「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

下栗ビューポイント

2010年07月28日 | 田舎暮らし
 午前中は、景観条例策定委員会2回目。「景観育成要素の洗い出し」という宿題が出ていて、景観計画策定に伴う問題点、次代に受け継ぎたい課題をそれぞれ書いてきて発表しあう。山村集落の景観を考えるとき、どうしても耕作放棄地や手入れされていない里山の荒廃の問題が浮かび上がってきて、私も含めて何人かの人が挙げた。しかし、まず自分自身のことを考えても、目の前の耕作放棄地に対して何もできない現状があって、過疎高齢化の進む村の中で何をどう実施できるのか考えると、すごく難しい。また景観法にのっとった形の条例を持って景観行政団体となるのか、それは時間もかかるし、なかなか大変なので、自主条例の形でいくかという話が初回会合で役場側から出て、ペンディングになっているけれども、自主条例の場合、県の条例との関係がどうなるのか、そもそも景観条例そのものについて、もっと知りたいという話も出て、次回は県の方の話を聞くことになる。

 いったん家に帰って、今度は帰省している長男と一緒に上村方面へ。昨日の信毎にも出ていた中央構造線の安康露頭に寄って、しらびそ高原、エコーラインを走って御池山のクレーターを見て、下栗までドライブ。あいにく雲が多く、南アルプスの眺望はしらびそから荒川岳が見えたくらいだったけれど、下栗の全景が見えるビューポイントまで行ってきた。去年、遊歩道が整備されたという記事を見て、一度行ってみたいと思っていたので、自分が行きたいところに長男を付き合わせたといった方が正確かも。駐車場から片道20分程度と、ちょうど良い散歩コース。涼しい針葉樹の林の中を歩いていくと、よく写真で見る光景が現れる。みんな同じような写真になってしまうけど、一応全景と、若干アップにしてみたり、何枚か撮る。ばんば亭で何か食べようと思っていたのだけど、お休みだったので、同じ道を戻って、ハイランドしらびそに行ったら、2時半過ぎるとコーヒーしか出せないとのこと。着いたのが2時35分で、タッチの差でここでも何も食べられなかった。同じ道を戻らずに、下栗から152号線に下りた方が良かったかなと、ちょっと後悔。
 

猿にやられる

2010年07月27日 | 田舎暮らし
 今年は春の積雪や遅霜であまり期待していなかったプラムが、それでも、なり年だったみたいで、たくさん実を付けていた。でも、この木は家から見ると、杏の木の陰になってちょっと見づらい場所にあって、その向こうの雑木林も近くて、サルがしょっちゅう偵察に来ていた。
 昨日、上の息子が久しぶりに帰省したので、取り立ての実を食べてもらえるかなと思っていたら、今朝またサルが出没。私が外に出ると、ぱっと逃げるけど、遠くまでは逃げないで様子をうかがっている。家に入ると、また戻ってきて木に登る。ずっとそこに立っているわけにもいかないので、色づき始めた実を幾つか取って、家に入る。食べてみると、もう十分甘い。午前中はヨガだったので出掛けたものの、きっと帰ってきたら、色づいた実はほとんど食べられてしまっているのだろうなと思いつつ帰ってきたら、プラムの実どころか、もっと家の真ん前の畑まで様子がおかしい。
 ぱっと目についたのは、ネギが散乱している。畑に入ってみると、2列に植わっていたネギのうち、ほぼ1列分くらいが、引っこ抜いて白い部分をちょっとかじった状態で散らばっている。8月10日過ぎくらいに食べれるように植えたトウモロコシが、実になる部分が全部もぎとられて、多分まだヤングコーンにもなっているかどうかだと思うのに、食べられて、ひげの部分が散らばっている。キュウリやカボチャも踏み荒らされ、やっぱりまだ若い実まで、形になっているものは全部食べられるか、または一部かじってほっぽってある。さらに、まだまだ細いニンジンは全部引っこ抜かれて、赤い部分が食べられて、葉っぱだけが散乱。抜けずに折れてしまったものが、少し土の中に残っている程度。小玉スイカも真ん中は赤くなっているけど、まだまだ数センチは白い状態で半分食べられてしまっている。これほどの甚大な被害は久しぶりだし、何よりサルによるこれだけの被害は初めて。
 サルはイノシシや鹿のように夜に出没する動物ではないし、今までは昼間っから家の真ん前の畑に堂々と入ることはなかった。多少、偵察的に入られて、やられたことはあったけれども、大した被害はなかった。なので、電柵のスイッチも、昼間は自分が出入りするし、草取りもするので、間違って触ってしまうと嫌なので、夜だけ入れるようにしていた。しかし、これだけやられてしまうと、もう自分が畑に出ていないときは、昼間もずっとスイッチを入れておくしかないのだろうな。しかし、電柵で完全に守れるかどうかも心もとない。というのは、電柵をめぐらした友達の畑では、電線を伝って、電柱からジャンプして入ったりしていたし、周囲の木などからジャンプして入ってくるという話も聞いている。
 近所の友達からは「あとは犬を飼うしかないよ」と言われる。犬がいると、さすがに多少は遠慮するみたいだけど、それだって、犬がつながれているところのそばからは入らなくても、遠いところからは入られたりするみたいだ。以前は、夜には犬を放している人も結構いて、それで獣害がある程度防げていたようだけど、犬の放し飼いはそれはそれで問題になってしまう。本当に、これならどの動物に対しても絶対大丈夫という妙案は多分ない。
 こうして、また畑への意欲が萎えてしまう。耕作放棄地で草ぼうぼうのところが増えれば、ますます獣害が増えるという悪循環になる。

