電脳筆写『 心超臨界 』

歴史とは過去の出来事に対して
人々が合意すると決めた解釈のことである
( ナポレオン・ボナパルト )

悪魔の思想 《 坂本義和――日本を「新興経済国」と決めつける怨念/谷沢永一 》

2024-09-25 | 04-歴史・文化・社会
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◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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人間の怨念というは恐ろしいものです。なにがなんでも日本を貶めたいあまり、今やGDP、つまり国内総生産において世界の17.7%を占めるわが国を、新興経済国、と決めつける坂本義和の日本軽蔑は青い焔(ほのお)をあげて不気味に燃えています。この17.7%という数字は、欧州(ヨーロッパ)における英独仏の3ヵ国を合計したよりも多いのです。その日本が新興国なら、英仏独はなんと言ったらよいのでしょうか。


『悪魔の思想』 「進歩的文化人」という名の国賊12人
( 谷沢永一、クレスト社 (1996/02)、p259 )
現代の魔女狩り裁判人・坂本義和(さかもとよしかず)への告発状
第11章 日本を経済的侵略国家と断定する詭弁家

  坂本義和(さかもとよしかず)
  昭和2年生まれ。東大卒。東大助教授、同教授、明治学院大教授を
  歴任。現在東大名誉教授。ソ連に徹底して諂(へつら)う“曲学阿ソ”
  の徒。

  昭和2年生まれの坂本義和は、まだ若いので文化勲章には達してい
  ませんが、吉野作造賞、毎日出版文化賞、石橋湛山賞などを受け「
  進歩的文化人」としては最も成功したうちのひとりです。彼は日本
  の国力が増進するのを憎むこと甚だしく、わが国がアジア諸国に経
  済的繁栄をもたらしているのが癇(かん)に障(さわ)るものですから、
  それを経済的侵略であると罵りました。また、日本が途上国から先
  方の満足する値段で資源を購入している商行為を「支配」と称して
  攻撃するのです。


11-8 日本を「新興経済国」と決めつける怨念

けれども同じ「先進工業国」でも、日本以外の国は相対的に立派なのです。宜しくないのは日本だけであると決めつけます。日本だけは醜く、卑しく、唾棄すべき、指弾すべき愚昧な国なのです。

  また第二次大戦後は、経済力の面で欧米に追い付いたと判断するよ
  うになると、もはや欧米からは何も学ぶものがないかのような言動
  を見せることになった。ここにあるのは、欧米での人権意識や市民
  社会の根強さから学ぶことを軽視し、集団的な軍事力、技術力、経
  済力での追い上げを目指すことに専念するという形での上昇指向で
  ある。ここに見られる強烈な物質的・経済的成長指向、それがNI
  ES型日本の根深い体質となり、「顔のない日本人」を大量につく
  り出してきた。
  (平成7年8月『世界』臨時増刊「冷戦後の課題は何か?」)

現代の日本人が「もはや欧米からは何も学ぶものがない」と考えているなど真赤な嘘です。今もますます、日本の経営者は欧米の学術成果を貪婪(どんらん)に咀嚼(そしゃく)し、それを技術革新(イノベーション)に生かすべく懸命の努力を続けているではありませんか。学界では海外の新学説を産地直送で輸入すべく、一刻も早く同学の士を出し抜いてやろうと大童(おおわらわ)です。

この澎湃(ほうはい)たる気運が感知されないぐらい、寄る年波のせいで坂本義和もついに呆(ぼ)けてきたのでしょうか。いや、そんな失礼な言い草は謹んで撤回いたしましょう。坂本義和のいつに変わらぬ聖なる使命は、日本人をひたすら貶めて惨めに見せることだけのようです。それゆえ、要するに、あれも無い、これも足らんと、日本社会は蒙昧(もうまい)であると罵ればそれでよいんですね。その口実として「人権意識」だの「市民社会の根強さ」など、はっきりと比較して証明することのできない曖昧な旗印をふりまわします。

そもそも「技術力、経済力での追い上げを目指すこと」のどこが一体よくないのでしょうか。相も変わらずの経済成長を憎悪する嫌悪感の表明ですね。ここでもまた、例によって言葉の詐術(さじゅつ)を用います。つまり、元来は「技術力、経済力」にのみかかるはずの「追い上げ」という評語の対象が拡大されます。

すなわち、「技術力、経済力」という言葉の前に、「軍事力」という語をそっと持ち出しておく措置により、日本が「軍事力」でも「追い上げ」を目指している、という意味になるわけですね。もちろん、これは明白な嘘です。わが国は防衛費の支出をどんどん増大なんかしておりません。坂本義和だってそれくらいは判っています。

そこで、彼は「軍事力」の上に「集団的」という朦朧(もうろう)たる言葉をかぶせました。つまり、日米安保条約に基づくアメリカの駐留軍の軍事力が増えている、とほのめかしたいのでしょうか。しかし、現実にそういう動向は見られません。要するに日本を罵り非難するためにだったら、どんな嘘を書きつらねても平気の平左であるというのが、坂本義和における根本的な方針なのでありましょう。

この人は、一方で日本の経済成長を憎みながら、同時に一方では、日本はなにも先進国ではないと見下げる論法を発明しました。日本は現在のところ「NIES型」なのだそうです。NIESとは、新興工業経済地域、という意味で、具体的には台湾や香港など、アジアにおいて抬頭(たいとう)しつつある新進の諸国を指します。

さすがに坂本義和も、日本をNIESの中に数えるという事実に反する暴言は控えます。そして、NIESの一国ではないが「NIES型」であると言うことにしました。つまり、事実認定ではない形容評語だと言うわけですね。単なる文学的形容であるなら、どんなに颯爽たる美男子についてであっても、わずかな欠点を強引に指摘して、彼は醜男(ぶおとこ)なりと言いくるめることもできますものね。

しかし人間の怨念というは恐ろしいものです。なにがなんでも日本を貶めたいあまり、今やGDP、つまり国内総生産において世界の17.7%を占めるわが国を、新興経済国、と決めつける坂本義和の日本軽蔑は青い焔(ほのお)をあげて不気味に燃えています。

この17.7%という数字は、欧州(ヨーロッパ)における英独仏の3ヵ国を合計したよりも多いのです。その日本が新興国なら、英仏独はなんと言ったらよいのでしょうか。日本の国内総生産は470兆円、弗(ドル)に直すと約5兆弗です。一方、アメリカの総生産は6兆8000億弗、それほど変わりはありません。日本が新興国ならアメリカも新興国だということになります。つまり、世界中の国の全部が「NIES型」なんですから、坂本義和の憎むべき敵である先進国なるものは、一体どこへ消えてしまったのでしょうかねえ。

朝鮮戦争は「解放戦争」なのか へつづく
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