豊田の生活アメニティ

都市デザイン、街歩き・旅行、くらし

界壁が無いのはなぜ?

2019-02-11 | 都市計画・まちづくり

 アパートでの界壁が無く問題となっている。界壁とは共同住宅や長屋住宅の遮音と防火のために、隣の住戸の境に床から屋根裏まで壁を設けるものである。建築物で構造偽装や最近ではパイルの不正が問題となった。問題が発覚するとマスコミなどは上辺だけを取り上げるが、本質的な問題になかなか迫れていない。さらに、再発防止の制度ができたかも問題である。

 そこで思うのは、設計(&申請)、施工(&監理)、検査、維持管理など一連の流れで分けて、責任と役割をみる必要があると思う。今回は施工が手抜きで、検査で見落としたことに問題がありそうだ。施工者は工事費を安く叩かれ、下請けも工期に追われる。見えない部分は手抜きされやすい。組織的に手抜きは暗黙に勧められた可能性もある。施工監理が独立してなく、外国と比べて権限がほとんどない。行政の検査も規制緩和で、検査機関が民間で行われる場合が多く、検査の規定もなく見落とされる。その責任も問われない。結局コスト削減で安全性が危なくなる。嘘とごまかしのアベ政治が、広く日本社会に蔓延しつつある。

 現在、建築基準法の改定で一定の規模以下のものは、界壁を設けなくても良くなった。これとの関係も明らかにすべきである。

 PS:先日名古屋道路公社のトンネル天井板撤去工事(東山)の情報を見た。定期検査で安全性は確認されているが、より安全、安心のためと説明している。別の情報によれば、笹子トンネルと同じ構造のためとあった。笹子トンネルの設計に問題があったのか、専門家や議会での検証が気にかかる。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「住宅過剰社会の末路」その2 | トップ | 「EVと自動運転」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

都市計画・まちづくり」カテゴリの最新記事