梅雨明け3連休

2010年07月19日 | 田舎暮らし
 梅雨が明けた3連休、連休といっても、わが家はつれあいが土日祝日は仕事なので、私も仕事をしていたけれど、緩いスケジュールだったので、出歩いたり、仕事をしたり。
 土曜日は、午前中用事があったので、その足で去年ブルーベリー生産者を中心に発足した大鹿里山市場組合主催の「ブルーベリーまつり」に立ち寄る。初めての試みで、それも割と直前に決まったとのことで、準備もそれほどできなかったと思うし、ささやかな企画だったけど、試食コーナーがあって、ブルーベリーを使ったヨーグルトやムースをおいしくいただく。穫れたてブルーベリーも1キロ購入。何せ日ごろPCワークで目を酷使しているからな。
 その後、さくら組さんでやっている陶芸の個展を見にいく。うちはいつもわさわさして時間に追われ、がさつな生活をしているので、お茶碗もしょっちゅう割ってしまうし、こういう器を使えるような生活ではないのだけど、りんとして並んでいる器を見ながら、何かうちとは空気が違うなと感じた。時にはこういう器のある食卓を持てるといいな。
 夜は塩の里10周年の祇園祭で、余興で自治会の出し物があるので参加する。
 日曜日は仕事をしながら、突然思い立って、ツイッターのアカウントをもう一つ作ってしまった。個人のツイッターはフォローしたい人がいたから始めたのだけど、始めてみると、なかなか面白い。多分、村の中にツイッターしている人はあまりいないだろうと思われるので、村の観光その他にもいろいろ使えるのではないかと思って、インターネット研究会なんて適当な名前で、「ooshika_now」としてみた。何人かにパスワードを知らせたので、ほかの人もつぶやいてくれると結構面白いツールになると思うのだけど、さて、どうなるか。
 今日は午前中、上蔵→東山林道→鳥倉林道→夕立神パノラマ公園と、ぐるっとドライブしてきた。「カボチャ朝市」と無線で言っていたので、どんな様子なんだろうと思って見に行ったら、本当に素っ気なくカボチャだけがごろごろ並んでいた。今年はウリ科の野菜は駄目だという話になる。雨が多かったし、ミツバチが少ないのであまり受粉しないとのこと。ミツバチは今、世界的に減ってきていることが問題になっているけど、それはうちでも確かに感じる。ミツバチというか、マルハナバチか何かだと思うけど、以前はカボチャ畑なんて、どの花にもぶんぶん飛び回っていたのに、本当に少ない。
 上蔵の畑で一つびっくりする光景を見た。大豆畑と思われる畑で、豆がほとんどみんな枯れている。まるで除草剤をかけたみたいな枯れ方だなと思って、でも、豆にかけるはずもないし、不思議に思って聞いてみたら、畝間にまいたのだけど、豆まで枯れてしまったのだそうだ。除草剤とか、農薬とか、使ったことがないので、全く知らなかったけど、豆は除草剤に弱いのだそうだ。それだから、モンサントの除草剤耐性の遺伝子組み換え大豆が喜ばれたりするわけなのかな。
 夕立神パノラマ公園は久しぶり。去年、飯島からの帰りに見た奥茶臼のとんがった形がとても印象的だったのだけど(Cosmos Factoryさん)、ここからどう見えるのか全然記憶になかった。ついつい関心は赤石岳や振り返って中央アルプスに注がれる。今まで夕立神で撮った写真からは、奥茶臼や前茶臼あたりは完全に抜けていた。それで、今回撮ってきた写真がこれ。右側の山が前茶臼、その奥にとんがった山が奥茶臼。確かにピークはとんがっているけど、やっぱり上片桐近辺からの姿の方がずっと印象的。

