「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

起こし屋たちの旬な話

2005年06月30日 | テープ起こし
 本来すぐ当日ご紹介すべきものなのですが、6月29日付の「起こし屋たちの旬な話【起こ旬】」に「果樹農家から見た温暖化」ということで書かせていただきました。
 【起こ旬】はテープ起こしをされている4人の女性たちが、仕事の中で出会った話題などにそれぞれの思いを加えて紹介してくださっているブログで、恐らくテープ起こしをされている方たちは皆さんご存じだと思います。だから、【起こ旬】からこちらへいらっしゃってくださる方はあっても、逆はないだろうと漠然と思っていました。
 でも、よくよく考えてみれば、田舎暮らしなど別のテーマでいらっしゃる方もおいでですよね。【起こ旬】で書いた内容は、このブログでは書いていないことですし、また【起こ旬】自体、さまざまな話題を拾っています。テープ起こしの仕事というのは、本当にさまざまなジャンルのホットな話題に接することが多いものです。
 ぜひ、ごらんになってくださいね。
 

川の話

2005年06月29日 | 田舎暮らし
 雨がなかなか降らないと言っていたら、一転して、新潟などではひどい豪雨となってしまった。一方で、少雨で水不足が続くままのところもあるが、うかつに雨乞いもできない。こちらも朝の5時ごろ、すごい雨の音で目が覚めた。川は水かさを増し、すごい濁流となって流れていた。大雨になると、川は本当に姿を一変する。村では古い集落は谷底ではなくて、日当たりのいい山の中腹の南斜面にある。川のそばは危険だと分かっていたからだろう。
 今は河川改修して、堤防を高くして、低いところに人がたくさん住むようになった。いつだったか、川ではないが、海岸ぎりぎりまで自由にホテルでも何でも建てられるようにすべきだという人の話を聞いて、津波の記憶がまだ生々しかったころだったので、絶句したことがある。災害が起こるかもしれないと思っても、どこかで自分だけは大丈夫と思っているのかな。
 昔、洪水の被害を受けた人の話で、堤防が高くなればなるほど怖いという話を聞いて、妙に納得したこともある。堤防が低かった時代は、越水しても、じわじわと水が増えていくので、畳や食料を上げたり備えをして、屋根の上で水が引くのを待ったそうだ。でも、万一高い堤防が決壊すれば、一気に水が来るのではないかと思うと、かえって怖い気もする。
 今の河川行政は、過去に降った雨量の統計を基にして、100年に1回の雨が降っても大丈夫な設計とか、2級河川だったら、50年に1回の雨でも大丈夫な設計とかになっている。逆にいえば、そこで想定した以上の雨が降ればあふれるということだ。最近の異常気象で、例えば50年に1回の雨が、もっと頻繁に降るようになってしまっているみたいだ。時間雨量でも、とんでもない量の雨が降るようになっているという。
 一方、脱ダムということが言われたり、従来型のコンクリート三面張りとかではない河川管理の工法・在り方も模索されている。
 川と人との関係というか、つきあい方というか、いろいろ考えさせられます。

ミドリシジミ?

2005年06月26日 | 田舎暮らし
 子供たちを中学校に送っていく途中(部活動)、車の前方に青緑色にキラキラと輝く蝶が2匹舞っているのを見かけた。思わず、助手席の次男と2人で「きれいだね」と見とれてしまった。あれこそ「森の宝石」とか「ゼフィルス」とか言われているミドリシジミの仲間に違いない。季節は6月だし、周囲にハンノキもたくさんある。本当にきれいで、なるほど、マニアを魅了するわけだと思った。
 さらに降りていくと、「チョットコイ、チョットコイ」の声。あれはコジュケイだよと子供たちに教える。つがいで道端を歩いているのも、以前見掛けた。そのときは、キジや山鳥の雌より小さいので、多分コジュケイかなと思って通り過ぎたけど、やはりそうだったみたい。
 山野草もそうだけど、木や鳥や昆虫など、この地に生息するほかの生き物たちのことをもっと知りたいなと思う。そして、できるだけ記録しておきたい(ただし、動く物の写真は今の安物のデジカメと私の稚拙な撮影技術では無理なので、きれいな蝶の写真は期待しないでください)。

 中学校からの帰り道、今度は同じ自治会の人のお宅を、PTA会費の集金に回る(子供がいない家も準会員という形で会費を頂いている)。行くと、「ちょっとお茶でも飲んでいって」と誘われて、何軒かに引っ掛かって、家にたどりついたのは夕方になってしまった。この山で生まれ育ったおばちゃんたちの話も、やはり聞けるうちになるべく聞いておきたいなと思う。

