「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

庭先特設ステージでライブ

2006年05月31日 | 田舎暮らし
 大鹿村にはIターンやUターンでいろいろユニークな人が住んでいて、そんな人脈のおかげか、時々面白いイベントがある。(硬派なところでは、以前、GHQで憲法の起草にかかわったベアテ・シロタ・ゴードンさんの講演会なんていうのもあった)。
 昨日は音楽をやっている友人のところで、サヨコオトナラ ライブがあるというので出掛けた。村の中心部にある公民館などではなくて、自分の家の庭先をちょっと整地して造った特設ステージで、このところ天候が悪かったので心配だったが、晴れて、満点の星空のもとでの楽しいコンサートだった。(でも、さすがに夜はまだ寒くて、たき火を囲みながら聞いている人たちもいた)。

 先日のむらづくり講演会の中で、南信州はグリーンツーリズムの非常に盛んなところだけれども、それはこの地域の人たちの「寛容性」によるところが大きいという話があった。私自身Iターンでかれこれ20年以上この村に住ませてもらっている。ほかの地域の事情はよく分からないので比較できないけど、希望して田舎暮らしをしても、必ずしもうまくいかずにまた都市へ戻ってしまうケースもあることを思えば、村に多彩なIターンの人たちが住んでいるのは、やはりこの「寛容性」のおかげなのかなと思う。
 ちなみに、飯田市ではUターンとIターンを合わせた「結いターン」プロジェクトを推進しているそうだ。
 

むらづくり講演会

2006年05月27日 | 田舎暮らし
 今日は午前中、授業公開日ということで息子の高校に行く。ところが、すでに授業が始まっている教室に、親の姿は一人もいない。意を決して入ったけど、「だれんちの親だ?」ってな目で一斉に注目を浴びて、本当に恥ずかしかった。「高校の授業なんて、どうせ聞いてても分からないから行ったことがない」なんて話を後で聞いたけど、そんなものなのかな。
 午後のPTA総会はサボって村に戻り、今度はむらづくり講演会と題された、飯田市長であり、南信州広域連合長でもある牧野氏の講演を聴きに行く。牧野市長は一昨年秋に飯田市長に当選した、まだ44歳の若さで、いかにもばりばりのエネルギッシュな感じのかた。
 この飯田・下伊那地域には大学がなく、高校を卒業すると、進学する子たちはいったん地域を出てしまう。そして、地元にいい仕事がなく、そのまま流出してしまう若者が多いため、若い人たちが故郷へ戻ってこられる産業づくりというコンセプトで、いろいろな施策を進めているという。
 その話の中で、一つ印象的だったのは、地域の高校で地元定着率が一番高いのは農業高校で、たとえいったん外に出ても、8割が地元に住むのだそうだ。逆に一番低いのが、一番の進学校である飯田高校で、何と地元に帰って住む人はわずか25%だそうだ。だから、昨年、県の高校再編プランの中で、当初、農業高校と商業高校を統合して進学対応の総合科の高校を作るという案をいきなり提示されたときも、この地域ではむしろ農業高校や職業高校が大切だとして、地域で検討委員会を設置して対案が出されて、そちらで行くことになっている。
 もう一つ、飯田市から一番近い県庁所在地は愛知県庁、2番目に近いのは岐阜県庁、3番目に近いのは山梨県庁なのだそうだ。4番目にやっと長野県庁が来る。そういう意味で、三遠南信の連携を重視したいという話もあった。(でも、この三遠南信、地元の人は分かるが、以前テープ起こしの同業者に「さんえんなんしん」と聞いて、何のことだかさっぱり分からなかったと言われたことがある。もっとPRが必要ではないかと、生意気にも意見を言ってしまった)
 その他、いろいろな話があったが、地域の中核都市である飯田市が元気になることは、この地域全体の活性化にもつながると思うので、ぜひ頑張ってもらいたいなと感じた講演会だった。

白樺の新緑

2006年05月24日 | 山の風景
 早速お試しに白樺の新緑を撮ってみた。若緑がやや明るすぎる感じもする(Auto撮影)。ちなみに画像処理で若干コントラストを落とすと、今までのカメラで撮っていた色合いに近いように感じた。1台のデジカメで撮っていたときは全く意識しなかったが、一度、夫のデジカメと自分のデジカメで同じ場所を同じようにオートで撮ったときに随分色の再現が違うのに驚いたことがある。今回購入するに当たって、今までと同じメーカーにしようか、別のメーカーのを試してみるか随分迷った末、Canonはきれいという話と値段、スペックにつられて購入したが、さてほかのものはどんな色合いに写るか。