大雨

2010年07月14日 | 田舎暮らし
 連日の雨模様、しかも風が強い時もあったりで、畑ではトウモロコシが倒れていたり、草が伸び放題になっている。各地で大雨による被害が報じられているけど、このあたりでもすごい雨になったり、小やみなったり、特に今日の午前中はかなりの土砂降りになり、無線で土砂崩れによる通行止めを報じていた。twitterでも飯田辺りの人の「すごい雨」というつぶやきが散見されて、こんな日は飯田線は大丈夫かなと心配になって、JR東海のサイトを見たら、天龍村の伊那小沢とかそこら辺で運転を見合わせているとのこと。その後しばらくして、子供から電車が止まっているみたいだから迎えにきてほしいというメール。ちょうど今日の仕事は納品した直後だったので、こんな雨の日に小渋線を通るのは嫌だなと思いながら出掛ける(その後、実は止まっていたのは反対方向だと分かったらしいけど、来なくていいという連絡をくれなかったので、結局、学校まで迎えに行くはめになってしまった)。塩川、鹿塩川も増水して、ものすごい濁流で、小渋ダムからもかなりの水量で放流されていた。4年前のやはり梅雨末期の豪雨で天竜川が氾濫したときのことを思い出す。昔は「暴れ天竜」などと呼ばれたそうだが、本当に大雨のときの川は普段と全く様相を変えてしまう。どうか被害がこれ以上広がりませんように。
 
 参院選のことはtwitterの方に少しつぶやいた。応援していた保坂さんは残念な結果だったのだけど、全体としても、想像以上に民主が議席を減らし、自民党が増えてしまった。でも、これは実は自民党の支持が再び増えたのではなくて、得票数からいえば、やっぱり民主党の方が多くて、選挙の仕組みや戦略のところでああいう結果になったらしい。千葉法相の落選に端的に表れた1票の格差問題も、ちょっとひどすぎ。(伊藤真の「けんぽう手習い塾」リターンズ・第3回「やはり日本は民主主義国家ではなかった」

