電脳筆写『 心超臨界 』

良い話し手になるゆいつの法則がある
それは聞くことを身につけること
( クリストファー・モーレー )

読む年表 古代~中世 《 天照大神と素戔嗚尊の誓約――渡部昇一 》

2024-07-11 | 04-歴史・文化・社会
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天照大神(天孫系)と素戔嗚尊(出雲系)は誓約(うけい)を結んで子供をつくった。そして、男の子を引き取った天孫系の子孫が神武天皇につながる。その間、妻になるのは土着の豪族の娘であることを思わせる女性である。そして男系を継承して神武天皇へと続いているのである。


◆天照大神(あまてらすおおみかみ)と素戔嗚尊(すさのおのみこと)の誓約(うけい)

『読む年表 日本の歴史』
( 渡部昇一、ワック (2015/1/22)、p12 )

[神代] 天照大神(あまてらすおおみかみ)と素戔嗚尊(すさのおのみこと)の誓約(うけい)
高天原(たかまがはら)を追われた出雲族と天孫降臨(てんそんこうりん)した大和族

日本の神話における男女の神である伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉冉尊(いざなみのみこと)から大日孁貴(おおひるめのむち=天照大神)、月読尊(つきよみのみこと)、素戔嗚尊の三人の神様が生まれた。天照大神と素戔嗚尊は姉弟にあたるが、「神大系譜」を見ると両者は点線で結ばれ「誓約(うけい)」という関係になっている。

『古事記』『日本書紀』によれば、素戔嗚尊が高天原(神々の住む天上界)にやって来ると、その性質があまりに猛々(たけだけ)しいので、天照大神は「弟がやってくるのは善い心からではなく、国を奪おうとしているのだろう」と疑い、素戔嗚尊を問い詰める。すると、素戔嗚尊は、そんなつもりはないことを照明するために「誓約(うけい)」を申し出て、互いに子供を生むことを提案し、「自分から生まれたのが男の子であれば、自分の心が清いことを示すものだと思ってください」と言う。そして、天照大神からは三人の女の子が、素戔嗚尊からは五人の男の子が生まれた。

つまり「誓約」とは「結婚」という意味である。姉と弟、兄と妹の結婚は古代日本では珍しいことではなかった。そして、二人のあいだに生まれた男の子は天照大神が、女の子は素戔嗚尊が引き取る。結局、素戔嗚尊は高天原を追放されることになるが、ここから天照大神の天孫降臨系(大和族)と素戔嗚尊の出雲系(出雲族)に分かれたと考えられる。

天照大神が引き取った男の子のなかで、天照大神が最も可愛がられたのは天忍穂耳尊(あまのおしほみみのみこと)であった。この神様が高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)の娘と結婚して、饒速日命(にぎはやひのみこと)と瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が生まれた。この瓊瓊杵尊が高天原から天孫降臨して、木花開耶姫(このはなさくやひめ)という大山祇神(おおやまつみのかみ)の娘と結婚している。この大山祇神はそれ以前から日本にいた先住民の部族の長と考えていいであろう。

瓊瓊杵尊と木花開耶姫とのあいだには火明命(ほあかりのみこと)、火闌降命(ほすそりのみこと)、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)という三人の息子が生まれた。

彦火火出見尊は豊玉姫(とよたまひめ)という海神(わだつみ)の娘と結婚している。これはおそらく瀬戸内海あたりにいた部族長の娘であろう。その息子の鵜葺草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)も海神の娘である玉依姫(たまよりひめ)と結ばれているが、これもやはり海を本拠とする部族から妻を迎えたものと考えられる。そして、そのあいだに生まれたのが彦五瀬命(ひこいつせのみこと)と神日本磐余彦火火出見天皇(かむやまといわれびこほほでみのすめらみこと)、つまり神武天皇である。

こうして見ていくと、神武天皇に至る系図は神代といえども明らかに男系である。天照大神が女系だから天皇は女系でもいいという人もないわけではないが、その論は成り立たないことが、これでわかるであろう。

天照大神(天孫系)と素戔嗚尊(出雲系)は誓約(うけい)を結んで子供をつくった。そして、男の子を引き取った天孫系の子孫が神武天皇につながる。その間、妻になるのは土着の豪族の娘であることを思わせる女性である。そして男系を継承して神武天皇へと続いているのである。
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