「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

ようやく田植え

2005年05月31日 | 田舎暮らし
 農協の苗の配布は20日だったが、夫が21~26日まで出張だったので、代かきを済ませた田んぼに苗箱をしばらく置いたままにしてあって、昨日、今日でようやく田植えを終えた。きっと村内でも最後のほうに違いない。山の中の小さな田んぼだし、田植え機も持っていないので、ずっと手植えだ。二人ともデスクワークが多く、体力の衰えも感じるけど、今年もやっぱり手植え。中腰になって、泥だらけになって、ひたすら苗を数本ずつちぎっては植え、ちぎっては植えしていく。
 昨日は曇って、たまに小雨がぱらつく天気だったが、今日は午後から暑くなり、カエルの合唱に加えて、蝉もにぎやかになった。代かきから日がたっているので、田んぼの中にはおたまじゃくしもうようよしている。
 5時前に植え終わって、鹿除けの網も張って、さて、今年の夏の天候はどうかな。何しろ標高1200メートルの高冷地の田んぼなので、冷夏だとどうしようもない。これまでのところ寒い日が多かったが、これから暑くなるだろうか?
 

盗掘

2005年05月29日 | 田舎暮らし
 今日は近所の友人達が毎年開催しているフリマがあった。同じ村内にいてもなかなか顔を合わせることのない友人と、こういうときに会えたりする。先日、山野草観察に行ったところの近くで畑をしている友達に会ったので、実はこういう試みがスタートしたんだよという話をした。
 山野草保護プロジェクトが発足するにあたっても、貴重な植物があるということを公開すると、かえって採られてしまうので難しいという話が出ていたし、先日も、前はあの辺にあったのに、なくなってしまったとか、花の時期を楽しみにして行ったら、掘られたばかりのあとがあって、がっかりしたといった話を聞いた。
 友人も、あの地区にたくさんあった植物が随分なくなってしまったと言っていた。保護のためにロープを張って、「採らないでください」と書いておいても、平然と入って、掘っていってしまうのだそうだ。モラルも何もあったもんじゃない。だから、知らせないでほしいと言われた。
 大体掘っていっても、根っこも切れてしまうし、気候も土壌も違うので、ほとんど枯れてしまうのだそうだ。

 3年前に出された長野県のレッドデータブックによれば、県内に自生する在来植物2979種のうち、759種類が絶滅のおそれがあるそうだ(25%)。ラン科の植物に至っては、94種類のうち78種類が絶滅のおそれがあるとか。もちろん開発や、里山自体の環境の変化もあるだろうけど、希少種に指定される理由には、どれも「園芸を目的とした採取圧により、その個体数が著しく減少しつつあり」と書かれている。

 ブログでどこまで山野草のことを書いて大丈夫なのか、悩んでしまう。
 

足元の小さな花

2005年05月28日 | 田舎暮らし
 先日、大池高原から帰ったあと、ふと思い出して、昔、ベニバナイチヤクソウをたくさん見つけたあたりに行ってみた。そこはその後、羊の放牧場にしてしまったので、ベニバナイチヤクソウは完全になくなってしまったのだけど、羊がいなくなって4~5年たつ。その後どうかなと思ったが、やはりなかった。そのかわり、足元に白い小さな花を見つけた。大池では葉っぱしか出ていなかったものと同じようだ。図鑑で見ると、ギンランかなと思う。これは、この場所では初めて見た。
 草丈は20センチ弱しかないから、本当に足元に気をつけて歩かないと、踏んづけてしまいそうな小さな花だけど、こういう花に出会ったときは、本当に幸せな気持ちになる。山野草観察会に参加したおかげだな。
 
 
 

