「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

観光協会でブログを

2005年09月28日 | 田舎暮らし
 村の観光協会の人たちが、ぜひブログで自分たちのお店や旅館の宣伝をしようじゃないかということで、ブログ作りの講習会みたいな集まりがあった。一応私もかれこれ9か月ブログを書いてきたので、声をかけてもらって、お手伝いする側で行ってきた。
 主催者とどこのブログがいいかとか、いろいろ話をする中で、シンプルなところで、エキサイトがいいかなということになって(gooも初心者向けで、テンプレートもたくさんあっていいと思うけど、無料版ではサイドメニューが全くいじれないのが難点とされました)、参加者8名、全員が一応エキサイトIDを取得して、開設するところまで何とかこぎつけた。
 記事まで用意していなかったので、投稿するところまで行かなかったけど、ぜひみんな、その場限りではなくて、家へ帰って、ちゃんと記事や写真を投稿してくれるといいな。本当はここで紹介できると良かったのだけど、残念ながら、まだその段階まではこぎつけませんでした。

 実は、飯田市の方で、南信州の観光情報をブログで発信している人がいるが、ここ2か月ほど、ずっと大鹿村の紹介をされていて、村の人より詳しいんじゃないかと思うほど、村内のあちこちを写真入りで紹介してくれている。それも、何と18も同じ内容のブログを作っているのだそうだ。楽天版はこんな感じ
 今日の講習会からつながって、ぜひ、村内からも発信ができるようになるといいな。

もうすぐ中学校の文化祭

2005年09月27日 | 子ども・教育
 次の週末(金土)は、子供たちの通う中学校の文化祭だ。1日目は、総合学習の発表や各学年の出し物、2日目は歌舞伎斑の発表と音楽会が行われる。何せ全校生徒28人の学校だから、どの子もみんな、一人何役も受け持って活躍しなくてはならないので、連日、準備や練習に大忙し。特に3年生で、生徒会の要職にある次男は、見るからに大変そうな日々だ。

 音楽会には毎年PTAも合唱で参加する。私は子供のときに何年かピアノを習っていたので、少し弾けるという理由で、例年伴奏係を仰せつかっている。普段ピアノを弾くことはほとんどなくて、本当にもう何年も子供の音楽会のときだけ練習しているような状態なので、気が進まないのだけど、当然のことながら親のほうも人数が少ないので、引き受けざるをえない。
 昨日はその練習日だったのだけど、来ている人が伴奏の私と指揮をする人を除くと、先生たちばかりで(先生たちはその時間の前に、先生たちの歌の練習をしていたので、そのまま残っている)、他のPはほんの2~3人。実はこれは例年そうで、律儀に練習に来てくれる人は本当にわずかだ。絶対サボるわけにいかない伴奏係としては、ちょっと悲しいものがある。
 日ごろ弾いていない者にとって、伴奏は結構ハードルが高い。忙しいと、時に「何で私だけ練習しなくちゃいけないの?」なんて気分になったりすることもある。でも、まあ、実はそのおかげで、少しでも指が動き続けてくれているのだろうし、子供も頑張っているんだし、私も当日恥ずかしくない程度には練習しなくちゃね。
 

正常化の偏見

2005年09月23日 | 地震・防災
 災害心理学で、「正常化の偏見」または「正常化のバイアス」(normalcy bias)という言葉があるらしい。「異常が発生しているにもかかわらず、日常的に慣れ親しんでいる正常な状態を前提にして楽観視しようとする心理をいう。兆候を見逃したり、初動対応が遅れる原因になる可能性がある」(原子力防災用語集から)。

 例えば、最近のとんでもない集中豪雨によって、水害の危険が予想されても、人はなかなか逃げないのだそうだ。逃げなくていいと思っているのではなくて、「逃げる」という決断がなかなかできないらしい。そりゃ、逃げるとなったら、何を持って逃げるか、いつまで逃げていればいのか、あれこれ考えただけで大変で、逃げずに済めばそれに越したことはないと思ってしまうのは当たり前だし、そんなことをあれこれ思っているうちに、逃げそびれることにもなってしまうのだろう。

