伊藤と早坂が一軍登録をされました。
吉見の代わりはタイミング的に中継ぎだろうとは思っていましたが、抹消をされてから半月ちょっとでイースタンで2試合しか投げていない伊藤ではなく14試合でチーム最多登板のロサではないかと予想をしていただけに、ちょっと意外な感じがしています。
それよりも驚いたのは規定打席には達しているものの打率が2割に満たない早坂で、神戸を落としたのはサブローが不振なだけに代わりの右打者を上げることが目的だと思っていましたから、早坂に何を求めて引っ張り上げたのかがよく分かりません。
スイッチヒッターではあるものの打撃に難がありますからサブローの穴埋めになるはずもなく、根元の守備固めと言うほどに守備に秀でているわけでもありませんし、脚力という点では岡田を使い切れていないところでの早坂をどうするつもりなのか、伊東監督の思惑は毎度のことながら難解です。
何にせよ加藤はともかくとしても荻野貴が複雑な心境であることは想像に難くありませんので、早坂にはしっかりと結果を残してくれることを願います。
そんな今日の先発は育成枠から5年目にして這い上がった西野で、同い年のドラフト1巡目入団である松葉に投げ勝ったのは嬉しかったでしょう。
ヒーローインタビューでもそのことを口にしていましたし、そういったハングリー精神も西野の魅力の一つです。
今日はやや高めにいくボールが目立ちましたが力があったことでねじ伏せるとまでは言わずとも大怪我にはならず、自己最長の7回1/3を4安打無失点で8奪三振も自己最多で、武器のフォークの切れ味も抜群で100点をつけてもいいぐらいのナイスピッチングでした。
ジリジリとした投手戦に崩れることなく「先に点をやらない」気持ちが表に出ていましたし、金子の対抗馬として新人王争いに殴り込みをかけたと言ってよいでしょう。
西野の「次も勝てるようにやってくれたら嬉しいと思う」「次も勝ちましょう」との言葉のバトンを藤岡と唐川がどう受け取るのか、高給取りの意地を見せてもらいたいです。
その西野をリードしたのは江村で、強気の配球が功を奏しました。
ストレート中心で攻めの気持ちを忘れずに、序盤はカーブやスライダー、中盤からはフォークを上手く使って豪華な名前が並ぶオリックス打線を足して42歳のバッテリーが翻弄したのですから痛快でしたし、フル出場は初めての経験ですので江村にとっても大きな白星だったと思います。
西野のピンチに糸井をストレートで切って取った松永の強心臓ぶりも、江村の攻撃的なリードが引っ張り出したとも言えます。
益田もビシバシとストレートを投げ込んでの三者凡退でしたし、硬軟を使い分けるのが捕手としての引き出しの多さに繋がるのでしょうが、今日の江村の愚直とも言える姿勢は勝ったからこそ言えるのかもしれませんが清々しさのようなものを感じました。
今後に躓くことはいくらでもあるでしょうが、20歳の捕手が一試合を任されて勝利に貢献をした今日が嬉しくてなりません。
打線はさすがにサブローを外して井口を四番に、細谷を一塁で起用する布陣で臨みましたが、危うく千葉ロッテアカデミーズになるところでした。
初物に弱いのはお家芸ではあるのですが、それなりに攻め立てながらも攻めきれなかったのはここのところの悪い流れによるものなのでしょう。
そんな中で前進守備だったからこそではあるもののリーグトップの4本目の三塁打で虎の子の1点をもぎ取った鈴木は、地元での試合であれば文句なしのお立ち台です。
ガッツポーズも板に付いてきましたし、不動のレギュラーとしての貫禄すら感じられる劇的な一打でした。
新打線としては今日は機能しませんでしたが顔ぶれとしては現時点でのベストとは言わずともベターなものですので、右左によって打順の入れ替えはあるでしょうしホワイトセルや福浦を混ぜつつも、基本的にはこの感じで暫くは戦っていくのがよいと思います。
いろいろな面で読めない伊東監督と仲間たちを楽しみつつ、千葉ロッテフレッシャーズの今季はまだ始まったばかりです。
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