電脳筆写『 心超臨界 』

明日死ぬものとして生きろ
永遠に生きるものとして学べ
( マハトマ・ガンジー )

天爵を修めて、人爵がこれに従う――孟子

2024-08-07 | 08-経済・企業・リーダーシップ
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■『小樽龍宮神社「土方歳三慰霊祭祭文」全文
◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『世界政治の崩壊過程に蘇れ日本政治の根幹とは』
■超拡散『日本の「月面着陸」をライヴ放送しないNHKの電波1本返却させよ◇この国会質疑を視聴しよう⁉️:https://youtube.com/watch?v=apyoi2KTMpA&si=I9x7DoDLgkcfESSc』
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


世の中には、組織の上下関係以前に人間的上下関係があるという。きょうは、『孟子』にある「天爵を修めて、人爵がこれに従う」を学んでみることにします。ここで急にサミュエル・スマイルズの言葉が浮かんできました。スマイルズは、「向上心」のなかで、人格は最も高尚な財産である、と語っています。


対談――伊與田覺&渡邉五郎三郎
◆「人に長たる者の人間学――先哲の教えが導くもの」
「致知」2006年9月号【特集・上に立つ者の人間学】)

【伊與田】「上」という意味が人によって取り方が違うと思いますね。福沢諭吉翁の「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」という考え方もあるし、人間関係における組織の上下関係という解し方もある。

しかし僕は、それを超えた人間的上下があると思う。安岡先生は無位無冠のひとでした。だがどこに行っても常に上になるのです。これは不思議でしたね。大阪でも地元を代表する大会社のトップが先生と会われましたが、どんなに貫禄ある経営者でもしばらく話をするうちに先生がいつの間にか上になっている。

【渡邉】戦争中でも八代太郎大将や大蔵大臣、日銀総裁を務めた結城豊太郎という錚々(そうそう)たる人たちが先生に師事されていた。それが人間の格、品性というものなのでしょうね。

【伊與田】『孟子』に次のような一節があります。

孟子曰(いわ)く、天爵(てんしゃく)なる者あり、人爵(じんし
ゃく)なる者あり。仁義忠信、善を楽しみて倦(う)まざるは、此
(こ)れ天爵なり。公卿大夫(こうけいたいふ)は、此れ人爵なり。
古(いにしえ)の人は、其(そ)の天爵を脩(おさ)めて、人爵之
(これ)に従えり。今の人は、其の天爵を脩めて、以(もっ)て人
爵を要(もと)む。

この世には天爵(天の地位)、人爵(人から与えられた地位)というものがある。仁義忠信や善の実践を楽しんで倦まない方は天爵。公や卿、大夫などの位は人爵である。昔の人は自分に与えられた天爵を修めて、人爵がそれに伴っていたが、いまの人たちは人爵にありつく手段として天爵を修める。つまり俺はこれだけのことをしたのだから、これこれの地位を与えられて当然だというわけです。

【渡邉】天爵を修めて、人爵がこれに従う。これが上に立つ者の姿なのでしょうね。

………………………………………………………………………………
論語普及会学監・伊與田覺(いよた・さとる)
大正5年高知県生まれ。学生時代から安岡正篤氏に師事。昭和15
年青少年の学塾・有源舎発足。21年太平思想研究所を設立。28
年大学生の精神道場有源学院を創立。32年関西師友協会設立参与
し理事・事務局長に就任。その教学道場として44年には財団法人
成人教学研修所の設立に携わり、常務理事、所長に就任。62年論
語普及会を設立し、学監として論語精神の昂揚に尽力する。著者に
『人に長たる者の人間学』(致知出版社)など。
………………………………………………………………………………
………………………………………………………………………………
福島新樹会代表幹事・渡邉五郎三郎(わたなべ・ごろうさぶろう)
大正8年福岡県生まれ。昭和11年旧制中学明善校を卒業し、南満
工専技養・機械科卒業後、満鉄・鉄道技術研究所に入所する。26
年参議院議員秘書、41年国務大臣行政管理庁長官秘書官、51年
福島県知事政務秘書。平成2年から政策提言集団・福島新樹会代表
幹事を務める。著書に『南洲翁遺訓の人間学』『上に立つ者の人間
学』(ともに致知出版社)『古教照心』など多数。
………………………………………………………………………………
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 脚気を予防するため軍艦一隻... | トップ | 今日のことば 《 リスクを取... »
最新の画像もっと見る

08-経済・企業・リーダーシップ」カテゴリの最新記事