「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

村長選

2017年01月23日 | 田舎暮らし
 1月15日に村長選があり、現職の3選が決まった。

大鹿村長選、現職柳島氏が3選(南信州新聞)

大鹿村長選 柳島氏3選 リニアの影響低減 /長野(毎日新聞)

大鹿村長 柳島氏3選(信濃毎日新聞)

 村内での対抗馬の擁立が難航し、大鹿村出身の酒井和美さんに出ていただけることが決まったのは、事前審査の日も過ぎて年末もぎりぎりになってからだった。正月明けから動き始め、5日に記者会見、3連休を挟んで告示という、本当にぎりぎりの日程の中で、選挙に必要な書類、ポスターやはがき、ビラなど共産党の方たちの支援もいただきながら、何とか告示日を迎えられたという状態からのスタートだった。

 マスコミからは昨年6月まで飯田リニアを考える会の事務局を務めていた酒井さんの出馬ということで“リニア選挙”的な報道をされたが、今回の選挙の中心的な方たちの考えは、大鹿村の課題はリニアだけではないし、リニアだけの選挙にはしたくない、役場出身ではない新しい村長を選びたい、リニア容認だけれども現村政に批判的な票も集めたいということだったため、リニアについては、しがらみのない新人の方がより強く交渉できる、という形の訴え方にとどめた。そのため、現職とあまり代わり映えしない言い方になり、仮処分申立をしている方からはリニア反対の意思を示すためには棄権すべしというビラをまかれたりもした。一方、「リニアを止める実行委員会」が実施したアンケートには酒井さんは「反対」と答え、配布されたアンケート結果を見たリニア容認の支持者から怒られたこともあったようだ。
 リニア以外の課題といっても、しっかり話し合って具体的な政策として練り上げる時間もなかった中で、とにかく住民の声を聞く、住民参加型の村政をという形の訴えを中心にした。
 
 結果の241票対570票、約30%という得票数について、いろいろ思うところはあるし、反省点だらけではあるけれど、それでも無投票ではなく選挙にできて良かったと思っている。
 一つは、地元新聞社(南信州新聞、信濃毎日新聞)が電話調査や出口調査でリニアの賛否も聞いてくれたことが挙げられる。村ではこれまで住民投票もアンケート等も一切やってくれなかった中、50~70のサンプル調査ではあるものの、リニアの賛否を聞いて記事にしてくれている。いずれも賛否は半々という結果だ。
 もう一つは、選挙運動にIターンの若い人たちが大勢かかわってくれたこと。実は私自身は選挙戦の途中で義母が亡くなり選挙事務所を離れて東京に行くことになったのだけれども、若い人が後を引き継いでしっかりやってくれたそうだ。今回みんなが学んだことが次に生かされていくと良いなと感じた。
 

謹賀新年

2017年01月05日 | 田舎暮らし


 遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
(年賀状の写真は昨年11月の雪ですが、その後は雪らしい雪は降らず、日陰にも全く雪のない暖かく穏やかな年明けでした)

 昨年11月1日にリニア南アルプストンネル長野工区の起工式が行われ、工事がいよいよ始まってしまいました。今のところは関連の道路工事や宿舎の建設工事、ヤードの準備工事等だけですが、それでも朝夕は工事関係の車がかなり増えてきています。
 12月19日にはリニア連絡協議会が発足しました。村関係ではこれまでの対策委員会のメンバーに加え、村内各自治会から自治会長などの代表者が参加。長野県、JR東海、工事を行う建設会社からも参加して、総勢50人くらいの会議です。今後は2~3か月ごとに開催され、工事の進捗状況やモニタリング調査などの情報共有、苦情対応などの協議の場となります。

 また、大鹿村では1月10日告示、15日投開票で村長選挙があります。昨秋の同意から着工までの経緯を考えても、現職の無投票3選というわけにはいかないだろうと考え、現職の出馬表明後くらいから候補者探しに有志で動いてきました。しかし、村内ではなかなか見つからない状況でしたが、年末も押し迫った頃、大鹿村出身で、現在飯田市在住、飯田リニアを考える会で昨年6月まで事務局をされていた酒井和美さんにお願いできることになり、本日、立候補表明の記者発表を行いました。連休明けがもう告示ということで、新人候補の周知には本当に限られた時間しかありませんが、リニア批判・不安票、村政を変えたいと願う票を結集できるよう精いっぱい動きたいと思っています。

大鹿村長選、新人酒井氏が出馬の意向(南信州新聞)

長野)リニア争点に選挙戦へ 大鹿村長選、現新の対決か(朝日新聞)

大鹿村長選 リニア慎重派出馬表明 「考える会」の酒井氏 /長野(毎日新聞)