Pro house keeper

アメリカのローカルフードを中心に、世界各国の料理レシピを自宅で気軽につくる料理日誌。

ベイクド・カマンベール。

2008-06-18 15:16:13 | 料理
ここのところ、洋書の粉モノレシピばかりにはまっている私なのですが、久しぶりに別メニューを作ってみる機会ができました。

我が家にはいつものに洋書"Baking Ilustrated"とそのライト版"The Best Light Recipe"のほかに惣菜系の"The Restrant favorites at home"と"Cover&Bake"の4冊があります。全述の2冊はお菓子系のレシピも多いので最近愛読中、よく試作して報告していておなじみの本。"The Restran…"の方は他の二冊とともに解読しはじめたものの、作る機会がなかなかないため現在解読休止中。最後の"Cover&Bake"はまだまったく手つかずです。

"Baking…"の本だけでもかなりの厚さの本ですので、全部最初から順番に解読していては全部解読できるまでどれだけ時間がかかるか想像もつきません。最初は前から順番に解読してレシピノートにまとめようと思っていたのですが、今は作りたいものを探し出して、解読レシピノートを作り、試作し、作ったあとは実際の様子や使った材料、分量などを書いた実験ノートならぬ考察用レシピノートを作るというようにしています。洋書のレシピは材料が手に入らないものや分量が合わないものなどが多く、実際作れない、作らないものもあるので解読の順番を変えました。

"The Restrant favorites at home"は、実際のあるレストランの人気メニューを家庭で再現できるようにしたレシピ集で、ほかのものと同じく"Cook Illustrated"から出されている料理書シリーズの一つ。買うと2500円位する本ですが、ほかの3冊を買った時に無料でついてきたお得な1冊です。このシリーズ本はどれもレシピだけでなく改善点や手順について解説が付いているのですが、読むと相当ヘビーなレシピです。レストランでは少量提供するのでまだ問題は少ないのかもしれませんが、家庭でおかずとして他の料理とともに作るにはボリュームとヘビーさはかなり問題。よってなかなか作れずにいました。

今回ちょうど先日作った"パルミエ"用にパイ生地を大量生産したので、その一部を使って作って以前から一度作ってみたかったレシピを試作してみることにしました。

パイ生地はこの料理だけにちょこっと作るには作りにくいので、いい機会です。
オリジナルのレシピはブリーチーズを丸ごとパイで包んでオーブンで焼いたもの。
ここに載っているレシピとしては比較的簡単な手順の料理ですが、ブリーチーズを1個丸ごと焼くとなると材料費はただでは済みません。パイと合わせて1個何カロリーになるやら。想像するだけでも恐ろしい感じです。

ブリーチーズ自体、ホールで売っているのは百貨店のチーズ専門売り場くらいで、ご近所スーパーでは売ってはいるものの、100g単位で切られた三角のものしかない。しかも一切れ700円くらいはする。。。

よって代用できるブリーに似た手ごろな値段のチーズというと"カマンベールチーズ"です。ブリーは未熟成のチーズでみためもカマンベールに近いのですが、ブリーを食べたことのない私は味がカマンベールと同じかどうかはわからない。未熟成で見た目が似ているので味も似ているのではないかと思います。
アメリカのスーパーではカマンベールチーズが売っておらず、ブルーチーズやブリーの方がよく売られていました。もちろんクリームチーズが一番幅をきかせていましたが。。。。

パイ生地はできているので、フィリングを作ります。と言ってもキャラメルナッツを作るだけですが。。。
ナッツを荒く刻んでフライパンで軽くいります。オリジナルではオーブンローストですが、作ってすぐに料理を焼きにかかるならばオーブンの予熱を利用してローストする方がいいかもしれません。

鍋に砂糖と水、バターを少量加えて煮立たせ、トーストしたナッツを加えて煮詰めます。水分がとんで、飴状になったらオーブンペーパーの上に取り出して冷まします。熱いうちにパイ生地には乗せないこと。パイのバターが溶けてしまいますから。。ナッツが冷めると、飴がシート状に塊ます。

パイ生地をチーズの大きさより二周り程大きく伸ばします。今回はチーズの直径が8cmほどだったので10cm強に伸ばしました。

伸ばしたパイ生地の上に冷ましたナッツ飴をのせ、カマンベールチーズをその上に重ねます。生地を引っ張り上げるようにしてチーズが隠れるように包んでいきます。チーズが焼いている間に漏れないように生地の綴じ目に溶き卵を塗ってしっかり封をします。

逆さにして綴じ目を下にして天板にのせ、卵液を表面に塗ってオーブンへ。
今回はこの状態で冷蔵庫に入れ、ダンナさんおかえり後焼きました。

170度のオーブンで15分ほど焼き、パイ生地に焼き色がついたら取り出します。
焼いてから10分ほど室温で荒熱を取って休ませて完成。

付け合わせは某有名パン屋さんのライ麦パン。試食用に買ったのですが、酸っぱくなく柔らかめのライ麦パンでなかなかびっくりのおいしさでした。

切ると中のチーズがとろりとなってキャラメルナッツの甘さが不思議なくらいに合っていて、かなり高級な味がしました。驚きです。家庭の味ではない。。。
ただ単にチーズのパイ包み焼きでなく、キャラメルナッツを入れるのがこれがポイントのようです。キャラメルナッツがあるだけで味が格段に複雑になるのにはびっくりです。これをレストランで食べたらかなり高いんでしょうね。
パイ生地さえあれば、手順はしごく簡単なので、冷凍パイ生地を使えばかなりお手軽に食べられると思います。

なかなかこの本のレシピも味は想像以上にいいようで、ちょっとずつこちらも作ってみたくなりました。ボリュームと材料の調整が必要ですが、できればかなり変わったごちそうが食べられそうですね。

付け合わせのパンに載せて食べるとフォンデュ感覚でおいしいかったです。ブリーの方がもっと癖があるのかもしれませんが、カマンベールでも十分に堪能できます。ホールチーズでないとチーズが溶けすぎてしまうかもしれないので一人1個はやはりちょっとヘビーですね。でも焼くまで切り分けることができないので、小さいチーズを選ぶか、分けて食べられる仲の人と食べましょう。切るとmessyになりがちなので、おもてなしの際に分けて食べるのはご注意を。ちなみにオリジナルではこれがオードブルの分類でした。前菜からこのヘビーさでさすがです。

この日の献立は、ベイクド・カマンベール ライ麦パン添え、金目鯛のズッパ、リンゴと白菜のサラダでした。

追記:キャロットケーキとプリッツェルの作り方をUPしました。
レシピ ライト・キャロットケーキ。 by PCWP
レシピ アメリカンプレッツェル by PCWP
コメント
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