「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

水道の凍結

2011年01月23日 | 田舎暮らし
 昨日の朝、水道が凍結して出なくなった。(T-T) その2~3日前から、水の出が悪くなることが何回かあって、何か嫌な予感がしていた。お米をとぐときに、水温も凍るように冷たく感じられていた。今年は山の水は詰まって凍ってしまっていて出ないので、水道が使えなかったら大変だ。昨日も早朝、気になって水を出してみたら出たのに、また寝て、再び起きたときに出なくなっていた。最初、凍結を疑ったのは、キッチンに引き込む立ち上がりの電熱ヒーターがやや弱いように感じていて、そこではないかと思ったのだけど、より狭い間隔でぐるぐる巻きになっているお風呂場でも水が出ない。だとすると、メーターボックスかと思って、以前もメーターボックスで凍ったことがあり、その際、メーターの周りに電熱ヒーターを巻いたら1~2時間くらいで溶けたので、電熱ヒーターにプラスして電気あんかも放り込んだ。
 ところが、2時間たっても、3時間たっても水が出ない。その時点で役場に電話。休日で水道の担当者は不在。携帯に連絡を取ってくれたものの、村外に出られていたようで、業者さんに連絡するように言われる。ところが、水道屋さんに見てもらったら、そもそもメーターボックスまで水が来ていないとのこと。でも、近くの消火栓からはじゃばじゃば水が出るので、本管からうちまでの地中のどこかで凍ったらしい。村営水道を敷設してもらって十数年はたつと思うけど、(敷設の際、やや浅いような気もしたけど)、もちろん地中の水道管が凍るなんて初めて。今年は平均して寒い日が多く、あちこちで今まで凍ったことがない所で凍っているとも聞いた。

 何でも蒸気を使って、地中の水道管の凍結を溶かす装置があるそうで、翌日(今日)、役場の水道係の人と一緒に来てくれることになって、昨日はポリタンクでくんできた水で過ごす。大鹿に来て最初に住んだ家では、バケツにひしゃくの生活を何年かしていたし、その後も干ばつで山の水がかれたときに水を運んだことはあったけど、村営水道を引いてもらってからはそういう心配はなくなったので、本当にはるかぶりの水くみ生活。これがセンター試験の日や、お客さんを迎える日でなくて、子どもが休みの日で本当に助かった。

 今日はセンターの結果を受けて出願先を決める三者面談のため、水道のことはお任せして、 10時過ぎに子どもの高校に出掛ける。帰ったら水が出るようになってるかなと期待しながら戻ったら、途中で水道屋さんとすれ違う。無事終わって帰られるところかと思ったら、それどころか、なかなか溶けないので、別の道具を取りにいくところだと言う。メーターまでは溶けたものの、今度は家の側も凍っていたそうで、お昼も食べずに寒い屋外でずっと作業し続けてくださっているとのこと。
 家に着くと、何か温かいものをと思って、慌ててお湯をわかしてお茶を入れる。そうこうしているうちに、どうやら何とか通ったとのことで、通水してみたところ、無事、水が出る。私も本当にうれしかったけど、朝から延々と作業してくださったお二人も本当にほっとされたと思う。しばらく通水しながら様子を見て、その後片付け終わって、お話ししているときに3時のチャイムが聞こえた。地中が凍るのは本当に大変。昔なら春まで待つしかないところだろう。
 今回、村営水道の本管は無事で、うちへの引き込みの途中で凍ったわけだけど、メーターボックスの付近にやや低くなって水がたまる場所があり、そういう所で水がしみこんで、地中深くまで凍ったのではないかとのこと。そこに土を盛って、水がたまらないようにした方がいいとアドバイスいただく。また凍っては大変なので、当面出しっぱなしにしておくことにする。

懇談会+学習会

2011年01月11日 | リニア新幹線
 今日はお正月の日記に書いた大鹿の100年先を育む会の企画で、リニア新幹線の問題について、飯田市議会の会派みらいの議員さん5名の方と大鹿の住民との懇談会が行われ、その後続けて、今度は高尾山の圏央道のトンネルの反対運動をされている方のお話を伺って、非常に密度の濃い一日となった。

 飯田の市議の皆さんとは、まずは現地視察ということで釜沢まで行って、その後、博物館の学習室で双方の意見交換。といっても、短い時間だったので、それぞれ数分ずつ意見を述べるだけになったけれど、実際にトンネル工事が行われる現地の住民の不安や危惧の気持ちを知ってもらうことはできたと思う。
 市議さんたちは「情報不足」という言葉を複数の方がおっしゃって、情報不足のための理解不足という言い方もされていた方もいたけれど、実際、リニアの具体的な情報が本当に地域に何一つ知らされていない。お話の中で、飯田下伊那の資源が豊かな自然であることとか、共通するところもあるのだけど、その先で違っていく。私が幸せなだけでは世界はよくならないと、私たちも思っているけれども、リニア新幹線が通ることで世界がよくなるとは私たちは思えない。

