電脳筆写『 心超臨界 』

想像することがすべてであり
知ることは何の価値もない
( アナトール・フランセ )

393通の就職願いを書いた青年――ウォルター・ハーター

2024-06-30 | 03-自己・信念・努力
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日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
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そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
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第30代大統領カルヴィン・クーリッジは、こう言う。

「この世で根気ほど万能なものはない。才能は万能ではない。才能があっても思いどおりの人生を送れていない人はたくさんいる。学問も万能ではない。学問があってもきちんとした仕事につけない人はたくさんいる。万事に通用するのは、意志と根気だけだ。『前だけを見てねばり強く進め』というスローガンは、人類の種々雑多な問題をこれまでも解決してきたし、これからも解決していくだろう」

きょう紹介する話は、根気とねばり強さのおかげで人生の成功をつかんだ青年の話です。


◆393通の就職願いを書いた青年――ウォルター・ハーター

『人生が驚くほど逆転する思考法』
( ノーマン・V・ピール、三笠書房 (1999/1/1)、p41 )

ひとつ、例を紹介しよう。ペンシルヴァニア州東部の小さな農村に住む青年の話だ。

その小さな村の高校を卒業したばかりのウォルター・ハーターは、ごく一般的な青年にすぎなかった。子供の頃複雑骨折した脚を、ほんのわずか引きずっていることを除けば、家庭が貧しくて大学進学をあきらめざるをえないごくふつうの青年だった。

農業に携わっている人なら誰もが認めるように、ウォルターの住む地域も他と同じく、どんな職業の仕事といえどもなかなか見つからない状態だった。

けれどこの年若い青年の心には、夢とそれを実現させる方法とがうずまいていた。

夢と方法――この二つが一緒になると、目標は設定されやすい。目標が設定されれば、プラス・ファクターへ通じる扉も開きやすい。

ウォルターの場合、めざす目標は、行ったことも見たこともないニューヨークで仕事をみつけることだった。そんな目標が達成できると彼に信じこませられるものは、プラス・ファクター、それ以外にはない。

ウォルターは電話局に行くと、ニューヨークの電話帳を借りてきた。そして中心部にあるいろいろな業種の商店を調べ、ある有名なチェーンストアに的をしぼった。

電話帳にはマンハッタン、ブルックリン、クイーンズ、ロングアイランド、ブロンクスに散らばるチェーン店、つごう393店舗の住所がのっていた。これだけあればひとつくらいは仕事があるにちがいない、そう思った。ウォルターはすべての店舗一つひとつに手紙を送ることにした。

どんな援助も期待できず、うしろだてもない十代の若者にとって、それは途方もない試みだった。ウォルターは、どのチェーン店のどんな仕事でもいいから雇ってほしいと書いた。タイプライターは持っていなかったので、393店舗すべての支配人に手紙で書いた。1日15通を自分に課し、くる日もくる日も書きつづった。

返事は来なかった。1通も来なかった。

拒否の仕方にもいろいろあるが、いちばん辛いのはなんの音沙汰もないことだろう。しかし、何かがうしろからウォルターの背中を支え、押していた。ウォルターは負けなかった。

考えあぐねた末、ウォルターは、故郷を離れてニューヨークで運をためしていいかと両親に相談した。はじめ両親は、知りあいもいないのに……と心配したが、最終的には同意して、2、3日すごせるだけのお金をかき集めてウォルターに手わたした。二人は息子がすぐ帰ってくると思っていた。

マンハッタンについたウォルターはタイムズスクウェアに行くと、手紙を出したチェーン店の大型店舗のひとつを探し出し、支配人に会いたいと申しでた。

支配人は言った。

「たとえそのような手紙を受け取っていたにしても、ここにはない。人事課のほうに回されているはずだ」

ウォルターは人事課がどういうものかもわからなかったが、とにかく教えられたとおりにパーク街の大きなビルに入っていって受付で名前を名のった。ウォルターが案内されたのは、大きな机の向こう側にいかめしい顔をしてどっしりとすわっている男性のところだった。すべての実権を握っているといった感じの人だった。

その人はウォルターを長い間じっと見つめていたが、やがて立ちあがると机の上に置いてある手紙の束を指さし、ほほえんで言った。

「君の就職願いだ。全部で393通ある。いつかやってくると思っていたよ。君には事務の仕事をやってもらいたいと思っている。午後からでも始めてくれるかい」

信じられないかもしれない。

でも本当の話なのだ。ウォルター・ハーターは、支配人の地位にまで出世した。そして他の職に移っても、終始主導性と忍耐力を失わず、常にある種の「勢い」のようなものを身につけていた。プラス・ファクターである。
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