BE HAPPY!

大山加奈選手、岩隈久志選手、ライコネン選手、浅田真央選手、阪神タイガース他好きなものがいっぱい。幸せ気分を発信したいな

東レ vs デンソー

2010-01-31 21:05:20 | バレーボール


 

 東レ  デンソー

スタメン:荒木、迫田、木村、バルボッサ、和田、中道 リベロ;濱口
途中出場:大山未希、高田、佐藤、森、芝田


 25-23
 17-25
 25-17
 27-25


上位チーム、デンソーとの対戦。
今日はサーブがよく、デンソーの守備を崩せました。
デンソーにとっても負けられない一戦なので、白熱の展開になりましたが、最後は東レがふりきることができました。
今季は日曜の勝率が悪いので、連勝できたのは大きかったと思います。
ただ、きのう今日とちょっと得点がサイドに偏ってるかなという感じがします。
特にサオリンが、スパイク打数もサーブレシーブ受け数も多くなっているので、攻撃面で他のWSやセンター線が負担を減らしてあげてほしいです。
久しぶりのスタメンのバルボッサ選手は、ブロックでも頑張ってくれました。ここから助っ人の本領を発揮していってほしいです。


 1/31現在の上位順位
 JT   14勝0敗
 久光  10勝4敗
 東レ   9勝5敗
 デンソー 9勝5敗


2位グループは団子状態。抜け出せ、東レ

今週末のスポーツ三本立て

2010-01-30 20:14:48 | スポーツ


 外は寒いけど、スポーツは熱い

 フィギュア4大陸選手権
五輪代表メンバーからは真央ちゃんと鈴木明子選手が出場しました。
SPは、鈴木選手が1位。真央ちゃんは3位。
トリプルアクセルが回転不足で、他にもジャンプのミスや演技時間の超過があったようですが、3位で「出遅れ」といわれてしまうのだから、今の日本人選手はレベルが高いですね。
しかし、フリーではトリプルアクセルを2回きめて、逆転V
鈴木選手はジャンプのミスが1つありましたが、失敗したジャンプのかわりの他のを連続ジャンプにするなど機転をきかせて、2位。
2人とも、五輪に向けてのびしろを残しての好成績だったんで、よかったんじゃないでしょうか。
真央ちゃんは、万一本番でSPがいまいちでも、フリーで巻き返せる自信がついたでしょうし、鈴木選手は今滑るたびに自信がついている時期みたいに見えますね。そういう時に五輪が重なるとは、運も持っている人だと思います。ミスが出ても落ち着いて立て直せるたくましさがあるので、本番が楽しみです。
女子の日本代表は3人とも金メダルを狙える選手なので、期待がふくらみますね


 北極圏ラリー
ライコネンが出場する北極圏ラリーがスタートしました。

・SS2でコントロールを失い木に衝突。観客に救出されてレースに復帰。
首位から31分遅れで第2ステージを終了。

・第3ステージで1分10秒のタイムペナルティ。

なんかちょっと苦戦しているみたいですが 本番のWRCに向けて、1つでも多く経験値を積んでほしいです。
ラリーは、「観客に救出されて復帰」なんて、ありなんですね
キミ様を助けて下さった方、ありがとうございます~
わたしもコース脇で待機していたい(笑)


 東レ  NEC

スタメン:芝田、荒木、迫田、木村、和田、中道 リベロ;濱口
途中出場:高田、大山未希、バルボッサ、森

 25-21
 25-19
 20-25
 17-25
 15-12


前回はやられてしまったNECにリベンジ。
サーブで相手を崩し、1、2セットを連取しましたが、3,4セットを奪われてしまいます。
たしかJT戦だったと思いますが、2セット取りながら、3~5セットをとられて落としてしまったことがあるので、いやな展開でしたが、いいところでメイさんが決めてくれて、NECをふりきることができました。
今季は土曜に勝って日曜に負けるパターンが多いので、明日のデンソー戦もぜひ勝って、連勝して下さい 



