「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

12月定例会終わる

2012年12月19日 | 議員活動
 昨日、12月定例議会が閉会した。今回は報告2件、議案が7件、議員発議2件、請願・陳情が5件(うち要望書3件は資料配付のみ)で、議案はすべて原案どおり可決された。
 報告は定期監査報告と損害賠償の専決処分。議案第1号は大鹿村暴力団排除条例の一部改正、第2号は大鹿村税条例の一部改正で、どちらも国の法律が改正されたことに合わせるもの。税条例については、控除対象寄附金がより明確になった。また議員発議2件も、地方自治法の改正に伴う、大鹿村議会委員会条例と大鹿村議会会議規則の一部改正。会議規則の改正は、公聴会や参考人の招致を本会議でもできるようになるということで、公聴会、参考人にかかわる2章を加えるもの。
 議案第3号は一般会計の補正予算で、歳入では9月議会の一般質問でも触れた地方交付税の算定額が増額になったことで、3億円弱の増額となり、ふるさとづくり基金に1億円、高齢者福祉基金に1億5000万円積み立てる。歳出の大きなものとしては、燃やすごみのクリーンセンターへの搬出を週2回から1回に減らし、村内にストックしておくためのストックヤードの改修工事を行うもの。村内での回収は今までどおり週2回のまま。将来的には生ごみは村内で処理し、燃やすごみの減量化を図りたいとのこと。また、西の向田地区に鳥獣害防止施設、防護柵の設置工事。カラマツの有効利用ということで、造作材(床材、壁材)に製材委託。村道釜沢線の地滑り工事。あと、カラマツの活用+定住対策として「大鹿カラマツの家」の設計コンペを行うそうで、その謝金。教育委員会関係では、来年3月に日韓の若い演奏家によるクラシックコンサートが行われるそうで、そのための費用も盛ってあった。
 議案第4号~7号は国保、村営水道、介護保険、後期高齢者医療、各特別会計の補正予算。
 請願は、昨年、登録有形文化財に指定された旧小渋橋を歩行者専用の橋にすることを求めるもの。趣旨は大いに賛成したいところだったが、村の方で橋梁の長寿命化修繕計画を考えているところでもあり、歩行者専用にすると道路法上の道路の扱いではなくなること、また文化財に指定されて、どの程度の補修が可能なのかといった確認すべき点もあること、地域住民の声も聞く必要があることなどから、継続審査とした。
 陳情は安心できる介護保険制度の実現を求めるもので、採択として意見書を提出。

一般質問

2012年12月13日 | 議員活動
 12月定例会は一昨日始まり、昨日が一般質問。今回の質問者は4名で、最初に北島議員が鳥獣害対策について。次に私で、登山道整備等についてとリニア計画への村長の方針、村民の意見を聞く場を設けることについて、3番目が東村議員で、村外通勤者通勤費補助事業について、最後に矢沢議員が、今期村政の総括と次期村長選に向けて。

 私の一般質問の内容は、
1.登山道の整備等について
 南アルプスの高山だけでなく、鬼面山や大西山、二児山などに登るお客さんも意外と多いが、大西山などは獣道が増えて登山道が分からないところがあったという声が寄せられている。遭難防止の意味でも、道標を設置するなど登山道の点検・整備を行ってはどうか。その上で、村の観光案内にそうした山も含めた登山情報を掲載してはいかがか。また、今年は登山客が大変多く、週末などは登山口駐車場に入りきらない車が延々と路肩駐車している状況だった。何らかの対策が必要ではないか?

2.リニア計画への村長の方針、村民の意見を聞く場を設けることについて
 リニア新幹線計画について、具体的なルートが発表されてから対応策を考えるのでは遅いのではないかということで、村でも考えていると思うが、村長としてどのような方針で取り組まれるお考えか。村として守るべきものをどう考えているか。また、リニアへの対応を考えるに当たっては、村民の声も聞いてほしいという意見が出ている。村民の生活にとっても影響の大きいリニアについて、村からの情報提供とともに村民の声を聞く場を設けるべきではないかと思うが、いかがお考えか。

 リニアについては随分率直にいろいろなことを答えていただいた。2年前の夏、国交省で募集した最初のパブコメのときから、通過するだけなら不要の施設であり、沿線自治体との十分な協議を要望するとともに、景観・環境は最も大切な資源であるので、事業を実施するなら影響を最小限にするよう、村として意見を出していたそうだ。簡単なメモだけでは内容を十分に伝えられないので、村内の人はぜひケーブルテレビの中継を見てください。(議会の閉会が18日なので、その次の週くらいかな?)

12月定例会の日程

2012年12月06日 | 議員活動
 今日は議会運営委員会が開かれ、12月定例会の日程が決まった。

12月11日(火)午前10時~ 本会議開会 
             議案説明、質疑、審議、委員会付託、
             一部採決、委員会審議

12月12日(水)午前9時~ 一般質問 委員会

12月13日(木)~17日(月) 委員会

12月18日(火) 午後4時~ 本会議

 今回は報告2件、議案が7件、議員発議2件、請願1件、陳情・要望5件、一般質問は4名。私は先月の議会報告会の中で村民から出された登山道整備についてとリニアのことを質問する予定。報告会で登山については、登山バスの到着時間についても要望があったが、伊那バスに実情をお聞きすると変更は難しそう。

総選挙

2012年12月06日 | 非戦・平和・社会
 突然の総選挙、公示直前まで離党したり合流したり、新しい政党ができたりで、訳が分からなく感じている人も多いのかもしれないが、東日本大震災と原発事故後初めての総選挙、今なお16万人の人が先の見えない避難生活を送り、事故の収束もままならない状況なのだから、何としても脱原発の民意を反映してほしい。しかし、序盤戦のマスコミの世論調査(無作為抽出といっても、固定電話を持っていて自宅にいる人が対象という偏ったサンプル)によれば、原発維持の自民党が単独過半数を占める勢いだという。しかも、自民党は集団的自衛権の行使を可能にするとし、憲法9条を変えて、自衛隊を国民軍にするとまで言っている。本当に国民がそんなことを望んでいるのか疑問に思ってしまうが、昨日の中日新聞の「こんなに怖い選挙はない」と題した記事によれば、比例で自民党に入れるとした人の三割弱が、「憲法九条」の改訂には反対だと答え、実に半数近くが、将来的な「原発ゼロ」を求めているのだそうだ。どうか本番の投票日には、各政党の政策をしっかり吟味した上で1票を投じてほしいものだと切に願わずにおれない。

 2年前の参院選のときにも紹介したが、いろいろな政策についての質問に答えていくことで、自分の考えに近い政党や候補者を選ぶことができるツールが公開されている。Yahoo!の方は6つの政策テーマごとにマニフェストを読み比べて選ぶもの。
毎日ボートマッチ(えらぼーと)
Yahoo!みんなの政治「マニフェストマッチ」
 
 また、全部の選挙区は網羅されていないようだけど、各議員の脱原発度について「脱原発つうしんぼ」というのもある。脱原発を法的にきちんと位置付けていくための脱原発基本法に対する候補者の賛否も参考に。ジェンダー平等政策についての各党の回答を比較するものもある。「ジェンダー平等政策を求めます」キャンペーン

 脱原発を掲げる政党の合流・連携を呼び掛けた日本未来の党も誕生した。嘉田代表の第一声は飯舘村からスタートしたという。原発から30km圏外にありながら全村避難を強いられた「美しい村」。「二度と飯舘のような思いをさせてはいけない」、「これ以上、放射能をばらまくのは、地球倫理として許されない」、本当にそう思う。