山野草観察会

2005年05月26日 | 田舎暮らし
 今日は山野草保護プロジェクトで、実際に山野草を見て歩く最初の集まりがあった。うちから30分ほどの、標高1500メートルの大池高原に集まり、20種ほどの山野草の名前を書いたプリントをもらって、林内を2時間弱ほど歩き回った。天気もよく、のんびりと足元を見ながら、とても気持ちのいい散策だった。
 車を止めたところのすぐ脇に、つぼみをつけたベニバナイチヤクソウ。反対側の草の中には、フデリンドウ。林の中を歩いていくと、、マイヅルソウなども足元にたくさんある。マイヅルソウは一部咲き出していたけど、まだちょっと早い。イチゴの花に交ざって、ニリンソウもたくさん咲いている。クリンソウは咲き始めたくらい。これは群落になっているところがある。
 写真はチゴユリ。これはうちの田んぼの水場に上っていく途中の道にもある。これがたくさんあるところには、ランの仲間もあるとのこと。今度歩き回って探してみようかな。
 このあたりはカラマツや落葉樹の林で、何年か前に間伐したそうで、林内は明るい。こういうところに山野草が生えてくるのだそうだ。そういえば、テープの仕事で里山保全の話も何度も聞いたことがあるが、そんなことを言っていたな。
 いろいろ見方を教わって、家に帰ってから周辺をちょっと歩いたら、大池ではまだ葉っぱだけだったランの仲間が咲いているのを発見。多分ギンランかな。

漢字国名

2005年05月24日 | 子ども・教育
 子供の地理の宿題で、「挑戦! 漢字国名」というプリントがあった。「亜米利加」「英吉利」「印度」「伊太利」「独逸」「仏蘭西」「露西亜」など、すぐ読めるものもあったが、何て読むのか見当もつかないようなものも含めて、48個。子供そっちのけで、親のほうがあれこれ考えて楽しませてもらった。半分も分からなかったが、最後はインターネットで正解探し。漢字国名をたくさん集めたサイトがすぐ見付かった。多分、先生もこういうのを見て、プリントを作ったのだろう。
 例えば「宇柳貝」「瑞典」「捷克」「丁抹」「泥婆羅」「諾威」「秘露」「墨西哥」「伯剌西爾」「白耳義」「埃及」「緬甸」とか……、あら、でも、こうやって入力すると、ATOKでちゃんと変換してくれるのも結構あるじゃないですか。
 

小規模校の部活動

2005年05月21日 | 子ども・教育
 今日はソフトテニスの個人戦があった。本当は先週の日曜日の予定だったが、雨天延期で今日になった。実は、息子は先週の試合予定の日の前夜、突然具合が悪くなって、日曜日の朝は診療所で点滴を受けていた。3年生で最後の個人戦なので、ペアの子にも申し訳なく、何とか延期になってくれないかなと言っていたら、雨が降り出して、本当に延期になった。 
 学校も2日ほど休み、練習もあまりできず、万全の体調には程遠かったのではないかと思うが、今日は無事試合ができて、しかも上位まで勝ち進むことができたそうだ。結果を聞いて、本当にうれしく思った。よかったね! 頑張ったね。!(^^)!

 村の中学校では生徒数が少なすぎて、部活動の選択肢が全くない。今は男女ともソフトテニスのみだ。テニスなら2人いれば個人戦に出られるし、6人で団体戦にも出られる。選択肢がない分、素質のある子がほかの人気スポーツに流れないせいか、あるいは1年生のときから球拾いではなくて、どんどん打てるからか、伝統的に結構強く、上位の大会にも進出している。うちの子はそれほど運動神経がいいわけではないが、こうやって活躍できるのは、この環境のおかげかな。

やっと長ネギを定植

2005年05月18日 | 田舎暮らし
 子供2人に続き、大人もダウンして、かつ仕事もあって、数日前に買ったきり水につけたまま放置してあった長ネギの苗を、雨が降り出す前にようやく定植した。去年はやはり5月になってから友達に頼んで買ってきてもらった苗が、たった36本しかなくて、980円もしたので、ネギで買った方が安いんじゃないかと思ったが、今年は農協で買えて、しかも500円で130本ぐらいあった。これなら十分もとが取れる。ついでに幾つか種まきも。
 鹿除けの網を張り直していないけど、大丈夫かな。大根類は芽が出たばかりのところをハトがついばみに来るし、イノシシもいれば、猿もいる。来たばかりのころは、イノシシはいたが、鹿や猿の被害はなかった。年々獣害がひどくなって意欲も喪失しがちだけど、せっかく自ら開墾した畑が家の周りにあるのだから、やっぱりせめて自給分の野菜ぐらいは作りたい。自分で食べる物は自分で作るというのは、田舎暮らしをしたいと思った原点だから。
 でも、現実には、うちだけでなくて、同じようにIターンで来た近所の友人たちの多くが、条件の悪い山間地の畑では十分な現金収入を得られないので、別の現金収入を得る仕事について、畑に十分手が回らなくなっている。子供に金がかかる間は仕方ないと思いながらも、せっかく開墾した畑が草ぼうぼうになっているさまを見ているのはつらい。あまり何年も放っておいたら、また畑に戻すのは大変になるだろうな……。
(村の中でも、田畑の担い手は大部分が元気な高齢者。高齢化率は長野県トップだけど、逆にいうと、元気な高齢者の多い村でもある?)
 

