電脳筆写『 心超臨界 』

もっとも残酷な嘘の多くは沈黙の中で語られる
( ロバート・ルイス・スティーブンソン )

向上心 《 時間を友にするか、敵にするか――サミュエル・スマイルズ 》

2024-08-09 | 03-自己・信念・努力
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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
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時間は過去のできごとを美化し、人の心を慰めるものと解されてきたが、同時に時間はまた教師でもあるのだ。時間は経験を養い、知識を育む。時間は若者の友となるが、敵にもなる。時間を上手に使ったか、むだに浪費してしまったかによって、年老いた時の明暗が分かれてしまうからである。


『向上心』
( サミュエル・スマイルズ、三笠書房 (2011/5/21)、p238 )
第6章 人を動かす――自分の信念に命をかけられるか
5 人生という「畑」で、経験という「種」をいかに実らせるか

人生という学校で経験を積んだ生徒は、どの程度のものを得ただろうか? 経験を積んでどんな利益があっただろうか?

精神を鍛えて何を手に入れただろうか? 知識や勇気や自己抑制の力は増しただろうか? 恵まれた生活の中でも誠実さを失わず、自分を抑え節度を守って暮らしただろうか? それとも他人の気持ちを無視して、自分勝手な一生を送ったのだろうか?

試練と逆境から何を学んだのだろうか? ただいらいらと気難しく、不平ばかりこぼしていたのだろうか?

◆時間を友にするか、敵にするか

経験から得たものは、当然、日常生活の中に何らかの形となってあらわれる。生活すなわち時間である。経験豊かな人は、時間をよき協力者として頼ることを知っている。

「時間と私が組めば、怖いものはない」とは、栄華をきわめたルイ14世の宰相を務めたマゼランの金言だった。

時間は過去のできごとを美化し、人の心を慰めるものと解されてきたが、同時に時間はまた教師でもあるのだ。時間は経験を養い、知識を育む。時間は若者の友となるが、敵にもなる。時間を上手に使ったか、むだに浪費してしまったかによって、年老いた時の明暗が分かれてしまうからである。

若者にとって、新しい世界は新鮮な喜びと楽しさにあふれ、輝いて見える。しかし、時が経つにつれて、われわれはそれが喜びばかりか悲しみの世界であることを知らされる。

人生の道を歩むにつれて、苦しみ・悲しみ・悩み・不幸・失敗などの暗い情景が道の行く手にあらわれる。清らかな心と堅い決意でこれらを切り抜け、試練に明るく立ち向かい、どんな重荷を負わされてもまっすぐに立っていられる人は何よりも幸せである。

実際に役立つ知識は、経験という学校を通して身につく。尊い教訓や法則にもそれなりの価値はあるが、実生活で鍛えられなければ、それはただの机上の理論に終わってしまう。

読書や講演に耳を傾けるだけではなく、広く大勢の人たちとふれ合いを持つことで、人格も本物となる。それにはきびしい現実に直面しなければならない。

そしてまた、社会に貢献する価値ある人間になるためには、大地にしっかりと足をつけて仕事にいそしみ、誘惑や試練と戦い、日常生活で出合うさまざまな悲しみに耐えなければならない。

世間に門を閉ざした徳はさほど有益ではない。孤独な生活を楽しんでいたとしても、その喜びは、所詮自己満足にすぎない。一人ひっそりと暮らすのは、他人を軽蔑しているからとも解釈できるし、それ以上に本人が卑怯な怠け者かわがままな人間であることを証明しているようなものだ。

人にはそれぞれ与えられた仕事と義務があり、この二つは自分のためにも、また自分が所属する社会のためにも回避することはできない。

実際的な知識を身につけ、いろいろな知恵を学ぶには、社会の一員として実生活に溶け込む以外に方法はない。社会の荒波にもまれてこそ、われわれは自分のやらねばならないことを知り、仕事のきびしさを知り、忍耐力・根気そして勤勉さを養い、人格を磨くことができるのである。

社会と接触することは、はかり知れない苦しみに耐える訓練を強いられることではあるが、世間を遠ざけて一人隠遁生活をするよりもはるかに多くを学ぶことができる。
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