「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

ストップ・リニア訴訟提訴

2016年05月21日 | リニア新幹線
 昨日、5月20日、リニア新幹線沿線住民ネットワークでかねてより準備を重ねていたストップ・リニア訴訟、国に対してリニア中央新幹線工事実施計画の認可取り消しを求める訴訟が、東京地裁に提訴された。東京から愛知県まで沿線1都6県から738人が原告となった。大鹿村からも工事現場となる地区に住む友人たちを中心に何人か原告となっている。このブログは大鹿村からの発信ということで、大鹿村における問題点を中心に書いてきたけど、沿線各地にそれぞれ重大な問題がある。裁判を機にこうした問題がより多くの人に伝わり、リニア事業が本当に今の日本に必要な事業なのか考え直すきっかけになってくれたらと思う。何しろ、リニアはルートが漠然としていて具体的な問題点がほとんど顕在化していない段階で交通政策審議会の中央新幹線小委員会で審議されただけで、国会での議論も何もなく全幹法により整備計画決定されてアセスが始まってしまった。そして、アセスも東京から名古屋までの距離が方法書から評価書の確定までわずか3年で、何もかも不十分なまま認可が下りてしまった。認可が下りてから、新たに送電線の計画が明らかになったり、いろいろな問題が後出しで出てくる。お隣の豊丘村では残土置き場候補地への不安が地区住民の7割の署名になったそうだ。リニアに全幹法を適用することの問題、あまりに不十分なアセスは環境影響評価法に違反しているのではないか等、こうした問題点が司法の場でしっかり議論されることを切に願います。

 当日はNHKやTBSのニュースで流れたほか、翌日の新聞各紙でも報道された。長野県関係のWeb記事を2つ。

リニア取り消し求め提訴 県内沿線住民含む738人(信濃Web)

事業計画認可取り消し提訴 「住民の思い司法に」 沿線7都県、飯田市民ら29人も /長野(毎日新聞)

 信濃毎日新聞には1面の中段にリンク先と同じ記事が、3面には大きく「9兆円事業是非 法廷で」「環境影響評価など争点多岐に 長期化の可能性も」といった見出しで、また飯伊地域の首長のコメントも。そして、36面には「大鹿の「暮らし」守りたい」「情報開示に期待」として大鹿村から参加した方の記事も掲載されていた。

 東濃リニア通信には提訴に関するニュースや記者会見資料なども詳しく載っている。提訴に合わせてホームページも立ち上がると聞いているが、今のところ東濃リニア通信が一番情報が早くて詳しい。