電脳筆写『 心超臨界 』

天才とは忍耐するためのより卓越した才能に他ならない
( ルクレール・ビュフォン )

自助論 《 独歩の人間に与えられる勝機――サミュエル・スマイルズ 》

2024-08-04 | 03-自己・信念・努力
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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
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イギリスの画家オーピーは、色彩の配合にみごとな手腕を発揮するが、その秘訣を問われた時、「私は、絵の具に頭を混ぜ合わせるのです」と答えたという。スコットランドの科学者ファーガソンは、ありふれたペンナイフ一本を自在に操って、驚くほど精巧な木製時計などをつくり上げた。誰しもペンナイフの一本くらいは持っているが、かといって、誰もがファーガソンのようになれるわけではない。


◆独歩の人間に与えられる勝機

『自助論』
( サミュエル・スマイルズ、三笠書房(2002/3/21)、p62 )
3章 好機、再び来たらず――人生の転機を見抜く才覚、生かす才覚
3 独歩の人間に与えられる勝機

チャンスをとらえ、偶然を何かの目的に利用していくところに成功の大きな秘密が隠されている。ジョンソンは、天才的な力のことを「広い分野を包みこむ大きな精神が、偶然ある特定の方向へ向けられたものである」と定義した。独力で活路を切り拓こうとする人間には、それにふさわしい好機が必ず与えられる。手近にチャンスがなくとも、彼らはそれを自力で生み出していくのだ。

科学や芸術で大きな業績を収めたのは、大学で学び、博物館や美術館などに出入りできるような恵まれた環境に暮らしてきた人間ではない。偉大な技術者や発明家は、決して専門の研究所で教育を受けたわけではない。この意味では、便利な施設や設備よりも、むしろ必要こそが発明の母であり、困難こそが偉大な成果を生むための真の学校であるといえるだろう。

すぐれた研究者の中には、実にありきたりの器具しか持っていなかった者も多い。だが、「下手の道具調べ」(下手な人ほど道具を選びたがるということ)といわれるように、立派な成果を生むのは器具の良し悪しではなく、その人自身の熟練した技術とねばり強さなのである。

イギリスの画家オーピーは、色彩の配合にみごとな手腕を発揮するが、その秘訣を問われた時、「私は、絵の具に頭を混ぜ合わせるのです」と答えたという。スコットランドの科学者ファーガソンは、ありふれたペンナイフ一本を自在に操って、驚くほど精巧な木製時計などをつくり上げた。誰しもペンナイフの一本くらいは持っているが、かといって、誰もがファーガソンのようになれるわけではない。

化学者ブラックは、水を入れたナベと二本の寒暖計だけを使って潜熱(せんねつ=融解熱や気化熱のこと)を発見した。光の組成や色の起源を解明したニュートンにしても、一組のプリズムとレンズ、それに一枚の厚紙を利用したにすぎない。

数多くの発見によって科学の進歩に貢献したウラストンのところへ、ある時、外国の高名な学者が訪ねてきて、研究室を見せてほしいと頼んだ。ウラストンは小さな書斎に客を通したが、その机には古い茶盆が置かれ、中には懐中時計のふたガラスが二、三個と試験紙、小さな天びん量り、吹管(すいかん=化学の実権用具。ガスの炎に空気を吹きつけるための、直角に曲がった金属製の管)が入っていた。彼はそれらの器具を指しながらいった。

「これが私の研究室のすべてです」

画家ウィルキーにとっては、燃え残りの木片と納屋の戸が鉛筆やカンバス代わりだった。木版画家ビュイックも、若いころは小屋の壁に白いチョークで絵を描いて練習した。ベンジャミン・ウェストが使った最初の絵筆は、自分でネコの尻尾の毛からつくったものだった。

フランクリンは二本の棒と絹のハンカチでタコをつくり、それを上げてカミナリ雲から電気を取ることに成功した。ワットにしても、動脈注射に用いる注射器のお古を譲り受けて初めて蒸気機関の模型を作製したという。このような例には枚挙のいとまがない。
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