 ちなみに、この白樺がたくさん並んでいるのは植林。

デジカメ買い替え

2006年05月23日 | その他
 これまで数年前に購入した130万画素のデジカメで写真を撮っていた。当時はまだISDNで、ホームページに載せる写真は数10キロバイトに落としていたから、それで十分だったのだけど、風景の写真を撮って、パソコンに取り込んで17インチの画面で見ると、かなり悲しいものがあった。もっと高画素のデジカメが欲しいなとずっと思っていたが、子供のことであれこれお金がかかるし、なかなか思い切って購入に踏み切れずにいた。(大体、夫がもっと高画素のデジカメを持っているので、借りればいいんだし)
 でも、発展させる会のブログをお手伝いすることにもなったしという理由をつけて、思い切って買ってしまった。といっても、我が家の経済状況と私自身の撮影技術のレベルに合わせて、コストパフォーマンス重視の選択。3万円を切る値段で、600万画素、光学4倍ズーム、ISO800という、CanonのPowerShotA540という機種です。最近のコンパクトでおしゃれなデザインのものとはかけ離れた、いかにもカメラらしい形。
 さて、これでブログにアップする写真がもう少しきれいなものになるか、それとも、縮小してしまうから全然変わらないか、(あるいは撮影技術が未熟で機種以前の問題で全然変わらないか)、乞うご期待。今までのFinePixは画素数はともかく、色はかなりきれいに出ていたけど、Canonはどうかしら?
 

共謀罪の採決見送り

2006年05月19日 | 非戦・平和・社会
今日にも強行採決される危険があると懸念されていた共謀罪、採決は見送られ、来週に持ち越された。
国会 19日の採決見送り 共謀罪で与党、強行回避 - goo ニュース
 河野洋平衆院議長が自民党と公明党の国会対策委員長を呼んで、「国民の一大関心事になっている。私も事態を心配している」と言って、採決を先送りするよう求めたそうだ。連休前までほとんどマスコミで報道されずにきた共謀罪の問題を、報道するようにマスコミに働きかけ、多くの人に知らせるべく動いてきた人たちの努力で「国民の一大関心事」と言わしめるまでになったのだろうと思うと、やはり何事もあきらめてはいけないなと思う。35人の法務委員会で、民主党7人、社民党1人の少数野党で頑張っている議員さんたちに、エールを送り続けたい。

 やはりマスコミではあまり報道されないことで、このブログで最近話題にしてきたことのもう一つ、六ケ所村の再処理工場では、また昨日、放射性物質を含む薬液が漏れたという。ちょうど1か月ほど前に書いたSTOP!再処理 ネットワーキングへの参加もじわじわ増え続け、今現在71サイトになっている。つい2~3日前には坂本龍一さんが中心になって、この問題を広く世界に伝えるべく、www.stop-rokkasho.orgというサイトを立ち上げたそうだ。早速行ってみたが、「ROKKASHO」という楽曲が自由にダウンロードできるようになっている。ぜひ聞いてみてください。
 

医療制度改革法案、強行採決

2006年05月17日 | 非戦・平和・社会
 衆議院厚生労働委員会で審議されていた医療制度改革法案が、巨大与党のもとで強行採決された。共謀罪、国民投票法案、教育基本法の改正などへの影響が強く懸念される。本当に3分の2の巨大与党の暴走にブレーキをかけられるのは、世論しかない。
 昨秋の郵政民営化選挙で、ほとんど奇跡的に議席を得て復活した保坂展人議員(社民党)が本当に頑張ってくれている。法務委員会に所属し、共謀罪をめぐる緊迫した状況を日々ブログで伝えてくれているし、また、氏の本領ともいうべき教育問題では、教育基本法特別委員会の委員になっていて、昨日の衆院本会議での教育基本法についての保坂氏の代表質問全文と、それに対する答弁もブログで紹介されている。
 数の力を借りた強行採決のような暴挙は許されるべきではない。
 

新緑の雑木林

2006年05月15日 | 山の風景
 新緑のまぶしい季節。ワラビを摘みに外に出たついでに、ちょっと足を伸ばして付近の林の中を散策する。以前は歩き道が通っていた場所なのだけれども、今はだれも歩く人もなく、手入れする人もいない雑木林の中の光景。
 足元を見ながら歩いていると、落ち葉の上に散った山桜のピンクの花びらが鮮やかだったり、あと、チゴユリが幾つも咲いているのを見つけた。チゴユリは稚児の名のとおり小さくて、しかも下を向いて咲いているので、目立たないけど、森の中でひっそりと咲いている姿が本当にかわいらしくて、以前、別の場所で発見したときに図鑑で調べて名前を覚えた。でも、うちのすぐ近くにこんなにあったとは今まで気づいていなかった。以前は食べられる草や染料に使う草(アカネがある)にばかり目が向いていたのだろうな。

