電脳筆写『 心超臨界 』

心地よいサマーレインのように
ユーモアは一瞬にして大地と空気とあなたを洗い清める
( ラングストン・ヒューズ )

歴史を裁く愚かさ 《 底抜けに間抜けな日本人――西尾幹二 》

2024-05-24 | 04-歴史・文化・社会
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必死になって自分の国を貶(おとし)め、傷つける日本人スパイ団が、「慰安婦問題」は他の国にはなく、旧日本軍に特有の陰惨な性犯罪だと国の内外で宣伝して歩いている。そしてアメリカ兵にぶらさがって歩いていた日本人慰安婦が米占領下のあらゆる基地の日常風景であった、あのつい昨日の出来事すらも忘れているのである。ドイツに起こらず日本にだけこういう問題がもちあがる真の原因は、まさに日本人のこのばかばかしい性格、対他意識を欠いた底抜けに間抜けな体質にある。米兵に陵辱された日本女性が、米兵が悪いのではなく、戦争を起こした日本人が悪いのだと書いていた文章をむかし読んだ覚えがあるが、大概の反戦知識人の知能のレベルもこの程度である。


『歴史を裁く愚かさ』
( 西尾幹二、PHP研究所 (2000/01)、p68 )
第2章 なぜ私は行動に立ち上がったか
1 新しい歴史教科書の戦い

◆底抜けに間抜けな日本人

慰安婦管理に軍が関与していたか否かが日本では大問題になっているわけだが、ドイツでは占領地慰安婦は募集であれ、強制であれ、国防軍司令部によって定期検診から雇用登録、解雇、解雇後の生活監視に至るまで、徹底的に管理されていた。慰安婦を買う兵士たちも司令部発行の証明書を提示し、きめられた店のきめられたパートナーを対象とすることしか許されなかった。軍医による事後の病気予防処置も義務づけられていた。

東欧やソ連では間違いなく、ドイツ軍による若い女性の強制連行があった。ドイツへ労働力として連行されるのを拒否したポーランドやルーマニアなどの素人の娘たちは、占領地売春宿での勤務を強制された。そういうことはつまびらかに判明している。まさにあの大戦の最中であるから、国防軍の関与はあまりにも自明の事実で、なぜそんなことがいまさら問題になるのかヨーロッパでは分らない。たまたま先月号(平成9年1月号)の『諸君!』で、私が「『慰安婦問題』ドイツの傲岸 日本の脳天気」という論文(本章第3章収録)を書いた。そこである程度のドイツの実情報告をしたが、まだまだあんな程度の内容では終わらない。

ヨーロッパでは、慰安婦への謝罪だの補償だのという問題は起こらないし、そういう話はおそらく誰も聴いたことがない。最近でこそ日本と韓国でのこの件の騒ぎがドイツに伝わって、そういえばヨーロッパにもこの手の問題がなかったわけではないと言い出す左派系の人が出はじめているが、いわゆる思想界を動かす論争なんかにはなりっこない。

ヨーロッパではいわゆる「ナチ犯罪」が目を蔽わんばかりの酸鼻を極めた巨悪であるために、それ以外のたいていの悪事は影がかすんで見えなくなっているという実情がある。ドイツでは「ナチ犯罪」への補償だってあとからあとからと追いかけてくるのに、国家統一で財政難でもあり、しかも対ソ巨額援助もある。昔の「慰安婦問題」への補償なんてちょっと考えられないだろう。

それならなぜ日本にだけこういう問題がもちあがり、国際的に狙い撃ちされるのか。財政に余裕があるという虚報が弱みになっているのはたしかに見やすい理由だが、もう一つはドイツは戦争中に戦勝国も行ったのと同じ戦争犯罪や婦女暴行に、なぜ敗戦国だけが責めを負わなければならないのかと、問われたら必ずそう答えるに決まっているからである。ドイツは「ナチ犯罪」には戦争犯罪から切り離して対応するが、それ以外は拒絶する。ここには強靭な対抗意識がある。

戦後50年のいま、ようやくベルリン陥落時でのソ連兵によるドイツ女性への陵辱の惨劇が映像になり、活字化され、続々と証言の出版が続いている。旧満洲でのソ連兵による日本女性への陵辱、米占領軍の昭和20年代の強姦陵辱、パンパンやオンリーという言葉が日常化していた米兵による日本人慰安婦への侮辱――それへの怒りが50年たったいまの日本でも激しく燃え上がっている、というのなら、この国の国民の生命力にもまだ期待がもてるのだが、日本では話が逆なのだ。

必死になって自分の国を貶(おとし)め、傷つける日本人スパイ団が、「慰安婦問題」は他の国にはなく、旧日本軍に特有の陰惨な性犯罪だと国の内外で宣伝して歩いている。そしてアメリカ兵にぶらさがって歩いていた日本人慰安婦が米占領下のあらゆる基地の日常風景であった、あのつい昨日の出来事すらも忘れているのである。

ドイツに起こらず日本にだけこういう問題がもちあがる真の原因は、まさに日本人のこのばかばかしい性格、対他意識を欠いた底抜けに間抜けな体質にある。米兵に陵辱された日本女性が、米兵が悪いのではなく、戦争を起こした日本人が悪いのだと書いていた文章をむかし読んだ覚えがあるが、大概の反戦知識人の知能のレベルもこの程度である。

平成8年12月1日の『産経新聞』の匿名コラム「斜断機」に2、30年もするといま歌舞伎町あたりで商売をしている外人売春婦が、強制的に働かされたと訴えてくるのではないかと、注意を喚起していたが、将来起こりそうな話である。
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