さわらのカレームニエル&かぼちゃのポタージュ

2010-01-28 21:20:40 | クマでもできるシリーズ


 「病気にならない毎日の食事」(森野眞由美著、長岡書店)から減塩メニューを一品に、母に教わったカボチャのポタージュを添えました。

 さわらのカレームニエル
1 さわら(160g)を、たれ(しょうゆ・みりん各小さじ2、カレー粉小さじ2、酒大さじ1・1/3、しょうがじる1片分)に、10分ほどつけておく
2 1に小麦粉をまぶし、油を熱したフライパンでソテーする  


 かぼちゃのポタージュ
1 かぼちゃ(1/4個)を一口大ぐらいに切る
2 鍋にかぼちゃを入れ、かぼちゃがかぶるぐらいの水を入れて、やわらかくなるまで煮る
ミキサーに入れる前に少しさます
3 かぼちゃと煮汁をミキサーに入れ、なめらかになるまでかきまぜる
4 3を鍋に入れ、コンソメスープの素(1個)と、塩こしょう(少々)で調味する
5 牛乳(200ml)を加えてまぜ、ひとにたちさせる  
  

・カレー粉を加えることで、塩分を控えた分を補います。薄味すぎる場合は、ぽんずしょうゆを少したらしてみて下さい
・スープの色が緑っぽいのは皮をむかなかったからです。味に影響はありません(多分
 パンプキンイエローに仕上げたい場合は、皮をむいて下さいね



ピンクダイヤモンド

2010-01-26 21:32:46 | モータースポーツ


  ピンクダイヤモンドというチューリップ
何度も開いたりつぼんだりして、とても長持ちするというので買ってきました。

ダイヤモンドというだけあって輝いています



というのはもちろんウソで 携帯の編集機能できらめき演出。


こちらは、キミ様のラリー姿。



画像は、F1-Gate.com に掲載されていたもの。もっと大判でUPされています。
レッドブル仕様のレーシングスーツもよく似合っています
キミ様の所属チームは、シトロエンジュニアチーム。
車は、シトロエンC4です。



何をやっても絵になるキミ様
キミ様が参戦するWRCはF1より早く2月11日に開幕。
ちょうどバンクーバー五輪の頃?
その前に、1/29に北極圏ラリーに参戦します。
北極圏ラリーにはキミ様の弟のラミ・ライコネン選手も参戦します。
どうも、フィンランド人ドライバーは、ラリーに特別の思い入れがあるみたいですね。
F1に参戦してくれないのは寂しいですが、キミ様が選んだ道なので、応援したいと思います。
フレー、フレー、キミ様



東レ vs 久光

2010-01-24 20:44:48 | バレーボール


 今日の画像は昨日の画像とネガポジの関係になっています。
        ↑ この言葉も死語になっていくのかしら
輪になっているのはある動物です。


 東レ  久光製薬

スタメン:芝田、荒木、迫田、木村、和田、中道 リベロ;濱口
途中出場:高田、大山未希、小平、バルボッサ、森

 23-25
 23-25
 17-25


絶対勝ちたい試合でしたが、残念ながら落としてしまいました。
久光のサーブで崩され、攻撃が単調になってしまったようです。
人と人の間にくるボールをどちらがとるかが、しっかりコミュニケーションがとれなかったみたいなので、チーム内でしっかり詰めていってほしいです。
まだまだ先は長いので、体に気をつけてがんばって下さいね


 1/24現在の順位
 JT   12勝0敗
 久光    9勝3敗
 デンソー  8勝4敗
 東レ    7勝5敗
5 岡山    5勝7敗
6 NEC     4勝8敗
7 トヨタ車体  2勝10敗
8 パイオニア  1勝11敗



東レ vs 岡山

2010-01-23 21:58:51 | バレーボール


 大阪は昨日今日と冷たい風が吹いてます。
東レの試合がある茨城は雪が積もっているようです


 東レ  岡山

スタメン:芝田、荒木、迫田、木村、和田、中道 リベロ;濱口
途中出場:高田、大山未希、佐藤、バルボッサ

 26-24
 25-15
 27-25


第2セットは途中から東レペースになりましたが、第1、第3セットは最後まで一進一退の攻防でした。
東レは、サーブレシーブをきっちり返し、センター陣がよく得点していました。
サオリンがスパイク打数、サーブレシーブ受け数ともにチーム一と奮闘しました。
リオさんもいいところで決めてくれて、本当に頼もしいアタッカーに成長してくれています。