 今日はカッコウの声を聞いた。カッコウが鳴くと豆をまく時期だといわれていて、本当にこの季節になると、よく声を聞く鳥なのだけど、なぜかここ何年かあまり耳にしなかった(私が部屋の中でテープの音に集中して仕事をすることが多くなったせいかな)。久々に聞いたような気がして、何かうれしい。枝豆でもまくかな。
  

桜の最後を飾る山桜

2006年05月10日 | 田舎暮らし
 去年も書いたうちの前にある山桜が満開になった(去年より5日遅れ。日記はこういう記録にもなる)。昨日までは白っぽかったのだけど、今朝になってみると急にピンクがかってきた。近寄ってみると、白っぽい花に交ざり、かなり濃いピンクの花も咲いている。咲き分けの桃ほどではないけど、白から淡いピンク、濃いピンクの花が交ざって咲いていて、後から咲く花がピンクなので、木全体から見ると、だんだん白からピンクがかって変化して見えるようになるみたいだ。
 桜の木に近づくと、蜜を求めて群がる虫たちの羽音がうるさいくらい。


鹿のしわざ

2006年05月09日 | 田舎暮らし
 先日定植して、自然の雨でたっぷり灌水してもらって、さあ、これから活着というところで、今朝はこのありさま。レタス何株か、ブロッコリー何株かが鹿に食われて、中心部を少し残すのみの状態になって、引っこ抜かれて横になっている。何株かといっても、家庭菜園だから、そんなにたくさん植えているわけではないので、甚大な被害(ブロッコリーなんて、3株しか植えていないので、全部やられた)。食害の程度がましなものは、また葉が出てきて、小さいレタスにはなるが、どうするか。また、わざわざ遠くの種苗店まで買いにいくとしたら、ガソリン代を考えたら、かなり高くつくし、再び鹿にやられないという保証もない。
 もちろん一応鹿よけの網は張り巡らしてある。でも、たるんで低くなっているところとか、人の出入りを考えて、少し空いているところがあるので、そういうところから入ったんだろうな。本当にがっくり来る。
 畑ばかりか、先日もう2~3日と思って採らなかったタラの芽もかなり食べられていて、さらに今年はワラビまで食べられていた。ワラビはあくも強いし、今まであまり食べているようすはなかったのに。
 鹿、猪、猿など、山間地の畑は日本中どこでも獣害が深刻で、しかも担い手の多くは高齢者だから、意欲をそがれてしまいがちながらも、草ぼうぼうにしておくわけにもいかなくて、毎年獣害対策をあの手この手と考えながら耕作を続けているというのが実態だろう。どの動物からも完全に守ろうと思ったら、高圧の電流が流れる線を何段にも張り巡らした柵で囲うしかないだろうと思う(低いと鹿は飛び越える。網だけだと猪は掘ってくぐる)。まるで人間のほうが柵の中に入った「動物園」状態になってしまう。(信州大河原村の「動物園」の項にも書かれている)

追記 飯田市美術博物館自然部門地域史研究事業ニュースレターHEUREKA! INADANI(PDF)というのを見ていたら、ニッポンシカシラミバエというとてもユニークな昆虫の話が出ていた。ついでにGoogleで「ニッポンシカシラミバエ」を検索したら、「長野県で最も鹿が多いと噂される下伊那郡大鹿村」という文言に出会ってしまった・・・。

タラの芽

2006年05月06日 | 田舎暮らし
 山菜パーティーの前日に見て、まだ採るには小さいかなと思っていたタラの芽、今日見にいったら、こんなに伸びていた。というわけで、家の周囲をぐるっと一回り。でも、以前は家の周りだけでこの何倍も採れたけど、今はタラの木自体が減ってしまって、今日はこれだけ。夕飯に天ぷらにして、3人であっという間に食べてしまった。タラノキが減った原因の一つは鹿じゃないかと思っている。芽ももちろん食べるし、冬の間に何とあのとげとげの皮まで食べてしまうのだから。

 天気予報で明日は雨とのこと。隣町の種苗屋さんに走り、長ネギやキャベツ、レタス等の苗を買いに行って、先日起こした畑に植えた。店頭にはトマトやナスなど果菜類の苗がたくさん置いてあるけど、ここらではナス科の果菜はまだ早い。山菜も例年より遅れているぐらいだし、つい先日も霜が降りたばかり。ネギ苗はホームセンターで見かけた半額セール300円というやつを買ってきたら、中がだいぶむれていた。大丈夫かな。