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大山加奈選手、岩隈久志選手、ライコネン選手、浅田真央選手、阪神タイガース他好きなものがいっぱい。幸せ気分を発信したいな

2010 F1 エントリー

2009-05-30 23:20:08 | モータースポーツ
たクマたん&ナンデ・ヤネンさん(モナコ de ポイント獲得記念)


 2010年のF1はどうなっちゃうの
FIAが、4000万ポンド(約58億円)のレース予算制限を打ち出し、この予算制限を受け入れるチームには緩やかなレギュレーションを、受け入れないチームには厳しいレギュレーションを適用すると発表したのに対し、既存チームの間から反対の声が上がり、約半数のチームはF1撤退も辞さないとの姿勢を見せました。
一方で新規参入を希望するチームも名乗りを上げ、2010年のエントリー締切である5月29日に向け、FIAと、チーム側団体FOTAがどういう結論に至るのか、注目されていました。

5/22 2010年F1エントリー受付始まる
     Team USF1 予算制限を受け入れエントリー申請(新規)
     Campos Meta1 予算制限を受け入れエントリー申請(新規)

5/23 既存全チームがブリアトーレ(ルノー)所有の豪華クルーザーで会合、統一見解をまとめる
     FIAのモズレー会長とF1チームの団体FOTAが会合するが、合意にいたらず

5/29 FOTAが「2010年にF1に新規参入するチームを援助するために技術的なパートナーシップのシステムを提案すること」で合意
     デビッド・リチャーズ、エントリーを提出することを発表(新規)
     ローラ、エントリー提出(新規)

5/30 FOTAが、既存全チームが2010年エントリーを提出したことを発表

6/12 エントリー結果公表予定


FOTAは、既存チームのエントリーは暫定的なものであり、
・6月12日前の新しいコンコルド協定への同意、
・2009年に基づくレギュレーション、
・同一の監査機関などの実現などを条件としています。

また、FOTAは、
1) 2010年と2011年で2ステップの予算制限を設ける「グランドパス」のアプローチを推進
   2010年は1億ユーロに予算が制限され、2011年からは45ユーロに削減

2) 技術的なパートナーシップは、新F1チームに設計ノウハウだけでなく、特にパフォーマンスに影響しないパーツ面を援助する。
  ・カスタマーカーは容認せず、2011年に新F1チームが予算制限のもとに独自の収益で競争することを確実にする構造を目指す
  ・この技術援助により、新規参入チームは予算制限を大きく超える資金供給なしに初年度を戦えると期待できる

としています。




【FOTA プレスリリース】
全てのFOTAチームは、本日、2010 FIA F1世界選手権への条件付きのエントリーを提出した。
FOTAは、FIA F1世界選手権に関与し、向こう3年の選手権を戦うため、コストを大幅に削減するという重要な行動に満場一致で同意し、メンバー全員が長期的に参加することを決定した。同時に、技術的な競争とスポーツの挑戦を維持し、新チームがF1世界選手権への参加を容易にするシステムを生み出した。

これらの基準は、FOTA内で2009年にすでに決定したことと一致しており、エンジンとギアボックスの大きな節約を達成するものだ。全てのFOTAチームは、原則として2010年の世界選手権にエントリーした。

1)コンコルド協定は、2099年6月12日以前に全てのチームによってサインされ、その後、全てのFOTAチームが2012年までF1で戦くことをを明言する。コンコルド協定の更新は、全てのチームが、堅実な統制のもと永続性を保証する正式な関係で団結することで、スポーツの将来の安全を提供する。

2)2010年のレギュレーションの基礎は、現在の2009年レギュレーションであり、FOTAがFIAに提出した提案に従って、修正される。
全てのFOTAチームの2010年F1世界選手権へのエントリーは、(a)全てのFOTAチームは同一の監査機関のもとで2010年F1世界選手権を戦うことを許可され、(b)それらが全体として受け入れられる、という理解のもと、本日提出された。

全てのFOTAチームは、永続的な安定性と堅実な統制を提供することによって、健全で成功したF1の将来のために堅実な基盤を築くという目的のもとでFIAと積極的かつ生産的に協力することを楽観的に考えている。





何はともあれ撤退するチームがなくて良かったですね 
予算制限は、ワークスチームとプライベートチームの格差をなくそうとする試みなのだと思いますが、一方でスタッフのリストラや、技術革新の停滞にもつながるので、簡単に結論が出る問題ではありません。
どのチームも優勝やチャンピオンシップの可能性を持てるというのはいいことだと思いますが、ワークスとプライベーターである程度の格差が生じるのはやむをえないことかもしれません。
むしろ、だからこそプライベーターに独自の存在意義が生じる部分もあると思います。
ワークスチームの場合は、ワークスの名誉にかけて結果を出さなければならないところがあるので、ドライバーを選ぶ時もどうしても実績重視になります。
しかし、ワークスに勝てなくてもやむなしとみられるプライベーターでは、ある程度自由なコンセプトを設定することが可能です。
フォースインディアやかつてのスーパーアグリのように、「自国のドライバーにシートを与えてあげたい」というのもそうですし、BMWと合体する前のザウバーも若手の発掘が上手いプライベーターでした。
シューマッハー、マッサ、ライコネン、ハイドフェルドらはザウバー出身のドライバーです。
ペーター・ザウバーは、若いドライバーが自分のチームでデビューし、トップチームにステップアップしていってくれればいいと考えていたようでした。
一方で資金の潤沢なワークスチームは、大勢のスタッフを雇用したり、次々に技術開発をして、F1を引っ張り、その技術が市販車にフィードバックされるという貢献をしてくれます。
別にワークスとプライベーターで格差があった方がいいというわけではありませんが、ワークスにはワークスの、プライベーターにはプライベーターの存在意義があるので、必ずしも何もかも同じにならなくてもいいのではないかとも思うのです。
もちろん、毎回決まり切った顔ぶれしか表彰台に上がらないというのでは、見ている方も面白くないので、格差を縮める努力は必要だと思いますが、そこにばかり視野狭窄してしまって、かえって全体を損なうことがないようにしてほしいです。

ところで、元ホンダ時代からブラウンGPの今もチームCEOのニック・フライ氏は、昨年、資金難に陥ったスーパーアグリをトルコGPのパドックが閉め出した後、
「F1はワークスだけで戦われるべきであり、資金の不安定なプライベーターが参加するべきではない。
今後はまだF1に参加していないメーカーに参加するよう働きかけ、ワークスだけのF1にしていくべきだ」
ということを語っていました。
ホンダの撤退で自分のチームがプライベーターになった今も同じ考えなのかどうか、聞いてみたい気がします。