JTは相変わらず負けなしの11連勝
明日は2位の久光と対戦。
負けられない試合が続きますね。
寒さに負けずに、がんばれ、東レ

雪兎

2010-01-21 21:48:08 | 殿


 安住の侵攻を撃退して明騎野に平和が戻って少し経ったある日のことです。
於京さんが戦後お見舞いにやってきました。
実を言うと、安住が明騎野に攻め入ったと聞いた時、甲子屋では、明騎野への売掛金はこれでパァだと覚悟したのです
ところが、まさかの勝利だったので 於京さんは戦勝祝いに、樽酒と豪華おつまみセットを持って行きました。
「こたびのご勝利、まことに祝着にございます」m(_ _)m
城では早速大宴会が開かれ、村人達にも酒がふるまわれました
於京さんは、今回の戦いで壊れた武具の修理や、新しい武具の注文をたくさん受けて、ほくほくして帰って行きました

温暖な明騎野ですが、この日は画像の都合上積雪があったことにします
また寒くなるようなので、皆様もお体気をつけて下さいね



チョロきったんさんの福袋鍋

2010-01-19 21:30:21 | クマでもできるシリーズ


 チョロきったんさんに教えて頂いた、その名も福袋鍋。
福袋のように、具をいっぱい油揚げにつめこんだメニューです。

 福袋鍋(4人分)
1 下ごしらえ 
 ・油揚げ(4枚)に熱湯をかけて余分な油を抜き、半分に切って袋状にする
 ・かんぴょう(8本)を水で戻す
 ・ごぼう(1/3本)を細切りにして、水にさらす
 ・ニンジン(30g)、しいたけ(2枚)を細切りにする
 ・白滝(80g)をざく切りにする
 ・長ネギ(1本)を斜め切りにする
 ・玉ねぎ(1個)をみじん切りにする
2 ニンジン、ゴボウ、しいたけ、白滝、玉ねぎ、ぎんなん、豚ひき肉(200g)を油でさっといため、塩(小さじ1/2)、しょうゆ、みりん少々で軽く味をつける
3 2を油揚げにつめこむ
  卵(1個)を割り入れ、口をかんぴょうで結ぶ
4 鍋に、だし汁(4カップ)、みりん(大さじ2)、しょうゆ(大さじ2)、塩(小さじ1/2)を煮立て、3と長ネギ、もちを入れて煮る
  お好みで七味をふる


具がたっぷり入っているので、油揚げの袋をかじるのが楽しみです
ちょっとすき焼きっぽい味かな。
福袋鍋という語感もいいですね。
皆様は福袋買う方ですか?
わたしは、がっつり品定めして買いたい方なので、福袋は買ったことないんです。  
お菓子の中に野球選手のカードが入ってるのなんかも、好きな選手のだけゲットしたいので、誰のが入ってるかわかる方がいいのになあ、なんて思ってしまいます。
知り合いの一人は、「何が出てくるのかわかんないのが面白いんじゃない」と言います。
その人は、何事につけ、何が飛び出してくるかわからない博打のようなのが好きみたいです。
ワクワク感に満ちた人生みたいでうらやましいです
チョロきったんさん、いつもおいしいレシピを教えて下さってありがとうございます

明騎野戦記(後編)

2010-01-18 21:57:29 | 殿


 山名隊は明騎野のおとり部隊と交戦しながら、少しずつ飛水城の南門に向かって進んで行きました。
城に近づくにつれて道は細くなり、一列縦隊でしか進めなくなりました。安住軍にとっては多勢の利が生かせなくなりますが、今回は人数が少ないことを気取られずにすんで好都合です。
山名は城に近づきすぎないよう軍を塩梅しながら、檜垣隊が東門を破った合図ののろしを待ちました。

檜垣隊の前にそびえる東門はしんと静まりかえっています。門の手前に、防御柵のつもりなのか、申し訳程度の生け垣が設けられています。
安住の騎馬武者達は、そんなもの蹴散らしてしまえとばかりに突進しました。
城門が眼前に迫った時、突然、生け垣が火を噴きました

