチュリボンドは11番手追走。その後ろには、アドミラルシップとミスタージーティーが並び、14番手レガレイラ、15番手⑦テンエースワン、最後方にホルトバージ。
3コーナーを回り、ヴェロキラが先頭、アンモシが2番手、ラプンタ3番手、エンペラーは4番手。サンジパとマクシマムが外から押し上げ、レイラとセンチュリは中団馬群。4コーナー手前でタリフラインが故障発生。
最後の直線に差し掛かり、シンエンペラーがヴェロキラプトルをかわして先頭に浮上!後続を引き離して押し切りを図る。2番手争いでは、サンライズジパングとレガレイラ、シリウスコルトにアドミラルシップと大混戦。残り100mでエンペラーが粘るが、外から一気にレイラが襲い掛かり、ゴール前でエンペラーを差し切ってゴールイン!牝馬のレガレイラがホープフルステークスを制しました!そしてシンエンペラーは2着。



【ホープフルステークス 全着順】
1着⑬レガレイラ 
2着⑥シンエンペラー
3着⑤サンライズジパング
4着④アドミラルシップ 
5着⑱ミスタージーティー
6着⑩シリウスコルト 
7着⑪ショウナンラプンタ
8着⑧インザモーメント 
9着⑫ディスペランツァ 
10着②ヴェロキラプトル 
11着⑭ホルトバージ 
12着⑮ウインマクシマム
13着⑦テンエースワン 
14着⑯センチュリボンド
15着③アンモシエラ 
中止⑨タリフライン 
取消①ゴンバデカーブース
取消⑰サンライズアース 

【払戻金】
単勝 ⑬ 310円
複勝 ⑬ 140円  ⑥ 140円  ⑤ 1,350円
枠連 3⃣-7⃣ 520円
馬連 ⑥-⑬ 530円
馬単 ⑬-⑥ 1,150円
ワイド ⑥-⑬ 280円  ⑤-⑬ 5,130円  ⑤-⑥ 5,390円
3連複 ⑤-⑥-⑬ 18,800円
3連単 ⑬-⑥-⑤ 56,240円


2023年最後のJRAのGⅠ競走は、レガレイラが大外から豪快な末脚を見せ、早めに抜け出たシンエンペラーをゴール手前で差し切って優勝しました。牝馬がこのレースを制したのは、GⅠ昇格後初めての快挙です。シンエンペラーが直線入ってすぐ先頭に立った時は、完勝だろうと思いましたが・・・。3着に入ったサンライズジパングは13番人気の伏兵。3番人気のショウナンラプンタは7着、中央GⅠ完全制覇を狙った武豊騎手のセンチュリボンドは14着に終わりました。
女性騎手勢はドイル騎手の4着が最高で、今村騎手は11着、藤田騎手は15着という結果でした。なお、4コーナーでタリフラインが故障を発症して競走中止。レース後の検査で両腸骨の骨折が見つかり、予後不良となりました。

勝ったレガレイラは、美浦・木村哲也厩舎に所属し、父がスワーヴリチャード、母はロカ。今年種牡馬デビューのスワーヴリチャード産駒は、これがGⅠ初制覇となりました。鞍上のクリストフ・ルメール騎手は、ホープフルGⅠ昇格後初勝利。今年はイクイノックスでGⅠ4蓮勝を挙げれば、菊花賞でドゥレッツァ、春の天皇賞でジャスティンパレス、エリザベス女王杯でブレイディヴェーグで勝利し、国内外でGⅠ8勝をマーク。JRA・GⅠでも通算50勝目に到達しました。
レガレイラは今年7月9日の函館競馬場での新馬戦でデビューし、直線差し切ってデビュー勝ち。2戦目のアイビーステークスでは1番人気に支持されるも、ダノンエアスロックをとらえきれず3着。3戦目となるこの日は、牡馬を捻じ伏せてGⅠ初制覇を果たしました。イクイノックスが去った木村厩舎から、新たな怪物が生まれました。木村調教師の話によると、来年春の皐月賞に挑戦予定。牝馬が皐月賞を勝つのを一度は目にしたいですね。

JRA賞の最優秀2歳牝馬は、例年だと阪神ジュベナイルフィリーズの勝ち馬が選出され、今年はアスコリピチェーノがデビュー3連勝で2歳女王となりました。しかし、今回のホープフルステークスでレガレイラが勝ったので、最優秀2歳牝馬争いがわからなくなりました。レイラが混合GⅠで牡馬相手に勝ったのはインパクト大きいけど、アスコリは3戦無敗で重賞2勝と実績十分。記者投票で「真の2歳女王」に輝くのはどちらになるのか?記者たちもいま、大いに迷っていることでしょう。









イヴの有馬記念は武豊!ドウデュースと共に完全復活!

2023年12月24日 | 競馬

2023年のJRA総決算・第67回有馬記念(GⅠ・芝2500m 16頭立て)が24日、中山競馬場で行われました。春の天皇賞馬⑩ジャスティンパレス、今回がラストラン③タイトルホルダー、2022年2冠牝馬⑯スターズオンアース、今年の皐月賞馬①ソールオリエンス、2021年②シャフリヤール、2022年⑤ドウデュース、2023年⑬タスティエーラの歴代ダービー馬3頭、香港GⅠ馬⑫ウインマリリン、凱旋門賞4着⑮スルーセブンシーズなどが参戦しました。



単勝オッズは、1番人気がジャスティンパレス(3.6倍)、2番人気ドウデュース(5.2倍)、ソールオリエンスとスルーセブンシーズが6.5倍で同率3番人気。さらに5番人気タスティエーラ(7.1倍)、6番人気タイトルホルダー(8.3倍)、7番人気スターズオンアース(8.6倍)までが一桁台でした。

外回り3コーナーでのスタートで、スターズオンアースが好スタートを決めたのに対し、ドウデュースとソールオリエンスと③ホウオウエミーズは後方から。スターズオンアースと⑪ハーパーの2頭が行くかと思ったら、タイトルホルダーが先手を奪い、スターズオンアースは2番手。ハーパーと⑭プラダリアが3,4番手、ウインマリリン5番手、6番手シャフリヤール、7番手⑦アイアンバローズ、タスティエーラは8番手。中団勢はソールオリエンスとスルーセブンシーズ、ディープボンド・⑧ライラックの4頭。後方勢は⑨ヒートオンビート、ドウデュース、ホウオウエミーズ、ジャスティンパレスは最後方。
1周目の4コーナーを回って正面スタンド前に入り、タイトルホルダーがレースを引っ張り、スターズオンアース2番手、プラダリアが単独3番手、シャフリヤールが4番手、スルーセブンシーズが5番手。タスティエーラとソールオリエンスは中団追走、ドウデュースは後方4番手、ジャスティンパレスは依然として最後方でゴール板を通過した。
1コーナーを回り、先頭のタイホは前半1000mを60秒4で通過し、1,2コーナーの間に後続を引き離していく。スタオンは2番手変わらず、プラダ3番手、シャフリ4番手、5番手ハーパー、スルセブ6番手。内側7番手アイアン、8番手マリリン、9番手タスティ、ヒートオンが10番手まで浮上し、オリエンス11番手。12番手ボンド、ドウデュが13番手から進出開始。14番手エミ―ズ、15番手ライラック、ジャスパレが最後方。
2周目3コーナーのところで、タイホと集団の差が大きく広がる。3,4コーナーでスターオンとプラダが並び、シャフリとハーパーとマリリンが4番手争い。スルセブ6番手、ドウデュが大外ぶん回して順位を押し上げる。タスティとオリエンスとジャスパレは中団馬群あたり。
4コーナーからラストの直線に入ってもタイトルホルダーが逃げ続ける。このまま逃げ切って有終の美か!?スターズオンアースが2番手で頑張り、外からドウデュースが猛追。残り200mでタイホとスタオン&ドウデュの差が縮まり、残り100mで3頭が並ぶとドウデュ僅かに先頭。スタオンも喰らいつき、後ろからはシャフリヤールとジャスティンパレスも追い込んで来たが、ゴール前でドウデュースが抜け出してゴールイン!ドウデュースと武豊、クリスマスイヴの有馬で完全復活!



