オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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加藤が鮮烈なデビューを飾る

2013-05-13 01:15:10 | 千葉ロッテ

 

昨日の雨天中止を取り戻すかのように長時間の野球を見せてくれたわけでもないのでしょうが、5月の半ばにしてかき氷が人気になるぐらいの日差しにおでこが痛いです。
そんな今日の試合は今季4度目のサヨナラ勝ちは逆転のおまけ付きで、坂道を転げ落ちそうなところで何とか踏みとどまった感じです。
今季の4時間超の試合はこれで4度目ですから全てがサヨナラ勝ちとは縁起がいいと喜ぶべきなのか、危うく5時間ゲームかと覚悟をしただけに今江には感謝の言葉もありません。

そんな劇的な勝利ではありましたが、やはり今日は加藤でしょう。
負傷で登録抹消となった角中の代わりに昇格をして即スタメン、その初打席の初球をいきなりのホームランですからスタンドの興奮は一気に最高潮に達しました。
真ん中高めの甘いボールではありましたが初球から振っていく積極性があってこその快挙だと思いますし、栄光のドラ4の最初の一歩に拍手喝采です。
その後も脚力を活かした内野安打を2本で3安打猛打賞ですから伊東監督も大喜びでしょうし、今後も出場機会が増えることは確実です。
守備では守備位置を岡田やベンチの指示を受けて右左というぎこちなさはありましたが打球への反応は悪くはありませんでしたし、強肩ぶりも披露してくれました。
もちろんこれでとんとん拍子にレギュラーとなるほど甘くはないでしょうが、オープン戦での挫折から這い上がってイースタンでリーグトップの46安打に4本塁打、9盗塁とパンチ力を秘めた走攻守の三拍子が揃った加藤への期待はいやがうえにも高まるでしょうから、今後の活躍を楽しみに見守りたいと思います。
ちなみにプロ初打席初アーチは54人目で、ロッテでは戸倉、バチスタ、林、ボーリック、塀内に続く6人目です。
初球を打ってのそれは史上7人目でロッテでは初で、しかしそのうち4人がその1本で現役を終えていますし最高でも6本らしいので大幅に記録を塗り替えてもらいましょう。

先発の成瀬はここぞというところでは三振を奪ってピンチを凌ぎましたが6回を107球も投げての7安打ですので、零封でも満足感は無いでしょう。
ベンチの思惑もあったのでしょうが先発としては物足りないイニング数での降板ですから、リリーフ陣が打たれて5勝目をフイにしても文句は言えません。
さほどに悪い感じはありませんでしたが前回とは違ってボールが中に集まりすぎていたのか、あっさりと外野まで運ばれていましたので調子は今ひとつだったのでしょうし、よっこらしょと声が聞こえてきそうな動きにも見えましたのでそろそろ疲れも溜まってきているのでしょう。
それでも点を失わないのがエースの成瀬たる所以でしょうから、両リーグで唯一の0点台の防御率を誇って交流戦でも存在感を出してチームを引っ張ってくれることを願います。

そんな成瀬を六回で代えるほどに中継ぎ陣に余裕があるわけでもなく、松永がベンチから外れた理由が発熱であることは試合後に知ったのですが、そうなれば尚更に成瀬には意地でも七回まで投げさせるのではと思いきやここから継投に入ったのが地獄の一丁目でした。
斉藤コーチは大忙しで、あるいは両手では足りないぐらいにマウンドに足を運んだかもしれません。
これで交流戦の初戦は中5日で西野になることが濃厚となりましたが、なぜにここでそんな焦ったような起用としなければならないのかが理解できませんし、これでは昨年の繰り返しですから伊東監督をしても首位という魔力には抗えないのかと溜息が出てしまいます。

どうやら大嶺は一回飛ばされるようで、そうなると間隔が空きすぎることでの調整登板だったのでしょう。
そんなこともあって成瀬を早めに代えたベンチは大嶺に八回ぐらいまで投げてくれることを期待したのでしょうが、一死も取れずにのKOですからこれが躓きの始まりです。
まるでルーキーイヤーの大嶺を見るかのように全くと言っていいほどにストライクが入らず、それでもそれなりに際どいところにも投げていましたのでこれまでのピッチングであるいは欲が出たのかもしれず、気持ちを引き締めるにはいいきっかけになるかもしれません。
もっともこれで弱気の虫が大嶺に取り憑くようであればベンチの失態としか言いようがなく、次の登板でどういったピッチングとなるかに注目です。
また以前に大嶺に抑えをやらせるのも面白いかなと思ったこともありましたが、残念ながら他人様のリードを守るのは苦手のようですので撤回します。

ただ一人だけ健闘をしたのが服部で、その勢いが止まりません。
犠牲フライこそ打たれましたが次の打者はしっかりと三振に切って取り、今日に笑顔でマウンドを降りたのは服部だけです。
特筆すべきはその奪三振力で、130キロ台半ばのストレートとスライダーのコンビネーションで1試合平均8.22個、ここまで対戦をした左打者20打席で7個もの三振を奪っていますから、ようやくに待望久しい左の中継ぎの誕生といったところでしょう。
もちろん松永も頑張っていますが右打者よりも左打者を苦手にしているところがありますので、今後も服部に負うところが増えるでしょうから頑張ってもらいたいです。