殿は朝早く、守備兵の大半を東門側に移動させました。
生け垣の陰に鉄砲隊を隠し、残りは城内にこもって息をひそめていました。
鉄砲隊には、合図があるまで撃たないよう厳命しました。
夜明けと共に、檜垣隊が迫ってきました。
騎馬隊がぐんぐん近づいてきますが、殿はまだ合図を出しません。
先頭の騎馬の蹄が生け垣にかかろうかという時、殿は「撃て!」と采を振りました。
十分に敵をひきつけたところで一斉射撃をしたので、面白いようにあたります。一発撃つと、お手軽部隊が弾ごめのすんだ銃を射手に渡します。檜垣隊の騎馬武者はばたばた倒れました。
檜垣重正はやむなく一時撤退を命じました。
敵が射程圏外まで後退すると、殿はすぐさま鉄砲隊を城内に戻しました。替わってお手軽部隊が、第二派の攻撃に備えて準備をほどこしました。

東門の銃声は山名時忠の耳にも届きました。山名は首をそちらに振り向けましたが、合図ののろしは上がりません。
発砲したのが敵であれ味方であれ、銃声がするということ自体、不測の事態が起こったということです
山名は足軽鉄砲隊に東門の様子を見に行かせることにしました。状況を見定めるとともに、味方が危地に陥っているようなら、横合いから援護射撃をさせるのです。
足軽達は連絡道に駆け入りました。行く手をふさぐ丸木の大柵に手をかけ、息を揃えて押し倒します。よいせ、よいせ。
威助どんは、丸木に、忍びの使う糸刃(ワイヤーカッターのようなもの)を結び、それをあらかじめ削っておいた岩の根本に回しておきました。敵兵が柵を倒そうと押すたびに、糸刃がぎこぎこ岩の根を削ります。柵が倒れると同時に、大岩が崖から切り離されて、敵兵の頭上に転がり落ちました。
ろくに戦闘もしていないうちに損害が出て、山名は呆然としました。
自分達にも城方がどんどん弓矢と鉄砲をうちかけてきます。山名はしかたなく、いったん後退し、東門側の様子を確かめることにしました。

檜垣隊は態勢を立て直すと、鉄砲足軽、弓足軽を先頭に再び東門に向かいました。彼らに敵の鉄砲隊をいすくめさせておいて、騎馬隊が突進するのです。
足軽達は鉄の盾をかざして進みます。明騎野は小国のわりに鉄砲の保有数が多いので、弾防ぎを用意してきていたのです。
先頭の足軽が、地面に張られた紐に足をとられて倒れました。土の色と同じ色の細い紐だった上に、鉄の盾が目隠しになって、気づかなかったのです。紐は脇に立つ大木の枝に結ばれています。紐が引かれて枝が折れ、枝にはさまれていた丸太がどどっと落ちてきました
後続の足軽が大急ぎで丸太をどけて仲間を助けようとしました。檜垣は、彼らに叫びました。
「ええい、道をあけろ! 丸太などそのままでよいわ!」
檜垣には焦りがありました。今回の作戦は、檜垣隊と山名隊が手早く飛水城を落とすことが前提になっています。ここで手間取っていると、本城を攻撃している主君の軍も危険にさらされます。檜垣は馬にむちをくれ、丸太の山をひらりと飛び越えました。騎馬武者達が次々と後に続きます
ところが―
ちょうど着地するあたりの地面に鉄びしがまいてあったから、たまりません。馬が倒れ、武者達も地面に放り出されました。檜垣の側近の時任継義(ときとうつぐよし)は何とか丸太の山の手前で馬を止め、後続を停止させました。丸太の前後で軍が止まってしまったところへ、城壁の上から銃火が降ってきました。
殿は、ひとしきり銃撃を浴びせると、城門を開いて討って出ました。敵はたまらず逃げ出しました。どんな強敵でも逃げる時は不思議に易々と討てます。殿は、首はとらずに一人でも多くの敵兵を戦闘不能にするよう命じました。
敵が一定の距離まで後退すると、殿はひき鉦を叩きました。深追いは禁物。なんといっても、相手の方が人数が多いのです。調子に乗って追いかけて行くとこちらがやられてしまいます。