ふれあい商品券

2005年06月25日 | 田舎暮らし
 今日は村の商工会による初めての試みである、「ふれあい商品券」の販売があった。1万円で1000円券12枚つづりという、20%お得な商品券で、村内の商店等の活性化のため、村からも予算が出て取り組まれたものらしい。以前に買い物事情で書いたとおり、村内には小さな店しかなく、欲しい物がなかなか手に入らないことが多くて、車のある多くの世帯では、村外の大型店に買い物に出てしまう。生協の共同購入を利用している人も多く、利用されないから、ますます品ぞろえが悪くなって、ますます村外の店に行ってしまうという悪循環にもなっていると思う。今回の商品券は、とにかく「村内で調達できるものは村内で買い物してもらえるように」というのが最大のコンセプトだろう。
 20%のプレミアムのほか、各商店等で、商品券を利用した場合のいろいろな特典が用意されていたり、販売に当たってはスピードくじによる抽選会が行われたりして、何とか、少しでも村の商店を利用してもらいたいという気持ちが伝わってくるような試みだ。人口がどんどん減り続け、先細りの中で、村も自立を選択したし、商工会も元気を出そうじゃないかというところだろうか。
 販売金額は500万円で、一人当たり10万円まで。もし、みんなが10万円買えば、50人でなくなる計算。
 うちもせっかくの試みなので応援したいし、車検やガソリン代にも使えて、実際20%得になるので、しっかり販売開始時間前に行って、並んで購入した。販売開始時間に50人ぐらいはいたかな。もう少し少なかったようにも思うが、少額購入の人もいるし、無事全部売れただろうか。150本用意したスピードくじと景品は余ったんじゃないかな。
 ところで、この抽選会で何と1等を引いてしまった。1等の景品は何かというと扇風機。エアコンではありません。確かに、山の中の村なので、扇風機で十分暑さはしのげる。うちなんて、さらに高いところにあるから、扇風機すらほとんど使ってこなかったが、せっかくもらったから使おうかな。 

慈雨

2005年06月22日 | 田舎暮らし
 今日は朝から雨降りで、乾燥していた畑にはとてもいい潤いになった。どの作物も何か生き生きして、とてもうれしそうに見える。心なしか、昨日よりぐんと成長したようにも見える。欲をいえば、早くにやんでしまったので、もう少し降ってほしかったが、明日の予報にも傘マークが出ていたので、明日に期待しよう。
 日本が水が豊富なのは、梅雨と台風と日本海側の豪雪のせいだと思うけど、梅雨というのも、本当にある絶妙なバランスのもとに例年日本列島に一定期間訪れるものなのだなと改めて思う。今年は太平洋高気圧が弱くて、梅雨前線がなかなか北上しないとか言っている。何年か前には、梅雨前線が日本付近で停滞したままで、いつまでも梅雨が明けなかった年もあったっけ。これも「温暖化」という言い方をされている地球規模の気候変動の現れの一つなのだろうか。
 今日の毎日新聞のニュースでは、天竜川水系の降水量が少なく、佐久間ダムの貯水量が減っているため、下流の市町村では取水制限の強化が行われ、上水道で12%、農業用水は33.5%もの節水率になるのだそうだ。田んぼにたっぷりと水が必要な時期なので、収量への影響も心配されている。
 かといって、真剣に雨乞いをするのは、今度は集中豪雨や災害の心配もあって、やはりためらわれる。去年の記憶も新しいし、この村だって40年以上も前になるが、集中豪雨で大災害に見舞われて大勢の人が亡くなっている。水の大切さを思いつつ、適度な雨を願うしかないが……。

ヒマラヤの青いケシ

2005年06月20日 | 田舎暮らし
 今年も大池高原の「中村農園」で、平年より10日ほど遅れて、今月初めから「青いケシ」が咲き始めた。94年から栽培を始めたというから、かれこれ10年以上になるが、有名になって、人がたくさん訪れるようになったのは、ここ数年だろうか。同じ村内にいながら今まで見たことがなくて、一度は見にいってみたいものだと思っていたが、ようやく実現した。
 子供を中学に送っていったその足で行ったので、朝8時過ぎの早い時間だったが、すでに何台か車が止まっていて、3組ほどのお客さんが来ていた。何でも白い花が初めて咲いたとかで、プロみたいな人がアシスタントを連れて撮影している。
 10アールほどの畑に1500株ほど植わっているらしいが、かなりの株で咲いていた。自生地ではなく、畑で栽培されているとはいえ、写真でしか見たことがなかった「ヒマラヤンブルー」がとても神秘的な美しさで現前する。この色は、標高が高く適度な雨があって涼しいところでしか出ないらしい。ちなみに大池高原は1500メートル。
 青い花だけでなく、紫の花とか、何枚か写真を撮ったので、こちらもごらんください。(gooブログは1記事につき1枚みたいなので)

白神こだま酵母その後

2005年06月19日 | 手作りあれこれ
 冬に入手した白神酵母を使って、何回かパンを焼いてみている。気温が低かったときはなかなか膨らまず、こたつに入れてみたり、いろいろしたが、このところ暑くなって、室温で十分発酵してくれるようになったので、ずっと気軽に焼けるようになってきた。
 今日は昼食後にこね始めて、夕方には焼けてしまったから、時間的には普通のドライイーストとほとんど変わらない。白神酵母のパンの作り方を見ると、こねている途中に「相談タイム」というのを取って、少し生地を休ませるとあるが、最初の何回かは普通に連続してこねてしまった。今回はしっかり相談タイムを取って、一時発酵のあとにもベンチタイムをきちんと取ってやったら、生地もなめらからで扱いやすく、とってもいい感じになった。何より、パンが焼けるときのにおいがしてくると、本当に幸せな気分になってくる。
 また、パン焼き生活、復帰しようかな。