ブクログ

2005年05月16日 | その他
 このところ寒い日が続いている。今朝の気温は0度で、しっかり霜が降りた。もう藤の花が咲き始めているというのに。そんな不順な天候のせいか、子供がまた2人立て続けにダウン。大人も気をつけねば。
 今日はメルマガと同業者のブログで、ブクログなるWEB上の本棚があるのを知って、面白そうだったので、ついつい自分の本棚を作ってしまった。といっても、とりあえず30冊弱ほど登録しただけで、レビューも何も書いていない。超マイナーな、だれも知っているはずのないような本を入れたのだけど、著者名をクリックすると、その著者の著書がずらっと並んだのには驚いた。
 零細出版社の本が多いせいか表紙写真が出ないものも多くて、ちょっと殺風景。また、「この本を所有している本棚」も「ありません」という本が多くなった。もう少し増やしたら、そのうち紹介します。

通訳のテープ起こし

2005年05月13日 | テープ起こし
 今日から同時通訳の国際会議の仕事。ふだんだと、日本語だけがライン録音されたテープが送られてきて、日本語だけ聞いて作業することが多いのだけど、今回は英語が録音されたテープも送られてきた。通訳の日本語は分かりにくいところもあるので、英語のテープも聞いたうえで、それを整文作業に反映してくださいとのこと。
 今までにも逐次通訳などでは、英語の部分は飛ばさずになるべく聞いて、例えば誤訳と思われる箇所があれば、申し送りに書いたりはしていたけれど、だからといって、ちゃんと聴き取れるだけの英語力があるわけではない。せいぜい短いセンテンスや単語が部分的に聴き取れる程度。自発的にいわばオプションとして聴くのと、仕様書に英語も聴いて反映せよと書いてあるのとでは、だいぶ違うし、大丈夫かな。ちょっと不安。
 でも、実際、同時通訳のテープ起こしは、言っているとおりに起こしたら、まともな日本語になっていないことが多いのは確か。あの短い時間の中では、とにかく英語を日本語にするだけで精いっぱいだろうから、無理もないが、私たちはとりあえず起こしたあとの整文に苦労する。それに大抵早口だから、似た言葉と聞き間違えもしやすいし、まあ、英語も聞いたほうがよりよいテープ起こしになるに決まっている。
 そんなわけで、明日は英語のテープを聴かなくてはならない。どれだけ聴き取れることやら。

発展させる会その後

2005年05月12日 | 田舎暮らし
 3月に発展させる会の会合があって、はや1か月半。山野草プロジェクトも4月下旬ぐらいからなんて話をしていたと思ったのに、その後音沙汰がなく、どうなったのかと思っていたら、運営委員会なるものの通知が来た。4月の桜から連休にかけては、観光関係もすごく忙しい時期だし、農作業も始まってくるし、みんな忙しかったのは分かるけど、やはりあまり間が空くと、一体どうなっているのかという気になる。
 本当は、だれかが何かをやってくれるのを待っているだけでは、村おこしなんかできないのだろうと思う。何せ行動力のある若い人たちもあまりいないので、アイデアを自らどんどん行動に移していかない限り、具体的な動きにはなっていかない。
 発展させる会とは関係ないが、以前の大豆の研究会にしても、歌舞伎のときに何か試作品を販売してはどうかという話もあったけど、話だけで、実際には何もなかったようだ。
 過疎化、高齢化のいちばんの問題は、とにかく実際に動ける人が少なすぎることじゃないかと思う。そのくせ、批判だけはする評論家はたくさんいる(こんなことを書いている私も似たようなものだけど)。そんな中で何か新しい動きを作っていくのは、とても難しいし時間がかかる。
 何か思いばかり空回りしてしまう感じだけど、とにかく山野草プロジェクトとしては行動計画はほぼ決まっているので、野の花も咲き出しているし、そろそろ動き始めることができるだろうか。