檜垣隊は例の崖道のところまで退却しました。崖の上に、南門から退却してきた山名隊の姿があります。山名が馬を巧みに操って崖道を下りてきました。
「どういうことだ。東門にも兵がいたぞ
「どうやら、われらは明騎野にはめられたようだな。小幡は寝返るふりをして、われらをたばかったのだ」
二人は歴戦の強者らしく、すぐに次の方針を打ち出しました。明騎野勢が彼らの逆をついたのなら、南門の方が兵力が少ないはずです。二隊は合流して、手薄な南門を破ることにしました。崖道を上れる者だけ大急ぎで上らせて、南門に向かって突進しました。

このなりゆきに、一番驚いたのは勘解由でした。
自分の策通りに準備が行われていたことを、ちゃんとこの目で確かめたのに、これは一体どういうことでしょう
お手軽部隊は、南門の防護柵と一緒に東門の柵も作っていました。骨組みだけならどちらも同じなので、勘解由が別の場所を見分している隙に、東門の分はそちらへ持って行って艤装を施したのです。
勉強と称して勘解由につきっきりだった若侍は、実は東門の作戦準備を勘解由に気づかれぬよう、彼を誘導する役割でした。大岩の細工や、丸木の罠を仕掛ける時は、彼が勘解由を上手く別の場所に連れて行ったのです。
兵を移動する時は、殿と正木老人が、最後の手順確認といって軍議を開き、彼を足止めしました。
勘解由が神経をとぎすませていれば、あるいはその動きに気づいたかもしれません。しかし、勘解由は殿を甘く見ていました。ひよわで脳天気なバカ殿とばかり思っていたのです。
勘解由は、明騎野を手土産に安住に召し抱えられるという野望が潰えたことを悟らざるをえませんでした。もちろん、明騎野にとどまることもできません。彼に出来ることは、何とか明騎野を脱出することだけです。また浪人に逆戻りですが、命があれば再びチャンスがめぐってくるかもしれません。

山名・檜垣の両隊は、南門に突撃しました。
白兵戦になれば、安住武者は一騎当千。明騎野勢を破る自信はあります。檜垣は、南門に攻め入ったら、城に火をかけるつもりでした。できれば飛水城は無傷で手に入れたかったのですが、既に大幅に段取りが狂っています。本軍との連携を考えると、力業でもいいから、とにかく早く飛水の城兵を黙らせなければなりません。
連絡道の脇を風のように走り抜けた時、突然大地に大穴があきました。
先鋒の騎馬が落とし穴に落ち、後から来た騎馬は穴に落ちた味方に躓いて転倒しました。
大岩のあった連絡道の崖上に明騎野兵が現れ、安住軍の側面を攻撃してきました。城の中からこの崖の上に出られる通路がつくられているので、東門の兵がそこを通ってかけつけたのです。こういう小国の山城は、天然の地形を上手く利用して作られているものです。
さしもの安住兵も大混乱に陥りました
特に、年若い兵や、下級の兵は、指揮官の命令もきかず一目散に逃げ出しました。彼らには、飛水城に続く道が生き物のように自分達に襲いかかってくるように感ぜられたのです
上級武士達は何とか秩序を保って退却していますが、飛水城攻めは完全に失敗です。伝令がこの事態を本軍に伝えるべく疾走しました

本城を守っている大殿様と茶飲み友達は、安住軍の猛攻に懸命に耐えていました。
こちらも少ない人数で何とか敵に損害を与えるべく、工夫をこらしていますが、安住勝利も智慧のある武将です。大軍を巧みに駆け引きして、火のように攻め立てます。城方は押され気味です
不意に、敵方の圧力が弱まりました。敵の旗が反転し、安住軍が後退し始めました。
城方は何が起こったのかわかりません。罠かもしれぬと慎重に敵の動きを見守っていました。
敵はどんどん後退して行きます。どうやら安住に帰って行くようです
城方は知らないことですが、飛水城攻めの失敗が総大将に伝えられたのです。明騎野勢を挟撃するどころか、このままでは自軍の側面や背後を衝かれかねません。安住勝利は引き際を心得た大将です。即座に撤退命令を出しました。

