電脳筆写『 心超臨界 』

心地よいサマーレインのように
ユーモアは一瞬にして大地と空気とあなたを洗い清める
( ラングストン・ヒューズ )

自助論 《 金に対する誤った「愛情」――サミュエル・スマイルズ 》

2024-05-28 | 03-自己・信念・努力
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富だけを目当てに金を貯めこむのは、心の狭いシミったれた連中のやることだ。賢明な人間は、こんな悪習に深入りしないよう十分注意すべきだろう。さもないと、節約という若き日の美徳は、年をとるにつれて貪欲という悪徳に変わってしまう。悪いのは金そのものではない。金に対するまちがった「愛情」こそが諸悪の根源なのだ。このまちがった愛情は、心を狭(せば)め、萎縮させる。そして寛大な生活や高潔な行ないに対して精神を閉ざす原因となる。


『自助論』
( サミュエル・スマイルズ、三笠書房(2002/3/21)、p189 )
7章 金の知恵――楽をするには汗をかけ!
4 知恵はルビーにまさる

◆金に対する誤った「愛情」

世間には、財を貯めこむだけを生きがいにして、金もうけに奔走する人間もいる。確かに、身も心も金もうけに捧げつくせば、十中八九金持ちにはなれるだろう。頭を使う必要などほとんどない。稼ぎより支出を少なくしてケチケチ蓄えていけば、やがて黄金の山も築けるというわけだ。

だが、ジョン・フォスターはこんな話をしている。

ある若者が放蕩で身を持ち崩し、親譲りの財産を使い果たしてしまった。万策つきた彼は、自殺を決意して家を飛び出し、近くの高台に登る。そこからはかつて彼が所有していた地所が見渡せた。彼は腰を下ろしてしばらくもの思いにふけっていたが、やおら立ち上がった。あの土地を再び取り返そうと決意したのだ。町へ戻った彼は、石炭運びの仕事をはじめ、わずかずつではあるが金を貯めこんだ。しだいに蓄えが増えると、今度は牛の売買に手を出し、後にはもっと大きな取引をはじめた。そしてついに彼は、かつての地所を取り返してもまだ余りがあるほどの大金持ちになったのである。

しかしながら、彼はとほうもない守銭奴の一生を送った。やがて彼は死に、埋葬されたが、それは土くれが土に戻っただけのことだ。これだけの決意ができる人間なのだから、もっと高邁な精神さえあれば、自分のためだけでなく、人のためにもつくせたにちがいない。だが彼は、結局のところみじめな一生を送り、みじめに死んでいったのである。

富だけを目当てに金を貯めこむのは、心の狭いシミったれた連中のやることだ。賢明な人間は、こんな悪習に深入りしないよう十分注意すべきだろう。さもないと、節約という若き日の美徳は、年をとるにつれて貪欲という悪徳に変わってしまう。

悪いのは金そのものではない。金に対するまちがった「愛情」こそが諸悪の根源なのだ。このまちがった愛情は、心を狭(せば)め、萎縮させる。そして寛大な生活や高潔な行ないに対して精神を閉ざす原因となる。

ウォルター・スコットは、自分の小説の登場人物の一人に、こう断言させている。

「ペニー銅貨は、抜き身の剣が人を殺すよりもっと多くの魂を殺すのだ」

ビジネスにつきものの欠点は、それが人間の性格を、機械のように一つの型にはめてしまいがちになることである。ビジネスマンの多くは、お決まりのやり方にへばりつき、その先を見通そうとはしない。このように自分だけのために生きているビジネスマンは、他人をも自分の目的に奉仕するだけの存在と思い込むようになるだろう。こんな人間の人生は、彼が記入している帳簿の紙っぺら一枚ほどの値打ちもないにちがいない。
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