 防災のハードというのは、過去の災害を基にある「想定」をして、それに耐えられるような設計になっているにすぎないのだから、絶対に安全ということはありえない。人間は自分の生きている時間の中で経験したことを基にしか、なかなか考えられないけど、自然というのは計り知れないものだという謙虚な気持ちが本当に大事だと思う。
 今はもう、本来なら危ないところにたくさん人が住んでいたりするけど、本当は土地利用の段階から考えなくてはいけなかったのだろう。せめて、身の回りにどういう危険があるか、ちゃんと把握しておいて、いざというときには、慌てずぱっと逃げられるように準備しておかなくてはいけないんだろうな。
 ちなみに、私の住んでいる所は高いところだから洪水の心配はないが、豪雨や地震でいちばんありうるのは、土砂崩れで道路が寸断されて孤立してしまうことかな。


円座クッション

2005年09月21日 | テープ起こし
東京にいる義母が、PCの前で座りきりで仕事をしている私を案じて、腰にいいらしいという円座クッションを送ってくれました。「低反発円座クッション」と、中央の穴がハート型をした「オフィスでも円座クッション」の二つ。
「いちど座れば、もうヤミツキ!」と、サイトの宣伝にありましたが、確かに座り心地がいい。一つを車用にとも思ったけど、背中に当てても気持ちいい。
義母はもう80歳近いのですが、実はつい数年前まで(!)、在宅で校正の仕事をしていました。だから、座りきりのデスクワークの身体への負担を自ら実感していたのでしょう。山の中で暮らしていると、特に私はテレビをあまり見ないので、どうしても商品情報には疎くなりがちですが、ありがたいことです。

体にいいついでに、もう一つ。やはり義母が夏にこちらに来て、お隣さんへのお土産に「竹炭豆」を買っていきました。これがまたお隣さんにえらく喜ばれて、また送ってほしいとのこと。何でも、おなかの調子を整えるのに、すごくいいそうです。炭なんて食べられるの?と思いますが、意外においしいです。

山羊の乳搾り体験はいかが?

2005年09月18日 | 田舎暮らし
 村を発展させる会主催の「あおぞら市」、7月以来1か月に1回のペースで行われ、今回で3回目となった。夏休みも終わり、紅葉シーズンにはまだ早いこの時期、観光客は少なく、村内の人は自分で野菜を作っている人が多いので、お客さんは少なめ。出店者もちょっと減ったかなという感じがしたけど、今回から新たに山羊が登場。乳搾りの体験コーナーができた。
 山羊はその辺の土手草だけで飼えて、1日2~3リットル以上も乳を出してくれる、とても有用な家畜で、かつては日本の農村のあちこちに普通にいた。うちでも、村に転入した翌年から十数年飼っていたけど、緬羊もいて、餌やりが大変だったのと、子供たちが学校給食で牛乳を飲むようになってから、あまり山羊乳を好まなくなったために、手放してしまった。村全体でもこの20年でかなり減ってしまったけど、今は「アルプカーゼ」の小林さんが山羊乳のチーズ作りに力を注いでいる。これはチーズが好きな人には本当にお勧めです。
 乳搾り体験コーナーでは、何人かの子供たちがこわごわと慣れない手つきで搾ってみていたが、感想はどうだったかな? 見てたら、何だか山羊乳のチャイ(インド風ミルクティー)が飲みたくなってきた。

景観条例制定に向けて

2005年09月15日 | 田舎暮らし
 市町村合併に揺れていた2年前の村議選に立候補して、最多得票で当選した当時30代だった議員さんが、さすが若さ! 今年になってブログで議員活動報告を始めてくれた。議員の仕事のほかに家業の旅館の忙しいシーズン、なかなか更新がままならないようだけど、村の広報紙の議会だよりより、ずっと身近な感じで、村の中で動いていることが分かってうれしい。
 今年の春ごろ、北海道の美瑛町を中心に「日本で最も美しい村」連合を設立しようという動きがあって、それに大鹿村も参加しないかという話があるという情報をブログで読んでいた。その後どうなったかと思っていたら、先日の村政懇談会で、参加する方向で手を挙げているとのことだった。
 その参加要件の一つが、景観条例を持っていること。村では今までなかったので、今、制定に向けて動いているそうで、条例の草案というか、たたき台段階のものが紹介されていた。
「……美しい大鹿村の風景は(中略)村を訪れる多くの人々の心を癒やし、さらに産業的、環境的、学術的にも極めて高い価値を持っています」
「美しい大鹿村の風景を人類全体の共有財産であると認識し、これを守り、持続し、後世へ伝え残す義務も果たさなくてはならないと考えます」