【有馬記念 全着順】
1着⑤ドウデュース 
2着⑯スターズオンアース 
3着④タイトルホルダー 
4着⑩ジャスティンパレス 
5着②シャフリヤール 
6着⑬タスティエーラ 
7着⑫ウインマリリン 
8着①ソールオリエンス
9着⑪ハーパー 
10着③ホウオウエミーズ
11着⑦アイアンバローズ
12着⑮スルーセブンシーズ
13着⑧ライラック 
14着⑬プラダリア
15着⑥ディープボンド 
16着⑨ヒートオンビート

【払戻金】
単勝 ⑤ 520円
複勝 ⑤ 230円  ⑯ 240円  ④ 330円
枠連 3⃣-8⃣ 980円
馬連 ⑤-⑯ 2,730円
馬単 ⑤-⑯ 4,380円
ワイド ⑤-⑯ 930円  ④-⑤ 1,210円  ④-⑯ 1,720円
3連複 ④-⑤-⑯ 8,050円
3連単 ⑤-⑯-④ 42,110円


単勝10倍以下が7頭ひしめく混戦だった「クリスマスイヴ決戦」のグランプリは、2番人気だったドウデュースが後方から追い込み、ラストの直線で先行するタイトルホルダーとスターズオンアースの2頭をかわして優勝しました。大外枠だったスターズオンアースは半馬身差の2着。過去一度も馬券に絡んでない16番枠が嫌われて7番人気でしたが、ルメールマジックで人気薄を覆しました。3着のタイトルホルダーも果敢な大逃げで最後の意地を見せました。ドウデュもスタオンもタイホ、ユタカさんもルメールさんも横山カズもみんな持ち味を十分に発揮し、ここ最近の有馬で最高のレースでした。
ちなみにこの上位3頭は阪神競馬場のGⅠレースを勝ったことがあり、阪神タイガース38年ぶり日本一で枠連「3-8」が来ました。武豊騎手も阪神ファンですからねぇ。
1番人気のジャスティンパレスは最後方から追い上げて4着でしたが、タイホにあと一歩のところまで迫ってました。5着のシャフリヤールも香港ヴァーズ取消の無念を晴らすかのような力走を披露。今年のダービー馬のタスティエーラは3歳世代で最上位の6着。皐月賞馬のソールオリエンスが8着だったから、最優秀3歳牡馬争いでタスティが優勢か?にしても先輩たちに比べるとレベル低いな。2番人気のスルーセブンシーズは見せ場なく12着でした。

勝ったドウデュースは、昨年の日本ダービー以来3度目のGⅠ制覇で、重賞は4勝目。鞍上の武豊騎手は2017年のキタサンブラック以来6年ぶりの有馬記念勝利を果たし、池添謙一騎手と並んで歴代最多タイの4勝目。そんなユタカさんは、イヴ決戦の有馬で3連勝を達成しています。友道康夫調教師と馬主のキーファーズは有馬初勝利。ハーツクライ産駒は2019年のリスグラシューに次いで、同レース2勝目です。
今年のドウデュースは、京都記念で久々の勝利を飾った後、ドバイターフに向かうはずが、左前肢跛行を発症して無念の出走取消。秋の天皇賞では同世代のトップ・イクイノックスとの再戦が実現するも、当日に武豊騎手が他の馬に蹴られて右太ももを負傷→戸崎圭太騎手に乗り代わり。その影響もあって7着と完敗。ジャパンカップでも戸崎騎手とのコンビで挑むも4着に終わりました。
秋3戦目となった今回、ケガから復帰した武豊騎手と3戦ぶりにコンビを組み、スタートで出遅れて後方からの競馬を強いられますが、2周目3コーナーで仕掛け、大外捲りで2,3番手まで上昇。直線ではタイトルホルダー、スターズオンアースとの叩き合いの末に勝利。この1年、人馬共にアクシデントがありましたが、完璧な騎乗と逆襲の末脚で見事に復活。武豊とドウデュースのペアは改めて凄いと思いました。
2022年クラシック世代は、イクイノックスが世界ランキング1位になったり、ドウデュースがダービーと有馬制覇。さらにはジャスティンパレス、皐月賞馬のジオグリフ、熱中症で亡くなったアスクビクターモア、牝馬でもスターズオンアースやママコチャにナミュールとGⅠ馬を輩出。まさに「史上最強世代」と言えるでしょう。
イクイノックスがターフから去った来年は、ドウデュースが世代を引っ張り、海外GⅠ制覇も期待したいところです。キーファーズのオーナーは「もう一度凱旋門賞に挑戦したい」と言ってますが、その前にドバイで勝ってほしい・・・。



有馬記念が終わっても、まだまだ競馬は続きます。28日には2歳中距離王決定戦の「ホープフルステークス」、29日は大井競馬場でダート総決算「東京大賞典」が控えています。東京大賞典にはドバイ王者のウシュバテソーロ、JBCクラシック王者・キングズソード、南関東クラシック三冠馬のミックファイヤが参戦予定。どちらも見逃せません!




2023有馬記念枠順決定!

2023年12月22日 | 競馬
2023年の中央競馬を締めくくる大一番・第67回有馬記念(GⅠ・芝2500m)が、クリスマスイヴの12月24日に中山競馬場で行われるのを前に、公開枠順抽選会が21日に東京都内のホテルで行われました。今年の有馬記念は、引退レースのタイトルホルダーとウインマリリン、春の天皇賞馬・ジャスティンパレス、2022年牝馬2冠のスターズオンアース、シャフリヤール・ドウデュース・タスティエーラの歴代ダービー馬、今年の皐月賞馬・ソールオリエンスのGⅠ馬8頭が参戦。他にもオークス2着のハーパー、凱旋門賞に挑んだスルーセブンシーズ、3年連続挑戦のディープボンドも出走します。気になる枠順はこうなりました。


【第67回有馬記念 枠順】
1-1 ソールオリエンス (川田将雅)
1-2 シャフリヤール (松山弘平)
2-3 ホウオウエミーズ (田辺裕信)
2-4 タイトルホルダー (横山和生)
3-5 ドウデュース (武豊)
3-6 ディープボンド (T.マーカンド)
4-7 アイアンバローズ (石橋脩)
4-8 ライラック (戸崎圭太)
5-9 ヒートオンビート (坂井瑠星)
5-10 ジャスティンパレス (横山武史)
6-11 ハーパー (岩田望来)
6-12 ウインマリリン (L.モリス)
7-13 タスティエーラ (R.ムーア)
7-14 プラダリア (B.ムルザバエフ)
8-15 スルーセブンシーズ (池添謙一)
8-16 スターズオンアース (C.ルメール)


