電脳筆写『 心超臨界 』

苦労に対する最大の報酬は
その引き換えに手に入れるものではない
苦労したことで形成される人物である
J・ラスキン

かけがえのない家族 《 ただひとりの人――東井義雄 》

2024-09-17 | 06-愛・家族・幸福
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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  神はどこにでもいるというわけにはいかない
  そこで母をつくられた
  ( ユダヤのことわざ )
  God couldn't be everywhere, so he created mothers
  ( Jewish Proverb )


◆ただひとりの人

『母のいのち子のいのち』
( 東井義雄、探究社、p41 )

子どもにとって、お母さんが、他のどんな偉い人とも、やさしい親切そうに見える人ともちがうところはどこでしょうか。

世界四十億のすべての人が「あの子はだめだ」と見放し、見捨ててしまっても、見放すことも見捨てることもできない最後のただひとりの人、それが「お母さん」という方ではないでしょうか。

しかも、このただひとりの人でなければできない「人間の心の真実」の種子まきを、「お母さん」はわが子にしてくださっているのです。

一昨年の「愛」(修養団発行)という雑誌の何月号だったでしょうか、神戸でお店を経営されている方が、少年院に収容されている少年の皆さんの歌を「愛のおたより欄」に紹介してくださっていたのを、私は深い感動で読ませていただきました。

  ふるさとの夢みんとして枕べに
    母よりのふみ つみあげて寝る

この作者も、ずいぶん多くの皆さんに心配をかけてきたのでしょうが、みんなから見放されてしまったとき、ただひとりの方の真実に、頭があがらなくなってしまったのでしょう。お母さんからの手紙を宝物にしているのです。そして、今度はふるさとの夢がみたいと、その手紙を「つみあげて寝る」というのです。

  われのみにわかるつたなき母の文字
    友いねたればしみじみと読む

自分にしか読めないお母さんの手紙を、友だちが寝てからとり出して、しみじみと読むというのです。下手な字がはずかしいからでしょうか。そんなことではありません。下手な文字いっぱいにあふれているお母さんのお心に、誰にも邪魔されずに、しみじみと対面したいのです。

  いれずみの太き腕して眠りいる
    友はかあさんとつぶやきにけり

太いたくましい腕に、いれずみまでしている友が、寝言で「かあさん」とつぶやいたというのです。この少年も、みんなから「しょうのない子だ」といわれ「悪い子だ」といわれてきたのでしょう。そんなことでヤケになり、意地を張り、いれずみなんかして悪者ぶっているのでしょう。けれども、世界でただ一人の人の「心の真実」だけはちゃんといただいているのです。それが、眠ってしまって、意地も何も消え去ったとき、とびだしてくるのです。

その寝言に感動してこの歌を詠んだ少年もやっぱり、ただひとりの方の「心の真実」をいただいているのです。だからこそ、友の寝言に感動し、ただひとりの方を思いおこしているのです。

さきに、お母さんの授乳の仕事は、船に「復元力」をつくる仕事と、同じ役割をはたしておられるのではないかと申しましたが、人間の子が、もうちょっとのことで、生涯をメチャメチャにしてしまいそうになったときも、ちゃんともとへ戻る力、復元力になってはたらいてくださる方、それがお母さんという方ではないでしょうか。
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