 今、地方の過疎の村は経済優先の世の中で切り捨てられようとしている観もあるけれど、そこには、美しい自然景観、独自の伝統文化、人々の温かく素朴な心など、忙しい現代社会が見失ってしまっている価値がたくさんある。スキー場もゴルフ場もけばけばしい観光施設も何もない、静かな村だからこその価値が本当にたくさんあると思っている。
 願わくは、景観条例制定、そして「日本で最も美しい村」という動きの中で、まずは村の人たち自身がその価値に気づいてほしいし、過疎地にお金を落とすことが税金の無駄遣いだと思っている都会の人たちにも気づいてほしい。

小選挙区制のマジック

2005年09月14日 | 非戦・平和・社会
 先日の選挙結果にめげていて、仕事も忙しく、季節の変化を楽しむ心の余裕がいまいちわき出てこないでいたけど、タラノキかヌルデか、一部の葉っぱが赤く色づき始めてきた。うちの田んぼは今年は原因不明の不作だけど、早いところでは稲刈りも始まってきた。くるみもたくさん落ちていて、車で走っていると、踏んづけてしまう(拾い集めればいいのだけど、割るのが面倒で、結局食べなかったりするので、最近は拾ってない)。

 いつまでも選挙結果にめげてばかりいるわけにもいかない。保坂展人さんの当選は、まさに一筋の希望だし、何よりも、これはあちこちで言われていることだけど、自民党の議席が圧倒的に増えたのは、国民が圧倒的に自民党を支持したからではなくて、小選挙区制のマジックが大きく作用しているのは明らかだ。比例区での得票率を見れば、自民党と民主党の得票率の差はわずか7%にすぎない。

政党名  比例での得票率     議席占有率
自民党  38.2%       61.7%
民主党  31.0%       23.5%
共産党   7.3%        1.9%
社民党   5.5%        1.5%

それにしても、小選挙区になってもなお、どの選挙区にも必ず当選の可能性のない候補を立てる某党は、一体何を考えているのかと思う。もし、本気で政権交代を目指すのなら、統一戦線を組むしかないと思うのに。結果的には言っていることと裏腹に、自民党の圧勝に力を貸していることをどう考えるのだろう。

なんて書いてたら、早速、改憲に向けて動き出した? やっぱり怖い。与党で3分の2だもの。何でもできてしまう。自民党に投票した人たちは、ちゃんとここまで考えていたんだろうか。

衆院選・保坂展人氏復活!

2005年09月11日 | 非戦・平和・社会
 今日は7時から子供の部活があったので、送っていったその足で投票に行ってきた。7時ちょっと前だったから、一番乗りだった。今まで選挙に何回足を運んだか分からないが(1回だけ、あまりに結果の見えていた、田中氏登場前の県知事選に行かなかったことがあるが、あとは棄権したことはありません)、一番に行ったのは初めて。
 そうしたら、最初の人はお役目があるんですね。知らなかった。投票箱が三つ、目の前で開けられて、確かに中が空っぽであることを確認する。それから、かぎをかけて、「では、投票してください」ということになった。おまけに、選挙のティッシュまでもらってしまった。

 夜になって、開票速報が始まったと同時ぐらいに、つまり開票率0%の段階で、ここの選挙区はもう自民党候補に当選確実が出ていた。こういうのは、本当にがっくりしてしまう。何で0%で分かるの? 出口調査? 小選挙区は大政党以外に勝ち目がないし、死に票が多くなってしまうのも悔しい。

