かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

銅銭がいっぱい詰まった巨大な甕とは、金銭的価値は乏しくても見てるだけでワクワクしてくるものがあります。

2018-03-10 20:54:38 | Weblog
 今朝の奈良市アメダスの最低気温は2.3℃、最高気温は10.6℃、五條市アメダスの最低気温は0.8℃、最高気温は9.6℃でした。今日は日中はよく晴れて日差しが強く、日向ではまさにポカポカ陽気でしたが、空気は思いの外冷たく、少し日が陰ると途端に冷気が身に沁みるというような天気でした。先日来4月後半並の気温な日も何度かありましたが、多分今日くらいの感じが季節相応なのでしょうね。夜になって更に冷えてきたのでストーブを点けていますが、こんな天気がしばらく続いてくれれば、本格的な春を迎えるまでに残りの灯油もキレイに消費できそうです。

 さて、埼玉県蓮田市にある、中世の武家館跡遺跡の「新井堀の内遺跡」から、およそ20万枚もの銅銭が入った巨大な甕が見つかりました。ヒト二人で抱きかかえられる程の巨大な甕の容量はおよそ280L、その大きさからして10万から20万枚は入っていると目されるそうですが、その甕の中から墨で書かれた、「二百六十」「貫」などと読める木簡が見つかり、それが銅銭の数を示すとすれば中身は26万枚という可能性も考えられます。もしその場合は、甕1つから出土した古銭としては、かつて神奈川県鎌倉市で出土した約18万枚を抜いて国内最多となる可能性もあります。銅銭は、唐代の「開元通宝」や明代「永楽通宝」など19種類が確認されており、中でも「永楽通宝」が多いことから、この甕が埋められたのは、15世紀以降と推測されます。
 今となってはあまり大した価値もない銅銭ですが、紐で綴られた銅銭束が入れ物の縁まで詰まった甕も含める、単なる古銭としての価値以上のお金に変えられない魅力が大いにありそうに思えます。
 しかし、まだ正確な枚数が出てないということは、中身を全て出したわけではない、ということなのでしょうね。もし中身を全部出したら、埋めた本人の署名入木簡とか予想外の発見があったりするかもしれませんし、逆に石とかで上げ底してあったり、いたずら心旺盛なヒトをおちょくる書付とか出てきたら実に楽しいな、と妄想いたします。できれば正確な銅銭の枚数や銭以外の出土品についての情報なども後々公表されるといいなと思うのですが、多分戦国時代、一体誰が何のためにここに埋めて、それが現代までそのまま発見されること無く取り残されたのか、そこにあったに違いないドラマを想像するのもまた楽しからずやです。

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