こうして明騎野は危機を脱しました
この合戦の戦功第一は殿とされました。身内に内通者を抱えながら、安住軍を撃退して城を守ったのです。大殿様は大喜びでほうびの金銀を下さいました
殿はそれを家来一同で頭割りにしました。一人ずつ名前を呼び、ねぎらいながらほうびを授けました。「あの生け垣はよくできていたな」「あんな大穴をよく短時間で掘れたな」「そちの射撃はまことに正確であった」等々。
最初は、「おれの方があいつより働いたのに、頭割りなんて不公平だ」と思った者も、殿の言葉を聞いて、「なるほど。あいつも活躍したのだ」と納得しました。中には、「おれそんなにすごいことをしたのですか?」と驚いている者もいます。でも、したのです。みんなで勝ち取った勝利です

勘解由はいつのまにか姿を消していました。
こういうキャラクターはしぶといので、また思いがけないところで名前を聞くかもしれませんね

(おわり)



明騎野戦記(前編)

2010-01-17 21:05:18 | 殿


 戦国時代も新しい年を迎えています。
殿の国、明騎野(あきの)は新年早々危機に見舞われています。

明騎野は小国ですが交通の要衝に位置しているので、近隣諸国は都に旗を立てるにはまず明騎野をとるべしと考えています。
特に隣の強国、安住(あずみ)は、虎視眈々と明騎野を狙っていますが、国境に聳える険しい山に阻まれ、なかなか攻め込めません。
その安住が、年明けと共に、せっせと明騎野攻めの仕度を始めたのです。
どうも、明騎野の軍師、小幡勘解由(おばたかげゆ)が安住に内通しているらしいという、ただならぬ情報が殿と家老の正木宗衛門(まさきむねえもん)にもたらされました。
勘解由は、大殿様の参謀として何度も軍功を立て、その信頼は絶大です。しかし、数ヶ月前、兵糧米の横流しがばれて、国境の小さな砦の守備に左遷されてしまいました。安住はそれに目をつけて、勘解由に接触したようです。
左遷されてくさっていた勘解由がこれに応じ、安住は彼から内部情報を得て、今が好機と戦の準備をしているのでしょう。
殿は父の大殿様にこの情報を伝えましたが、大殿様は勘解由の裏切りを認めたくないご様子です。それでいて、思い当たるところもあるらしく、結局、勘解由には本城ではなく、支城の飛水城(ひすいじょう)を殿と一緒に守らせるという中途半端な措置をとりました。大殿様はこのところ病気がちなせいか、優柔不断になっているのです。

飛水状の守備を任された殿と正木老人、勘解由らは早速軍議を開きました。
勘解由は、城の南門に軍備を集中させるべきだと進言しました。
安住から飛水城をせめるには、南門と東門の二通りの道筋が考えられるのですが、東門に通じる道はところどころひどく狭くなっていて、進軍に適しません。安住はおそらく南門に通じる道を選ぶでしょう。飛水の守備兵は小勢なので、これを二手に分けるよりも、一箇所に集中させた方がいいと思われます。
勘解由は、敵を確実に南門に導くためにおとり部隊を出し、南門に向かって退却させながらおびきよせるという策を立てました。南門の前には千鳥掛けの柵をつくり、敵がもたつくところへ弓と鉄砲をうちかけます。城壁に辿り着いた敵は、頭上から丸太を落として追い落とします。
実にもっともな作戦なので、誰も文句をつけられません。
飛水状の兵達は、勘解由の作戦に従って準備を始めました。