 自民の圧勝にはもうあきれ果てて何も言う気になれないが、今回、絶滅寸前になっていた社民党がわずかながら議席を増やし、特に東京比例区で保坂展人氏が奇跡的に復活したのはすごくうれしかった。彼は内申書裁判の原告で、長く教育ジャーナリストとして活躍していた人。議員になったときは本当にびっくりしたけど、国会でも死刑廃止の問題や教育の問題などで、とても精力的な活動をしていた。
 社民党は(今回落選してしまった)土井たか子さんはじめ、女性のイメージが強いが、保坂氏の今後の活躍にぜひ注目してください。
保坂氏のサイトはこちら

広河隆一写真展・講演会

2005年09月09日 | 非戦・平和・社会
 明日はホワイトバンド・デーだが、残念ながら長野県内ではそのために集まったりするイベントはないようだ。それぞれの場で気持ちだけでも各地で集っている人たちにシンクロしよう。
 その1週間後に、松本で行われるイベントのお知らせです。

  広河隆一写真展・講演会
 「一枚の写真が世界を動かすこともある」

 子を失った母のかなしみ、あたりまえの暮らしが破壊される一瞬。
 それが我が子だったら、自分だったら、この町でのできごとだったら・・・
 一枚の写真が、遠くの国の「だれか」への共感の扉を開く。
  
 空爆があるかもしれない夜、眠りにつけるのだろうか。目覚めた時、
 家はまだあるのだろうか。愛する家族はみな揃っているのだろうか。

 今まで「他人ごと」だったことが「自分ごと」になる。祈りや願いが生まれる。
 そんな小さな積み重ねが、やがて世界の平和につながることを信じて、
 この写真展と講演会をお送りします。
 あなたの目で見て、聞いて、感じてください。(ちらしより)

写真展 9月17日(土)~22(木)日 10:00~20:00
    松本市美術館1F市民アトリエ
    入場無料

講演会 9月18日(日) 13:30~16:00
    松本勤労者福祉センター大会議室
    前売り1000円 当日1200円


南極の氷が溶けても、海面上昇しない?

2005年09月08日 | 非戦・平和・社会
 ちょっと刺激的な話を聞いた。「北極や南極の氷が溶けても、海面上昇しない」というのだ。確かに北極の氷が溶けても上昇しないかもしれないけど、南極の陸上の氷が溶けたら、やっぱり上昇するんじゃないの? と思ったが、その人が言うには、蒸発量が増えて降雪量が増えるから、周辺では溶けても、氷の量そのものは減らないんだとか。
 言われてみれば、そういうこともあるかもしれないという気もして、環境省のHPを見てみた。そこでは、仮説として、「海面上昇には不確実性はあるが2100年までには約15~95cm海面が上昇すると予測されている」とあったが、氷河が成長するという仮説もあると、ちゃんと書かれていた。要は氷が溶けるから海面上昇するとか、そんな単純な話ではなくて、いろんな要素が絡んでいることはよく分かった。

 この人の場合、ほかの発言からも、今の温暖化をはじめとする環境問題に対して相当敵意を持っているんじゃないかという気もしたが、要は、マスコミなどで言われていることを何の疑問もなく鵜呑みにするのではなくて、自然科学に対する正確な知識を持って判断することが大事だと言いたいみたいだった。実際、一見環境に良さそうで、実はおかしいと思うことは多々あるように思うので、その点はそのとおりだと思う。
(だから、逆にこの人が言っていることも、もちろん鵜呑みにはしません)
 
 かなり昔からマスコミの情報操作の問題は言われていたと思うけど、最近はさらにネットによって、おかしな情報が増幅されて拡大したり(昨年のイラクで人質になった人たちに対するバッシングも本当にひどかった)、情報の受け手の側のしっかりしたリテラシーみたいなものがますます大事になっていると思う。

 今だと、日本のマスコミは完全に小泉宣伝隊になっているとか。テレビ局では何が何でも小泉を勝利させろという上層部からの強い指示があるらしいし、それにはアメリカの強い後押しがあるという。私はテレビはあまり見ないので、分からないが、新聞でも自民有利の報道が目につき、解散直後にあった小泉批判はあまり見なくなった気がする。「『郵政民営化問題』は、アメリカから日本への『年次改革要望書』の中の一項目に過ぎない」などという話は、ネット上にはあっても、大マスコミでは聞いたことがない。