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「歴史・小説・人生」

2019-08-18 | 気になる本

浅田次郎(2005)「歴史・小説・人生」河出書房新社

読書メモ(カッコ内は私のコメント)

・「核兵器にしても、もう飽和状態になって、もう意味がないということで、開発が止まっている。そう考えると、20世紀は戦争の世紀だったが、その戦争の役割も終わりに近づいているのでしょうか?」(そう願いたいが、2019年イラン核合意からトランプは離脱、米ロINF全廃条約が執行、核禁条約に日本は反対など楽観できない。)

・小松「欧米列強がアジアの侵略を開始する。インドネシアはオランダ領。香港、シンガポールはイギリス領。上海には各国の疎開。ベトナム、カンボジア、ラオスはフランス領」。浅田「日本の大陸進出というのは、明治以降の欧化政策の究極の姿だった」?(侵略された国では言葉も強制され残っている。)

・「今の日本は、豊かな国の不景気ですよね。ホームレスになっても楽に生きていける国は、世界にはそうない」。「日本はこれまで、アメリカ的なものを追っかけてきたわけですが、いよいよ本質的にアメリカになろうというわけだ(笑)」。「僕がとりわけ欠けているなと感じるのは、歴史教育。特に日本人が、近代史についてあまりにも無知であることに危惧を抱くのです」。

・「愛国心という言葉が日本では完全に死語になっています。私にしても、愛国とか愛国心という言葉を使うとき、それがかっての軍国主義を連想させるだけの言葉のような気がして・・」。(今の日本会議、右翼は「愛国」を言うが、アメリカに従順で、戦前回帰の軍国主義である。歴史修正主義は現代にも通じ、森友・加計などあったことがないとされてしまう。)

 (対談集であるが歴史を学んだ著者の言葉に洞察力を感じました。)

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