ソールオリエンスが最内枠に入り、タイトルホルダーは2枠4番、武豊騎手とのコンビ再結成のドウデュースは3枠5番、ファン投票最上位(3位)のジャスティンパレスは5枠10番。今年のダービー馬・タスティエーラは7枠13番に入りました。スターズオンアースは大外枠の8枠16番を引き当ててしまい、ルメール騎手も放心状態。同じく8枠を引いた池添騎手と肩を組んで会場を後にしたのでした。


世界最強馬・イクイノックスが引退し、三冠牝馬のリバティアイランドも参戦せず。本命不在の混戦ムードといわれています。タイトルホルダーの有終の美も見たいし、スターズオンアースの古馬GⅠ初勝利、ドウデュース&武豊騎手の復活、ソールオリエンスとタスティエーラとハーパーの3歳勢が世代交代を起こせるか見どころ満載です。

有馬といえば1年の世相を反映した「サイン馬券」がありますが、最近は大谷翔平選手のロサンゼルス・ドジャース移籍というニュースで盛り上がっているので、ドウデュース→ジャスティンパレス→スターズオンアースの「ドジャース馬券」が注目を集めています。ドジャースのチームカラーの青にちなんで、4枠の馬を選ぶ人もいるはず。
・今年は阪神タイガースが38年ぶりの日本一を達成。黄色と黒の縦縞=社台ファームの勝負服の馬(ソールオリエンス&ジャスティンパレス)、枠連「2-5」というのも売れそう。オリックスバファローズのパリーグ3連覇→ソール「オリ」エンス、「タイ」ホ&「オリ」エンスの関西ダービー馬券とかもある。今年はJリーグでもヴィッセル神戸が初優勝したので、関西が盛り上がった1年でしたから、有馬記念も関西馬が勝つことも考えられる。
・野球日本代表がWBCで世界一、バスケットボールとバレーボールの男子代表が自力での五輪出場を決めれば、ラグビー日本代表がワールドカップで奮闘、さらにはサッカー日本代表(森保ジャパン)の8連勝など球技が盛り上がった年はなかった。球→「9番枠」
・将棋界では藤井聡太氏が前人未到の8大タイトルを独占。「8枠」または8番枠。

クリスマスイブ決戦の年の有馬記念では、武豊騎手が乗る馬が2連勝中。2006年はディープインパクト、2017年はキタサンブラック。今年はドウデュースで「アレ」を狙います。
西暦の末尾が3の年は、有馬で引退する馬が勝っている。2013年はオルフェーヴル、2003年はシンボリクリスエスが圧勝。1993年のトウカイテイオーは1年ぶりのレースで奇跡の復活を果たすも、これがラストランとなりました。1983年のリードホーユーも有馬を勝った後に故障で引退。今年はタイトルホルダーとウインマリリンがラストランを迎えますが、ジンクスは継続されるのか?
スターズオンアースは前走のジャパンカップと同様大外の枠を引き当てました。大外枠の勝利は2003年のシンボリクリスエスが最後で、当時は12頭立て。16番枠の馬は3着以内に一度も入っておりません。ルメール騎手は神騎乗で「16番枠の呪い」を解くことができるのでしょうか?


年末の国民的スポーツイベント・有馬記念まであと2日。運命の一戦は15時40分に発走予定です。


距離延長と大外枠も問題なし!レモンポップがJRAダートGⅠ連覇!

2023年12月03日 | 競馬

2023年も12月に入り、残り1か月を切りました。先週のジャパンカップではイクイノックスが文句なしの完勝でGⅠ6連勝を果たし、数日後に現役引退を表明しました。12月3日は中京競馬場で秋のダート王者決定戦・第24回チャンピオンズカップ(GⅠ・ダート1800m 15頭立て)が行われました。このレースには、今年GⅠ2勝の⑮レモンポップ、2年前の覇者⑤テーオーケインズ、帝王賞連覇②メイショウハリオ、昨年の3歳ダート王者⑩ノットゥルノ、JBCレディスクラシックを制した⑭アイコンテーラーのダートGⅠ馬、芝のGⅠを勝ったことがある③ジオグリフと⑤ドゥラエレーデ、さらにはデビュー5戦全勝の3歳馬⑫セラフィックコール、昨年2着⑨クラウンプライド、⑪ハギノアレグリアス、⑥グロリアムンディなども参戦しました。



単勝の人気は、1番人気レモンポップ(3.8倍)、2番人気セラフィックコール(4.2倍)、クラウンプライドが僅差で3番人気(4.4倍)。4番人気のテーオーケインズ(5.6倍)まで10倍以下で、その後はハギノアレグリアス、メイショウハリオ、アイコンテーラー、グロリアムンディと続きました。


正面スタンド前でのスタートで、ノットゥルノが少し躓き、セラフィックコールは後方から。最初のポジション争いで、①メイクアリープ、テーオーケインズ、レモンポップ、ドゥラエレーデが前を行き、レモンポップが先手を奪う。⑬ケイアイシェルビーが2番手につけ、ドゥラエレーデ3番手、テーオーケインズは4番手あたり。ジオグリフとクラウンプライドとグロリアムンディは中団につけ、ハギノアレグリアスとメイショウハリオは中団より後ろ、セラフィックコールは最後方で1コーナーを回った。
2コーナーから向正面に差し掛かり、レモンポップが先頭を走り、ドゥラエレーデ2番手、3番手ケイアイシェルビー。4番手集団にはテーオーケインズ・クラウンプライド・ジオグリフの3頭が並ぶ。7番手にグロリアムンディ、8番手メイクアリープ。中団勢は9番手ハギノアレグリアス、メイショウハリオ10番手、11番手アイコンテーラー、12番手ノットゥルノ。後方は13番手⑦ウィルソンテソーロ、セラフィックコールが⑧アーテルアストレアをかわして14番手に浮上する。
3,4コーナー中団のところで、レモン先頭、エレーデ2番手変わらず。ケインズは最内を走り、クラプラが外から進出。ハリオとムンディは中団馬群、セラフィックはまだ最後方あたり。ラストの直線でごぼう抜きなるか?
ラストの直線コースに入ってもレモンポップがまだ先頭。2番手からドゥラエレーデ、3番手からテーオーケインズが追いかけるが、レモンが止まらない!残り200mで、メイショウハリオが5番手に上がり、セラフィックコールは全然伸びで来ない。残り100mでレモンが後続との差を拡げ、ウィルソンテソーロが後方から一気に上昇し、ゴール前でケインズとエレーデをかわして2番手に上がるが、レモンポップが先頭でゴールイン!レモンポップが距離不安と大外不利を跳ね除けて見事な逃げ切り勝ち!


