かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

平安時代の落書きに触発されて、ちょっとだけやる気が出てきました。

2010-08-13 22:22:44 | Weblog
 今日、職場で新聞を開いてみましたら、平安時代初期の落書き、という見出しで何とも洒脱な絵を撮影した写真が載っていました。なんでも、奈良県葛城市にある二上山當麻寺が所蔵する国宝当麻曼荼羅を納めた、同じく国宝の当麻曼荼羅厨子の敷板に描かれていたとのことで、見事な簡素化された描線と適度なディフォルメが効いた正しく漫画そのものの男性の横顔が浮かび上がっていますこれが千二、三百年前の絵とはとても信じがたいほど、筆致がほとんど今の漫画と大差ない気がします。しかも墨絵ですから、恐らくは下描きとか描き直しとかは一切ない一発描きなわけで、ためらいのない描線がおおらかで自在な筆さばきぶりを伝えてくれるようです。新聞の見出しは落書き、となっていますし、描かれている状況から見ても、何らかの呪術的必要性とか宗教的必然性とかは全く無いとは思いますが、今や国宝となっている天下の宝物の関係物にこうも見事に落書きしてあると、まさしくいたずら心の無邪気さが伝わって来る感じがします。

 そう言えば久しく絵を描いていないですね。最後に描いたのは、冬のコミトレ新刊の表紙と挿絵ですから、もう半年以上一枚も描いていないことになります。
 もちろん私の場合はとても1300年前の絵師のようには行かず、ためらい線が山ほど出る下描きを基に、ベジェ曲線でなぞるというパソコンの能力に頼り切りのおよそお絵かきというのもおこがましいような作画ですが、やっぱりたまには描かないと描き方そのものを忘れてしまいそうです。この平安時代の落書きを見ているうちに、たまにはタブレットをPCにつないで、ボチボチと下手な絵でもまた描いてみようか、と言う気にちょっとなりました。


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