電脳筆写『 心超臨界 』

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( エドマンド・バーク )

不都合な真実 《 サンフランシスコ講和条約の中の「誤訳」――馬淵睦夫 》

2024-10-11 | 04-歴史・文化・社会
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この条項には明確に「判決を受諾し」としか書いてありません。関心があったものですから調べてみますと、英語では“judgments”です。複数になっています。フランス語でも“jugements”になっています。しかも「諸軍事法廷によって言い渡されたjugements」と明確に書かれています。それからスペイン語ではもっとはっきりと“sentencias”です。まさに「センテンス=判決」なのです。この3つは共に正文ですが、正文ではみな「判決」と言っているのに、日本だけが「裁判」と訳しているのです。


◆サンフランシスコ講和条約の中の「誤訳」

『グローバリズムを越えて自立する日本』
( 加瀬英明&馬淵睦夫、勉誠出版 (2019/4/30)、p19 )

【馬淵】 このような誤訳の例の中で「国際連合」よりたちが悪いのが、連合国との平和条約であるサンフランシスコ講和条約の日本語訳なのです。戦争犯罪についての有名な第11条というのがあります。この項においては、

「日本国は、極東国際軍事裁判所並びに日本国内及び国外の他の連合国戦争犯罪法廷の判決を受諾し、且つ、日本国で拘禁されている日本国民にこれらの法廷が課した刑を執行するものとする。……」

と規定されています。ところが、外務省はこの11条中の「判決を受諾し」を「裁判を受諾し」と訳してしまったのです。

外務省の条約局には、語学の達人、条約の達人がいるのに、なぜあえてそういう語訳をしたのか、ということです。

加瀬先生もご存じのとおり、この条項には明確に「判決を受諾し」としか書いてありません。関心があったものですから調べてみますと、英語では“judgments”です。複数になっています。フランス語でも“jugements”になっています。しかも「諸軍事法廷によって言い渡されたjugements」と明確に書かれています。それからスペイン語ではもっとはっきりと“sentencias”です。まさに「センテンス=判決」なのです。

この3つは共に正文ですが、正文ではみな「判決」と言っているのに、日本だけが「裁判」と訳しているのです。そもそも「裁判」と訳したのでは、日本語の文章としてもおかしい。裁判所や法廷の「裁判を受諾する」では意味をなしません。どう考えても「判決」以外に訳はありえません。ですから、これは単なる誤訳迷訳の類ではなく、何か隠された意図があるように疑わざるを得ないのです。

この間違った解釈がその後の政府の国会答弁に残っています。1985年の11月に当時外務省条約局長だった小和田恆氏は土井たか子社会党委員長の質問に答えて、日本は「極東国際軍事裁判所の裁判を受諾している」と言ってしまった。(*) ことほど左様に、日本は東京裁判史観に縛られているのです。外務省は世界に向かって、日本が東京裁判史観に順守していることを発信し続けていると言うわけです。

  注(*):関連ブログ
   「外務省の歴史認識は東京裁判史観」https://tinyurl.com/yxtkxdde
   「自民党凋落の発端は中曽根内閣」https://tinyurl.com/y5nblk45
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