「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

起工式など

2016年11月02日 | リニア新幹線
 昨日、リニア新幹線南アルプストンネル長野工区の起工式が行われた。早朝、冷たい雨の音を聞きながら、南アルプスの山々が泣いていると思った。ディアイーター付近の沿道にはリニアに同意していないという思いを表明したい仲間たちが集まり、プラカードや横断幕を掲げる横を出席者の車やバスが通っていった。雨が上がり、昼前くらいから晴れてくると、赤石岳は初冠雪。JR東海のお偉方はこの神々しい山の姿を見て何を感じたことだろうか。



リニア長野工区着工 南アトンネル、大鹿で起工式(信毎Web)

リニアトンネル建設 “最難関”手探りのスタート 地元住民 不安・反発くすぶる 長野(産経)

生活、観光、環境に影響は… リニア南アトンネル工事着工(中日)

長野)リニア着工に地域の思いは 膨らむ期待と不安(朝日)

 前々日の10月30日には長野県知事との意見交換会が行われた。議会と村内の各団体の代表者が集まり、それぞれからの意見を述べた後、意見交換の時間が設けられた。知事との意見交換会の時間は1時間と限られていたため、前段にリニア整備推進局長との懇談の時間が設けられ、そこでは出席者全員が意見を3分程度で言って、知事にはそれぞれの代表者から言う形だった。率直に言って、大鹿村での課題について知事がほとんど知らないのに驚いたけど、今後はしっかり認識を持って、県民の立場に立ってJR東海に対して物を言っていただきたいと思った。

JRとの折衝 県「協力」 大鹿のリニア意見交換会で

県・JR、定期的トップ会談 リニア長野工区着工

 この日は、ほぼ時間が重なってしまって、冒頭しか話を聞けなかったけれども、「ああ、大鹿ダンプ街道」と題した講演会も行われていて、今後の問題を考えていく上で非常に良いお話だったようだ。また勉強しなくては。

リニア、残土の学習会で、その被害の実態に震え、それと闘う住民運動に元気が出た
 
 また、31日には、水の測定について学ぶ学習会を開催した。トンネル工事が周辺の水を引いてしまい、河川や地下水などに流量減少や枯渇などの影響を与える恐れがあり、事業者の側でも水資源についての調査を工事前から実施しているわけだけれども、事業者任せだけでよいのか、あるいは事後調査の対象になっていないけど不安があるなど、独自の調査も必要ではないかという話は以前からしていた。豊丘村など周辺町村では村で実施しているのに、大鹿村では行われてこなかった。では、自分たちで測ろうかと思っても、手法も分からないままだった。この夏頃、相模原で行われた学習会で講師をされた徳竹真人先生が、住民が自分たちで測定することの重要性を述べて、手法など相談に乗ってくださると聞いたので連絡を取っていて、この日に実施することになったもの。まさか起工式の前日になるとは思わなかった。私自身この間のめまぐるしい動きの中で宣伝もほとんどできなかったので、参加者はごく少数だったけど、実際に2か所で測定を行うことができた。大鹿村のような乱流河川では、事後調査で行われている方法よりも塩分希釈法の方が適しているのではないかということで、塩分希釈法で測定してみた。