中郷は先日に出番が無く立場の低下が心配をされましたが、見慣れた服部の後を投げる姿に一安心です。
ただどうにも攻めきれないところが気がかりで、無駄な四球に今後も苦しみそうな予感があります。
それでも最後はしっかりと打ち取ってギリギリのところで踏み留まりましたので、交流戦でも貴重な中継ぎとしてフル回転を願います。

松永の不在で八回を任されたのが伊藤でしたが、まだまだ復調には時間がかかりそうです。
ストレートにスピードはありながらも押し込むような球威が感じられず、それもあってか江村もスライダーに頼りすぎたような気がします。
あそこまで投げ続けると打者も慣れてくるでしょうし、結局は最後に甘く入っての同点打はバッテリーの失敗でしょう。
そうは言いながらも交流戦では中継ぎ陣の出番はどうしても増えますので伊藤にも粘ってもらうしかなく、めげずにやっていってもらいたいです。

そして益田です。
先日のショックを引きずっているわけでもないでしょうが、ピリッとせずに連日の失点ですからベンチも心配をしていることでしょう。
もっとも森山の内野安打はどう見たって誤審ですし、またしても橋本がやってくれたとスタンドからはブーイングの嵐でした。
益田に何か恨みでもあるのかと思いたくもなるような連日の酷いジャッジはさすがに一軍で審判をやっていいレベルには無いですから、NPBには早めの手当てを願います。

打線は10安打でのサヨナラ勝ちと頑張ってはくれましたが、やはり迫力不足は否めません。
好調だった角中が登録抹消となっただけではなく大丈夫と報じられていた春井口までもがスタメンから外れましたので、今日はオーダーを大きくいじってきました。
核弾頭は根元と荻野貴で、七番よりは二番の方が荻野貴は活きるでしょうから結果オーライと思うことにします。
加藤の活躍に触発をされたのか九回のツーベースがサヨナラ劇を呼びましたので、このマルチヒットがきっかけとなればと思います。
また根元もノーヒットながらも地味に2四球にバントと貢献をしましたので、新核弾頭の今後に期待をしましょう。

そして三番に抜擢をされたのが鈴木で、プロ初のクリーンアップでのスタメンです。
一時期の勢いが衰えつつあるのは各チームとも主力打者としてのマークが厳しくなったこともあるのでしょうから、鈴木としてはあまりタイミングのよくない抜擢だったかもしれません。
それでもここを乗り越えてこそレギュラーをしっかりと手にできるのですから、いいチャンスだと思って精一杯のプレーを期待します。
打てずともファールで粘ってバッテリーを疲弊させるのが鈴木の真骨頂ですので、嫌らしいタイプの打者として謳われるような存在になってもらいたいです。

久しぶりにタイムリーを放った福浦ですが調子はまだ今ひとつのようですから、四番はサブローに頑張ってもらうしかありません。
こちらも久しぶりに鋭い打球を連発していましたので、あとは凡ゴロでもきちんと走る気力と体力との相談でしょう。
もっとも交流戦のビジターともなればDHがありませんので使いどころが難しく、今日にスタメンから外れた井口は実戦でのプレーができるかどうかを確かめるかのようにどうでもいい場面での代打でしたが動きを見る限りではやばそうな感じで、その井口次第では福浦とともに一塁で四番となるのか代打の切り札として控えるのかが決まるのだと思います。
そうなるとキーマンとしての今江の顔を思い浮かべてしまいますが、今月に.324と当たっているミスターロッテの暴れぶりを見せてもらいたいです。

そんなこんなで辛うじて勝ちはしましたが、徐々に勢いが落ちつつあることは否めません。
中継ぎ陣がお疲れ気味ですし、ここのところの中途半端な岡田に代表をされる走塁ミスが目立つのも気になります。
一瞬の躊躇が命取りとは岡田も当然のごとく分かってはいるでしょうが、七回には最初から突っ込むか躊躇したなら止まるかのどちらかにすべきだったでしょう。
それなりに打席はありながらもかれこれ一ヶ月ほどもヒットが無い金澤は力ないゴロの連発ですし、伊志嶺は地蔵になりつつあります。
ここからベンチがどうチームを引き締めていくのか、首位の魔力に足を取られることなく普通の野球に立ち返ってくれることを願います。

 

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◆5月12日(日) 千葉ロッテ-楽天8回戦(ロッテ5勝3敗、13時1分、QVCマリン、20,849人)
▽勝 益田 19試合1勝1敗12S
▽敗 青山 14試合1敗8S
▽本塁打 加藤1号(永井)

▽バッテリー
千葉ロッテ 成瀬、大嶺、服部、中郷、伊藤、益田―金澤、江村、川本
楽天 永井、片山、斎藤、金刃、小山伸、青山―嶋

 

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