電脳筆写『 心超臨界 』

もっとも残酷な嘘の多くは沈黙の中で語られる
( ロバート・ルイス・スティーブンソン )

人間通 《 未来——谷沢永一 》

2024-09-14 | 04-歴史・文化・社会
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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■緊急拡散『2024年8月発表:トランプ前大統領「米国を再び偉大にするための核心的公約20」』
■『小樽龍宮神社「土方歳三慰霊祭祭文」全文
◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『日本の「月面着陸」をライヴ放送しないNHKの電波1本返却させよ◇この国会質疑を視聴しよう⁉️:https://youtube.com/watch?v=apyoi2KTMpA&si=I9x7DoDLgkcfESSc』
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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人間は新し物好きでありながら同時に新規を畏(おそ)れ憚(はばか)る。新しく世に現われる物は常に必ず怪しげである。しかし一寸(ちょっと)見には正体不明の首を傾(かし)げたくなるような分野から、実は次の時代を主導する文明の利器が成長する。変わったことは良いことだと刮目(かつもく)して期待すべきであろう。人間の組織でも生産の行程でも、発展は新しい原理への転換に端を発する。その悉(ことごと)くが成功する保証はないにしても、次元を異にする発想のなかから未来が芽生えるであろう。


◆未来

『人間通』
( 谷沢永一、新潮社 (2002/05)、p183 )

我れ我れは後ろ向きに未来へ入ってゆく、とヴァレリーは言った。私達の眼界を占めているのは過去と現在の光景のみである。全く見えていない未来を心に思い描くのは冒険でしかない。しかし判断の材料は与えられている。自由経済機構の発展を促進したのは、常に直前の時代に住む誰もが予測できなかった新しい技術革新の波である。次から次へと引き続いて現れた技術革新の波頭が今日を限りにぴたりと永遠に停止すると見るか、或(ある)いは現代人が予想もできない更に新しい技術革新が生まれる筈(はず)だと当てにするか、答えはおのずから明瞭(めいりょう)であろう。人間が生まれ変わり生まれ変わり社会が継続するかぎり、技術もまたより高度により精緻(せいち)に磨(と)ぎすまされてゆくこと必定である。掘鑿(くっさく)技術の進展に伴い石油埋蔵の推定量は増える一方であるし、いずれは代替燃料(エネルギー)の開発も具体化するに違いない。

人間は新し物好きでありながら同時に新規を畏(おそ)れ憚(はばか)る。新しく世に現われる物は常に必ず怪しげである。しかし一寸(ちょっと)見には正体不明の首を傾(かし)げたくなるような分野から、実は次の時代を主導する文明の利器が成長する。変わったことは良いことだと刮目(かつもく)して期待すべきであろう。人間の組織でも生産の行程でも、発展は新しい原理への転換に端を発する。その悉(ことごと)くが成功する保証はないにしても、次元を異にする発想のなかから未来が芽生えるであろう。健康な精神は明日を信じる。自分が去ったあとのこの世になお幸せあれ輝きあれと念じる明朗な心躍りを楽しむべきではないのか。 
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