電脳筆写『 心超臨界 』

真実はつねに刺激的 だから真実を語れ
真実のない人生では退屈である
( パール・バック )

テレビに映らぬ米民主党の混迷――渡辺惣樹さん

2020-03-13 | 04-歴史・文化・社会
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《 いま注目の論点 》
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テレビに映らぬ米民主党の混迷――渡辺惣樹・日本近現代史研究家
【「正論」産経新聞 R02(2020).03.13 】

去る3日火曜日は米国大統領候補選の天王山ともいえる日であった。結果はバイデン前副大統領とサンダース上院議員がほぼ票を分け合う形になり2016年のヒラリー・クリントン(元国務長官)対サンダースの戦いに相似してきた。選挙事情通は2人の戦いは7月13日から16日にミルウォーキーで予定されている民主党全国大会までもつれ込むと予想する。

3月4日にはブルームバーグ前ニューヨーク市長が、5日にはウォーレン上院議員が撤退を決めた。レースに残るのは、若手のトゥルシー・ギャバード下院議員を含め3人となった。

◆変わる黒人有権者の意識

共和党の予備選も行われているが現職トランプ大統領の人気は圧倒的で、党員の93%以上の支持を受け候補となることは確実である。日本のメディアではほとんど紹介されないが、トランプ人気の衰えは見えない。全米各州で繰り広げられる演説会(トランプラリー)は収容数2万人程度の会場が用意されるが、大統領に近い位置に立とうとする支持者は徹夜も辞さないほどでスピーチ当日は会場入りに支援者が長蛇の列を作る。その長さはメートルではなくキロメートル単位となっている。セキュリティーチェックが厳しいので入場に時間がかかるからである。

会場周辺では、選挙スローガンである「Keep America Great(素晴らしい国であり続けよう)」が印刷されたTシャツや野球帽だのトランプグッズ販売の屋台が出現する。

主要メディアのカメラは相変わらずトランプ人気を隠す思惑があるのか、彼の顔をズームアップするばかりで会場の興奮はテレビからは伝わらない。支持者の熱狂はソーシャルネットワークとトランプ支持の報道姿勢を続けるフォックスチャンネルを通じて知れる。

演説会場で目立つのはアフリカ系(黒人)の姿である。「2020もトランプだ(Trump for 2020)」と印刷されたシャツを着て「Black for Trump(黒人はトランプ支持)」と書かれたプラカードを振る彼らを普通に見ることができる。トランプ大統領登場までは、黒人層は民主党支持が当たり前だった。常に90%前後が民主党支持だった。

◆弱者の味方政党のはずが

実はこれは歴史的にみれば不可解だった。南北戦争以後も続いた黒人差別の主体は南部諸州に勢力を張った民主党だった。黒人隔離の諸法律(ジム・クロウ法)を何とか破棄させようと尽力したのは共和党であった。そうした歴史がありながら、戦後、民主党は「黒人を差別したのは国全体であった」とごまかし、弱者の味方政党としてのステイタスを築いていた。

弱者の味方政策の成功がオバマ氏の登場であり、黒人層は彼の唱える「Yes, We Can!」の呪文に熱狂した。しかし、彼の登場でも黒人層の高い失業率も犯罪率も減りはしなかった。黒人層はその代表を大統領に送り込んではみたものの、「弱者代表に政治を任せても効果のないこと」を身をもって知ったのである。

民主党宣伝部のようなCNNは黒人層のトランプ支持率は「わずかに12%」と言い張るが、他の調査では30%を超える。後者の数字のほうが筆者の観察に近い。民主党が大統領選を制するには90%の黒人支持率が必要であるがもはやそれは望めない。トランプ氏の経済・移民政策で彼らの生活水準は確実に上がっており、それが実感されている。黒人層の失業率(20年1月)は6.0%で統計始まって以来の低率である(ラテン系4.3%、白人層3.1%)。

リベラルメディアが、「白人層の倍の数字だ。トランプは人種差別主義者だ」と訴えても、黒人層の耳には虚(うつ)ろに響く。「トランプが黒人層の過半数を制することはないだろうが、今の政策を続けていけば、2008年以来共和党が得てきたわずか5%から10%の黒人層支持率を大きく上回ることができる。20%でも上積みできれば、民主・共和の力が拮抗(きっこう)するミシガン、フロリダ、ペンシルベニアでの勝利が固い。そうなると民主党に大統領の芽はないのである」(ガゼット紙20年2月)

◆支持のシフト抑えられず

民主党全国委員会幹部がサンダース候補を嫌っているのは明らかである。新婚旅行はモスクワで、キューバの政治を褒めちぎる彼では、トランプ氏に勝てはしない。

民主党が候補にしたいバイデン氏は77歳で、73歳のトランプ大統領の年上である。彼の演説会場にはコアな民主党支持者が陣取るがトランプラリーのような熱狂はどこにもない。年齢のせいか、バイデン氏のスピーチでのミスは目に余る。スピーチしている州の名を間違えるのは序の口で、対談相手の名前まで間違う。つい先日は、「必ず勝利して上院議員になる」と訴え周囲を驚かせた。彼には副大統領時代、外交を親族の金もうけに利用したとの疑惑もある。

筆者は昨年末以来、大統領選挙戦の興味は民主党の「負けっぷり」にあると主張している。その思いは変わっていない。

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