ビーフシチューというと、洋食の定番メニュー。
日本のレシピでは、カレーライスと同じような材料で野菜や肉がごろごろした煮込み料理的なものが多いような気がします。
少し前までそれがビーフシチューだと思っていたのですが、本来のフレンチ的なビーフシチューの具材は肉だけ。大きめの固まり肉をドミグラスソースで煮込んだもので、ソースも日本のトマトソース的な赤茶色ではなく、どちらかとう言うと黒いソースですね。
味も甘めでなく、ワインが利いたコクのある塩味でほんのりと野菜の甘さが利いている感じ。本格的に作るとめちゃくちゃ時間がかかり、牛の塊肉も結構お値段が張るので、なかなか家庭でも作れない料理でもありました。
現在、アメリカの料理サイトでは"セント・パトリック・デー"という祝日が近いため、アイリッシュ料理の紹介が目下花盛り。"アイリッシュシチュー"もたくさん紹介されているのですが、それと関連して御用達書ではハンガリー風のビーフシチューも紹介されていたので、こちらを試してみることにしました。
ハンガリー風のビーフシチューは"グーラッシュ"と呼ばれ、ハンガリー料理では最もよく知られているものではないでしょうか。私もハンガリー料理でこの料理以外には知らないですね。
普通のビーフシチューとの違いは、味のベースがドミグラスではなく、パプリカであること。レシピを見るとかなり簡単に作れる感じなので、手持ちにある材料を駆使しながら似たようなものを作って味を試してみることに。
牛肉を一口大に切り、塩を振って下味をつけ、15分ほど置いてなじませてきます。
今回は、手に入りやすく値段も手ごろなカレー用の小さめの一口大に切ったものを使いました。
その間に本来はパプリカペーストを作ります。
御用達書では、粉状のスイートパプリカとローストした瓶詰めのレッドペッパーをフードプロセッサーでペースト状にしてパプリカクリームを作り、味のベースにするのですが、どちらも手に入らないし、自分でピーマンをローストする時間もなかったので、手持ちのパプリカ粉末だけで作ることにしました。
御用達書ではこの料理はパプリカが味の決め手なので、スイートパプリカ粉末もスペイン系のスモークパプリカ粉末は辛味のあるパプリカ粉末で代用しないように記載されていました。手持ちのパプリカ粉末は、Gabanのもの。スペイン産であるもののスモークなのかどうかよくわからない。スモーク臭はほとんどしないし、辛味もないので、取りあえず使えそう。
ローストペッパーを使わないのでピュレにする必要がなく、そのまま加えられるため、さらに手間は省けました。
鍋に油を加え、ざく切りに玉ねぎと塩を加え、蓋をして玉ねぎが柔らかくなるまで炒めます。
たいていはここで先に牛肉を炒めて表面を焼き固め、さらに玉ねぎはあめ色になるまでいためることが多いのですが、今回のレシピでは、牛肉は水を加えて煮込む直前に加え、玉ねぎも色づけないように炒めていきます。
御用達書によれば、どちらも焼き色を付けると、それぞれの香ばしい風味を強めることになり、パプリカの風味と競合してしまうらしく、焼き色をつけないように手順を変えているようです。
それでもやはり多少色づいてしまいましたが、玉ねぎが柔らかくなったら、パプリカクリームを加えるのですが、先に下味をなじませた牛肉と輪切りにした人参、月桂樹を加え、全体をなじませるように軽く炒めます。
ここで鍋に直接パプリカ粉末、トマトペースト、酢を加え混ぜ合わせます。
水を肉が半分くらい浸るくらいまで加えて、蓋をして弱火で肉が柔らかくなるまで煮込みます。
御用達書ではパプリカクリームからでる水分だけで最初はオーブンで煮込み、最後に牛スープを少し加えて仕上げる手順になっていましたが、我が家風では水分を最初から足してコンロで煮込むことにしました。
途中で何度かかき混ぜて様子を見ながら、40分ほど煮込んで肉が柔らかくなり、煮汁がほとんどなくなればO.K.。
