電脳筆写『 心超臨界 』

もっとも残酷な嘘の多くは沈黙の中で語られる
( ロバート・ルイス・スティーブンソン )

自助論 《 「外からの支配」よりは「内からの支配」を――サミュエル・スマイルズ 》

2024-07-12 | 03-自己・信念・努力
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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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■『小樽龍宮神社「土方歳三慰霊祭祭文」全文
◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『世界政治の崩壊過程に蘇れ日本政治の根幹とは』
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人間が無知やエゴイズムや悪徳の束縛から逃れられるかどうかは、ひとえにその人間の人格にかかっている。そして国民一人ひとりの人格の向上こそが、社会の安全と国の進歩の確たる保障となるのだ。ジョン・スチュワート・ミルは、その点をしっかりと見抜いている。彼はこう語った。「人は専制支配化に置かれようとも、個性が生きつづける限り、最悪の事態に陥ることはない。逆に個性を押しつぶしてしまうような政治は、それがいかなる名前で呼ばれようとも、まさしく専制支配にほかならない」


『自助論』
( サミュエル・スマイルズ、三笠書房(2002/3/21)、p13 )
1章 自助の精神――人生は自分の手でしか開けない!
1 成長の意欲と自助の精神

◆「外からの支配」よりは「内からの支配」を

政治とは、国民の考えや行動の反映にすぎない。どんなに高い理想を掲げても、国民がそれについていけなければ、政治は国民のレベルまで引き下げられる。逆に、国民が優秀であれば、いくらひどい政治でも、いつしか国民のレベルにまで、引き上げられる。つまり、国民全体の質がその国の政治の質を決定するのだ。これは、水が低きに流れるのと同じくらい当然の論理である。

立派な国民がいれば政治も立派なものになり、国民が無知と腐敗から抜け出せなければ劣悪な政治が幅をきかせる。国家の価値や力は国の制度ではなく、国民の質によって決定されるのである。

われわれ一人ひとりが勤勉に働き、活力と正直な心を失わない限り、社会は進歩する。反対に、怠惰とエゴイズム、悪徳が国民の間にはびこれば、社会は荒廃する。

われわれが「社会悪」と呼びならわしているものの大部分は、実はわれわれ自身の堕落した生活から生じる。だから、いくら法律の力を借りてこの社会悪を根絶しようとしても、それはまた別な形をとって現われ、はびこっていくにちがいない。国民一人ひとりの生活の状態や質が抜本的に改善されて初めて、このような社会悪はなくなる。

また、法律を変え、制度を手直ししたからといって、高い愛国心や博愛精神が養えるわけでもない。むしろ、国民が自発的に自分自身を高めていけるよう援助し、励ましていくほうが、はるかに効果は大きい。

これまで述べた通り、すべては人間が自らをどう支配するかにかかっている。それに比べれば、その人が外部からどう支配されるかという点は、さほど重要な問題ではない。

たとえば、暴君に統治された国民は確かに不幸である。だが、自分自身に対する無知やエゴイズムや悪徳のとりこになった人間のほうが、はるかに奴隷に近い。

奴隷のような心を持った国民は、単に国のリーダーや制度を変えただけでは囚(とら)われの身から解放されはしない。

政治の力だけで国民を救えるというのは実に危険な幻想なのだが、このような考えはいつの時代にもはびこりやすい。しかも、多大な犠牲を払って国の変革が成し遂げられようと、国民の心が変らなければ、その変革はほとんど功を奏さないだろう。

人間が無知やエゴイズムや悪徳の束縛から逃れられるかどうかは、ひとえにその人間の人格にかかっている。そして国民一人ひとりの人格の向上こそが、社会の安全と国の進歩の確たる保障となるのだ。

ジョン・スチュワート・ミルは、その点をしっかりと見抜いている。彼はこう語った。

「人は専制支配化に置かれようとも、個性が生きつづける限り、最悪の事態に陥ることはない。逆に個性を押しつぶしてしまうような政治は、それがいかなる名前で呼ばれようとも、まさしく専制支配にほかならない」
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