参院選の情報あれこれ

2010年07月05日 | 非戦・平和・社会
 今朝はまた参院選の中盤情勢が各紙で発表される。民主党は菅首相に代わって支持率がV字回復して、支持率が落ちないうちにと、重要法案もみんな通さないまま選挙戦に突入したと思ったら、今度は消費税10%を言い出して、またじわじわと支持率が落ちているみたいだ。しかし、それにしても、ほんの一月ちょっと前まであれほど言っていた沖縄の話はどこへ行ったのやらと思ってしまう(そんな中で、池田香代子さんが沖縄の基地問題を考える上に大切なことを頻繁に書き続けてくださっている)。消費税も10%と言い出したものの、支持率が落ちると見るや、超党派で検討までが公約だとか、増税分の還付とか、菅さんの言うことが場当たり的に変わってきて、また民主党内部でも小沢さんが批判したりしているし、連立の国民新党も反対している。民主党単独過半数にはならなそうな予想だし、参院選後、結果によって連立の組み換えなんて話も出ているし、一体どうなるやらと思ってしまうが、とにかく政権交代後の初の選挙だし、いろいろな意味で大事な選挙だと思う。個人的には、沖縄にこだわって連立を離脱した社民党の支持率が低迷したままで、改選議席を維持するのは難しそうなどころか、1議席にとどまるかもなどという厳しい予想もあって、保坂展人さんがどうなるか本当に心配している。特に日ごろ政治不信や無関心であまり選挙に行かない若い人たちに、ぜひ投票という形できちんと意思表示してほしいものだと思ってしまう。

 自分の考えと一番近い政党や候補者を知るには、ボートマッチ(Vote Match)が分かりやすい。いろいろな争点についての考え方を選択していくことで、自分と政党の考え方の一致度を見ることができる。毎日の「えらぼーと」読売の日本版ボートマッチがあって、どちらも結果をツイッターでつぶやけるようにもなっているし、毎日のはブログパーツも作れる(ただし、gooブログでは使えない)。微妙に質問項目に違いがあるので、少し前に両方やってみて、どちらもやっぱりという感じで、一番一致していたのは社民党だった。毎日の方は、政党だけでなくて、候補者一人一人との一致度も見ることができる。どう考えたらいいかよく分からない問題も幾つもあるので、そういうことを知ることもできて、自分の考えを整理するきっかけにもなる。
 また、Googleがつい最近「未来を選ぼう 参院選 2010」を開設した。これはGoogleらしく、候補者の検索ランキングがグラフになっていたり、各候補者ごとに候補者名の検索結果や、ニュース、ブログ、動画、本、関連ツイートなども表示されていて、候補者に関する情報をまとめて調べられるようになっていて分かりやすい。
 
参院選の比例区のシステムは、衆院選の比例とごっちゃになって、どうも分かりにくい。衆院選では政党名を書いたけど、参院選は(政党名でもいいけれども)候補者の個人名を書ける。しかも、名簿順ではなくて、個人名の得票数が多い順なので、むしろ応援したい人の個人名を書くことが大事。同じ名字の人もいるので、フルネームで書かないと、按分されてしまう。
 

太陽光発電ちょうど1年

2010年07月02日 | 太陽光発電
 太陽光発電パネルを屋根に設置して、発電を始めたのが去年の7月1日なので、ちょうど1年がたった。地球温暖化防止という名目の下に原発の推進がうたわれていることへの疑問はあるし(原子力と温暖化問題についてはこちらをぜひご覧ください)、二酸化炭素の排出ばかり問題にされるのはおかしい気はしているものの、いずれにしても地球環境問題は深刻で、化石燃料ばかりに依存した状態から脱していかなくてはならないこと自体は間違いない。代替エネルギーとして普及拡大が進められている太陽光発電は、初期投資はかかるものの、ただ屋根の上に設置するだけで、特にメンテナンスも不要で、お日さまが出ている限り、勝手にどんどん発電してくれるのだから、なかなか優れ物ではないかと思う。

 前に半年の時点での発電量をまとめて、2381kWhだったので、年間でこの倍は下回らないだろうと書いたけれども、現実には、パネルの上に雪が積もってしまったときにほとんど発電しなかったので、2月の発電量がかなり少なくて、6月30日までの累計は4744kWhと、2倍よりわずかに少なかった。でも、いわゆる稼働率にすると14%を上回るので、まずまずの数字だと思う。このうち、家で使った電気を差し引いた売電量は3487kWhで、去年の11月から買い取り価格が倍以上に上がって48円/kWhになったので、その価格を掛けると16万7376円となる。浮いた電気代は1257kWh分で、2万数千円程度。月平均400kWh弱で、一番発電したのは5月で577kWh、次が8月、6月、9月と続いた。