最後にヨーグルトと酢を少量加えて仕上げました。
煮込んでいる間にじゃが芋を蒸してつぶし、牛乳で伸ばしてマッシュポテトを作ります。
皿にマッシュポテトを敷き、煮込んだ肉と野菜を盛り付けて、ソースをかけて、ヨーグルトをひと匙のせれば完成。
鍋一つでできる簡単煮込みなのですが、見た目は豪華な料理になりました。
味の方は、日本のスープ的な甘いシチューではなく、水分が少なく、肉を蒸し煮状態で加熱しているため、パプリカの風味が利いているものの肉の甘みとうまみがよくわかる一品でした。
甘ったるさがないので、さっぱりと食べられ、コクのあるソースですが、しつこさがないのが特徴ですね。見た目よりずいぶん軽い味でおいしかったです。
フレンチのように重厚ではあるものの手間と時間のかかるシチューではなく、日本の市販のルーを使ったお手軽な甘ったるいシチューでもなく、手軽に作れてさっぱりとした手作り感のあるシチューなので、これからはこちらのシチューが定番になりそうですね。
次回パプリカが安売りのときは、ローストペッパーを作り、パプリカクリームで仕込むやり方で試してみたいですね。さらにおいしいに違いない。。。
この日の献立は、グーラッシュ、バジリコ・バベッティーニ、チキンサラダでした。
バベッティーニは、かなり太めのパスタでマカロニのように中央部に穴があいているロングパスタ。
今まで食べたことがなかったので、ちょうど特売にかかっていて食感を試してみるために購入。自家製のバジルペーストと和えてみました。グラタン風に焼きパスタにしてもいいですね。"Baked Ziti"を一度作ってみたいのですが、このパスタを使ってみてもいいかも。
このグーラッシュを作ってみたいかたはこちらを参考にしてください。↓
グーラッシュ。 by PCWP
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日本のレシピでは、カレーライスと同じような材料で野菜や肉がごろごろした煮込み料理的なものが多いような気がします。
少し前までそれがビーフシチューだと思っていたのですが、本来のフレンチ的なビーフシチューの具材は肉だけ。大きめの固まり肉をドミグラスソースで煮込んだもので、ソースも日本のトマトソース的な赤茶色ではなく、どちらかとう言うと黒いソースですね。
味も甘めでなく、ワインが利いたコクのある塩味でほんのりと野菜の甘さが利いている感じ。本格的に作るとめちゃくちゃ時間がかかり、牛の塊肉も結構お値段が張るので、なかなか家庭でも作れない料理でもありました。
現在、アメリカの料理サイトでは"セント・パトリック・デー"という祝日が近いため、アイリッシュ料理の紹介が目下花盛り。"アイリッシュシチュー"もたくさん紹介されているのですが、それと関連して御用達書ではハンガリー風のビーフシチューも紹介されていたので、こちらを試してみることにしました。
ハンガリー風のビーフシチューは"グーラッシュ"と呼ばれ、ハンガリー料理では最もよく知られているものではないでしょうか。私もハンガリー料理でこの料理以外には知らないですね。
普通のビーフシチューとの違いは、味のベースがドミグラスではなく、パプリカであること。レシピを見るとかなり簡単に作れる感じなので、手持ちにある材料を駆使しながら似たようなものを作って味を試してみることに。
牛肉を一口大に切り、塩を振って下味をつけ、15分ほど置いてなじませてきます。
今回は、手に入りやすく値段も手ごろなカレー用の小さめの一口大に切ったものを使いました。
その間に本来はパプリカペーストを作ります。
御用達書では、粉状のスイートパプリカとローストした瓶詰めのレッドペッパーをフードプロセッサーでペースト状にしてパプリカクリームを作り、味のベースにするのですが、どちらも手に入らないし、自分でピーマンをローストする時間もなかったので、手持ちのパプリカ粉末だけで作ることにしました。
