期待と不安の入り交じった試合でした。
唐川は2回をノーヒットで零封、ここのところは先発、第二先発とも開幕に向けて長いイニングを投げていただけに、また陳冠宇がWBCで中指を痛めての緊急降板の報に接していたことで唐川にもアクシデントがあったのかと心配をしたのですが、報道によれば疲労を残さないような調整とのことです。
26球しか投げていませんので可もなく不可もなし、本人が気持ちよさそうに投げていたのが材料と言えば材料です。
その唐川が早めに引き上げたことで中継ぎ陣は1イニングずつで7人、許したヒットは1本だけですから落合コーチは喜んでいるでしょう。
ただ不安は南で、唐川や最後を締めた高野のそれを見れば甲子園のスピードガンがかなり渋かったとしても120キロ台にはビックリ、昨年の今を考えればストレートに力がなく、だからこそファールで粘られて攻めきれないわけで、先頭から二人を歩かせての失点はここまでずっとこんな調子ですので二年目のジンクスが現実のものとなりつつあります。
ストレートで押せることで気持ちに余裕が出たからこその昨年だっただけに、前のめりのフォームと、ボールがどうこうよりも南の気持ちが彷徨ってしまうことへの不安が高まります。
その南の足踏みを誰がカバーできるのか、期待をしている高野の力押しには胸が高鳴るものの抜け球が多すぎますし、多士済々のようで実際はどうなのか、まだ分かりません。
打線は打てないのは仕方がないとしても1点ビハインドの七回の無死一二塁で七番にバントをさせないベンチ、そのサインが出ない高濱の二重奏がとにかく不満、公式戦に入ってからもこういう野球をするつもりであればそれはそれでよいですが、守備もそう、スタメンの顔ぶれもそう、開幕の準備は大丈夫か、と突っ込んでおきます。
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◆3月9日(木) 阪神−千葉ロッテ2回戦(阪神1勝1分、13時、甲子園、7,448人)
▽バッテリー
千葉ロッテ 唐川、田中靖、松永、南、藤岡、宮崎、東條、高野—田村、吉田
阪神 青柳、松田、桑原、ドリス、マテオ—梅野、小宮山