空梅雨

2005年06月18日 | 田舎暮らし
 一応梅雨入りしたらしいが、弱めの雨が2~3回降った程度で、畑は乾燥している。6月の草なんて書いたけど、例年ほどではない。村営牧場の開牧も例年より半月ぐらい遅かったが、きっと牧草の伸びが悪かったのだろうな。多分、畑の虫の多発もきっとこの天候のせいだろう。元気に生育しているものもあるが、やはりなかなか大きくならないものもあって、スイカが1本枯れてしまった。

 そろそろ二十日大根が収穫できると思っていたら、網を乗り越えて鹿が侵入。人間が食べるより先に鹿に味見をされてしまった。やれやれ。さすがに今の時期はほかに食べる物が幾らでもあるから、被害は大したことなかったが、慌てて網が低くなっていたところを直して、人間も頂き始めた。写真ではピンぼけなのでよく分からないが、葉は相当虫にやられてしまった。
 二十日大根は場所を取らないし早く収穫できるので、家庭菜園でよく作られるものの一つだと思う。我が家では、スライスして、軽く塩をして浅漬けっぽくして食べることが多いです。

一応、梅雨入り

2005年06月16日 | 田舎暮らし
 甲信地方も先週の土曜日に梅雨入り。といっても、1日降っただけで、すぐ晴れてしまい、本当に梅雨入り?とも思ったが、今日は1日降ったりやんだりの梅雨空。まとまった雨は降っていないので、田んぼに引いている山の水は心細い水量だけど、畑のほうは一息ついた感じだ。そろそろ5月半ばにまいた二十日大根も食べられそう。
 先週はネキリムシの多発で、毎日虫退治をしていたが、今度は草との戦いが待っている。田んぼは先日、夫が田車(手押しの除草機)をかけていた。無農薬で作るというのは、やはりそれなりに手がかかる。

 テープの仕事では、今週は音声ファイル起こしだった。最初「おこしやす」で起こしていたが、音量がかなり小さめで聞き取りにくく、パソコン本体の音量を上げると、メール着信などの音がびっくりするほど大きくなってしまって、耳に悪い。「Okoshiyasu2」のほうはメイン画面の中で音量調整ができるようなので、メールソフトを終了させて、「Okoshiyasu2」の音量を最大限に上げて、さらにパソコン本体の音量も上げて起こすことにした。
 それにしても、日ごろフットコントローラーを使い慣れている身には、一時停止・再生のキー操作がまだるっこしい。あまり慣れてないせいが大きいのだろうけど、フットコントローラーなしで仕事をされている同業者の皆さんを尊敬します。

アオダイショウ

2005年06月12日 | 田舎暮らし
 6月の草の勢いはすごい。来週は交通安全協会の道の草刈り作業の日。草が伸びてくると、カーブなどの見通しも悪くなるため、車を運転する人総出で作業することになっている。ただし、ほとんどの場合、この日の前に自分の家の周辺は草刈り作業を済ませておいて、当日は残った場所の草刈りをするのが慣例になっている。
 そんなこともあって、今日は家の周辺の草刈りをすることにした。うちの周囲は、かつて緬羊を飼っていたときにあちこち牧草の種をまいたので、草取りの世界ではなく、草刈りの世界。ただし、家の周りは物がごちゃごちゃしていたりして、草刈り機では刈りにくい箇所が多いので、鎌で刈る。刈り始めたら、家の周囲にごちゃごちゃ置きっぱなしになっている物が気になり、片づけを始めたり何やらで、結局、道の草刈りまでは全く行き着かなかった。
 そうしたら、大きなアオダイショウを発見。ブログにする以前の日記に書いた、風で吹き飛んだ鶏小屋の横に併設した餌置き場に住んでいたやつかもしれない。鶏の餌のこぼれたのをねらって、ネズミがかなりたくさんいて(『14ひきのねずみ』みたいに大小いろいろいて、いかにも大家族)、そのネズミを餌にしているようだった。鶏小屋が吹っ飛んで、ネズミとアオダイショウはどうなったかと思っていたのだけど、まだちゃんと住み着いていたんだな(ちなみに、小屋は180度ひっくり返ったまま、位置だけは元のところまで引きずり上げてあった。でも、鶏は春になって外に出してやったときに、動物にやられてしまった)。
 おなかの一部がすごく膨らんでいて、どうも餌を食べたばかりのようす。腹ごなしにゆっくり休んでいたいところを脅かしてしまって、悪かったな。
 その後、家の周りに沿って移動したらしく、戸の隙間から玄関の中に入っていた。子供の友達が遊びに来て、玄関を開けた途端、大きな蛇がいたので、びっくりして裏から報告に来た。昔の家なら、普通に天井裏に住みついていたのだろうけど、今のツーバイフォーの我が家の中には住みついていただく場所はない。丁重に外に出ていただいた。