戦仕度となると、お手軽部隊が大活躍します。
熊谷入英直実(くまがいニューウェイなおざね)は、千鳥掛けの柵を作り終わり、今は鉄砲隊が銃撃するための柵を作っています。
殿は、後ろに鉄砲隊がいることがわからないよう艤装しろと命じたので、直実は木の枝や葉で柵を隠しました。苦労したのは銃眼の配置です。あまり規則的に並べると敵にわかってしまいますし、かといっててんでんばらばらでは鉄砲隊が撃ちにくくなったり、射撃の効果が薄れてしまいます。
直実は、鉄砲隊に、立って撃つ者、中腰で撃つ者、腹這いになって撃つ者に分かれて貰うことにし、何とか自然な感じに銃眼を配置しました。

林威助(はやしいすけ)どんは、丸太の罠の作製を命ぜられました。
大木の枝に丸太をはさみ、枝の先端に紐を結びつけて、地面に張ります。敵がこの紐に足をひっかけると、枝が折れて丸太が敵の頭上に転がり落ちるという仕掛を工夫しました。
南門の手前には、東門への道へ続く連絡道があります。敵にここを利用されないよう、威助どんは丸木の大柵でふさぎました。連絡道に面した崖には、一部が張り出した岩場があります。威助どんはそれを見て、いいことを考えつきました

小幡勘解由は、内心ほくそえみながら、戦の準備を見分しています。
勘解由の献策は決して間違ったものではありません。安住が普通に攻めてくればこの作戦で十分撃退できるでしょう。
しかし、今回は自分が内通しています。
大殿様は、初めて一軍を指揮する若殿の参謀になってくれと言っていましたが、飛水城の守備に回されたことで、疑いをかけられていることは何となくわかります。勘解由はこの戦いのどさくさに紛れて、明騎野を退転するつもりでした。
明騎野は、どんなに身分が低い者でも意見を言え、いいと思えば採用して貰えるという家風があります。勘解由も流れ者でしたが、大殿様に意見を取り入れて貰い、何度も勝利に貢献しました。今では譜代の重臣に劣らぬ身分に取り立てられています。
それなのに、あの程度の横流しを咎められるとは、と勘解由は腹立たしくてなりません。
(まあいい。どうせこんな小国にいてもたかが知れているのだ。それに比べて、安住は大国、当主は天下に野心満々だ。うまくいけば、天下分け目の大戦で、思う存分腕をふるえるかもしれぬ)
飛水城の南門に続く道の途中には、東門への道に下りられる抜け道があります。道ともいえぬ崖道ですが、軍というのは、馬の蹄を置ける余地さえあれば何とか移動できるものです。勘解由は、夜のうちにそこを通って、飛水城攻撃隊の大半を東門への道に移動させるよう、安住に伝えていました(連絡道をつかえれば一番いいのですが、そこだと明騎野勢から丸見えですからね)。
残った一部は陽動部隊として、明騎野軍の作戦に引っ掛かったふりをし、南門に向かわせます。この部隊は、東門から攻め入られたことに明騎野勢が気づいた時、彼らがそちらへ向かえないよう足止めする役割があります。
こうして、無防備な東門からやすやすと攻め入った部隊と、陽動部隊が、明騎野勢を挟撃して殲滅するという作戦です。彼らが飛水城を占拠する頃には、安住勝利(あずみかつとし)率いる本軍が明騎野の本城に迫っているはずです。飛水城攻撃隊は、今度は本城を背後から衝き、本軍と連携して本城を落とすという段取りです。
何も知らない明騎野勢は、せっせと南門の防備を固めています。
若殿の側近の若侍が、それを見ながら、勘解由にあれこれ質問してきました。この青年は、思いがけず勘解由と同じ陣で戦えることになったので、少しでも彼から軍略を学ぼうと、つきっききりで教えを乞うているのです。
この若者も、この戦で戦死する運命だと思うと、憐憫の情がわいてきて、勘解由は親切に質問に答えてやりました。

いよいよ安住軍が攻めてきました。
飛水城攻撃の司令官檜垣重正は、東門へ続く道に軍を整列させました。
夜間に険しい崖道を移動するのは非常な難行でしたが、強国安住の軍勢は粛々と遂行しました。
一方、山名時忠率いる陽動部隊は南門への道を行軍して行きます。
夜が明け、朝霧が晴れれば戦闘開始です。
風に吹き流される霧の向こうに、明騎野のおとり部隊が現れました。

(つづく)