【チャンピオンズカップ 全着順】
1着⑮レモンポップ
2着⑦ウィルソンテソーロ
3着⑤ドゥラエレーデ 
4着④テーオーケインズ
5着②メイショウハリオ
6着⑪ハギノアレグリアス
7着①メイクアリープ 
8着⑩ノットゥルノ 
9着⑧アーテルアストレア
10着⑫セラフィックコール
11着⑨クラウンプライド
12着⑬ケイアイシェルビー
13着⑥グロリアムンディ 
14着⑭アイコンテーラー 
15着③ジオグリフ

【払戻金】
単勝 ⑮ 380円
複勝 ⑮ 210円  ⑦ 1,820円  ⑤ 890円
枠連 4⃣-8⃣ 2,780円
馬連 ⑦-⑮ 29,040円
馬単 ⑮-⑦ 32,020円
3連複 ⑤-⑦-⑮ 469,320円
3連単 ⑮-⑦-⑤ 1,902,720円
ワイド ⑦-⑮ 8,660円  ⑤-⑮ 4,720円  ⑤-⑦ 29,790円


GⅠ馬7頭が参戦したチャンピオンズカップは、1番人気のレモンポップがスタートから先頭の座を譲らず、逃げ切り勝ち。今年2月のフェブラリーステークスに続き、同一年JRAダートGⅠ連勝を達成しました。2着には後方から猛追したウィルソンテソーロが入り、レモンの2番手を追走したドゥラエレーデが3着に粘りました。ウィルソンは12番人気、エレーデは9番人気と両馬ともに人気薄。3連単で190万円を超える荒れたレースとなりました。
ドゥラエレーデはホープフルステークスを14番人気で勝ち、その次のUAEダービーで2着、帰国後の日本ダービーでスタート直後に落馬、その後宝塚記念に参戦したり、チャンピオンズカップで好走したりとよくわからない馬ですね・・・。それにムルザバエフ騎手との相性が良いと思う。
その他、2年ぶりの王座奪還を狙ったテーオーケインズは4着、メイショウハリオは5着。2番人気のセラフィックコールは10着。前走のみやこステークスでは出遅れからの豪脚で1着になりましたが、この日は末脚が不発。GⅠのプレッシャーもあるし、左回りが得意ではないのかも。3番人気のクラウンプライドは11着。馬体重も大幅に増えたけど、調整ミスとしか思えない。どうしたんでしょうか。

優勝したレモンポップは、前走のマイルチャンピオンシップ南部杯に続いての連勝で、今年のGⅠ3勝目。鞍上の坂井瑠星騎手と、田中博康調教師、馬主のゴドルフィンはチャンピオンズカップ初勝利。同一年でのJRAダートGⅠダブル制覇は、2001年ウィングアロー、2011年トランセンド、2017年ゴールドドリームに次いで史上4頭目の快挙です。
1400mとマイラーで無双だから「ワンターンに強い」のイメージがあったので、「チャンピオンズカップ参戦」の発表があったときは正直驚きました。距離も1ハロン伸びるし、コースを1周するのも未経験。木曜日の枠順発表では大外枠に入り、不安面がさらに追加されました。しかし、終わってみれば完璧な内容での勝利。戦前の不安をあっさり一蹴しました。
初めての中距離戦で勝ったということで、来年の春は中東遠征はほぼ決定的。特に「ワンターン」のサウジカップは大いに期待が持てるし、勝てばドバイワールドカップ挑戦もあるでしょう。中東でウシュバテソーロ、デルマソトガケ、ミックファイアとの対決が実現するかなぁ?
中央のダートGⅠを連勝しているから、「JRA賞最優秀ダートホース」争いでレモンポップが一歩リードしていますが、今年はサウジカップを制したパンサラッサや、ドバイW杯優勝のウシュバテソーロもいます。ウシュバは12月29日の東京大賞典に参戦予定で、勝てば年間GⅠ3勝とレモンに並びますが、果たしてどうなることやら。





もう日本で敵はいない!イクイノックスがジャパンカップも完勝し、GⅠ6連勝達成!

2023年11月26日 | 競馬

国内最強馬決定戦・第43回ジャパンカップ(GⅠ・芝2400m 18頭立て)が26日、東京競馬場で行われました。今年のJCは、世界ランキング1位②イクイノックスと、史上7頭目の牝馬三冠を達成した①リバティアイランドの2頭の対決が実現。さらにはGⅠ3勝の③タイトルホルダー、2022年ダービー馬⑤ドウデュース、2冠牝馬⑰スターズオンアース、昨年の優勝馬⑨ヴェラアズール、サウジカップを制した⑧パンサラッサの国内外のGⅠ馬に加え、フランスから⑦イレジン、地方・兵庫所属の⑫チェスナットコートと⑬クリノメガミエースも参戦。そして、ホーリー・ドイル(英国)、マリー・ヴェロン(フランス)、藤田菜七子の女性ジョッキー3人の競演も実現しました。



単勝オッズは、イクイノックスが1.3倍の圧倒的1番人気。2番人気リバティアイランドで3.7倍。3番人気以降はドウデュース、タイトルホルダー、スターズオンアース、⑩ダノンベルーガ、パンサラッサと続きました。

スタートは18頭目だった出遅れはなし。スタンド前の先行争いで、タイトルホルダーとパンサラッサの2頭が前に出ると、パンサラッサがハナを奪う。タイトルホルダーは2番手に控え、イクイノックスは3番手から。スターズオンアースが4番手につけ、リバティアイランドは5,6番手。ダノンベルーガとドウデュースは中団、ヴェラアズールは後方5番手でスタンド前を通過した。
1コーナーを回るところで、パンサラッサが後続を引き離して大逃げを打つ。タイトルホルダー2番手、イクイノックス3番手、少し離れた4番手にリバティアイランド、外側5番手スターズオンアース、6番手にドウデュース追走。7番手に⑭ディープボンド、8番手⑮ショウナンバシット、9番手④スタッドリー、10番手イレジン。11,12番手のところにダノンベルーガとクリノメガミエースが並走し、13番手ヴェラアズール、14番手⑥フォワードアゲン、15番手⑪トラストケンシン、16番手チェスナットコート、17番手⑯インプレス、最後方に⑱ウインエアフォルクという体型。
3コーナーを過ぎて、パンサが逃げまくり、タイホ2番手、イクイノ3番手、スターズとリバティが4,5番手、6番手グループにドウデュとボンド、ヴェラとダノベルは中団馬群。
先頭のパンサラッサは早くも最後の直線コースに入り、まだ大差のリードを保っている。残り400mでイクイノックスが動き出し、タイトルホルダーをかわして2番手に浮上。リバティアイランド、スターズオンアースも前を追い、ドウデュースも大外から猛追。残り200mでイクイノが逃げるパンサを捕まえて先頭に浮上!リバティも2番手に上がるが、イクイノとの差が拡がる。スターズも3番手、ドウデュも4番手に浮上するも時すでに遅し。最後はイクイノックスが流し気味にゴールイン!横綱相撲でジャパンカップも圧勝したイクイノックス、これでGⅠ6連勝!