御用達書ではこの料理はパプリカが味の決め手なので、スイートパプリカ粉末もスペイン系のスモークパプリカ粉末は辛味のあるパプリカ粉末で代用しないように記載されていました。手持ちのパプリカ粉末は、Gabanのもの。スペイン産であるもののスモークなのかどうかよくわからない。スモーク臭はほとんどしないし、辛味もないので、取りあえず使えそう。
ローストペッパーを使わないのでピュレにする必要がなく、そのまま加えられるため、さらに手間は省けました。
鍋に油を加え、ざく切りに玉ねぎと塩を加え、蓋をして玉ねぎが柔らかくなるまで炒めます。
たいていはここで先に牛肉を炒めて表面を焼き固め、さらに玉ねぎはあめ色になるまでいためることが多いのですが、今回のレシピでは、牛肉は水を加えて煮込む直前に加え、玉ねぎも色づけないように炒めていきます。
御用達書によれば、どちらも焼き色を付けると、それぞれの香ばしい風味を強めることになり、パプリカの風味と競合してしまうらしく、焼き色をつけないように手順を変えているようです。
それでもやはり多少色づいてしまいましたが、玉ねぎが柔らかくなったら、パプリカクリームを加えるのですが、先に下味をなじませた牛肉と輪切りにした人参、月桂樹を加え、全体をなじませるように軽く炒めます。
ここで鍋に直接パプリカ粉末、トマトペースト、酢を加え混ぜ合わせます。
水を肉が半分くらい浸るくらいまで加えて、蓋をして弱火で肉が柔らかくなるまで煮込みます。
御用達書ではパプリカクリームからでる水分だけで最初はオーブンで煮込み、最後に牛スープを少し加えて仕上げる手順になっていましたが、我が家風では水分を最初から足してコンロで煮込むことにしました。
途中で何度かかき混ぜて様子を見ながら、40分ほど煮込んで肉が柔らかくなり、煮汁がほとんどなくなればO.K.。
最後にヨーグルトと酢を少量加えて仕上げました。
煮込んでいる間にじゃが芋を蒸してつぶし、牛乳で伸ばしてマッシュポテトを作ります。
皿にマッシュポテトを敷き、煮込んだ肉と野菜を盛り付けて、ソースをかけて、ヨーグルトをひと匙のせれば完成。
鍋一つでできる簡単煮込みなのですが、見た目は豪華な料理になりました。
味の方は、日本のスープ的な甘いシチューではなく、水分が少なく、肉を蒸し煮状態で加熱しているため、パプリカの風味が利いているものの肉の甘みとうまみがよくわかる一品でした。
甘ったるさがないので、さっぱりと食べられ、コクのあるソースですが、しつこさがないのが特徴ですね。見た目よりずいぶん軽い味でおいしかったです。
フレンチのように重厚ではあるものの手間と時間のかかるシチューではなく、日本の市販のルーを使ったお手軽な甘ったるいシチューでもなく、手軽に作れてさっぱりとした手作り感のあるシチューなので、これからはこちらのシチューが定番になりそうですね。
次回パプリカが安売りのときは、ローストペッパーを作り、パプリカクリームで仕込むやり方で試してみたいですね。さらにおいしいに違いない。。。
この日の献立は、グーラッシュ、バジリコ・バベッティーニ、チキンサラダでした。
バベッティーニは、かなり太めのパスタでマカロニのように中央部に穴があいているロングパスタ。
今まで食べたことがなかったので、ちょうど特売にかかっていて食感を試してみるために購入。自家製のバジルペーストと和えてみました。グラタン風に焼きパスタにしてもいいですね。"Baked Ziti"を一度作ってみたいのですが、このパスタを使ってみてもいいかも。
このグーラッシュを作ってみたいかたはこちらを参考にしてください。↓
グーラッシュ。 by PCWP
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