今日から登場曲に録音された応援歌などが流されましたが、あまり多くを見るところの無い惨敗となりました。
不幸な状況ではありますが無観客での打球音や選手の息づかいが聞こえてくるグラウンドは悪くもないと考えていますので、個人的には微妙なところではあります。
先発の二木は4回2安打8奪三振3失点は2発を浴びたものですから被弾の多い二木らしいと言えばらしくはあり、いずれも高めを打たれたのはフォークを武器にするだけにコースのチョイスとして間違ってはいませんが構えたところを狙ってのものではなく意に反して浮いてしまったのでしょう、そこは反省材料です。
ただそれよりも初回は140キロ台半ばだったストレートが二回以降は140キロが数えるほどだったことのほうが気掛かりで、十八番のシーズン中盤以降の失速も今季は短いペナントレースで最後まで突っ走れるのではないかとの期待を一試合の中であっさりと裏切られてしまいました。
それでも良くはなくとも悪くもなかったと見ましたので先発ローテーションとしては六番手で岩下とフローレスに肉薄されている、とは意外なベンチの評価ではあります。
そしてここまで好投をしていた中村稔、田中、東妻と枕を並べて討ち死にとなったのは不運な打球とやや酷な評かもしれませんが拙守に足を引っ張られたところがあったにせよ残念至極、ただ二木のそれもそうですが今季はやたらと打球が飛んでいる印象があるのはボールの問題なのか投手の調整遅れによるものなのか、球界としての傾向に思えます。
打線はどうやら捕手を除けばこの顔ぶれの並びの開幕スタメンでいきそうな、初回の内野ゴロでの走塁を見る限りでは足腰には問題が無さそうな福田秀が守らないのは肘の調子でも悪いのか、そうでなければ角中が守って福田秀がDHの選択肢があるとは考えられませんので、その影響が打撃に出ているところもあるのかもしれません。
また作戦として足を使った攻撃が続いているのはよい傾向で、ダブルスチールは練習試合こそであるにしても先日の際どいジャッジで止まった連続試合盗塁を再スタートした和田の快脚は開幕後も見られそうですし、ただ一方で三回はともかく1点ビハインドの七回の無死一二塁でバントをしなかったのは引っ掛かります。
一年目の足を使った野球、二年目は長打に頼った野球とどうにも極端に走りがちな井口野球なだけに、ヒットは出てもなかなか点に繋がらない、好調の荻野の出塁を活かせないことでの結果的な得点力不足が今季も続けば投手陣とともに共倒れになりかねず、開幕まで10日を切ってのこの攻撃スタイルが懸念されます。
その他もろもろではようやく呼んでもらえた平沢が勝手に相手が乱れたとは言っても左腕に代打で四球を選び、次の打席でも四球を選び、と出塁率の高さを見せられたのはgood、対して同じく初見参の吉田が捕手だけの責任ではないにせよ6失点の責の一端を負ってしまうことになり、また強風に目測を誤ったのかもしれませんが名手岡が飛球への入りが拙く何度も長打にしてしまったように見えて、平沢と西巻の二遊間が一軍で見られたのは喜ばしく、そして開幕一軍の材料ができて井口監督にんまりの鳥谷初ヒットでした。