【全着順】
1着②イクイノックス 
2着①リバティアイランド
3着⑰スターズオンアース
4着⑤ドウデュース 
5着③タイトルホルダー
6着⑩ダノンベルーガ 
7着⑨ヴェラアズール 
8着④スタッドリー 
9着⑦イレジン 
10着⑭ディープボンド
11着⑮ショウナンバシット 
12着⑧パンサラッサ 
13着⑯インプレス 
14着⑥フォワードアゲン 
15着⑱ウインエアフォルク
16着⑪トラストケンシン 
17着⑫チェスナットコート
18着⑬クリノメガミエース

【払戻金】
単勝  ② 130円
複勝  ② 110円  ① 110円  ⑰ 210円
枠連  1⃣-1⃣ 180円
馬連  ①-② 180円
馬単  ②-① 260円
ワイド ①-② 130円  ②-⑰ 310円  ①-⑰ 440円
3連複 ①-②-⑰ 600円
3連単 ②-①-⑰ 1,130円


世界ランク1位VS三冠牝馬の頂上決戦は、イクイノックスがリバティアイランドを捻じ伏せ、4馬身差の完勝という結果に終わりました。リバティアイランドは序盤からイクイノを見続け、向正面では気合い入りすぎたのか掛かり気味でしたが、2着に持ち込みました。54キロの軽斤量ならイクイノに勝てるんじゃないかと思いましたが・・・。3着にはスターズオンアースが入り、ドウデュースが4着、タイトルホルダーが5着と人気上位馬が独占しました。
前回の覇者・ヴェラアズールは7着。ライアン・ムーア騎手の代役を務めたドイル騎手は、女性騎手の中で最先着でした。大逃げで場内を湧かせたパンサラッサは、最後に力尽き12着。これがラストランでしたが、レースを盛り上げてくれました。唯一の外国馬・イレジンは9着。日本人女性騎手として初めてJCに参戦した藤田騎手騎乗のウインエアフォルクは15着でした。

イクイノックスは昨年の天皇賞(秋)から芝GⅠ6連勝を達成。テイエムオペラオー、ロードカナロアに次いで3頭目となります。鞍上のクリストフ・ルメール騎手は、ジャパンカップ4勝目をマーク。父・キタサンブラックは2016年のこのレースを勝っており、史上6組目のJC親子制覇を果たしております。
イクイノックスはこの勝利で1着賞金5億円を獲得。総獲得賞金額が22億1544万6100円となり、史上初となる「20億円ホース」が誕生。同時にドバイシーマクラシック優勝馬に与えられる200万ドル(日本円で約3億円)の報奨金も手にしました。1レースで8億も稼ぎましたな。でも、パンサラッサはサウジアラビアで13億円、ウシュバテソーロはドバイで9億円以上も稼いだんだよな・・・。

世界ランキング1位はやっぱり強かったですねぇ。前走の秋天で同世代のダービー馬にリベンジしたし、今回は三冠牝馬を寄せ付けなかったから、もう日本にライバルはいないかもしれません。「ロンジンワールドベストレースホースランキング」の年間1位は決定的だけど、レーティング130以上つけてほしいところ。暮れの大一番「有馬記念」で秋古馬三冠制覇&GⅠ7連勝が期待されているけど、そのまま引退→種牡馬入りの可能性もありそうな気がします。個人的には、もうイクイノが今後使いそうなレースも限られちゃってるし、キタサンブラックの血を残すためにも、元気なうちに種牡馬入りした方がいいと思っています。


ムーアの代打・藤岡康太、逆転ホームラン!ナミュールが念願のGⅠ初制覇!

2023年11月19日 | 競馬

秋のマイル王者決定戦・第40回マイルチャンピオンシップ(GⅠ・芝1600m 16頭立て)が19日、京都競馬場で行われました。4年ぶりの京都開催となる今年は、昨年覇者⑪セリフォスをはじめ、⑥ダノンザキッド、⑨シュネルマイスター、①ソウルラッシュ、⑤ジャスティンカフェといった昨年のメンバーが多数参戦。さらには毎日王冠で古馬撃破⑦エルトンバローズ&④エエヤンの3歳世代、富士ステークスで復活勝利⑯ナミュール、昨年の3歳マイル王③ダノンスコーピオン、⑫レッドモンレーヴなども出走しました。



単勝オッズは、1番人気シュネルマイスター(2.5倍)、2番人気セリフォス(3.2倍)、3番人気ソウルラッシュ(5.8倍)、4番人気のエルトンバローズ(7.5倍)まで10倍以下。その後はナミュール、ダノンザキッド、ジャスティンカフェ、レッドモンレーヴ、⑧ソーヴァリアントと続きました。

スタート前にシュネルマイスターがゲート内で立ち上がるハプニングが起きる。注目のスタートで、⑮イルーシヴパンサーと⑬セルバーグの2頭が絶好の飛び出しを見せ、シュネルマイスターは後方から。先行争いで、セルバーグが前に出るも、⑩マテンロウオリオンと⑭バスラットレオンも先団に加わり、バスラットが先手を奪い取った。4番手集団にセリフォス・ソーヴァリアント・エエヤンが並び、7番手ダノンスコーピオン、8番手エルトンバローズ、9番手②ビーアストニッシド、10,11番手の位置にソウルラッシュとレッドモンレーヴが並走。その後ろの12番手ジャスティンカフェ。後方勢は13番手イルーシヴパンサー、14,15番手にナミュールとダノンザキッドがいて、シュネルマイスターは最後方追走。
外回り3コーナーの坂の下りで、バスラットとセルバーグの2頭が飛ばし、ソーヴァリ3番手、セリフォス5番手、エルトンは中団の外側、ソウル・モンレーヴ・ジャスカは中団より後ろ。キッド・ナミュール・シュネルはまだ後方。
4コーナーを回りラストの直線へ。バスラットレオンがまだ先頭だが、内からマテンロウオリオン、エエヤン、ソーヴァリアント、外からセリフォスが接近。後続からはソウルラッシュも来ている。シュネルマイスターは全然来ない。残り200mでセリフォスが先頭に立つが、内からソウルが伸ばす。さらにジャスティンカフェが間を割って襲い掛かる。エルトンバローズやナミュールも追い上げる。残り100mでソウルが先頭だが、大外からナミュールが襲い掛かり、ゴール前でソウルとジャスカを抜き去ってゴールイン!大外突き抜けたナミュール、待望のGⅠ初勝利!




【マイルCS 全着順】
1着⑯ナミュール
2着①ソウルラッシュ
3着⑤ジャスティンカフェ
4着⑦エルトンバローズ 
5着⑥ダノンザキッド
6着⑮イルーシヴパンサー
7着⑨シュネルマイスター
8着⑪セリフォス 
9着⑫レッドモンレーヴ
10着④エエヤン 
11着②ビーアストニッシド
12着⑧ソーヴァリアント 
13着③ダノンスコーピオン
14着⑩マテンロウオリオン
15着⑭バスラットレオン 
16着⑬セルバーグ 

【払戻金】
単勝 ⑯ 1,730円
複勝 ⑯ 510円 ① 250円 ⑤ 590円
枠連 1⃣-8⃣ 3,530円
馬連 ①-⑯ 4,440円
馬単 ⑯-① 10,490円
ワイド ①-⑯ 1,820円  ⑤-⑯ 5,140円  ①-⑤ 1,780円
3連複 ①-⑤-⑯ 30,930円
3連単 ⑯-①-⑤ 176,490円



春のマイル女王・ソングライン不在の中で行われた今年のマイルCSは、単勝5番人気のソングラインが、大外一気の追い込みで鮮やかに差し切って優勝。GⅠ競走8度目の挑戦で悲願の初制覇を果たしました。2着には3番人気のソウルラッシュ、3着にはジャスティンパレスが入りました。
4連勝中だったエルトンバローズは4着。前回優勝のセリフォスは残り200mで一度は先頭に立ったものの、すぐに馬群に沈んで8着。勝てば父・ダイワメジャー(2006年&07年V)との「父子同一GⅠ連覇」の快挙だったんですが、その夢は破れました。1番人気のシュネルマイスターは、ゲート内で暴れたのが影響したのか7着という結果に。最後方を追走し、直線追い上げるも7着まで。クリストフ・ルメール騎手はGⅠ4連勝はならず。