 市議の方たちはその後、村長や行政関係の方との懇談に向かい、私たちはその場で、今度は高尾山の方の話を伺う。過去の中央道のトンネル工事の影響、今の高尾山の状況。トンネルを掘ると、水に影響が出るという話は松島先生のお話で聞いていたけれど、実に具体的で参考になるお話だった。トンネルの周囲や上部は水がかれたり、だんだん乾いてきて、乾燥に強い植物が増えていく。植物の多様性が失われれば、昆虫へ、そしてまた植物へと連鎖的に影響していく。地上の構造物なら撤去もできるけれども、トンネルは一度掘ってしまったら、埋め戻しても元には戻らない。南アルプスはもちろん、今度のリニアはほとんどトンネルだから、至るところで水の問題が起こる。
 JR東海は早期着工を盛んに言うけれども、こんな大きな問題をそんなに拙速に決められては、どう考えても将来に大きな禍根を残すことになる。もっといろいろな情報を広くみんなが知った上で、メリット、デメリットを総合的に勘案して判断すべき問題ではないかとあらためて思った。

 ところで、今回は手でメモするよりも早いかなと思って、ノートパソコンを持参した。よくテープ起こしをしている人の中には要約筆記や字幕の仕事をしている人もいるけど、その場合はある程度まとまって聞いて入力するのかな。何せ初めてのことで、テープ起こしと違って音を止められないので、今回はとにかく聞きながら入力して、単なる断片的なメモに毛が生えた程度にしかならなかった。それを見て、当日来れなかった人にも内容がある程度分かる程度のものがその場で作れるようになったらいいな。(というか、それって今の時代なら、ツイッターで「ツダる」ように、ちゃんと意味の通ったセンテンスをその場でどんどん打てたらいいのだろうけど、なかなか難しそう)

謹賀新年2011

2011年01月01日 | 田舎暮らし
 あけましておめでとうございます。
 わが家は息子が受験生、つれあいは締切の過ぎた原稿に追われ、どちらも全く正月気分ではない様子。例年なら新年は家族で上京して、双方の実家に行っているけれども、今年は二人ともそれどころではないというので、明日、私一人で日帰りで行ってくる予定。そうはいっても、今日は一応、地域の新年会ということで、みんなで近所の友人宅へ。
 
 去年は保坂展人さんに来ていただいて沖縄の話を聞く集まりを持ったことあたりをきっかけに、それまで仕事と子どものお抱え運転手で、あまり出歩くことのできなかった生活から一歩踏み出した年となった。子どもが部活を引退した夏以降は週末に自由に動けるようになって、気功の合宿、いろいろな講演会にと随分出掛けた。特にリニア新幹線の問題が国の審議会で議論が始まり、Cルートでほぼ決定のような流れになってきたことから、周囲でも急速に関心が高まったような感じがする。飯田の学習会には会場いっぱいの人が集まり、大鹿でも若い世代の人たちが中心となって、村内で3回の学習会を行ったり、賛成、反対を問わず、いろいろな人の声を集めて回り、直接、村長に届けたりするような活動を行っている。近々、飯田の推進派の市議の人たちとの懇談会も予定されている。彼女たちは「大鹿の100年先を育む会」という会を立ち上げ、リニアの問題に限らず、村の将来をみんなで考えながら、さまざまな地域起こしの活動を行っていきたいとのことで、私も参加させていただくことにした。
 リニアについては、現在、審議会の中間とりまとめが発表されて、またパブリックコメントを受け付けている(詳細はこちら。1月14日まで)。夏にも出したし、大筋は同じ内容になってしまうけど、また出せたらと思っている。パブリックコメントというと、「遺伝子組換えダイズの第一種使用等に関する承認に先立っての意見・情報の募集について」というのも非常に気になるけど、ちゃんと資料を読んだりする暇はなさそう。

 今年は、春には下の子も進学で家を出ることになる。大人だけの生活になると、寂しくなるだろうなと思う反面、時間的に自由が利くようになると思われるので、いろいろ行きたいところもあるし、少し動き回りたいと年賀状にも書いた。山にも登りたいし、地域の自然のことなどももっと勉強もしたいし、生活の仕方を少しずつ変えていけたらいいなと思っている。なので、あちこち出没するかもしれませんが、よろしくお願いいたします。