ぶうちゃんのリハビリ日記  自由へ続く道

持ち前の負けず魂で、医師には不可能といわれた一日も早い社会復帰を目指すリハビリ親父の日記です。

発病から今まで その2

2005-12-19 14:38:11 | 日記・エッセイ・コラム
ICUで気が付いた時、まず目に入ってきたのは長女が泣きながら私の足をさすっている姿だった。
次に見えたものは、まるで夜店のお面屋の様に釣り下がったおびただしい数の点滴の袋だった。医師から『舌を出して』と言われ舌を出すと、医師は妻にこう言った。『これだけ舌が左に曲がってると、若し話せるようになったとしても相当な言語障害が残るのを覚悟してください』・・・ その言葉が頭に残っていた私は、気道確保のためにプラスチックのチューブ(カニュウレイ?)を挿入する時に舌を出来る限り右に曲げ、チューブを左から挿入してもらいチューブの力で舌が右に曲げるようにしたのを覚えている。
ICUには一週間居たのだが、その間は自分自身恐怖との戦いだった。当然、ICUには他の患者さんも居る訳だが、その内の何人かは残念な事に息を引き取ってゆく方もいる。私は目しか動かない状態だったため、耳から聞こえてくる家族の方の声で判断していたのだが、その度に次は自分の順番ではないか?と死の恐怖に脅えていた。実際、自分の葬式の夢を見て自分が火葬場の炉の中に入ってゆく所を見た。それも耐火煉瓦もくっきりと見えたのだ。
ICUで見た夢は通常では絶対見ないであろう、上下さかさまの夢や上半分だけの夢、球体や三角錐、四角柱だけの夢を見ていた。

コメント (2)
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