勝ったナミュールは、前走の富士ステークスに続いての2連勝で、重賞3勝目をマーク。鞍上の藤岡康太は2009年NHKマイルカップのジョーカプチーノ以来、14年ぶりのJRA・GⅠ勝利を手にしました。もともとはライアン・ムーア騎手が乗るはずでしたが、2レースで落馬負傷してしまい、その後のレースに騎乗できず。ムーア騎手から藤岡康太騎手に乗り替わった途端、単勝オッズが前日の「9.5倍」から「17.3倍」まで急落。しかし、康太騎手が低評価を覆す快心の騎乗を見せました。当日騎乗変更の騎手がGⅠを勝利したのは、おそらく史上初ではないかと思います。ちなみに、ムーア騎手は来週のジャパンカップでヴェラアズールに騎乗予定で、本人曰く「痛くないから大丈夫だよ」と前向きでした。
ナミュールはこれまでGⅠに7度挑戦しましたが、阪神ジュベナイルフィリーズでは1番人気になりながらも4着、桜花賞でも1番人気でしたが10着大敗。その後、オークスで3着、秋華賞2着と健闘するも、今年に入ってからはヴィクトリアマイル7着、安田記念で16着と着外が続いてました。今回はメンバー唯一の牝馬、大外枠に加え、突然の騎手変更といった不安要素がありましたが、ついにGⅠタイトルを掴み取りました。それにしても、ナミュールと藤岡騎手が来るとは思いませんでしたねえ。
今年の古馬マイルGⅠは、ともに牝馬が勝利。初代「JRA最優秀マイラー」争いはソングラインが一歩リードで、「最優秀4歳以上牝馬」との2冠が濃厚かもしれません。




3歳牝馬はリバティアイランドだけじゃない!ブレイディヴェーグがエリ女でGⅠ初制覇!

2023年11月12日 | 競馬

秋の最強牝馬決定戦・第48回エリザベス女王杯(GⅠ・芝2200m 15頭立て)が12日、京都競馬場で行われました。4年ぶりの京都開催となった今年は、前回覇者⑦ジェラルディーナ、昨年3着⑪ライラック、府中牝馬ステークスを勝った⑥ディヴィーナ、重賞2戦連続2着②ルージュエヴァイユ、⑭マリアエレーナ、⑬サリエラなどの古馬勢、オークス2着③ハーパー、ローズステークス2着①ブレイディヴェーグ、⑧シンリョクカの3歳世代3頭が参戦しました。



単勝オッズは、1番人気ブレイディヴェーグ(2.4倍)、2番人気ジェラルディーナ(4.6倍)、3番人気ハーパー(6.2倍)。4番人気以降はライラック、ルージュエヴァイユ、サリエラ、マリアエレーナ、ディヴィーナと続きました。


スタートでジェラルディーナが出遅れ、ブレイディヴェーグも内に寄れた。スタンド前でのポジション争いで、アートハウスが先手を奪い、④ローゼライト、⑫ゴールドエクリプス、ハーパーも先団につける。ブレイディヴェーグ5番手あたり、ルージュエヴァイユとシンリョクカは中団。ライラック9番手、サリエラ11番手、ディヴィーナとジェラルディーナは後方でゴール板を通過。
1,2コーナーを過ぎて向正面に差し掛かるところで、アートハウスとローゼライトの2頭が飛ばす。前の2頭から離れた3番手にハーパー、外側4番手にゴールドエクリプス、ブレイディヴェーグはその後ろの5番手を追走し、マリアエレーナ6番手。スタート出遅れたジェラルディーナは7番手まで押し上げ、8番手にルージュエヴァイユ。9番手シンリョクカ、10番手⑩ククナ、11番手ディヴィーナ、12番手ライラック、13番手⑤イズジョーノキセキ、14番手サリエラ、最後方に⑮ビッグリボンとつづく。
外回り3コーナーで、前を行くアートとローゼの2頭と、3番手以降の差が徐々に縮まる。ハーパー3番手、エレーナ5番手、ブレイディ6番手、7番手のジェラルが残り600mで早めに仕掛ける。後続ではディヴィが大外をぶん回す。サリエラとエヴァイユはまだ後方。
4コーナーを回って最後の直線コース。アートハウスがまだ逃げ続ける。外からハーパー、馬場の真ん中からブレイディヴェーグが追い上げる。大外からジェラルディーナとディヴィーナも猛追し、ブレイディの内からルージュエヴァイユもやってきた。残り200mでアートのリードが無くなり、ラスト100mでブレイディがアートをかわして先頭!内からエヴァイユ、外からハーパー、さらにはライラックも襲い掛かるが、ブレイディヴェーグ先頭でゴールイン!3歳馬ルージュエヴァイユが、古馬を退けて重賞初制覇!!



【エリザベス女王杯 全着順】
1着①ブレイディヴェーグ
2着②ルージュエヴァイユ
3着③ハーパー 
4着⑪ライラック
5着⑦ジェラルディーナ
6着⑬サリエラ 
7着⑥ディヴィーナ 
8着⑤イズジョーノキセキ 
9着⑧シンリョクカ 
10着⑩ククナ 
11着⑮ビッグリボン 
12着④ローゼライト 
13着⑨アートハウス 
14着⑫ゴールドエクリプス 
15着⑭マリアエレーナ 

【払戻金】
単勝 ① 240円
複勝 ① 130円  ② 290円  ③ 180円
枠連 1⃣-2⃣ 570円
馬連 ①-② 1,580円
馬単 ①-② 2,210円
ワイド ①-② 630円  ①-③ 380円  ②-③ 1,160円
3連複 ①-②-③ 2,910円
3連単 ①-②-③ 9,780円



3冠女王・リバティアイランドに次ぐニューヒロインが誕生です!1番人気の3歳馬・ブレイディヴェーグが、直線差し切って優勝。デビュー5戦目で秋の女王の座に就きました。3歳馬がエリザベス女王杯を制したのは、2017年のモズカッチャン以来です。2着だったルージュエヴァイユは、エプソムカップ、府中牝馬Sに続き、またしても2着惜敗。3番人気のハーパーも直線追い上げたけど3着。オークス2着、秋華賞3着、今回も馬券圏内に来たけど、GⅠタイトルが遠い・・・。連覇を狙った2番人気のジェラルディーナは、スタートでの出遅れが響き5着。3コーナー辺りでブレイディより先に仕掛けたんですが、直線伸びてきませんでした。
勝ったブレイディヴェーグは、デビュー5戦目で古馬GⅠ制覇。イクイノックスに並ぶ最少キャリアタイ記録だそうです。鞍上のクリストフ・ルメール騎手は秋GⅠ3連勝。エリ女では通算3勝目を飾りました。ブレイディを管理する宮田敬介調教師は、厩舎開業4年目でJRA・GⅠ初勝利を達成しました。
ブレイディヴェーグは昨年8月の新馬戦2着の後、未勝利戦と1勝クラスで連勝。4戦目のローズステークスでは1番人気に支持されながらも2着に敗れました。今回のエリ女は、実質2勝クラス、重賞未勝利にもかかわらず1番人気になってるので、過剰人気だと思いましたが、本当に強かったです。
「リバティアイランド1強」と言われている3歳世代の牝馬ですが、このレースでブレイディ1着、ハーパーも3着に入っているからレベル的には高いのではないかと思います。来年のドバイか大阪杯あたりで、リバティアイランドVSブレイディヴェーグの対決が実現してほしいですね。





12年ぶりの天覧競馬で芝2000mの世界レコード!イクイノックス秋天連覇でGⅠ5勝目!

2023年10月29日 | 競馬

秋の最強古馬決定戦「第168回天皇賞(秋)」(GⅠ・芝2000m 11頭立て)が29日、東京競馬場で行われました。今年の秋の天皇賞は「競馬法100周年記念競走」として行われ、天皇・皇后両陛下も観戦されました。令和初の天覧競馬は、「ロンジンワールドベストホースランキング」1位の⑦イクイノックス、2022年日本ダービー馬③ドウデュース、春の天皇賞馬⑥ジャスティンパレス、大阪杯の勝ち馬⑪ジャックドール、札幌記念圧勝の⑨プログノーシス、無冠返上を目指す④ダノンベルーガ、⑤ガイアフォース、⑧ヒシイグアスなどが参戦しました。


単勝オッズは、イクイノックスが断然の1番人気(1.3倍)、2番人気ドウデュース(4.3倍)。3番人気以降はプログノーシス、ダノンベルーガ、ジャックドール、ジャスティンパレスと続きました。


1コーナー奥ポケットでのスタートで、ドウデュース、イクイノックス、①ノースブリッジが良い飛び出しを見せる。先行争いでガイアフォースとジャックドールの2頭が前に出て、ジャックドールがレースを引っ張る。イクイノックスは早め3番手から!ドウデュースは6番手を追走し、ダノンベルーガとジャスティンパレスは後方から、プログノーシスは最後方。
向正面に入り、ジャックドール先頭、ガイアフォース2番手、3番手の位置にイクイノックスが控える。その後ろの4番手グループにはノースブリッジ、ヒシイグアス、ドウデュースの3頭が並ぶ。ドウデュはイクイノをマークする作戦だ。7番手集団は②エヒト・⑪アドマイヤハダル・ダノンベルーガの3頭。後方には10番手ジャスティンパレス、11番手にプログノーシス。
3コーナーを通過して、先頭のジャックは前半1000mを57秒7で通過!ハイペースの展開に場内がどよめく。3,4コーナー中間で、ジャックとガイアが軽快に逃げ、イクイノはまだ3番手、4番手イグアス、5番手のドウデュはどこで仕掛けるか?ダノベル7番手、ハダルは外に持ち出し、ノーシスとジャスパレはまだ後方だ。
4コーナーを回り、勝負は最後の直線コースへ。残り400mのところでガイアフォースがジャックドールをかわすが、外からイクイノックスが持ったままガイアを抜いて先頭に躍り出る。3番手からドウデュース、真ん中からダノンベルーガ、さらにプログノーシスとジャスティンパレスも追い込んでくる。残り200mでイクイノが完全に抜け出し、ドウデュは後退。ラスト100mでジャスパレが2番手に上がり、イクイノとの差を縮めにかかる。しかし、イクイノックスが余裕でFINISH!世界最強・イクイノックスが秋の天皇賞2連覇達成!そしてGⅠ5連勝です!


【天皇賞・秋 全着順】
1着⑦イクイノックス    1分55秒2
2着⑥ジャスティンパレス   2馬身1/2
3着⑨プログノーシス     1馬身1/4
4着④ダノンベルーガ     アタマ差
5着⑤ガイアフォース     2馬身1/2
6着⑪アドマイヤハダル
7着③ドウデュース 
8着②エヒト 
9着⑧ヒシイグアス
10着①ノースブリッジ
11着⑪ジャックドール

【払戻金】
単勝 ⑦ 130円
複勝 ⑦ 110円  ⑥ 340円  ⑨ 200円
枠連 6⃣-6⃣ 1,250円
馬連 ⑥-⑦ 1,330円
馬単 ⑦-⑥ 1,500円
ワイド ⑥-⑦ 550円  ⑦-⑨ 280円  ⑥-⑨ 1,650円
3連複 ⑥-⑦-⑨ 2,180円
3連単 ⑦-⑥-⑨ 6,960円


12年ぶりの天覧競馬で、イクイノックスが世界ランク1位の実力を大いに発揮!残り400mで先頭に立つと、ほぼムチ1発入れただけで後続を突き放し、2着に2馬身半差の完勝で天皇賞2連覇を果たしました。このレースで2連覇したのは、シンボリクリスエス、アーモンドアイに次いで史上3頭目です。
勝ちタイム1分55秒2は、2011年の秋天で記録したトーセンジョーダンの1分56秒1を0.9秒上回るJRAレコード。それどころか、芝2000mの世界新記録を更新してみせました!(従来の記録:1999年 クリスタルハウス 1分55秒4@チリ )イクイノのタイムを破ったり、迫ったりする馬はこの先現れないでしょうねぇ。

2着にはジャスティンパレスが入り、3着にはプログノーシス。ジャスパレとノーシスは向正面では後方にいましたが、最後の直線で追い上げてきました。特にジャスパレは春の天皇賞馬の意地を見せたと思います。悲願のGⅠ制覇を狙ったダノンベルーガは4着。
2番人気のドウデュースは7着に沈みました。左前肢跛行明け、京都記念から8か月ぶりの実戦でしたが、武豊騎手が5R終了後の検量室前で馬に蹴られて負傷。急遽戸崎圭太騎手に乗り替わり。レースではイクイノックスの後ろにつけていましたが、ハイペースについて行けず直線でバテてしまいました。11月のジャパンカップで巻き返せるでしょうか。

秋天連覇のイクイノックスは、これでGⅠ競走5連勝。クリストフ・ルメール騎手は秋の天皇賞5勝目。今年の春もジャスティンパレスとのコンビで勝っていて、春秋合わせると通算8勝目!こりゃ凄すぎる。
イクイノックスの現在のレーティングは129ポンドなんですが、今回レコード勝ちで圧勝したから、レーティングが「130ポンド台」に上がると思います。現状維持じゃおかしいでしょう。
今後の状態が良ければ、次走はジャパンカップに向かう予定。JCでは三冠牝馬のリバティアイランドとの直接対決が実現するかもしれません!?今の勢いならJCも有馬も楽勝して「秋の古馬三冠」も行けるでしょう。イクイノックスのGⅠ連勝はどこまで続くかも楽しみでもあり、その馬をGⅠの舞台で負かす馬が出てきてほしいですね。


未勝利戦から怒涛の5連勝!ドゥレッツァがダービー馬&皐月賞馬を撃破し、ラスト1冠奪取!

2023年10月22日 | 競馬

2023年3歳牡馬クラシックの最終戦・第84回菊花賞(GⅠ・芝3000m 17頭立て)が22日、京都競馬場で行われました。3年ぶりの京都開催となる今年は、皐月賞馬⑭ソールオリエンスとダービー馬⑦タスティエーラが共に参戦。皐月賞馬VSダービー馬の対決は実に23年ぶりだそうで。2強以外では、祖父・ディープインパクト、父・サトノダイヤモンドに続く親子3代菊花賞制覇に挑む⑪サトノグランツ、ダービー3着⑫ハーツコンチェルト、⑮ファントムシーフ、4連勝中の上がり馬⑰ドゥレッツァ、神戸新聞杯2着⑧サヴォーナ、札幌記念2着①トップナイフなどが参戦しました。



単勝オッズは、1番人気ソールオリエンス(2.7倍)、2番人気タスティエーラ(4.7倍)、3番人気サトノグランツ(5.0倍)、4番人気ドゥレッツァ(7.3倍)、5番人気ハーツコンチェルト(9.3倍)までが10倍以下でした。

スタートでトップナイフと⑩マイネルラウレアが出遅れ。1周目3コーナーに向かっての先行争いで、⑤パクスオトマニカが先頭に立ち、⑥リビアングラスが2番手を追走するが、ドゥレッツァが3番手から一気に先頭を奪った。4,5番手に④ダノントルネードとファントムシーフが並び、その後ろの6番手にハーツコンチェルトが控え、7番手⑨ノッキングポイント、8番手タスティエーラ、9番手⑯ショウナンバシット、10番手③シーズンリッチ。11番手サトノグランツ、ソールオリエンスは11番手につけ、13番手サヴォーナ、14番手⑬ナイトインロンドン、15番手マイネルラウレア、16番手②ウインオーディン、最後方にトップナイフ。
最初のスタンド前に差し掛かり、先頭のドゥレッツァは1000mを60秒4で通過。ハーツコンチェルト4番手、ファントムシーフ6番手、タスティエーラは9番手、サトノグランツとソールオリエンスは中団追走でゴール板を過ぎて行った。
1コーナーのところで、タスティとオリエンスとグランツの3頭が接近し、最後方にいたナイフがポジションを押し上げていく。向正面に入ってすぐに、先頭はドゥレからオトマニカに交代。リビアン3番手、4番手ダノトル、ハーコン5番手。6番手集団にはノッキング・ファンシー・ナイフの3頭が固まり、サヴォーナが中団から早仕掛け。10番手グループにはバシット・タスティ・ナイトイン・リッチがいて、オリエンスは14番手、グランツも15番手に下がる。後方はラウレアとウインオーが並んでいる。
2度目の外回り3コーナーに突入し、下り坂でオトマニカとリビアンの2頭が先頭を争い、ドゥレ・ナイフ・サヴォーナの3頭が3番手集団を形成。ハーコンとファンシーは中団より前の位置。中団では外に出したオリエンスがタスティより先に動く。後方からグランツとウインオーも捲って来た。
17頭が4コーナーを回り、最後の直線コースへ!先頭はリビアングラスだが、盛り返したドゥレッツァが並びかける。後続勢は馬場の真ん中からタスティエーラ、外からサヴォーナ、ファントムシーフ、ソールオリエンス、ウインオーディンと横に拡がる。残り200mでドゥレが抜け出すと、タスティが2番手に上がり、大外からオリエンスも猛追。しかし、残り100mでドゥレッツァがタスティエーラを突き放し、そのまま先頭でゴールイン!タスティエーラは2着、ソールオリエンスは3番手争い。



【菊花賞 全着順】
1着⑰ドゥレッツァ C.ルメール
2着⑦タスティエーラ J.モレイラ
3着⑭ソールオリエンス 横山武史
4着⑥リビアングラス 坂井瑠星
5着⑧サヴォーナ 池添謙一
6着⑫ハーツコンチェルト 松山弘平
7着⑩マイネルラウレア 岩田望来
8着⑬ナイトインロンドン 和田竜二
9着⑮ファントムシーフ 武豊
10着⑪サトノグランツ 川田将雅
11着⑯ショウナンバシット M.デムーロ
12着③シーズンリッチ 角田大河
13着②ウインオーディン 三浦皇成
14着①トップナイフ 横山典弘
15着⑨ノッキングポイント 北村宏司
16着④ダノントルネード 西村淳也
17着⑤パクスオトマニカ 田辺裕信

【払戻金】
単勝 ⑰ 730円
複勝 ⑰ 210円  ⑦ 160円  ⑭ 120円
枠連 4⃣-8⃣ 1,050円
馬連 ⑦-⑰ 1,980円
馬単 ⑰-⑦ 4,210円
ワイド ⑦-⑰ 660円  ⑭-⑰ 400円  ⑦-⑭ 260円
3連複 ⑦-⑭-⑰ 1,570円
3連単 ⑰-⑦-⑭ 12,380円


皐月賞馬・ソールオリエンスとダービー馬・タスティエーラの一騎打ちかと思われた菊花賞でしたが、大外枠のドゥレッツァが2強を退けて最後の1冠を手にしました。スタート直後に先頭につけると、2度目の向正面で一旦3番手に下がりましたが、ラストの直線で再び先頭に躍り出て、2着に3馬身1/2の差をつけての圧勝を飾りました。未勝利戦から5連勝、しかも重賞初挑戦でGⅠホースとなりました。
2番人気のタスティエーラは猛追するも2着。日本ダービーからの直行で不安もありましたが、ソールオリエンスより先着したのでダービー馬の意地は見せたと思います。1番人気で3着に終わったソールオリエンスは、タスティに1馬身半差もつけられ、勝ち馬とは5馬身差の完敗。無敗で皐月賞を勝った後、ダービー2着、セントライト記念で2着、今回3着。前走も14番枠で差をつけられて負けたから、外枠だと厳しいですね。5番人気のハーツコンチェルトは6着、史上初の親子3代菊花賞制覇に挑んだサトノグランツは伸びを欠いて10着に終わりました。
優勝したドゥレッツァは、美浦・尾関知久厩舎に所属し、父・ドゥラメンテ、母・モアザンセイクリッド。鞍上のクリストフ・ルメール騎手は、菊花賞3勝目。尾関調教師はクラシック競走初勝利で、JRAのGⅠ競走勝利は2017年のスプリンターズステークスのレッドファルクス以来6年ぶりです。今年の菊花賞は関東馬が1~3着を独占、牡馬クラシックは全て関東馬が勝利という結果に終わりました。栗東勢にとっては屈辱の年ではないでしょうか。

ドゥレッツァは昨年9月の新馬戦で3着に敗れた後、11月の2戦目の未勝利戦で初勝利。ここからクラシックに向かっていくのかと思われましたが、皐月とダービーは不出走。3戦目の葉牡丹賞で2勝目を飾ると、6月のホンコンジョッキークラブトロフィー と8月の日本海ステークスで古馬を相手に勝利。未勝利から破竹の4連勝で菊花賞に挑み、先行策からの圧勝で5連勝を果たしました。大外枠から逃げの手を打ったルメール騎手の奇策がズバリはまったのもあるし、古馬に勝った経験が大きかったですね。
今年の3歳世代のドゥラメンテ産駒といえば、リバティアイランドが史上7頭目の牝馬3冠を達成しましたが、牡馬にも世代トップの馬が現れました。今までは「ソールオリエンス>タスティエーラ」でしたが、菊花賞の結果を受けて「ドゥレッツァ>タスティ≧オリエンス」といったところでしょうか。12月の香港国際競走にも登録済だそうで、香港ヴァーズなら勝てる見込みありそう。年末の有馬記念でも見たい気がするけど・・・。


来週は東京競馬場で秋の中距離王者決定戦・天皇賞(秋)が行われます。世界ランキング1位のイクイノックス、昨年のダービー馬・ドウデュース、春天覇者・ジャスティンパレス、大阪杯優勝・ジャックドール、昨年の2冠牝馬・スターズオンアース、ダノンベルーガ、札幌記念を勝ったプログノーシスなどが出走予定。イクイノックスとドウデュースが顔を合わせるのは、昨年の日本ダービー以来。イクイノが世界ランク1位の意地を見せるのか、デュースが返り討ちするか。好メンバー揃いの秋天は一体どうなる!?